改めてU-NEXTでヒロアカ復習しながら書いてるんですが、今回各シーンのとあるキャラが可愛くてたまらん!
職場体験より後、出久は授業をこなしつつ、突如発現した個性の浮遊を使いこなすトレーニングも並行して行っていた。
「では!今日は空中で様々な攻撃に対応する訓練を行うよ。八百万君よろしく頼むよ。」
「ええ、お任せください。」
出久のトレーニングには何人かのクラスメイトが協力してくれており、空中での姿勢制御や浮遊中の移動の術は麗日から出久に伝えられていった。爆豪も爆破を活かして出久の空中戦の相手をこなしていた。
そして今日は、ウォズが八百万の協力の下で空中にいる出久を銃で撃ってそれを出久が避けたり防いだりするというトレーニングを行うことになった。
「安全面を考えたサバイバルゲーム用のエアガンを創造しました。これなら、空中で弾の軌道も変わるのでいいトレーニングになるでしょう。」
勿論、安全の面を考えて出久はジオウに変身済みだし銃も本物ではなくエアガンだ。
「じゃあ、よろしく頼むよ…2人共!」
「ええ、始めますわ!」
ウォズと八百万がそれぞれ2丁ずつエアガンを持ち、それを構える。それに合わせて出久もワンフォーオールで脚力を強化したまま飛び上がると、そのまま浮遊の個性で宙に浮き始める。
「銃撃開始!」
宙に浮かんだジオウに向け、ウォズと八百万のエアガンの銃口からサバイバルゲーム用のプラスチックの弾が発射されていく。
(4丁分を避けていかないと…!)
2人の持つ合計4丁のエアガンから弾が連射され、空気の抵抗や重力の影響で不規則な弾道を描いてジオウに向かっていく。銃弾が重力の影響で落ちていくのを想定した2人はジオウがいる場所よりも上を狙っており、そこから雨の様に落ちてくる銃弾をジオウは回避したり、腕を振るうことで起こる風圧で吹き飛ばしていく。
「デラウェアスマッシュ!エアフォース!」
迫りくる銃弾に向けて、ワンフォーオールのエネルギーを流し込んだ指を弾くことで、その銃弾を風圧で吹き飛ばす。
「流石だね、次のも使ってみるとしよう。」
「ええ、準備できてますわ。」
その様子を見て今度は、サバゲーでよく使われるアサルトライフルのエアガンを構える。
「さあ、いくよ!」
その銃身を左右に振るいながら、ジオウの上方向に向けて弾を撃ち出していくと、発射された銃弾が雨の様にジオウに降り注いでいく。
「流石に量がッ…!」
麗日に習ったように空中を移動して回避を試みる出久だったが、流石に1秒の間に飛んでくる銃弾の数が多くて回避しきれない。幾つもの銃弾がジオウの体にあたるが、極力その数だけでも減らそうとワンフォーオールのエネルギーを全身に張り巡らせ…
(ワンフォーオール!フルカウル!)
その状態で足を蹴り上げるように振るうと、その風圧で銃弾が弾き飛ばされる。
「空中での回避も防御も完璧だ。今日はこの辺にしよう。」
「うん、ありがとう。2人共」
「いいえ、頼まれましたので当然のことをしたまでですわ。」
特訓に付き合ってくれた2人に出久が感謝した後、3人はエアガンの弾の清掃を始める。
「協力してくれて助かるよ。」
「ええ、頼まれましたので、期待に応えるのは当然ですわ。」
その清掃中、ふとウォズは八百万と言葉を交わしていた。
「道具の提供もそうだが、飯田君と共に副委員長としてクラスまで引っ張ってくれて、いつも感謝しかないよ。」
「そ、そんなッ…とんでもございませんわ!」
体育祭でウォズが八百万と対戦して以降、出久との特訓や普段の訓練を通してウォズの中で八百万の評価は上がっていた。訓練では常に自分が所望するアイテムを出してくれるので、同じ班の時はウォズが助けられることもあった。
「君は良い個性も持っているし、それを使いこなす頭脳もある。これからも頼りにしてるよ…」
「あ、ありがとうございます!」
しかしながら、八百万は体育祭以降自分への自信を失っていた。最終種目でウォズに完封され、結果を残せなかったことが原因だ。そのことにウォズも責任を感じていて、時折こうして励ましの言葉を投げかけていた。
そうして訓練を重ねていきつつ、季節は夏になっていた。
雄英生徒達は衣替えの時期を迎え、多くの者は半袖の制服に身を包んでいた。
「よし、授業はここまでにする。期末テストまで残り1週間だが、お前らちゃんと勉強してるだろうな?当然知ってるだろうが、テストは筆記だけでなく演習もある。頭も体も同時に鍛えておけ、以上だ。」
1学期もそろそろ終わりという時期を迎え、話題は期末テストに移っていた。
「「まったく勉強してなーい!!」」
「体育祭やら職場体験やらでまったく勉強してねー!」
この時期となれば、普段勉強を怠っている生徒としては気分は憂鬱だろう。
今こうして頭を抱えている上鳴はクラス順位21位で最下位。芦戸も20位だ。
「確かに、行事続きではあったが…」
「中間はまあ、入学したてで範囲狭いし特に苦労なかったけど。」
常闇と砂藤の言葉に口田も頷いて同意する。ちなみに3人揃って中間テストでの順位は10位代だ。
「期末は中間と違って…」
「演習試験もあるんだよな~」
と余裕の表情を見せる峰田。彼は前回の中間テストでクラス10位という成績を収めている。A組は21人いるので、上から十番目ということは半分よりも上ということだ。
「「ちゅ、中間10位!?」」
「アンタは同族だと思ってたのにー!」
「お前みたいな奴はバカで初めて愛嬌出るんだろうが…!どこに需要あんだよ!」
「世界…かな?」
峰田が思っている以上に頭が良いので上鳴と芦戸は嫉妬している。
「芦戸さん!上鳴君!頑張ろうよ!やっぱ全員で林間合宿行きたいもん!」
そんな2人を出久が励ます。ちなみに夏休み中に林間合宿が行われる予定なのだが、赤点の者は雄英に残って地獄の補習を受けることになる。つまり、全員で合宿に行くには、全員が赤点を回避する必要がある。
「うん!俺もクラス委員長として皆の奮起を期待している!」
「普通に授業受けてりゃ赤点は出ねえだろ。」
「演習問題をこなしていけば、余裕だね。」
「テストに関しちゃ、普通にやればできんだろ。」
「言葉には気を付けろー」
とは言っても、中間の順位に関して出久は4位、飯田は2位、轟は5位、ウォズは6位、爆豪は3位である。
上位でなおかつ、簡単に勉強をこなしている轟、ウォズ、爆豪の言葉に上鳴は更に心の余裕がなくなってしまう。
「お2人共、座学なら私少しお力添えできるかもしれません。」
「「ヤオモモー!」」
そんな上鳴達に、クラス1位の八百万が手を差し伸べる。
「演習の方はからっきしでしょうけど…」
「「…?」」
そう言いつつも、演習試験の方に自信がなさそうな八百万を見て轟とウォズは首を傾げる。
「御2人じゃないけど、ウチもいいかな?二次関数の応用ちょっと躓いてて…」
「え…?」
そこで、さらに耳郎も八百万に勉強を教えてほしいと申し出る。
その声に八百万も顔を上げて、耳郎の方を見る。
「わりい俺も!八百万、古文分かる…?」
「俺もいいかな…?幾つか分からない部分あってさ。」
「「「お願い!」」」
耳郎に続いて、瀬呂と尾白も八百万を頼ってくる。
「皆さん…!良いですともー!!」
「「「やったー!」」」
多くの人に頼られたのが嬉しかったからか、八百万は両手を挙げて席から立ち上がって喜びを露にしながら申し出を了承する。
「では!週末にでも私の家でお勉強会を催しましょう!」
「マジで!?ヤオモモん家超楽しみ!」
「そうなるとまずお母様に報告して講堂を開けていただかないと…!」
(講堂?)
勉強会は八百万の家で行われることになったのだが、自分の家に客人を招くということで八百万はかなり張り切っている。
「皆さん!どこかお紅茶は御贔屓ありまして?」
(お紅茶?)
「我が家はいつもハロッツかウエッチウッドなので、ご希望がありましたら用意しますわ!勿論!勉強のことも任せてください!必ずお力になってみせますわ!」
八百万はかなり嬉しそうに笑顔を振りまいて、勉強会に向けての準備を考えている。
張り切ってる彼女の様子を見て、勉強会参加メンバーや周囲のクラスメイトからは思わず笑みが零れる。
(ナチュラルに生まれの違いを叩き付けられたけど)
(なんかプリプリしてるの超可愛いからどうでもいいや~)
「なんだっけ?いろはす…?でいいよ~」
「ハロッツですね!」
(元気そうだし、良い表情するね…)
ウォズは先程の自信なさげな様子を見せていた彼女が、また明るい笑顔になっているのを見て心のどこかで安堵している。
「ねえ皆、僕たちもやろうよ!勉強会!」
「良いね。大賛成だ。」
「俺も行っていいか?」
「当たり前だ!教え殺したるわ!」
その一方で、出久、ウォズ、爆豪、飯田、轟に加えて切島の6人も勉強会をすることになった。
「ふふ、皆慌てちゃって。今更ジタバタしても始まらないのに。」
「お前は少し、ジタバタした方がいいんじゃないか?」
「それが何かな?」
勉強会を行おうとする者たちに対して、少し見下しつつ余裕の表情を見せる青山。
しかし、彼は障子に指摘された通り、順位は19位とかなり低い。少し慌てた方がいいかもしれない。
勉強会を通して筆記と演習の試験に備えて動き出すA組生徒達。
この日から1週間後、遂に期末試験当日を迎えるのであった。
次回から期末試験に入ります。
どんな展開になるか乞うご期待です!