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ウォズ「祝え!私と我が魔王の物語を紡ぐ作者夢野飛翔真…この男の誕生日を!」
遂に王の力に覚醒した我が魔王、緑谷出久
あの日から普段のトレーニングに加えて、ライドウォッチを使うトレーニングも行っており益々成長著しい。
海岸の清掃もかなり進んでおり、過去に見えたであろう美しい景観も徐々に蘇ってきていた頃だった。
「ようやく見つけた!」
「オールマイト!?」
ある日、我々の特訓中に突如話しかけてきた金髪でガリガリに痩せた男。
我が魔王は何故か彼のことをオールマイトと呼んでいるが、全然似ていない…
筋肉の量も全く違う様に見える。
「オールマイト?それはどういうことかな?」
「アワワヮヮヮ…そ、それは…」
「私から詳しく話そう。」
慌てる我が魔王に変わり、ガリガリの男が前に出てくれば、その体が隆起しいきなり筋骨隆々な肉体に変化した。その姿はまさしく…
「オールマイト…」
その後詳しく話を聞いてみたところ、先程の痩せ細った姿は個性を使用していない時の姿で、個性を発動することで我々のよく知る筋肉ムキムキの状態になるそうだ。
彼曰く数年前にとあるヴィランとの戦いで内臓に大きなダメージを受けてしまっており、活動時間が減っているだけでなく、身体も弱ってきているそうだ。
因みに、ヘドロヴィランの際も現場にいたそうだが、活動限界を迎えて動けなかったらしい…
一先ず無理は禁物故、オールマイトにはガリガリの姿に戻っていただいた。
「さて、緑谷少年。君に会いに来た要件なんだが…一つ提案があってね…」
さて、オールマイト氏は先日の戦いを見て我が魔王のことを見込み、提案したいことがあるらしい。
「私の個性を受け継いでみないかい?」
「「ええ!?」」
それは、我が魔王がオールマイトの個性を受け継ぐというものであった。
「個性を受け継ぐ…?そんなことが可能なのですか?」
「ああ、私も元々この個性をお師匠から受け継いでいる。何代にもわたって培われ、譲渡され、救いを求める声と義勇が紡いできた結晶、それが私の個性"ワン・フォー・オール"だ!」
オールマイトの個性というのは、何十年も前から継承されてきていたものだそうだ。
その後継者として我が魔王が見初められたということか…
「君はこの前の戦いで仮面の戦士に変身していた様だが、あれは本当に君の個性なのかい…?」
「あれは…その…」
「私がお答えしよう。仮面ライダー…それはこの世界と並ぶ幾つもの並行世界に存在するヒーロー達だ。我が魔王が変身する仮面ライダージオウは、その力を継承した存在であり、この世界で言う個性ではない…法律上では個性として扱えるかもしれないが、その本質は全く違うものだろうね…」
以前、我が魔王が医者に無個性と診断された時の話を聞いたことがあった。
その時、我が魔王は足の小指の関節の数に関して触れられたそうだ。どうやら個性を使える人類には足の小指の関節が"ない"らしいのだが、個性を持たない人間にはその足の小指の関節があるらしい。
我が魔王はその足の小指の関節があるタイプの人間だ。もし仮にジオウの力が個性であれば、この足の小指の関節は無いだろう。
「なるほど、つまりは緑谷少年の体質的には"無個性"ということか…ならばこの私の個性、受け継いでみないか…?」
「僕が…オールマイトの個性を…」
我が魔王にとっては憧れのヒーローの力。
受け継げるのならかなり嬉しい話だろう…
「僕、受け継ぎます!オールマイトの個性!」
「ウム!いい返事だ!なら早速…」
「おっと、少し待ってくれ。」
我が魔王の答えは予想通りであった。
力を失いつつあり、後継者を見つけたいオールマイトと彼に憧れているだけでなく、さらに強くなりたい我が魔王。個性の譲渡という取引は互いの利害が一致し、円滑に成立するはずであった。
しかし、私には一つ不安があった。
「仮面ライダージオウとワン・フォー・オール。2つの強力な力が交わることで、どの様な化学反応を起こしてしまうかは分からない。それが良い方向に向かうのか、悪い方向に向かうのか、今は予測できないね。」
「確かに、ウォズ君の言い分もわかるよ…ジオウの力の強大さは身に染みてわかっている…けど、僕が最高のヒーロー且つ最高最善の魔王になるには、オールマイトから個性を受け継いでもっと強くなる必要もあると思うんだ…」
ただでさえ強力な2つの力が合わさった時、何が起こってしまうのか想像は出来ない…
だが、我が魔王の気持ちを汲むのも大切だ…
「なるほど…なら私に一つ提案がある。」
そう言って私は1つのブランクライドウォッチを取り出す。
「これは…」
「僕が変身に使っているライドウォッチです。」
「ええ、ここにはライダーの力というのを入れておけるのですが、その仕組みを応用すればあなた方の個性"ワン・フォー・オール"をこの中に入れることもできるはず。」
ワン・フォー・オールの何代にも及ぶ歴史、それは1人の仮面ライダーの歴史よりも濃厚かもしれない…我が魔王の中にある仮面ライダーの歴史とぶつかり合ってしまえば、その身が持つかも分からない。
だがしかし、我が魔王がさらに強くなるだけでなく、彼の憧れも尊重したいという気持ちもある。
だからこそ、ジオウにとって最も安全な手段での継承を提案することにした。
「どうでしょうか?御2人とも…ジオウの力の一部にすることでリスクはかなり減ると思われます。」
「ウォズ君がそういうなら、僕もこのやり方でいいと思うよ。」
「うむ…私も賛成だ。ワン・フォー・オールは100年以上にわたって培われて紡がれてきた…実は私自身、次の代以降受け入れられる者がいない可能性も少しは考えてたのだよ。よし、ではライドウォッチを通して私の力を流し込み継承するとしよう!」
我が魔王もオールマイトも賛成してくれたようで何よりだ。
普通の人間が受け入れられなくなるかもしれない個性、それをライドウォッチという新たな器に入れるというのも悪くないと感じてくれたそうだ。
早速私は我が魔王に手を差し出していただき、その上に先程のブランクライドウォッチを置く。
「では、オールマイト…継承の儀を始める。この上に手を置いて、実際に継承するときにどうしているのか考えてみたまえ…」
「その時は個性を継承させたいと思いながら、"自分の遺伝子の一部を摂取させる"必要があるな。」
「つまりは…?」
「髪を食ってもらうとか…爪を煎じた茶を飲んでもらうとか…後はディープキスとかセッ…」
「それ以上言うなー!!」
我が魔王もすっかり困ってしまっている。未だ14歳の我が魔王に何を吹き込もうとしているんだ…
「例えばだが、少し血を流してもらうことは可能かな?ライドウォッチにあなたの遺伝子を吸収させて取り込むことができるかも知れない…」
「うむ、任せたまえ…」
オールマイトはマッスルフォームに姿を変え、粗大ゴミの尖っている部分で少し指を傷つける。
「緑谷少年。君はウォズ君と共に体を鍛え、私の前で見事な活躍をしてこの力を勝ち取った。受け取ってくれ…」
そして、流れ出た血をブランクライドウォッチの上に垂らしてから再び手を翳す。
「これが…オールマイトの力…」
すると、ウォッチは光を放ち継承された個性を具現化した物へと変化する。
「祝え!長き歴史の中で紡がれてきた個性、ワンフォーオール!その力が我が魔王に継承されたその時を!」
完成したライドウォッチ、"ワン・フォー・オールウォッチ"とでもしておくか…
その完成と共に我が魔王が、ウォッチのリングパーツであるウェイクベゼルを回そうとするが…
「あれ?回らない…?」
「貸してみたまえ、我が魔王…」
何故か回らなかった。これではウォッチが使えない。
試しに私も回そうとしたが一切動かなかった…ゴリライズも継承しろとでもいうのか?
「あれ?オールマイトの方の力はまだ消えていないのかな?ということはちゃんと継承できていないのか…」
更によく見るとオールマイトの方はマッスルフォームを保ったままだ。
まさか上手く譲渡できていないというのかッ…?
「いやいや、私の方はただの残り火だ。私の時も継承してからしばらくはお師匠も個性を使えていたし…継承自体は完了している筈だ…」
現状を整理すると、先代継承者であるオールマイトと、現在力を持っているライドウォッチが並立して存在することは可能。
しかしなぜ、ライドウォッチが起動できないのかが不明だ。
「ウォズ君、きっと今の僕じゃまだ駄目なんだ…これからもっと強くならないとこの力は使えない。だから僕、もっと鍛えるよ!」
しかしながら、我が魔王は前を向いているようだ。
今はまだ使いこなせないからウォッチが起動しない。だからこそもっと上を目指す…
「良きお考えです。私も協力しますよ。」
「緑谷少年、ウォズ少年、よかったら私にも協力させてくれないか?後継者の面倒を見るのも先代としての仕事の一つだ。」
「「ありがとうございます!」」
オールマイトは我が魔王と私の面倒を見てくれるそうだ。
歴戦の猛者から戦いを教えていただけること程嬉しいことはない。
「それと聞いておきたいのだが、二人は志望校は決まっているのかな?」
「僕もウォズ君も雄英志望です!」
「OK!ならまずは雄英高校の入試合格を目指して共に頑張ろう!」
「「はい!」」
ワン・フォー・オールの継承はどうするか結構迷っていました…
ジオウ×ワン・フォー・オールってかなり強くなっちゃうんですけど、パワーバランスが壊れちゃいますし…けど、ワン・フォー・オールを無駄にはしたくない。
そう思って今回はライドウォッチ化という結論を出しました。
恐らく、作者的にも一番扱いやすい形になったかなとは思います。
ワン・フォー・オールライドウォッチ、この力が解放される日を皆様楽しみに待っていてください!