ブレイキングダウンの前に何とか出せました。
「すまないね、我が魔王。道に迷ってしまったよ。」
『うん、飯田君達にも伝えて僕達先に会場に入ってるね。』
レセプションパーティーの開始時間を迎えていたが、ウォズ、爆豪、切島は集合場所までの道で迷ってしまい、集合時間までに出久達の下に辿り着けなかった。
「すまねえ!俺が乗るエレベーターを間違えちまったばっかりに!」
「つーか、どうやったら一気に70階まで登っちまうんだ!」
彼らが迷子になってしまった原因は切島の案内ミスだ。
彼が携帯を見ながら集合地に向かおうとしたが、うっかり関係ない高層階行のエレベーターに乗ってしまったがために、彼らは一気に70階まで行ってしまい、そこから戻る手段を探している間にそこで迷子になってしまっていた。
「本当にすまねえ!」
「気にするな。こういう時こそ、これを使えばいいさ。」
『ギーツブースト!』
ウォズはギーツブーストミライドウォッチを取り出すと、それを起動させる。
『フォックスブーストロイド!』
すると、そのミライドウォッチは近本から受け取ったフォックスドロイドと同じ4足歩行型の小型ロボットへと変形する。ブーストライカーギーツモードを模したフォックスブーストロイドへと変形すると、そのメカは廊下の方へと駆けていく。
「彼が帰り道を探ってくれるだろう。それまで待つしかない。」
自分達が動けば動くほど、セントラルタワー内で道に迷ってしまってると感じたウォズは、一先ずフォックスブーストドロイドに最適な道を探してもらうことにした。
「我が魔王達はもう着いたのかな?」
一先ずウォズは、他のクラスメイト達がパーティーに出席できているのか気にしながら自身のライドガジェットを待つのであった。
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「ご来場の皆様、I・エキスポのレセプションパーティーにようこそおいでいただきました。」
ここはI・エキスポのレセプションパーティー会場。既に世界中から来たセレブや学者、プロヒーローが食事や酒を楽しんでいる。
「乾杯の音頭とご挨拶は来賓で来てくださいました、No.1ヒーローオールマイトさんにお願いしたいと思います。皆様、盛大なる拍手を」
「デイヴ、聞いてないぞ。」
「オールマイトが来てるとなったら、こうなるさ。」
「やれやれ」
突然の乾杯の音頭役の指名と、浴びせられる拍手に少し困惑しながらもシャンパンの入ったグラスを持ったオールマイトが壇上へと上がる。
「ご紹介に預かりました、オールマイトです。堅苦しい挨拶は…」
オールマイトが乾杯の音頭と、軽いスピーチをしようとしたその時だった。
海上中に警告音が鳴り響き、スクリーンやテレビも警告を知らせる画面に切り替わる。
『I・アイランド管理システムがお知らせします。警備システムにより、I・エキスポに爆弾が仕掛けられたことが報告されました。I・アイランドはこの時刻を以って警備モードに移行します。』
街中では警備ロボットが隊列を組んで走行し、住民や観光客は屋内に入るように言われる。
そして、パーティー会場であるセントラルタワーの窓にはシャッターが下りてタワーごと閉鎖されてしまう。
「きゃああああ!」
そんな中、パーティー会場の方ではいくつかの自動ドアが開いて、武装したテロリストが何人も入って来る。
「聞いた通りだ。警備システムは俺たちが掌握した。」
そのテロリストのリーダーと思われる金属の仮面をつけた男が、銃を片手に参加者達の前に現れる。
「反抗しようなどと思うな、そんなことをしたら警備マシンがこの島に住む善良な人々に牙を向くことになる。」
画面に映し出されたのは、警備ロボットとI・アイランドの住民たちだ。
「そう、人質はこの島にいるすべての人間だ。当然、お前たちもな」
「セキュリティ用の捕縛装置が!」
住民を人質に取られただけでなく、オールマイトらプロヒーロー達も警備用の電子状の縄によって縛られてしまい床に倒れ伏す。
「全員おとなしくするんだな!」
オールマイトもデヴィットとアイコンタクトを取るが、抵抗しない方が良いと首を横に振られてしまい、ここは大人しくすることにした。
「安心しろ、大人しくしていれば危害は加えない。時間が来れば開放する準備も出来ている。お前此処の研究者だな!」
テロのリーダーの男は、デヴィットの助手であるサムに銃を向ける。
「一体何を!」
「ヤメロ!彼は私の助手だ。どうするつもりだ?」
「デヴィットシールドじゃねえか。お前も来い。」
「断ったら?」
「この島で誰かの悲鳴が響くだろうな。」
「分かった、行こう。」
島の住民を人質に取られてしまったためか、デヴィットとサムはテロリストに連行されてしまうのだった。
(デイヴ…クッ!警備システムを元に戻すことはできるか?この体で!いいや、やらねばならん!私は…!平和の象徴なのだから!)
拘束されて動けない状況のオールマイト。ここからヴィランの撃退に動いていくのは困難な状況ではあるが、それでも事態の解決に向けて動こうとしていたが、天井で点滅する光が彼の目に入った。
(み、緑谷少年?)
パーティー会場の上の天井の1部はガラス張りになっていて、上の階から覗き込めるような構造になっている。その上から出久がスマホのライトを点滅させてオールマイトに自身の存在をアピールしている。
オールマイトが出久に気付くと、隣にいる耳郎のイヤホンジャックで聞こえているので小声で状況を教えて欲しいとジェスチャーで伝えると、オールマイトが小声で話し始める。
「聞こえるか?ヴィランがタワーを占拠。警備システムを掌握、島民が全員人質に取られた。ヒーロー達も全員捕らわれている。危険だ…!すぐにここから逃げ出さないと…!」
「大変だよ…緑谷…!」
状況の重さを1早くに理解した耳郎が深刻な面持ちで出久に状況を伝え、この場にいるA組メンバーとメリッサは1度集まってそこで話し合いをすることとなった。
「オールマイトからのメッセージを受け取った。俺は雄英校教師であるオールマイトに従い、ここから脱出することを提案する!」
「飯田さんの意見に賛同しますわ!私達はまだ学生、ヒーロー免許もないのにヴィランと戦うのは…」
「なら、脱出して外にいるヒーローに!」
クラス委員長の飯田と副委員長の八百万は、この場から脱出することを最優先にすべきと主張している。
上鳴も外で拘束されていないヒーローを頼れると、その考えに賛同するが…
「脱出は困難だと思う。ここはヴィランや犯罪者を収容するタルタロスと同じレベルの警備システムが備わってるわ。」
「じゃあ、助けが来るまで大人しく待つしか…」
出久と共にパーティー会場に行く予定で、A組メンバーと合流していたメリッサはここの警備の厳重さをよく知っている。それ故に、容易に脱出はできないと言い、上鳴は待つ選択しかできないのかと俯く。
「上鳴、それで良いわけ?」
「どういうことだよ?」
「助けに行こうとか思わないの?」
何もできないと言う上鳴に対し、耳郎が助けに行くべきと主張する。
「おいおい、オールマイトまでヴィランに捕まってるんだぞ!オイラ達だけで助けに行くなんて無理だっつうの!」
「俺らはヒーローを目指している。」
自分達が動いたところでやられてしまうだけと主張する峰田とは違い、轟は自身の左手をジッと見つめて何かを考えている。
「ですから、私達はまだヒーロー活動を…」
「だからって、何もしないで良いのか?」
「そ、それは…」
ヒーローの法規に則るのであれば、オールマイトに従い逃げるか何もしないのが得策。
しかし、困っている人達がいるのに助けに動かないのは、ヒーローとして持つべき意思に反するのではないかと轟は主張する。
「助けたい…」
「デク君?」
「助けに行きたい!」
出久も轟の言葉に感化され、オールマイト達を助けに行きたいと声を上げる。
「ヴィランと戦う気か!?USJで懲りてないのかよ!」
「違うよ、峰田君。僕は考えてるんだ…ヴィラン達と戦わずに、オールマイトや、皆を助ける方法を!」
「気持ちは分かるけど、そんな都合の良いこと…」
「それでも助けたいんだ!」
かなり難易度は高いかもしれないが、ヴィランとの交戦を避けつつもオールマイトらの救援をして事態を収拾したいと出久は考えていた。
「今の僕たちにできる最善の方法を探して!皆を助けに行きたい!」
「デク君…」
「I・アイランドの警備システムはタワーの最上階にあるわ。ヴィランがシステムを掌握しているなら、認証コードやパスワードを解除されてるはずだわ。私達にもシステムの再変更ができる。」
出久の演説を聞き、メリッサはここの警備システムに関して出久達に助言することにした。
現在はヴィラン達によってシステムのプロテクトが解除されてしまっている状態であり、ヴィラン達がシステムの変更をしたのと同じように、自分達にもそれができるかもと考える。
「ヴィランの監視を逃れ、最上階まで行くことができれば…皆を助けられるかもしれない!」
「メリッサさん…」
I・アイランドに長らく住んでおり、システムを熟知しているメリッサから出た案は、出久の希望を叶えるのに十分なものであった。
「監視を逃れるって、どうやって?」
「現時点では私達に実害はないわ、ヴィラン達は警備システムの扱いに慣れてないと思う。」
「戦いを回避してシステムを元に戻すか…なるほど。」
「それならいけんじゃね!?」
「だよね!」
メリッサの考えを聞き、上鳴や耳郎達も警備システムを解除してのオールマイトや住民の救助に対して前向きに考え始める。
「しかし、最上階にはヴィランが待ち構えてますわ…」
「戦う必要はないんだ!システムを元に戻せば、人質やオールマイト達が解放される!そうなれば、状況は一気に逆転するはず!」
出久の考えとしては、自分達がヒーロー候補生で戦うべきではないのならば、オールマイトらプロヒーローの開放を目的にしオールマイトらが戦える状況にすることに徹するというものであった。
ただし、ヴィランと遭遇してしまえば自分が変身して戦うしかないというのも頭に入れているが、それもあくまで保険である。
「デク君!行こう!」
「麗日さん!」
「私達にできることがあるのに、何もしないでいるのは嫌だ!そんなの、ヒーローになるならない以前の問題だと思う!」
「うん!困っている人達を助けよう!人として当たり前のことをしよう!」
「おう!」
彼らの行動はヒーローとしてではなく、人として困っている者を助けるという当然の行動だ。
「緑谷、俺も行くぜ。」
「ウチも!」
「轟君!」
「響香ちゃん!」
麗日に続いて轟と耳郎も出久の考えに賛同する。
「無理だと判断したら引き返す。その判断が飲めるなら、俺も行こう!」
「飯田君!」
「そういうことであれば私も!」
「よっしゃ!俺も!」
この場にいるクラスのメンバー達も考えに賛同し、そして残った峰田も
「あー!もう分ったよ!行けばいいんだろ行けば!!」
涙を流しながらもついていくことを決めた。
そして、警備システムの設定変更役としてメリッサもついていくことになり、出久達は皆を助けるための行動を開始した。
「これで30階…」
出久達が選んだ作戦は、非常階段を走って登っていくというものであった。
エレベーターで登るのは警備システムがロックされているのでできず、壁を破ってジオウに変身した出久が飛行するのも警備システムが作動するリスクがあるため実行には移さなかった。
タカウォッチライドやコダマスイカアームズを使って、オールマイトやタワー内のどこかにいるウォズ達にも自分の意思は伝えてある。
「メリッサさん、最上階は?」
「200階よ。」
「マジか…」
「そんなに登るのかよ!」
「ヴィランと戦うよりはマシですわ。」
八百万の主張する通り、階段以外の手段を使ったことでヴィランと遭遇してしまうこともリスクが高い。
このまま非常階段を上っていくしかなかったが…
「どうする?シャッターが…」
80階に到着した頃、非常階段もついにシャッターが下りていて上に登れなくなってしまっていた。
「壊すか?」
「そんなことをしたら、警備システムが反応してヴィランに気付かれるわ。」
「なら、こっちから行けばいいんじゃねえの?」
「峰田君!」
「ダメ!」
峰田が階段近くにあった非常扉を開けてしまい、これにより警備システムが反応してしまう。
「他に、上に行く方法は?」
「反対側に、同じ構造の非常階段があるわ!」
「行くぞ!」
80階の廊下を走り、使えなくなった非常階段の反対側にある非常階段に向かうA組メンバーであったが、彼らの進路に隔壁が下りてきてしまう。先程自分達の存在に気付かれてしまい、ヴィラン側も出久達の妨害に動き出したのであった。
「シャッターが!」
「轟君!」
廊下中の全てのシャッターが下りてきて、出久達の前のシャッターも閉まろうとしていたが、その向こうに扉を見つけた飯田が轟に呼びかける。
その意図を理解した轟はすぐに氷塊を生成し、シャッターの間に挟んで閉まるのを妨害すれば、その間に飯田がエンジンで加速して見つけた扉に蹴りかって打ち破る。
「ここは?」
「植物プラントよ。」
飯田が開けた部屋にA組メンバーたちが入っていくが、そこにあったのは植物が育てられているエリアであった。
「待って!あれ…」
そこで耳郎が目にしたのは、この階に向けて登っていくエレベーターであった。
恐らく、1階に居たテロリストが登ってきているのだと推測し、出久達は植物の陰に身をひそめることにした。
「ガキはこの中に居たらしい。」
「面倒なところに隠れやがって。」
草の陰に隠れる出久達が目にしたのは、エレベーターから降りてきた2人のヴィランだ。その2人は1階のパーティー会場に居た者だ。
(来るな…来るな…)
出久達は自分達のことをヴィランが気付かないように祈っているが…
「見つけたぞ!クソガキども!!」
(どうする?どうする?)
だが、出久達の祈りは通じなかった。どうやらヴィラン達は出久達に気付いてしまった…かに思われたが。
「ああ!?今、なんつった?」
出久達の耳に飛び込んできたのは、爆豪の声であった。
「かっちゃん!?」
「テメエらか、出久が言ってたヴィランは…」
「気付かれちまったなら、しょうがねえな…!」
その場にいる爆豪と切島、そして2人のヴィランは既に一触即発の状態だ。
「道に迷ってる間にこんなことになっちまってるなんてな!」
「道に迷ってなんでこんなところに…!」
迷子になっていた筈の爆豪達だが、出久がはなったタカウォッチライドから情報を受け取っており、目の前にいるヴィラン相手にすぐに身構える。
「だったら、ここで捕えてやる!」
爆豪達に敵意を向けられると分かったヴィランの1人の手が膜があるトカゲの手の様な形状に変化し、そこから空気の塊が放たれる。
爆豪と切島もすぐに身構え、攻撃を防ごうとするが、それよりも先に轟が生成した氷の壁が2人を守る。
「この個性は…」
「轟!?」
「俺たちで時間を稼ぐ!先に上に行け!」
ここで轟は、自分と爆豪、切島でここのヴィラン達を相手して、その間に出久達を上に逃すことにした。
出久達を氷で作った土台に乗せ、それを下から氷の柱を生成して伸ばして上昇させていく。
「ありがとう、轟君。それよりかっちゃん、ウォズ君は?」
「あいつはシノビの力でタワー探りながら先に上に行ってやがる。後で会えんだろ。」
「分かった!」
ウォズは既にフューチャーリングシノビに変身し、タワー内を進んでいっている。
そのことを聞いた出久達は、氷がタワーの最上部に達するとさらに上層階へ進んでいく。
「俺達もやんぞ!」
『ゲイツ!』
そして、ここでヴィラン達と戦うことにした爆豪はジクウドライバーとゲイツライドウォッチを手に取る。
「変身!」
『ライダータイム!』
『仮面ライダーゲイツ!』
そして仮面ライダーゲイツへと変身し、2人のヴィランと相対する。
「ガキ共が…付けあがってんじゃねえぞ!!」
小柄なヴィランが己の個性により、紫色の怪物へと変貌してゲイツに襲い掛かっていく。
「オラァ!」
紫の怪物が振るう右腕を飛び跳ねて避け、空中で爆破を放ってその推進力で敵の後ろに移動。
ゲイツは右掌を紫のヴィランに向けてから、爆撃を放つ。
「小癪な!」
もう一人の水かきのあるような手の男が、その手から突風を放つが、それを轟の生成した氷壁が防ぐ。
「おらよ!」
そんな轟を狙いパンチを放とうとする紫色のヴィランに対し、切島が体を硬化ささせてパンチを撃ち出す。2人のパンチがぶつかり合い、お互いがその衝撃を逃すように身を退かせる。
『ディエンド!』
『アーマータイム!』
『カメンライド!』
『ディエンド!ディエンド!ディエンドー!』
その隙に爆豪はディエンドアーマーに姿を変えると、ライドウォッチを1つディエンドライドウォッチに装填する。
『カメンライドタイム!ク・ク・ク・クローズ!』
「テメエは轟の援護だ!」
その間にも轟が生成した氷壁が、敵の個性で抉られて破壊されてきている。
そこでクローズを轟の援護に向かわせ、敵の撃破を狙うことにした。
「コイツは俺らが仕留めるぞ!」
「おう!」
まずは地面方向に爆破を放って爆豪が飛びつつヴィランの上方向に回ると…
「オラァ!」
巨体を誇るヴィラン目がけて上から爆破の雨を降らせる。
「俺もいくぜ!」
その爆破を防ごうと、両手を自身の顔面部付近で構えたことで隙が生まれた。
だが、ガードの薄い敵の太腿に切島が飛び込みながら、硬化した足を振るい三日月蹴りを打ち込む。
「…ッ!?」
その衝撃に、ダメージを受けて体制が崩れる紫色のヴィラン。
動揺する相手を逃すという甘いことを、仮面ライダーゲイツはしない。
「喰らいやがれ!」
両掌を背部に向けて爆破を放ち、その推進力で加速しながら飛び蹴りを撃ち出す。
さらに敵の身体が揺らいだところで、連続でパンチやキックと爆破を撃ち出し、その連続攻撃と切島から受けた太腿へのダメージで紫色の怪物は地面に尻もちをつく。
「
その怪物の腹部に、切島が腕を硬化させた状態で渾身のボディーブローを撃ち込む。
「ガキが!」
攻撃を放った切島を、その巨大な腕で捕まえてやろうとする紫色のヴィランだったが、その時彼の視界には爆発を発生させてきりもみ回転しながら敵に向かってくる爆豪の姿が映っていた。
「
そのヴィランが爆豪のことに気付いた時には、もう手遅れであった。
その回転の勢いを乗せた特大火力の爆発がその巨体に撃ち込まれ、そのダメージでヴィランは後ろに倒れていきながら元の小柄な姿に戻って気を失うのであった。
『ヒッパレー!ヒッパレー!』
『ミリオンヒット!』
一方、轟達の戦いの方では、ヴィランが放つ圧縮された空気と、クローズのビートクローザーから放たれる斬撃がぶつかり合う。
「次は…俺だ!」
クローズと立ち位置を変えるように轟が前に出て、体育祭で瀬呂を射て尽くした時の様な巨大な氷を作り出す。
「デけえの作っても意味ねえぜ!」
迫りくる氷に対し、水かきのヴィランは突風を何発も放って自身に達するのを防ぐ。
「膨冷熱波!」
だが、轟の狙いは相手を凍らせることではなかった。
一気に炎熱を放って、作り出した氷塊を溶かして冷やされた空気を膨張させて爆風を起こす。
「ぐわあッ…!」
『ロック!』
『ヒッパレー!ヒッパレー!』
『ミリオンスラッシュ!』
爆風によって身体を吹き飛ばされてしまったヴィランに、クローズが打ち出した鍵型のエネルギーが直撃し、気を失ったヴィランの身体が地面を転がる。
「テメエ、スーツが…」
倒した2人のヴィランを凍らせる轟。
しかし、彼が着ていた正装は炎によって一部が焼けてしまっており、左腕と左肩、左胸が露出してしまっている。
「気にするな。それより、緑谷達のとこに戻るぞ。」
「「ああ!/おう!」」
爆豪の指摘に対し、気にしないように言いつつ、3人は出久達を追いかけて上の階に向かうのであった。
次回は初っ端からアクションシーンのオンパレードになりそうです。
書くのが楽しみです。