今回もアクション多めなので楽しんでいってください。
出久達が迫り来る警備ロボや、テロリストの一員と戦いながら最上階を目指していた頃。
サムとデヴィットは上層階にあるデータや発明品の保管室で、コンピューターを操作していた。
「コードが解除できた!1147ブロックへ」
「はい!」
デヴィットの指示を受け、サムはとあるものを取りに走っていく。
「開くぞ!」
そこにあった小さなドアが開き、そこから出てきたスーツケースをサムは手に取る。
「やりましたね!博士!全て揃ってます!」
「ああ、遂に取り戻した…この装置と研究データだけは誰にも渡さない…!渡すものか…!」
サムが開けたスーツケースの中には頭に着けるための装置が入っており、それを取り戻せたデヴィットは喜びを露にしている。
「プラン通りですね。ヴィラン達も上手くやってるようです。」
今回の襲撃事件。それを仕組んだ黒幕はサムとデヴィットであった。
ヴィランによる襲撃の間に、自分達はデヴィットの発明品を回収するという作戦であった。
「ありがとう。君が彼らを手配してくれたお陰だ、サム。」
「パパ…」
2人の聞かれてはいけない悪事の話を、聞いてしまった者がいた。
「メリッサ…!」
「お嬢様!どうしてここに?」
そこにいたのはメリッサと、ジオウ、それにウォズだ。
父が悪事の手引きをしていたことを知り、メリッサはショックを受けている様子だ。
「手配したって何…?この事件は、パパが仕組んだの?その装置を手に入れるために…そうなのパパ?」
尊敬していた父親の悪事に、メリッサは力のない声で詰め寄っていく。
「そうだ…」
「なんで!どうして!?」
「博士は奪われたものを取り返しただけです!機械的に個性を増幅させる画期的な発明を…」
言葉を詰まらせながらもメリッサの言葉を肯定するデヴィットを、サムが弁護する。
「個性の増幅…?」
「そんな危険なものが…」
「ええ、まだ試作段階ですがこの装置を使えば薬品などと違い、人体に影響を与えず個性を増幅できます。」
デヴィットが作った発明品の存在に疑問を持つ出久とウォズであったが、サムがその画期的な装置についての説明を続ける。
「しかし、この発明と研究データはスポンサーによって没収…研究そのものも凍結させられた。」
「体にデメリットがなく、個性を増幅できる装置…世界情勢に多大な影響を与えかねないだろうね。」
ウォズの言う通りこの装置が世界に公表されれば、個性社会を大きく覆しかねない。
そのためにサムは偽物のヴィランを雇い、彼らによって盗まれてしまったことにすることで装置とデータを取り戻そうとしていた。その後は別の場所で研究を進めていこうと、そしてその決行日はセントラルタワーの施設が休養となるI・エキスポのプレオープン日にしようとサムは提案していた。
「そんな…噓でしょ、パパ…」
サムの弁論を聞いてもなお、メリッサはデヴィットの行動を信じられずにいた。
「嘘だと言って!」
「嘘じゃない。」
「こんなのおかしいわ!私の知ってるパパはこんなことしない!なのにどうして!?」
「オールマイトのためだ…」
本来のデヴィットであればこの様な犯行には及ばない。
メリッサの信じるデヴィットであれば、このサムの提案を飲まなかった。
だが、結構に至ったのにはあるきっかけがあった。
「お前たちは知らないだろうが…彼の個性は消えかかっている。だが、私の装置があれば元に戻せる!いいや、それ以上の能力を彼に与えることができる!No.1ヒーローが…平和の象徴が…再び光を取り戻すことができる!また多くの人達を助けることができるんだ!」
(僕が…ワンフォーオールを受け継いだから…!オールマイトの力が失われていることを憂いて博士は…!)
ワンフォーオールの力をライドウォッチを通して出久に継承して以降、オールマイトの力は弱まってきていた。マッスルフォームを維持できる時間も短くなり、USJが襲撃された時などはすぐにA組を助けに行くことが出来なかった。
出久達がI・エキスポのプレオープンを楽しんでいる間、デヴィットはオールマイトの身体を検査して今の彼の状態を知ってしまった。
「頼む…オールマイトにこの装置を渡させてくれ!もう作り直している時間はないんだ!後でなら、私はどんな罰でも受ける覚悟を!」
再び研究を続けるためではなく、オールマイトを復活させるため…
自分の身はどうなってもいいから彼を助けたいという思いが、この事件を引き起こすトリガーとなってしまった。
「命がけだった!捕らわれた人たちを助けようと!デク君やクラスメイトの子達がここに来るまでどんな目に遭ったと思ってるの!?」
「どういうことだッ?ヴィランは偽物、全ては芝居のはず。」
ヴィランが偽物で、芝居をしているというのであれば、出久達クラスメイト一同がテロのメンバーや警備ロボに襲われることはなかったはずだ。本物のヴィランでなければここまでせず、高校生の出久達をどこかの部屋に閉じ込めていただけになるだろう。
「勿論芝居をしてたぜ。偽物ヴィランという芝居をな…」
「アイツは!!」
そこにやって来たのはテロの首謀者である鉄仮面の男、ウォルフラムだ。
彼の姿を見て、ジオウとウォズが咄嗟に捕まえようとするが、ウォルフラムが自身の金属を操る個性を使って、まがった金属の棒を縄の様に操って二人を壁に縛り付ける。
「デク君!ウォズ君!」
「なるほど…金属を操る個性を使うのか…」
拘束されつつも、ウォズは相手の個性を瞬時に見抜く。
「少し大人しくしていろ。サム、装置は?」
「ここに!」
「サム…」
ウォルフラムの言葉と共に、サムがデヴィットの持っていたスーツケースをひったくってヴィランの下に走っていく。サムこそが、偽物のヴィランを呼ぶふりをして、本物のヴィランを呼んだ張本人であった。
「まさか最初から…装置をヴィランに渡すつもりで…!」
「だ、だましたのは貴方ですよ!長年貴方に仕えてきたというのに、あっさりと研究は凍結!手に入れるはずだった栄誉!名声!全て…無くなってしまった…せめてお金ぐらい貰わないと割が合いません!」
長年デヴィットに尽くしてきたのに、研究成果が無に帰してしまったことで、得られるものが得られなくなってしまった。そのことがサムにとって不満であり、それ故にヴィランを使ってデヴィットをだまし、その研究成果で大金を得ようとしていた。
「約束の謝礼だ。」
「サムさん!」
だがその悪意は、本物のヴィランの方が1枚上手であった。
ケースを持ったサムの肩を銃で撃ち抜き、地面に転がったケースを奪い取る。
「な、なぜ!?約束が違う!」
「約束?忘れたな…謝礼はこれだよ。」
サムの口封じをしようとヴィランがもう一発弾丸を放つ。
「…!?」
「パパ…!」
だが、サムを凶弾から庇う様にデヴィットが飛び出し、弾丸で貫かれた自分の右腕を血で染める。
「博士!どうして…」
「に、逃げろ!」
「パパー!!」
「来るな!」
デヴィットを助けようと駆け出したメリッサだが、その体をウォルフラムが殴り飛ばす。
「メリッサ!」
「今更ヒーロー気取りか?無駄だ。アンタは悪事に手を染めた。俺達が本物だろうが、偽物だろうが、アンタが犯した罪は消えない。俺達と同類さ…」
ウォルフラムが突きつける現実に、メリッサが目から涙を流す。
「アンタは科学者でもないし、研究を続けることもできない。ヴィランの闇に落ちていく一方さ…」
ウォルフラムの言葉を聞きながら、ジオウとウォズは金属による拘束から抜け出そうとしている。
「今のアンタにできることは、俺の下でその装置を量産することぐらいだ。」
ウォルフラムがデヴィットの頭をたたいて気を失わせ、そのまま身柄を拘束して連れて行こうとする。
「パパを返して…!」
「そうだなあ…」
デヴィットを取り返そうと地面を這い、手を伸ばすメリッサにウォルフラムが銃を向ける。
「博士の未練は断ち切っておかないとな!」
「やめろー!」
メリッサの身が危ない、そう思った時にジオウはワンフォーオールのパワーで自分達を拘束する金属を跳ねのけて、壁を蹴ってウォルフラムたちの方に突撃しながら拳を繰り出そうとする。
「スマーッシュ!」
だがジオウの放とうとする拳に対し、ウォルフラムは建物に触れてから金属の壁を作ってジオウの攻撃を防ぐ。
「私がメリッサさんと共に、警備システムを解除する!我が魔王はあのヴィランと博士を追ってくれ!」
『投影!フューチャータイム!』
『ファッション!パッション!クエスチョン!』
『フューチャーリングクイズ!クイズ!』
デヴィットを取り返そうとする出久に対し、彼の後顧の憂いをなくすと共に本来の目的を達成するため、ウォズはフューチャーリングクイズへと姿を変えると、倒れているメリッサの体を起こす。
「追え!」
二手に分かれるジオウ達に対し、ウォルフラムも二手に分かれることにした。
自分はデヴィットと彼が作った装置をもって屋上のヘリポートに向かい、警備システムの解除を試みるウォズとメリッサには部下を追手として向かわせる。
「皆を!助ける!」
「調子に乗るな!」
多くを救うために自身を追ってくるジオウに対し、ウォルフラムは金属を操り、タワーを形成する金属を隆起させて柱状にしてジオウに向けて次々と向かわせていく。
『ジオウⅡ!』
巨大ヴィランの拳の様に、次々と迫り来る金属の塊をジャンプして避けながら、出久はジオウⅡライドウォッチを起動させ、ジクウドライバーに装填する。
『ライダータイム!』
『仮面ライダー!ライダー!』
『ジオウ・ジオウ・ジオウ!Ⅱ!』
そして、ジクウドライバーを回転させることで、2つの時計をモチーフとし、金色の部位が追加されたジオウⅡへと変身を遂げる。
(次の攻撃は!)
不規則に金属の壁や塊をタワー内の金属から作り出し、ジオウに繰り出していくヴィラン。
だが、その攻撃パターンをジオウⅡの力で予測しながら、着実に敵に迫っていく。
「さて、ここで問題だ。」
一方、ウォズは警備システムを解除するためにコンピュータールームに向かうメリッサを守っていた。
迫り来る追手の前で立ち止まり、クイズの問題を出そうとしていた。
「私が今日昼食で行ったのは、I・アイランド内にあるハンバーガーショップである。〇か×か?」
「何言ってんだ?」
「クイズしてる場合じゃねえだろ!」
クイズを出すウォズに対し、応えることなく攻撃を仕掛けようとするウォルフラムの部下2人。
「未回答。君たちには罰を与えないとね。」
「なんだ!?」
「グワァッ!」
ウォズの問いかけに応えなかった2名のヴィランに雷が落ち、その電流によって2人は気絶する。
「因みに答えは×だ。私が今日食べたのはステーキ、このぐらいの問題答えもらわないと困るね。」
初見では解けない問題を出すことで、フューチャーリングクイズの力を活かしたウォズによってウォルフラムの部下は気絶することになった。
「さあ、頼んだよ!」
「任せて!」
そして、コンピュータールームに辿り着いたメリッサが作動中の警備システムを解除した。
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「止まった…?」
「緑谷君達、やってくれたか!」
メリッサが警備システムを解除した影響はすぐにもI・アイランド全体に広がった。
風力発電システムのエリアで仮面ライダーゲイツや雄英生達と対峙していた警備ロボ達は機能を停止した。
『I・アイランドの警備モードは通常モードに移行しました。』
街中では警備ロボが警戒態勢になっており、電波もつながらない状況であったが、その状態も解除されていた。
「なんだいきなり!?」
「どうなって…!?」
レセプションパーティーの会場では、ヒーロー達の拘束が解かれ、その場にいたテロリスト達もヒーローによって撃破される。
(やり遂げてくれたか!皆!)
その場にいたオールマイトは、出久達が助けてくれたのだと分かるとすぐ、上層階に向けて駆けだした。
「ボス!他の連中は!」
「警備システムが解除しきる前に出るぞ。」
「はい!」
一方、セントラルタワーの屋上には、デヴィットと装置を持ったウォルフラムが辿り着いていた。タワー内の金属を操り続けてジオウの足止めをしながらなんとか辿り着いていた。
先にヘリで逃げる準備をしていた部下たちに指示を出すと、デヴィットと装置をヘリに運ぼうとする。
「待て!博士を返せ!」
ヘリに博士と装置を乗せたウォルフラムの下に、階段を駆け上がってきたジオウⅡが現れる。
「なるほど、悪事を犯したこの男を捕えに来たのか?」
「違う!僕は博士を助けに来たんだ!」
「犯罪者を?」
ウォルフラムが乗ろうとするヘリに向けて走っていくジオウⅡに対し、彼はタワーに触れてそこの構造物から金属の塊を幾つも作り出してジオウⅡに向けて放っていく。
それに対し、未来予測の力で自身に迫って来る金属の塊を回避していくジオウⅡ。
『ジオウサイキョー!』
サイキョーギレードを手に持ったジオウはその仮面部分を"ジオウサイキョー"のフェイスに切り替えると、その剣先から放った七色の斬撃で鉄の塊を一気に打ち砕く。
「噂通りの力だな。流石、仮面ライダーだ。」
「仮面ライダーを知ってる!?」
仮面ライダーに関して聞いたことがあるかのような口ぶりのウォルフラムに対し、ジオウⅡは一度立ち止まってしまう。
「知っているさ!とある男に教えてもらった、そしてもし仮面ライダーに出会ったらこれを使えとも言われている。」
『1号!』
この計画を実行する前に、ウォルフラムはオーマショッカーと接触をしていた。
彼のオールマイトを苦しめるような計画を聞きつけたある男から、彼はアナザーライドウォッチを受け取っていた。
「アナザーライダー!?」
「さて、ここらでお前を倒しておくか。出せ!後で追いつく!」
ウォルフラムはアナザーライドウォッチを使い、バイクの様な下半身を備えアナザークウガの様な巨体を誇るアナザー1号へと姿を変えると、ヘリに乗った部下に対して先に飛び立つように指示を出す。
「行かせない!」
飛び立とうとするヘリを追おうとするジオウⅡだが、その前にアナザー1号が立ちはだかる。
長い手を床に擦り付けながらジオウに向けてバイクの車輪部を駆動させて向かっていき、金属の塊を幾つもぶつけようとする。
「博士!」
ワンフォーオールで身体能力を強化しながら地面を蹴り、後方へ下がっていくことで金属の塊による攻勢から逃れ、一気にジャンプしてヘリを捕えようとするが
「悪いが、行かせる気はない!」
飛び立とうとしたジオウⅡにアナザー1号が突っ込んでいき、バイクの前輪部がジオウⅡにぶつかって彼の身を突き飛ばす。
「ぐああっ!!」
ジオウⅡに追撃を加えるように前輪部を起点に体の下半身部をバットをスイングするように回してジオウを後輪部で打つ。
「終わりだ!」
アナザー1号の攻撃を受けて地面を転がるジオウⅡに、柱状の金属の塊が幾つも迫ってきて彼の身体を押し潰す。
「行くか…」
金属の塊を操り、その上に乗って上昇していくアナザー1号。
このままヘリに乗り込めば、彼らは撤退することが出来る。
「デク君!」
「我が魔王!」
その場に駆け付けたウォズとメリッサ。
『投影!フューチャータイム!』
『ブースト!&マグナム!』
『フューチャーリングギーツ!ブースト!』
出久を助けるためにすぐにウォズがフューチャーリングギーツ・ブーストに変身し、ブーストのパワーから繰り出される強化された蹴りで出久を押しつぶす金属の塊を一気に破壊する。
「返せ!博士を返せ!」
飛び立とうとするヘリとアナザー1号に向けて手を伸ばすジオウⅡ。
だが、その体のダメージによって立ち上がることもままならず、ただ空中に向けて手を伸ばしていた。
「こういう時こそ笑え!緑谷少年!」
アナザー1号がヘリに到達しようとした時だった。
地上階で警備システムから解放されたオールマイトがやってきて、一気にヘリの上まで跳躍。
「もう大丈夫!何故って?私が来た!」
君臨するオールマイトが出す強風が、ヘリを揺らがせる。
「オールマイト…」
「親友を返してもらうぞ!ヴィラン!」
そして、アナザー1号を殴ってタワーの最上部に叩き落しながらヘリに突撃してその機体を破壊すると、そこからデヴィットを助け出す。
墜落するヘリを背に、オールマイトはデヴィットの身柄をメリッサの下に届ける。
「め、メリッサ…」
「もう大丈夫だ…」
「いいや、まだ油断はできませんよ。お二人は下がって…」
救出を喜ぶ2人であったが、まだアナザー1号が残っていることにより気を抜けないと忠告するウォズ。
「オールマイトォ!」
先程オールマイトによってタワーのコンクリートに叩き付けられたアナザー1号が立ち上がり、バイク状の下半身を走らせてオールマイトやデヴィット達に迫る。
「止めるよ!我が魔王!」
「うん!」
突撃してくるアナザー1号に対してウォズが走り出し、ブーストの推進力を加えた回し蹴りをアナザー1号の下半身にある前輪部分に放つ。
「…ッ!?」
ウォズが放つ蹴りの威力はアナザー1号自身の想像を超えるほどの威力があり、その衝撃でその巨体が後ろに下がってしまう。
「手を地面に触れさせないで!」
「分かった。」
ここでジオウからアナザー1号が個性を発動しないように指示を出し、ジオウはジカンギレード銃モードで、ウォズは両腕から伸びるマグナムアームドシューターでアナザー1号の巨大な腕を撃ち抜く。
「私も手を貸そう!」
両手を撃たれて動揺するアナザー1号の胸にオールマイトが飛び込んでいき、その胸部を彼の放ったパンチが撃ち抜く。
『ゴースト!スレスレシューティング!』
アナザー1号がオールマイトの一撃で怯んだ隙に、ジオウがジカンギレード銃モードにゴーストライドウォッチを装填して眼魂型のエネルギーを撃ち出す。
「チャージ…ショット!」
それに続く様にウォズも自身の両手から伸びる銃にエネルギーを貯めて、ジオウからの銃撃を受けて体を揺るがせているところに解き放って追撃する。
「決めるよ!」
『ビヨンド・ザ・タイム!』
『サイキョーフィニッシュタイム!』
そして、アナザー1号が2人の攻撃で怯んだ隙にジオウはサイキョージカンギレードを、ウォズはジカンデスピアヤリモードを構える。
『キングギリギリスラッシュ!』
『爆裂DEランス!』
そしてそれぞれの刃先から放たれた黄金の光の刃と赤色の斬撃がX字に交わりながらアナザー1号に迫り、その巨体の胸部に斬撃が直撃すると次々と体から爆発を起こしながら倒れていく。
「バカな!」
アナザー1号の巨体が爆散し、ウォルフラムの肉体とアナザー1号のウォッチが地面を転がる。
「さあ、観念したまえ。」
そのウォルフラムの身柄を拘束しようと近付くウォズであったが、まだ意識のあるウォルフラムは地面に触れて金属の壁を生成する。
「しぶといね…」
「ウォズ君!気を付けて!」
まだ意識のあるウォルフラムから距離を置く2人の仮面ライダー。
「まだ終わらないさ…この俺の野望は!」
「ボス!これを使ってください!」
墜落したヘリに乗っていたヴィランの部下が、ウォルフラムにデヴィットが発明した個性を活性化する装置を手渡す。
「その装置は…!?」
「私の発明品が…」
「よく見てろ、自分の発明品でオールマイトが死ぬ様を!」
『1号!』
その装置を頭部に着けて起動させたウォルフラムが再びアナザー1号ウォッチを起動して体に埋め込むと、周囲にあるヘリの残骸などの金属を吸収して新たな姿へと変化する。
「この姿は…」
先程のアナザー1号とは打って変わり、全身が白くなって下半身から4本、肩から2本の赤い節足を生やした異形へと変化していく。その名はアナザー新1号、個性活性化装置の影響で触れずとも金属を操れるようになったようで、周囲に幾つもの金属の壁を生成していく。
「まだいけるか?緑谷少年、ウォズ少年。」
「ええ!」
「勿論。」
親友であるデヴィットが作った装置の悪用を防ぐため、オールマイトらはアナザー新1号に挑んでいくのであった。