我が魔王は緑谷出久!?   作:夢野飛羽真

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今回は短めです。


第56話 突入開始

「さあ皆!オーマショッカーとここで蹴りを付け、八百万少女を助け出し、死柄木らを捕えるぞ!」

 

オールマイトの一声と共に、オーマショッカーのアジトに向けて、プロヒーロー達が突撃していく。

オールマイト、ベストジーニスト、ギャングオルカ、虎、マウントレディ、シンリンカムイ、グラントリノらがアジトに突入していき、エンデヴァー、エッジショットらが入り口付近での防衛を行っている。

 

「突破口は、私に任せて!」

 

その先陣を切るのはマウントレディで、個性によって身体を約20mほどに巨大化させると、アジトと思われる建物の入り口を蹴り上げる。

 

「な、なんか来やがった!」

 

入り口が蹴られて扉と壁が天井ごと抉り取られると、そこには丁度林間合宿を襲撃したトゥワイスらヴィラン達がいた。

 

「先制必縛ウルシ鎖牢!」

 

奇襲を受け動揺するヴィラン達を、シンリンカムイの腕から伸びた多数の枝が縛る。

 

「図られたか…」

 

「これ、きついので放してください。」

 

いきなりの奇襲に対応しきれなかった荼毘とトガヒミコも縛られてしまい、トガは不満そうに身を捩って拘束を脱しようとしている。

 

「死柄木はどこだ!」

 

そんなトガの意に反するように、シンリンカムイはさらにきつくヴィラン達を縛り、この場にいない死柄木の居場所を聞き出そうとする。

 

「USJにも来た死柄木と黒霧の姿が見当たらないな…」

 

死柄木達を探そうとさらに奥へと進んでいくオールマイト達。

 

「ラグドールよ!返事をするのだ!」

 

そんな中、プッシーキャッツから参加した虎は、仲間であり誘拐されていたラグドールを発見し、彼女の身を抱きかかえている。

 

「仲間か?息はあるのか、よかったな。」

 

「しかし、様子が変だ。何をされたのだラグドール!」

 

虎の腕の中のラグドールはコスチュームを全て脱がされて布で包れており、意識が朦朧としている様子で上の空状態だ。

 

「後は俺達に任せてくれ。お前は仲間と共に先に戻れ。」

 

「すまない!」

 

そのまま虎はギャングオルカの計らいでラグドールと共に、先にアジトから出ていく。

 

「八百万君の居場所は!」

 

「この辺のはずだ。」

 

オールマイトに同行する警官の塚内の手には八百万から託されたデバイスがあり、そこに示された場所は確かにこのアジトだが、彼女の姿が見つかっていない。

 

「妙だな、このカプセル。」

 

「本来ならあの、脳無が居てもおかしくなさそうだが…」

 

更に奥に進んだオールマイト達の目の前には、空のカプセルとそこに繋がる幾つもの機械があった。

恐らく、脳無を保管するのに使われているカプセルだが今はその中には何もいないようだ。

 

「ここに君たちが来るのは、予想通りだったよ。オールマイト…」

 

「誰だ!」

 

何者かの声が聞こえたかと思いきや、何者かが建物の奥から歩いてくる。

 

「荼毘達が!」

 

と、その時シンリンカムイによって縛られていた荼毘達が泥の様に溶けて消えてしまう。

 

「分倍河原の個性か…」

 

その様子を見たグラントリノは、彼らが出久から報告があったトゥワイスの作り出した偽物であったことに気付く。

 

「君達が来ることは予測済みだったからねぇ。トゥワイスに協力を得て対策させてもらったよ。」

 

「貴様はッ…!」

 

「オールフォーワン!」

 

オールマイトらに歩み寄ってくる男を、警戒するベストジーニスト達。

しかしその人物は、オールマイトにとって最も最悪な人物であった。

 

「おや?」

 

「ここから先は行かせない!」

 

オールマイトの反応から、オールフォーワンが相当な相手であると推察したベストジーニストは、敵の着ている服の繊維を操って拘束する。

 

「ジーニスト!逃げろ!」

 

だが、次の瞬間ジーニストの腹が何かによって撃ち抜かれ、大量の血が噴き出す。

 

「君は確かに、僕の四肢をうまく拘束した。大した技術だよ。けど、僕は指さえ動かせればなんだって個性を使うことが出来る。」

 

ジーニストが拘束しきれなかった指から衝撃波を放ち、ジーニストに重傷を負わすことが出来た。

彼からの拘束を脱し、自身の右腕に幾つもの個性を発動させて巨大化させる。

 

「先生!全員を逃がしてくれ!」

 

「そのつもりだ!」

 

かつてオールマイトに重傷を負わせた相手の復活と言うこともあり、彼はかなり警戒した様子で他のヒーロー、特に重傷を負ったジーニストをこの場から逃がそうとする。

 

「さあ、楽しもうよ!」

 

オールフォーワンが巨大化させた腕を振るうと同時に放たれる衝撃。そこから逃げるようにオールマイトとグラントリノは駆けていき、仲間の身体もつかんで一気に退避する。

 

「な、何が起きてるんだ…!」

 

先程から少し離れた位置で、その様子を外から見ていた出久達。

彼らから見れば、マウントレディが破壊したことで空いた建物の穴から重症のベストジーニストとその他のヒーローを抱えたオールマイト達が飛び出してきたかと思えば、そこから爆発が起きたのだろうかと言うほどの砂埃と突風が飛び出してきた。

 

「どうやら、俺達が行かないといけないみたいだな。」

 

「ええ、その様ですね…」

 

「ライダー以外はここで待機だ。俺達4人で行く。」

 

「うっす!」

 

(俺はまた、見てるだけなのか…!)

 

ヒーロー側劣勢の状況を見て士は、出久、ウォズ、爆豪の3人を引き連れてアジトの建物に向けて歩き始める。待機を言い渡された3人はただその様子を見ることしかできなかった。

 

「僕が誘拐した少女が発信機を持っていることはお見通しだったよ。だからこそ、泳がせて君達をおびき出したのさ!」

 

「どうやら、罠に嵌められてしまった様だね…」

 

入り口で待機していたヒーロー達と合流したオールマイト、その前にはオールフォーワンが歩み寄ってきていた。

 

「位置情報の通り、彼女はここに居るよ。けど、君達に助けられるかな?なんせ僕には、最高の戦力がいるからね。」

 

「死柄木弔ッ!?」

 

その時、オールフォーワンの横に現れたワープゲートから死柄木が出てくる。

 

「喜べ。今日はヒーロー達が負け、俺達がゲームをクリアする日だ!」

 

『ジオウ…Ⅱ…』

 

この場に集まったのはトップ層のヒーロー達であり、彼らを一気に倒すがため死柄木はアナザージオウⅡへと姿を変えながら、18体のアナザーライダーを召喚する。

 

「これは僕からのサービスだよ。」

 

さらにワープゲートが開き、そこからは脳無達が大量に現れる。

オールマイトらの攻撃を予測していたオールフォーワン達は、カプセルから先に脳無を出しており、今ここで登場させたのだ。

アナザーライダー軍団と脳無軍団。彼らが一斉にオールマイトらヒーロー達と警官たちに襲い掛かる。

 

「デトロイト…スマーッシュ!」

 

「赫灼熱拳!ジェットバーン!」

 

迫り来る脳無達に、オールマイトとエンデヴァーが拳を繰り出して吹き飛ばし、オールフォーワンに迫ろうとするが…

 

「お前らの相手は俺達だぜ。」

 

その前にアナザージオウⅡとアナザーエグゼイドが立ちはだかる。

 

「Shit…!」

 

多勢に無勢、ヒーロー達は思うように立ち回ることが出来ない。

しかも、敵は仮面ライダーを相手取ってきた怪人と、オールフォーワン達が作り出した改造人間の脳無だ。苦戦を強いられてしまい、オールフォーワンに近付くことすらできない。

 

「やれ!」

 

アナザージオウⅡの号令と共にオールマイトに切りかかろうとするアナザーブレイドとアナザー龍騎。

 

(ワンフォーオール!フルカウル!)

 

「ハウザーインパクト!」

 

だが、そんな2体のアナザーライダーをジオウとゲイツが吹き飛ばした。

 

「緑谷少年!?それに爆豪少年まで!何故ここに!」

 

「ディケイドさんから許可は得ました…僕達はオールマイト達と八百万さんを救けに来ました!」

 

アナザーライダー達からオールマイトとエンデヴァーを守るように立つ、2人の仮面ライダー。

 

「来てしまったのなら仕方ない…無理はするなよ!2人共!」

 

「はい!」

 

他のプロヒーローから許可を得てここに来てしまったのなら、引き返させるわけにもいかないし、敵の数的に人数は多い方が良い。そう判断したオールマイトはI・アイランドの時と同じように、出久達と共闘する道を選んだ。

 

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敵のアジトに侵入した私達は、2手に分かれることにした。

我が魔王と爆豪君がオールマイト達の援護に向かい、私と門矢士でアジト内を探索して八百万君の救助に向かうことにした。

 

「位置情報ではこの辺りなんだが…」

 

発信機の情報を私のファイズフォンXでも見れるようにしており、今はそれが示す位置を探索しているが、どこにも彼女の姿が見当たらない。

 

「上の階か地下にいるんじゃないか?GPSだったらどの階層にいるか分からない。」

 

「では、探ってくれ。私は地下がないか探ってみるよ。」

 

このアジトのいろんな階を一気に調べるのは困難なため、ファイズフォンXからタカライドウォッチ、コダマライドウォッチ、ギーツミライドウォッチを取り出して、それぞれライドガジェットに変形させると、アジト内に解き放つ。

 

「他の2人のライダーがいたから探してみたけど、やっぱり君も来てるんだね。」

 

「誰だ!?」

 

私と門矢士で他の階を探ろうとしたその時、我が魔王達が向かったオールマイトのいる方向から男の声が聞こえ、そちらを振り向くと黒い鉄仮面をつけて、スーツを着た男が歩いてきていた。

 

「もう一人の仮面ライダーと、他の子達に戦闘許可を出した男…彼らが居て別行動をするなら、こっちに来ると思ったよ。悪いけど、あの娘は渡さないよ。」

 

恐らく彼は、オールマイト達と交戦していたヴィランの1人。

我が魔王達が来たことで、私達の存在にも気付いてこちらに来たようだ。

 

「ウォズ、こいつは俺がやる。変身!」

 

『カメンライド・ディケイド!』

 

鉄仮面を付けたヴィランの相手をすると言い、門矢士は仮面ライダーディケイドに変身する。

 

「お前は八百万って奴を助けてこい。こいつの言い分では、ここに居るっぽいしな。」

 

「ああ、助かるよ!」

 

この鉄仮面の男は"あの娘は渡さない"と言った。

それにわざわざ我々を倒しにこちらまで来た。もし仮にここに彼女が居ないのなら"ここにはいない"と煽ってくる可能性もあれば、そもそも我々のことは後回しにしていただろう。

少なくともここにまだ何かがあるから、オールマイトや我が魔王達との戦いを置いてこちらに来たのだ。何もなければ我々を放置し、後回しにするだろう。

 

「なるほど、上の階か。」

 

先程解き放ったタカウォッチロイドが上の階で何かを見つけたようで、それを私に知らせに来た。

私は彼に案内されてそのまま上の階に向けて走っていく。

 

「おっと、ここで脳無か。しかしながら、ここに置いておくということは何か守るべき者があるということかな?」

 

『クイズ!』

 

上の階に到着すると、合宿所に襲撃しに来た個体と同じような、工具を腕に付けた脳無の姿があった。

 

「変身。」

 

『投影!フューチャータイム!』

 

『ファッション!パッション!クエスチョン!』

 

『フューチャーリングクイズ!クイズ!』

 

私は一先ずこの脳無を倒して戦闘不能にすることにし、仮面ライダーウォズ・フューチャーリングクイズへと変身する。

 

「さあ、始めようか。」

 

神野の敵のアジトでの戦闘が各所で発生していく。

待っててくれ、八百万君!私が必ず救ってみせる!




神野での戦闘の流れは原作から大幅改編となりました。
また次回もお楽しみに!
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