あばらこそヒビが入ってましたが、何とか書けました。
これからも頑張ります!
仮免試験に向けた日々を送る雄英高校1年A組。
この日の訓練を終え、風呂で疲れを洗い流した女子生徒達は共用スペースのソファに座ってリラックスしていた。
「毎日毎日大変だ~」
「圧縮訓練の名は伊達じゃないね!」
芦戸は日々の訓練で疲れているようで、ソファにもたれかかって背筋を伸ばしている。
「とは言え、仮免試験まで一週間も無いですわ。」
「ヤオモモは!必殺技どう?」
「やりたいことはあるのですが、まだ体が追い付かないので、少しでも個性を伸ばしておく必要がありますわ。」
葉隠の問いかけに応える八百万だが、彼女は林間合宿での訓練の続きの範囲で止まってしまっているためか、浮かない表情をしている。
「梅雨ちゃんは!?」
「私は蛙らしい技が完成しつつあるわ。きっと透ちゃんもビックリよ!」
「お茶子ちゃんは!?」
蛙吹の言葉を聞き、期待に胸を膨らませた葉隠が同じ質問を麗日にもするが、彼女はどこか別の方を向いていて言葉が聞こえていないようだ。
「お茶子ちゃん?」
「わわー!」
「お疲れのようね?」
ボーっとする麗日のことを、蛙吹が指でつついて気付かせると、麗日は驚いたように声を上げる。
「いやいやいや!疲れてなんかいられへん!まだまだこっから!…のはずなんだけど…」
意気込んだ様子の麗日であったが、徐々に言葉尻をすぼめていってしまう。
「なんだろうね…最近心がざわつくことが多くてね…」
頬をピンク色に染めて、ふとため息をつく。
「恋だ!」
「な、何!?故意!?濃い!?鯉!?なんも知らん!」
麗日のざわつく心を突くような芦戸の直球な答えに、麗日自身汗を流しながら慌てふためいてしまう。
期末試験でペアを組んだ青山から、"緑谷君のこと、好きなんでしょ?"と言われてから彼女は出久のことを意識してしまっている。
「お相手は緑谷か飯田?一緒にいること多いよね!」
「ちゃうわ!ちゃうわ!」
芦戸が絞り込んだ相手の中に、該当者である出久の名前があったためか、麗日は顔を真っ赤に染めてそれを両手で覆い隠す。
「ちゃうわ、ちゃうわ、ちゃうわ…」
「浮いた…」
動揺した麗日は自身に個性を使ってしまい、顔を隠したまま宙に浮いていく。
「誰ー!どっち?誰なのー!」
「ゲロっちまった方が罪軽くなるよ~」
「ちゃうよホントに!私そういうのわからんし!」
この話に興味津々な葉隠と耳郎がさらに問い詰める。
「無理に詮索するのはよくないわ。」
「ええ、それより明日も早いですしもうお休みしましょう。」
それに対し、良識的な蛙吹と八百万は話を切り替えて明日に備えて解散しようとする。
「そんなこと言って、ヤオモモだって最近ウォズ君のことメッチャ見てるじゃん!」
「そ、そんなことは!?」
芦戸からカウンターの様な一言を突き付けられると、八百万も顔を真っ赤にして両手で覆い隠す。
神野でウォズに救われてから、八百万はウォズに見惚れてしまっていた。
「いつから~」
「い、言えませんわ!ともかく本日は寝ますわ!」
恋の話題が自分に移ってしまい、八百万は強引に自分の部屋に戻って逃れようとする。
そんな彼女に付いて行くように、蛙吹と麗日も部屋に戻っていき、この日の女子会は解散となった。
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訓練の日々は流れ、仮免試験当日。
雄英高校1年A組のメンバー達は試験会場である多古場競技場に来ていた。
「うう~試験って何やるんだろ~緊張してきた…」
「峰田、取れるかじゃない。取ってこい。」
「も、モロチンだぜ!」
緊張している様子の峰田に、相澤が励ましとも取れる言葉をかける。
峰田は返す言葉を少々間違えている様だが…
「この試験に合格し、仮免許を取得できれば、お前たちは卵からひよっこ、つまりはセミプロへと孵化できる。頑張ってこい!」
「しゃあ!なってやろうぜひよっこによう!」
「いつもの一発決めていこうぜ!」
相澤の言葉に上鳴と切島は奮い立ち、気合を入れようとするが…
「せーの!Plus…」
「「Ultra!」」
いつもの雄英の掛け声に、見知らぬ制服の男が参加してくる。
「勝手に人様の円陣に加わるのは良くないよ、イナサ。」
「ああ!しまった!」
その男子を注意するのは、同じような制服に身を包み、制帽を被る紫髪の男だ。
その他にも同じ制帽を被る茶髪の女子と毛むくじゃらの男子も居る。
「どうも!大変失礼いたしました!」
切島の円陣に勝手に参加する、イナサと呼ばれる体格の良い男が頭を下げると、勢い余って彼の頭が地面に激突し、制帽が脱げて坊主頭が露になる。
「なんだこの!テンションだけで乗り切る感じの人は!」
「待って…あの制服。」
「西の有名な…」
「東の雄英、西の士傑!」
イナサを始めとする集団の制服に見覚えのある者達がちらほらいた。
その原因は東の雄英、西の士傑と呼ばれるほどの有名なヒーロー科高校の制服であったからだ。
「一度言ってみたかったっス!Plus Ultra!自分!雄英高校大好きっす!雄英の皆さんと競い合えるなんて光栄っス!よろしくお願いします!」
「あ、血…」
「行くぞ…」
雄英生達と競い合えることで、高揚している様子のイナサだが、その額からは血が流れている。
彼は他の士傑生に連れられ、会場の方に向かう。
「夜嵐イナサ…」
「先生…知ってる人ですか?」
「あれは、強いぞ。夜嵐は昨年度、つまりお前達と同じ代の推薦入試でトップで合格したものの、何故か入学を辞退した男だ。」
「我々の世代の推薦1位…即ち轟君や八百万君に勝る実力があるということか…」
目の前に登場した強敵の存在に驚きつつ、ウォズ達も会場に向かうのであった。
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「しかしながら、中々厳しい条件になっていたね。」
試験内容の説明を聞き終えたウォズ達は、演習場に入りながらその準備を進めている。
先程、公安の目良と言う男から試験の説明を受けていたのだが、勝ち抜け式の1次試験を突破できるのは1540人の受験者の内100名だけと言われてしまった。これは前々から聞いていた合格率5割よりも狭き門になっており、A組のメンバーも動揺を隠せない。
「関係ねえ、勝つだけだ。」
だが、いくら門が狭くなろうと、突破することに変わりはないと、爆豪は自身の腰にジクウドライバーを巻く。
「うん、かっちゃんの言う通りだね!」
「ああ、落ちる気は一切ないさ。」
出久とウォズもその気持ちは変わらない。
試験に挑むために、各々の変身ベルトを腰に巻いていく。
『ジオウ!』
『グランドジオウ!』
『ゲイツ!』
『ディエンド!』
『シノビ!アクション!』
そして3人はそれぞれのライドウォッチを起動させていく。
『(アークル) (オルタリング) アドベント!COMPLETE!ターンアップ!(音角) CHANE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム!』
「「「変身!」」」
そして3人が一気にベルトを操作する。
『グランドタイム!クウガ!アギト!龍騎!ファイズ!ブレイド!響鬼!カブト!電王!キバ!ディケイド!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武!ドライブ!ゴースト!エグゼイド!ビルド!』
『ライダータイム!仮面ライダーゲイツ!』
『投影!誰じゃ?俺じゃ?忍者!』
『祝え!仮面ライダー!グランドジオウ!』
『アーマータイム!』
『カメンライド!』
『ディエンド!ディエンド!ディエンドー!』
『フューチャーリングシノビ!シノビ!』
そして、出久が仮面ライダーグランドジオウに、ウォズが仮面ライダーウォズ・フューチャーリングギーツブーストに、爆豪が仮面ライダーゲイツ・ディエンドアーマーに姿を変えていく。
「で、これが今回のターゲットみたいだね。」
1次試験のルールは全員参加のボール当てである。
受験生は体に3つのターゲットを付けて試験に挑み、他の受験生が持つボールを当てられてしまうと、脱落と言うことになる。
3人を脱落させた者から勝ち抜けとなり、先に勝ち抜け出来た100人が2次試験へと進める。
変身した3人は、ライダーのスーツの上からそのターゲットを張り付ける。
「皆!あまり離れず塊で動こう!」
「ああ!任せろ!」
そして他のクラスメイト達と合流した出久達は、全員で1塊になって動くことを提案する。
手の内を分かりあっている上に共同で生活している関係性のA組内で潰し合うよりもチームアップして他校との対抗戦に持っていく方が得策と考えた。それに、恐らく他校も同じ考えであると予想する。
「わりいけど、俺は抜けさせてもらう。大所帯じゃかえって力が発揮できねえ。」
「轟君!」
だが、その集団から轟だけ離脱することにした。
「君なら確かに、大規模な攻撃を仕掛けるからね。我々と離れるのも得策か。」
轟は炎や氷を大規模に放つことが出来る反面、それにクラスメイトを巻き込む恐れがある。
「轟君、必ず受かって二次試験で会おう。」
「当然だ。」
そのことを理解したウォズに送り出され、轟だけ単独行動を選ぶ。
「緑谷!速く行こう!」
「うん!けど、単独で動くのは良くないと思うんだ。」
峰田に促されて出久達は試験会場に向かって走り出すが、出久は単独行動を選んだ轟のことを心配している。
「なんで?」
「だってほら僕達、手の内がバレてると思うんだ。」
「バレてるって?」
「そうか!体育祭か!」
他校と違い、雄英では毎年体育祭が中継されていることで、生徒達は自身の個性や戦い方を知られてしまっている。
「それに私や我が魔王の能力も良く知られてるだろうね。」
それに加え、神野での戦いが中継されていたためか、グランドジオウやウォズ、ゲイツの新たな力も既に世間に知れ渡っている。
「さっきも言った通り、学校単位での対抗戦になると思うんだ。そしたら次は、どこの学校を狙うかって話になると思うんだ!」
「それって!」
「もしかして!」
『第一次試験。スタート。』
対策が練られやすく不利な状況の雄英生を狙わない学校は少ない。
そんな自分達の状況を、A組メンバーが理解し始めたその時、試験開始を告げるチャイムが鳴る。
「テレビで見たよ!他の仮面ライダーを呼び出すのその力を!まあ、杭が出ればそりゃ打つさ!」
傑物学園高校ヒーロー科2年の真堂揺とそのクラスメイト、及び他校の生徒達が一気に出久達雄英高校1年A組を急襲する。
『ウィザード!』
『ダブル!』
いきなり多数のボールが出久達に向けて投げられるが、出久は冷静にダブル・サイクロンジョーカーと、ウィザード・ハリケーンスタイルを召喚する。
『サイクロン!マキシマムドライブ!』
『ディフェンド・プリーズ』
だが、飛んでくるボールの雨はウィザードとダブルが作り出した竜巻に飲まれ、呆気なく防がれる。
「ダークシャドウ!」
「A・Pショット!」
出久に続く様に常闇や爆豪を始めとするクラスメイト達も、他校による雄英潰しに対処していく。
飛んでくる球を撃ち返す者も居れば、防いで凌ぐ者もいる。
「今回の必殺技作り、編み出しておいて正解だったよ。」
そんな中ウォズは、落ちてきたボールを幾つか回収すると、攻勢に転じる。
「消えた!」
マフラーを伸ばし、自身の身体を包み込んでしまえば、全員の前からその姿を消す。
「これは対策できないだろうね。」
その時、雄英を狙っていた5人の小集団の背後に現れたと思えば、その内の1人のターゲット3つにすかさずボールを当てて脱落させる。
「中野がやられた!」
仲間がやられたことに関して驚きつつも、すぐに敵を討つためにウォズに向けてボールを投げつける。
「変わり身の術。」
だが、ウォズが居たところには既にカカシの様なものしかない。
「こんなにボールをくれて助かるよ。」
「しまった!」
彼らが投げたボールや、他の学校の生徒が投げたボールをマフラーで回収し、既に多くのボールを手に持っている。
「分身の術!」
そしてシノビの力でウォズは分身し、分身達もボールを持って一気に投げつけていく。
『な、なんと!史上最速での突破だ!』
主催者の目良は、圧倒的なスピードで3人仕留めて試験をクリアしたウォズに驚きつつ、アナウンスをする。
『え~クリアした人は…先に控室に移動をお願いします。』
「先に失礼するよ、皆。」
「早い!流石ウォズ君!」
さっさと試験をクリアしてしまったウォズは、そそくさと控室に戻っていく。
「もうやられた!一旦退こう!」
攻撃はA組のメンバーに防がれ、更には共に襲撃を行った仲間がやられてしまった事から、雄英生の集団とこのまま戦うのは不利と判断した真常は一時撤退を決断する。
「離れろ!最大威力!震伝動地!!」
彼は個性によって地面を揺らし、大規模な地割れと地震を同時発生させる。
「一回皆逃げるんだ!」
自分達が一度グランドジオウ等から離れ、尚且つ有利な状況を作り出すのに、真常の必殺技は最適であった。
大規模な地震は地形すらも変えてしまい、雄英生達はバラバラに分かれてしまう。
「デク君!」
「麗日さん!」
そんな中、グランドジオウは近くにいた麗日の手を掴み、共に地震に吞まれていくのであった…
今回の試験内容にウォズのマフラースタイルと、フューチャーリングシノビの組み合わせは普通に強すぎる。
次はグランドジオウ無双かな?
お楽しみに!