我が魔王は緑谷出久!?   作:夢野飛羽真

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八斎會編は登場人物多くて書くのが大変だ…
けど、面白いアクションはどんどんしていきますのでよろしくお願いいたします。


第74話 突入開始

朝8時、警察署前

 

「ナイトアイが死穢八斎會員のその後を見た結果、会長宅には申請に無い入り組んだ地下施設があり、その中の一室に今回の目的である女児が匿われていることが確定した。」

 

壊理がどこにいるか最終的に突き止めたのは、サーナイトアイであった。

彼は街中で死穢八斎會の構成員と思われる男性を発見し、その男の未来を見ることで彼らのアジトの構造やそこに壊理がいるか否かを突き止めていた。

 

「流石に地下全体を把握することはできなかったが、男の歩いた道は目的への最短ルートである。」

 

今回の指揮担当である警部が合図をすると、プロヒーロー達に資料が配られる。

 

「だが、個性を駆使されれば捜索は難航する。そこで分かる範囲でだが、八斎會の登録個性をリストアップしておいた。」

 

その資料に書かれているのは、確認できる死穢八斎會構成員の個性である。

プロヒーロー達も対策を立てて戦いやすくなると言うことだ。

 

「隠蔽の時間を与えぬためにも、全構成員の確認、捕捉を迅速に行っていただきたい!」

 

「決まったら速いっすね!」

 

「君、朝から元気だな。」

 

普段ならまだ授業が始まっていないであろう時間だが、かなり気合が入った様子の切島に天喰は少し引いている。

 

「緊張してきた~」

 

「探偵業のようなことから、警察との協力。知らないことだらけ…」

 

「ね!不思議だね!」

 

蛙吹はサーがここまで敵のことを調べ上げ、警察やプロヒーロー達との突入作戦の計画をしっかり立てて実行に移したことに感心している。

 

「そうね、こういうのって学校では深く教えてくれなくて、新人時代苦労したよ。」

 

リューキュウが言うように、こう言った作戦は通常の授業では中々味わえないものだ。

インターンだからこその経験と言えるだろう。

 

「相手は仮にも、今日まで生き延びた極道の者!くれぐれも気を緩めずに、各員の仕事を全うして欲しい!突入開始時刻は、0830とする!総員!出動!」

 

「んじゃあ、やってやるか!」

 

出動の合図と共に、爆豪と出久はジクウドライバーを腰に巻き付ける。

 

(最初から全力で行くのかい?)

 

(ええ、勿論です!)

 

(ああ、その方が良いだろうね。)

 

『グランドジオウ!』

 

『ゲイツリバイブ!』

 

出久の手にはグランドジオウウォッチが握られ、爆豪もゲイツリバイブウォッチを手にしている。

最初から全力で相手を叩き潰し、最短で壊理を救うために彼らはそのウォッチを選んだ。

 

『(アークル) (オルタリング) アドベント!COMPLETE!ターンアップ!(音角) CHANE BEETLE!ソードフォーム!ウェイクアップ!カメンライド!サイクロン!ジョーカー!タカ・トラ・バッタ!3・2・1!シャバドゥビタッチヘンシーン!ソイヤッ!ドライブ!カイガン!レベルアップ!ベストマッチ!ライダータイム!』

 

「アレが噂の、仮面ライダーか…!」

 

出久の周囲に現れる20人の仮面ライダーの像に周囲のプロヒーロー達は圧倒されてしまう。

 

「「変身!!」」

 

『グランドタイム!』

 

『パワードタイム!』

 

『グランドタイム!クウガ!アギト!龍騎!ファイズ!ブレイド!響鬼!カブト!電王!キバ!ディケイド!ダブル!オーズ!フォーゼ!ウィザード!鎧武!ドライブ!ゴースト!エグゼイド!ビルド!』

 

『リ・バ・イ・ブ剛烈!剛烈!』

 

『祝え!仮面ライダー!グランドジオウ!』

 

壮大なる王、仮面ライダーグランドジオウと力の救世主仮面ライダーゲイツリバイブ・剛烈。

2人が変身を終えるとともに、ヒーロー達は死穢八斎會の本部へと向かっていく。

 

『ウィザード!ゴースト!ビルド!』

 

「よし!出番なのさ!」

 

さらにジオウは万縄が憑依したウィザード、志村が憑依したゴースト、煙が憑依したビルドも召喚する。

そして朝の8時半、彼らは死穢八斎會の事務所である和風家屋の前に陣取る。

 

「令状読み上げたらダーッと行くんで!速やかにお願いします!」

 

大量の警官たちと、サーに招聘されたプロヒーロー達。

彼らを代表して警部が事務所のインターホンを押そうとしたその時だった。

 

「なんなんですか…?朝から大人数で。」

 

その扉を突き破って身体が大きい筋骨隆々の男が出てくる。

顔を覆う様にペストマスクを付けており、その腕で扉を殴っただけで複数の警官を吹き飛ばす。

吹き飛ばされた警官たちは出久や相澤らヒーローによって救助されて重傷を負うことを避ける。

 

「おいおい!感付かれたのかよ!」

 

「良いから皆で、取り押さえろ!」

 

「少し、元気が入ったな。」

 

プロヒーロー達がその男を取り押さえようとするが、男の右腕の筋肉は更に大きくなっていく。

 

「離れて!」

 

その男が腕を振るおうとした時、リューキュウが前に出て自身の個性を発動する。

 

「この場に人員を割くのは違うでしょ!彼はリューキュウ事務所で対処します!今の内に!」

 

リューキュウは個性によってドラゴンの様な巨大な姿になり、大男を押さえつける。

その間に警官隊と他のヒーロー達は事務所の中に入っていく。

 

「私達はリューキュウのサポート!」

 

「はい!」

 

波動、麗日、蛙吹の3人は彼女のサポートのためにこの場に残り、他の者達は事務所の庭園を通って家屋に向かう。

 

「ヒーローと警察だ!違法薬物製造・販売の容疑で捜索令状が出ている!」

 

「捜索令状?」

 

「知らねえわ!」

 

その場にいる構成員たちとプロヒーローで交戦状態に突入してしまう。

 

「くたばりやがれ!」

 

そのヒーロー達の先陣を切る爆豪は、リバイブ・剛烈の力で強化された爆破を放ち、構成員たちを吹き飛ばす。

 

「朝から酔いを醒ましてきそうなやつだな…足元がおぼつかねえなあ!」

 

その時、酒を飲むペストマスクの男と黒いマントとペストマスクの男が現れたかと思えば、地面に着地した爆豪の足がふらついてしまう。

 

「さあ、君の能力を教えるんだ。」

 

「俺の力は個性の爆破と仮面ライダーゲイツの力だ!」

 

「かっちゃん!?」

 

「口が勝手に!」

 

黒いマントの男の問いかけに、爆豪は意図せず自身の個性と仮面ライダーのことを口にしてしまう。

 

「多分だけど、平衡感覚を狂わせる個性と相手に本当のことを無理矢理言わせる個性だね。」

 

「雑魚個性じゃねえか!」

 

彼らが爆豪に与えた攻撃から、出久の隣に居た志村ゴーストが相手の個性を分析する。

 

「ああ、我々の個性は前線向きとは言えないな。」

 

「けどな、これがあるから十分だ!」

 

「あれは…!」

 

その時黒マントの男、音本真と酒を飲んでいる男、酒木泥泥が懐から時計の様なものを取り出した。

 

『ゲイツ…』

 

『ウォズ…』

 

それらはアナザーウォッチであり、それらを彼らは自身の身体に取り込む。

酒木泥泥はゲイツに似た怪人アナザーゲイツに、音本真はウォズに似た怪人アナザーウォズに姿を変える。

 

「気味悪いモン作ってると思ったら、趣味悪い姿になりやがって…おいゴラ!こいつ等は俺がやる!テメエらはとっとと中に行け!」

 

「ありがとう!かっちゃん!」

 

「私も残るわ!」

 

自身が変身する仮面ライダーゲイツに似た姿の怪人に、爆豪は怒りを露にして彼らを抑える役目を買って出る。志村も爆豪の援護のためにこの場に残る。

 

「ああ、ここは任せる!」

 

サーも2人のアナザーライダーの撃退を爆豪らに託して敵のアジトの屋内へと入っていくのであった。

 

『クウガ!ファイズ!』

 

続々とやって来る八斎會の構成員に対し、他のプロヒーローやサーのサイドキックのバブルガールとセンチビード、そしてグランドジオウが召喚したライダー達が対処していき、その間に出久やサー達は事務所の地下に突撃していく。

 

「行き止まりじゃねえか!」

 

だが、彼らが入った地下通路がコンクリートの壁で塞がれてしまっており、前に進むことができない。

 

「道、あってんだな!?」

 

「俺、見てきます!」

 

サーが予知の中で見た道が塞がれてしまっており、サーが見た通路があるか確認するためにミリオが先陣を切る。恐らく透過で目の前の壁をすり抜けようとしているようだ。

 

「待って!またマッパに!」

 

「大丈夫、ミリオのコスチュームは彼の頭髪から作られた特殊な繊維だ。発動に応じて透過するようにできている。」

 

ミリオが透過を使うことでコスチュームが脱げてしまうのではないかと切島が危惧するが、天喰曰く彼のDNAを使った繊維なのでその心配はないそうだ。透過した顔を壁の向こうに出してミリオが様子を確認する。

 

「壁で塞いであるだけです!ただかなり厚い壁です!」

 

「だったら壊すだけさ!」

 

『ビッグ!プリーズ』

 

万縄ウィザードが前に出ると魔方陣を生成、その中に自身の腕を通すとその腕が巨大化する。

 

「俺も行くぜ!烈怒頑斗裂屠!」

 

ウィザードの巨大化した腕と、切島の硬化した腕によるパンチが分厚い壁を撃ち抜いて通路を開ける。

 

「やるじゃねえか!」

 

「進みましょう!」

 

障壁を一つ破り、さらに先へと進もうとするヒーロー達。

 

「道がうねって!?」

 

「変わっていく!」

 

だがその時、地下通路の空間が突如うねり始め、ヒーロー達は足を止める。

自身が立つ場所がうねることで上手く歩けなくなってしまった。

 

「これは…入中の個性か!奴の個性は物の中に入り、自由自在に操る擬態!地下を形成するコンクリートに入り生き迷宮になったのか!?」

 

「規模が大きすぎるぞ!せいぜい動かせるのは冷蔵庫ぐらいって…!」

 

八斎會の個性を既に分析していた警部が、誰の個性による攻勢なのかを推測するが、地下空間全てを操ることは想定外だった。本来の入中であればここまで動かせないはずであった。

 

「薬でブーストさせたら無理な話やないな!」

 

道をうねらされ、作り変えられていく状況に、ヒーロー達は八方塞がりだ。

どんどん時間を稼がれてしまい、その間に逃げられてしまうのではないかという危惧も生まれてしまう。

 

(どうしよう…このままじゃ女の子を救い出すどころか俺達も…)

 

「環!そうはならないし、お前はサンイーターだ!」

 

不安が顔に現れてきた天喰の肩を叩き、ミリオが前に出る。

 

「そして、こんなのはその場凌ぎ!方向が分かっていれば俺はいける!」

 

「ルミリオン!」

 

「先輩!」

 

足を止めてしまったヒーロー達を背にミリオは走り出す。

 

「スピード勝負!それを奴らも分かってるからこその足止めでしょ!先に向かってます!」

 

ミリオは透過を使い道を塞ぐ壁をすり抜けて、さらに先へと向かう。

 

「…!?」

 

出久達も動き出そうとしたその時だった、地面を形成するコンクリートが大きくうねり、穴が開く。

その下に警官たちやヒーロー達が落ちていってしまう。

 

『ハリケーン!フー!フー!フーフー、フーフー!』

 

『天空の暴れん坊! ホークガトリング! イェーイ!』

 

咄嗟に万縄はウィザード・ハリケーンスタイルに姿を変えると自身の身体を風で浮かしながら黒鞭で落ちていく人々の身体を掴んで彼らの身体が地面に叩き付けられるのを避ける。

煙はビルド・ホークガトリングフォームに姿を変えて宙で、何人かの身体を掴んで落ちないようにする。

 

「上は塞がれたか…」

 

「一旦着地しましょう!」

 

だが、その穴は塞がれてしまい先程までいた位置に戻れなくなってしまった。出久の指示で地下の広場に全員を降ろす。

 

「緑谷んとこのライダー達、すげえな!」

 

「助かったぜ…」

 

出久と仲間たちに感謝を告げる切島達だが、彼らがいるのは未知の広場であった。

 

「ますます目的から遠のいてるじゃねえか!」

 

「おいおいおいおい!空から国家権力が落ちてきやがった!不思議なことも起こるもんだ…」

 

本来のルートから遠回りを強いられただけでなく、目の前には新たに3人の構成員が立っている。

 

「よっぽど全面戦争したいみたいやな…流石にそろそろプロの力を見せつけ…」

 

足止めとして現れた3人の敵を相手にしようとファットが拳を鳴らすが、彼の前に天喰が立つ。

 

「そのプロの力は目的のために…こんな時間稼ぎ要因、俺一人で十分だ!」

 

こんなところで時間と人員は避けないと、天喰が前に立つ。

 

「俺も、援護するのさ!」

 

「なんだ!?」

 

万縄ウィザードが手から出した黒鞭が3人の鉄砲玉に掴みかかり、さらに天喰が自身の個性で再現したタコの触手と共に3人を縛る。2人が掴んだ構成員たちを壁に叩き付ける。

 

「プロの個性も、警官の拳銃も、こんなところで留めていいものじゃない…」

 

「けど!先輩たちけじゃ…」

 

天喰が足止めをすると言うが、彼らを残せば人数的に不利になる。

そのことを危惧して切島やファット達は動き出せない。

 

「こいつは俺が絶対に生かすのさ!だから行くんだ!」

 

「いいや、アンタも皆と行ってくれ…幸いファットの事務所でタコの熟練度も高くなっている。ここは俺1人に任せてくれ!」

 

「彼の言う通りだ、行くぞ!」

 

「任せたぞ!環!」

 

ここで多数の戦力が割かれてしまうことも敵の思う壺だ。

天喰はウィザードからの援護も断り、1人で足止めを決意。

彼の思いを受け止めたサーの指示で、一同は彼をこの場に残して先へと進むのであった。




まさかのアナザーゲイツとアナザーウォズが登場!
この先はどんな展開が待ってるか…お楽しみに!
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