我が魔王は緑谷出久!?   作:夢野飛羽真

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今回は屋内戦闘訓練です。
あの形態がまさかの活躍!?


第9話 屋内戦闘訓練

雄英高校での生活が初まり数日…

ヒーロー科の午前の授業は主に必修科目。通常の高校や普通科と同様、英語などの科目の授業が行われている。

 

「じゃ、この英文の内間違っているのは?」

 

ただし、その科目の担当は主にプロヒーローが行っている。

この英語の授業の担当はプレゼントマイクである。

 

(((普通だ・・・)))

 

(前置詞が違うから4番!) 

 

(クソつまんねぇ)

 

だからと言って特別感があるわけではないが…

 

「Everybudy hands up!もっと盛り上がれ!」

 

昼休みにはクックヒーローであるランチラッシュがシェフを務める雄英の大食堂に、A組のメンバー含めて多くの生徒が集まっている。

 

「肉汁が溢れ出ている…素晴らしいハンバーグだ!」

 

「カツ丼も美味しいよ…」

 

ウォズ、出久、麗日、飯田ら4人も食堂に訪れており、各々の好物を注文して食べている。

そして午後には、ヒーロー科ならではの授業が控えている。

 

「わーたーしーがー普通にドアから来た!!」

 

「オールマイトだ!」

 

「すげーや、本当に先生やってるんだ…!」

 

皆の憧れるヒーロー、オールマイトが担当するヒーロー基礎学の授業だ。

 

「あれ、シルバーエイジのコスチュームね…」

 

「画風違いすぎて鳥肌が…」

 

出久だけでなく、多くの生徒達が目を輝かせて教壇に立つオールマイトを見ている。

 

「私が担当するのはヒーロー基礎学。ヒーローの基礎を作るため、様々な訓練を行う科目だ。単位数も最も多いぞ。」

 

ヒーロー科の花形ともいえる授業であるヒーロー基礎学。教師も生徒もかなり気合が入っている。

 

「早速だが、今日はコレ!戦闘訓練!」

 

「戦闘ッ…」

 

「訓練!」

 

しかも初回から戦闘ができるということで、爆豪らも喜びを隠しきれていない。

 

「そしてソイツに伴ってェ…こちら!」

 

オールマイトが教室の壁を指さすと、そこが開き生徒21人分のコスチュームを詰めた箱が出てくる。

 

「入学前に送ってもらった個性届と要望に沿って誂えたコスチューム!着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!」

 

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「良いコスチュームだね。我が魔王…」

 

「うん、実はこれお母さんが作ってくれたんだ。」

 

「ほう、それは素晴らしいね…」

 

我が魔王のコスチュームはどうやらお母様の手作りらしい。

シンプルで良いスーツだ。

 

「ウォズ君のもカッコいいね。」

 

「ありがとう。とは言ってもある人の真似ではあるが…」

 

私のコスチュームはクォーツァーの衣装そのものだ。

逢魔降臨歴を持って、マフラーも付けたので再現度も完璧だ。

 

「さて、皆似合ってるぜ!様になってるぜ!」

 

コスチュームに着替え、指定された演習場に来たところ、既に準備を終えたオールマイトが出迎えてくれた。 

 

「始めようか有精卵供!戦闘訓練のお時間だ!」

 

「先生!ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」

 

今現在我々が居るグラウンドβには、入試で使われたものと同様の再現された市街地がある。

初回授業で入試を振り返るのも悪くないだろうが…

 

「いいや、もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!!敵退治は主に屋外で見られるが、統計で言えば屋内の方が凶悪敵の出現率は高いんだ。監禁・軟禁・裏商売…このヒーロー飽和社会。真に小賢しい敵は屋内にひそむ!君らにはこれから『敵組』と『ヒーロー組』に分かれて、2対2の屋内戦を行ってもらう!」

 

なるほど、ここにあるビルを使って屋内戦闘の訓練をするということか…

屋内戦闘ということは、周囲への被害を抑えて戦わなければいけないということ。

緻密に考えて戦わねばいけないというのも、ヒーローとして大事なことだ。

 

「基礎訓練もなしに…?」

 

「基礎を知るための実戦さ!ただし、今回はぶっ壊せばOKなロボじゃないのもミソさ。」

 

しかも相手は他のクラスメイト、即ち人間だ。

今回に関しては必殺技の使用は控えねばいけないな…

 

「勝敗のシステムはどうなりますか?」

 

「ぶっ飛ばしてもイイんすか?」

 

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか?」

 

「チームとはどのように分かれるんでしょうか?」

 

「このマントヤバくない?」

 

「ンン…聖徳太子!」

 

約一名関係ない方がいるようだが、質問攻めに遭うオールマイトに変わって今回のルールを纏めると…

・敵チームは核兵器(ハリボテ)を制限時間内に守り切るかヒーローを確保すれば勝利。

・ヒーローチームはヴィランを拘束するか、核に触れれば勝利。

・破壊行為をしすぎるとストップが入るかも知れない。

・チーム分けはくじ引きで行う。因みに、クラスは21人と奇数なので1チームだけ3人になるらしい。

・青山君のマントはなんか輝いている。

 

「我が魔王とは違うチームになってしまった様だが…」

 

「同じチームだね、よろしく!」

 

「一緒に頑張ろー!」

 

さて、私は丁度3人のチームを引き当てた。我々Iチームのメンバーは尻尾の尾白君と透明人間の葉隠君か。

まずは彼らと共にベストを尽くすとしよう…

 

「最初の組み合わせは…コレだ!」

 

おっと、トップバッターはいきなり我々の様だ…

相手は…うん、轟君と障子君のペアか。

 

「頑張ってね。ウォズ君!」

 

「ああ、行ってくるよ。」

 

我が魔王に見送られながら我々は演習場に向かう。

今回はヴィランチームでの参戦ということで、ビルの内部で作戦会議をすることにした。

 

「私が轟君なら、ビルを全て凍らせてしまうだろうね…核も機能停止にできて安全だろうし…」

 

私は個性把握テストでクラスメイトの個性を大体把握している。

轟君の個性は右手から冷気を出して凍らす…だけでなく、恐らくだが左手から熱や炎を出すことができる。個性把握テストの際に出した氷を左手で溶かしているところを見ていたし。

 

「確かに、いきなり俺達の足元が凍り付いちゃうかもね…」

 

「ああ、なので一番に考えるべきは凍結への対処だ。それができた後は私が轟君を仕留めに行くとしよう…2人はここで核を守って障子君辺りが来れば対処してくれ…」

 

轟君の個性は恐らく、我々仮面ライダーを除けばA組内でもトップクラスに強力だ。

そうなれば、私の様な仮面ライダーが対処した方が効率的だ。

 

「ああ、ここは任せてくれ。」

 

「尾白君との連携で確保しちゃうよ~」

 

「ええ、一先ず氷結が来ればそのタイミングで飛び跳ねてみたまえ。そうすれば、回避は出来るはずだ…」

 

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『それでは…屋内戦闘訓練…!開始!!』

 

「4階に2人、2階に1人いる。4階の1人は透明の奴か。恐らく伏兵としてとらえる役割か。」

 

オールマイトの号令と共に始まった屋内戦闘訓練。轟と障子は早速ビルの中に入って来る。

障子は個性の複製腕で目と耳を複製し、相手の位置を探る。

 

「外出てろ、あぶねえから…」

 

良い一手目を打った障子に対し、轟は退く様に指示を出す。

彼のコスチュームの左側は氷の様なもので覆われており、轟は逆に露になっている右手でビルの壁に触れる。

 

「向こうは防衛戦のつもりだろうが…俺には関係ない。」

 

すると次の瞬間ビルの壁、床、天井、階段、配管が一気に氷に覆われてしまう。

轟の指示を受けた障子は外に出て、凍結を回避したがもし中にいれば足元を凍らされて身動きが取れなくなっていただろう。

 

「ここ、さっき誰かいるって障子が言ってたな…」

 

核を探しながら、轟は氷に覆われたビル内を歩いていき、先程障子が1人誰かいると言っていた2階に到達する。

しかし、彼が辺りを見回しても誰の姿も見えない。

 

「誰も居ねえのか…?」

 

辺りを警戒するが誰の気配も感じなかった轟は、次の階に向かおうと階段の方につま先を向ける。

 

「私に背を向けるとは…油断しすぎだね…!」

 

「…ッ!?」

 

だが、轟が気付けなかっただけで、このフロアに1人の男が隠れていたのだった。

光学迷彩の布で壁と同化して姿を隠していた、仮面ライダーウォズ・フューチャーリングシノビ。

姿を現した彼は、背後から一気に駆けて迫り、身体を拘束しようと相手の左腕に掴みかかろうとする。

 

「油断してるのはどっちだ!」

 

だが咄嗟に轟が右手を突き出し、そこから冷気によって周囲の空気と共にウォズの下半身を凍らせる。

 

「何!?」

 

だが、轟が凍らせたのは、ただの藁人形であった。

 

「忍法、変わり身の術。」

 

凍らせられる瞬間、身代わりと入れ替わったウォズは轟の背後に回り込んで背中を蹴り飛ばす。

 

「…ッ!」

 

「アクア忍法」

 

さらに、五行を操るシノビの忍術により、ウォズの背部から溢れ出た水流が蹴り飛ばされて床を転がる轟に襲い掛かる。

 

「こんぐらい…どうってこと!」

 

ウォズに翻弄されつつも、轟は水流を凍らせて難を逃れたが…

 

「グランド忍法」

 

今度は土行を操る忍法により、拳に生成された土を纏わせたウォズが、氷塊を殴り飛ばす。

そうすると、その破片は轟に向けて飛んでいく。

 

「手数が多いッ…!」

 

ウォズの手数の多さに対して、轟は新たに氷の壁を作ることで相手の攻勢から身を守る。

 

「轟君。どうやら私は君の個性を見誤っていたよ。思っていたよりも弱いね。」

 

「どういうことだ…!」

 

「君は私の推測よりも弱い。そういう意味さ。」

 

『クイズ!』

 

轟の方に歩み寄りつつ、ウォズはベルトのミライドウォッチを入れ替える。

 

『投影!フューチャータイム!』

 

『ファッション!パッション!クエスチョン!』

 

『フューチャーリングクイズ!クイズ!』

 

仮面ライダーウォズ・フューチャーリングクイズに姿を変え、じわじわと轟に迫る。

先程の形態で見せた多彩な能力に臆してか、新たな姿に変化したウォズ相手に轟は迂闊に攻撃できず様子を見ている。

 

「ここで問題だ。轟焦凍の個性は氷を操るだけ。〇か×か?」

 

「なんで今クイズなんだ?」

 

「未回答。ペナルティを与えないとね…」

 

質問に質問で返してしまった轟の身体に、上から落ちて来た雷が襲い掛かる。

 

「ああっ…!?」

 

「ちゃんと答えたまえ。もう一度問おう…轟焦凍の個性は氷を操るだけ。〇か×か?」

 

「ば、×だ!」

 

「おっと、これは正解みたいだね。」

 

ここで轟は真実を言ったため、再び雷撃を喰らうことはなかった。

 

「つまり、今の君は氷以外にもできることがあるのに、"わざと使っていない"そういうことだね?」

 

「ああ…わりいか……!?」

 

「いいや、それは個人の自由だ。ただし、最後の問題に答えてもらおうか。」

 

ジカンデスピア・ツエモードを手にしたウォズは、その先端を轟に向ける。

 

「問題。自分の半分の力だけで困っている人たちを助けることができる。〇か×か?」

 

「俺はこの力だけでもやれる…〇だ…」

 

「いいや、答えは×さ。」

 

するとまた天井から雷が轟に向けて降ってくる。咄嗟に氷のドームで自身の体を覆い防ごうとしたが、それすらも貫通した雷撃が轟の身体を襲う。

 

「グアァッ…!!」

 

「このままじゃ君は立派なヒーローになれないよ。精々どうすれば良いか考えると良いだろう…」

 

雷のダメージで体が痺れて動けない轟を拘束テープで縛ったウォズは、その場から立ち去って他の仲間の下に向かう。

 

「2人は上手くやっているだろうか?」

 

と、ウォズが核のある部屋に入ってくると。

 

「捕まえた!」

 

丁度障子も葉隠によって、テープで拘束されてしまっていたところであった。

轟を見送った後、別のルートで核のある部屋に向かっていた障子だが、この部屋で尾白と拳を交えている間に、隙を見た伏兵の葉隠によって拘束されてしまっていた。

 

『敵チーム!Win---!』

 

こうして、屋内戦闘訓練の初戦はウォズ達の勝利で幕を閉じたのであった。




出久VS爆豪はかなり長くなりそうだったので、まずはウォズに戦っていただきました。
個性把握テストではすっかり空気だったフューチャーリングクイズを上手く使えて良かったです。
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