魔法科と違って今回は戦闘力本当に無い!
山木久也はモブである
吾輩はヒトである。名前は久也。
物事つく頃には前世があったことは思い出したが、内容は思い出せない。大方気の所為であろう*1。
月を見ていたので、猫*2風にしてみました。
月と云えば兎だろって?
兎風ってなんだよ。騙して煽れと? 嫌だよ皮を剥かれるのは。*3
ん? あそこにいるのは、勇者の郡さま?
「こんにちは、勇者さま」
「! ……こんにちは」
山木は迷いながらも口を開いた。
「…… 勇者さま、想いは言葉にしないと伝わりませんよ」
「…なんのこと」
「何かを溜め込んでいるようにお見受けしましたので……
吐き出した方が楽になるのでは?」
「ッ…貴方に何がわかるの」
「え〜と、え〜と」
「(そうだ)。乃木様って気に食わないですよね」
「えッ」
「上から目線で、偉そうで、そのくせ仲間を2人も死なせたんですよ。
全部あの人のせいですよ」
………そう。乃木さんが悪いのよ。
「きっと、本当は自分に自信なんて持ってないからなんでしょうね。」
………違う
「本当は弱いくせに」
…違う
「仲間の事なんて使い捨ての道具程度にしか」
「違う!」
郡千景は乃木若葉が嫌いだ。
彼女はいつも正しくて、強くて、自信があって、みんなの中心にいる。
彼女の正しさが、強さが、人気が、自信が、千景は妬ましかった。
結局、郡千景は乃木若葉に憧れていたのだ。
……どうして私は気づかなかったのかしら…
全部失ったと勝手に思って、取り戻そうと躍起になって。
本当は何もなくしてなんかいなかったのに…
仲間は友達として、私を愛してくれていたのに…
「どうしたんです? 乃木若葉様の事が嫌いなんじゃないんですか?」
「私は…乃木さんのことが嫌いよ…
でも、嫌いなのと同じくらい乃木さんに憧れて…
乃木さんのことが、好き「千景?」ッ!」
振り返ると乃木さんがいた。
自分でも顔が真っ赤になるのがわかる。
(いつから聞かれてた?!)
私はつい咄嗟に反対側へ駆け出した。
「待ってくれ! 千景!」
乃木さんが追いかけてくる事に気を取られた私は正面にいた人の事を忘れていた。
「わっ!」
「!」
私は驚いて足を緩めてしまった。
「捕まえた」
解決したのかな? 良かった良かった。
「ところで君は何をしてるんだ?」
「あ、えーと、アリクイの威嚇ですかね?」
俺はガバッと地に伏せた。
「心にもない事とはいえ先程の暴言の数々、平にお許しを!」
「なっなんなんだ」
俺は先程の事を説明した。
「成る程。それで千景が「乃木さん!」わかった、触れないでおこう。
それで貴方は千景の本音を引き出すための芝居を打ったのだったな。
それなら、先程の謝罪で十分だとも」
「ありがとうございます。ありがとうございます。ありが「いい加減にしなさい!」失礼しました。」
俺は立ち上がると手帳とペンを差し出した。
「……失礼ついでにサインしてもらっても良いでしょうか?」
「私は構わない」(さらさらさら)
「さっきの今でよく頼めるわね」(さらさらさら)
「ありがとうございます。家宝にします」
《数日後》
俺は定職に就き、玄関を掃いていた。
「で、なんでいるのよ」
「いや〜、内定先が物理的に潰れて就活中だったので、大社の事務を受けたんですよ。
勇者様方のサインを自慢したら即採用になりまして。
はっはっは」
郡さまは笑う俺を呆れたように睨む。
「コネ入社じゃない…」
そんな時、天使が現れた。
「山木さーん!」
「高嶋さま」「高嶋さん!」
「はい、さっき頼まれたサインです!」
「おお! ありがとうございます! 家宝にします!」
「ちょっと待ちなさい! 高嶋さんにもサイン貰ったの?!」
「はい! あっ、そういう事ですか。高嶋さま、郡さまもサインが欲しいそうですよ!」
「そうなの! 任せて!凄いの考えてきたから!」
「えっちょっと待って。持ち歩ける手帳にするべきかしら?それとも身につけられるように服に?」
うん。本日も勇者様方は壮健であらせられます。っと。
ネタ被りしないように一応探したけど、被ってたらごめんなさい。
ゆゆゆは兎も角、のわゆは多くはなかったから大丈夫だと思うけど
○山木久也
・職業:(新入社員→)無職→大社の事務・庶務
勇者様推しの勇者様史上主義者。
会社が物理的に潰れたよくいる無職。高卒。
面接で勇者様について語り、サインも見せた結果、勇者の御機嫌伺い要員として採用された。
必要なら迷おうがどうしようが首を突っ込み続け、勇者達の仲を取りもち、すれ違わせず、なんとか3人とも生存させた。
実は前世(シンフォギア+XD)があり、通報を恐れず声をかけられたのはそのため。
尚、展開を予想し準備していた策のメモリを相手に渡そうとして相手の目の前でドッペルゲンガーに殺された(同時にメモリも破損)。
前世があるのに覚えていないのは吸われたから。