東方吸狼記   作:ケミカル08

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最終回に見えるけど全然違います。


封印されし少年と翼

 

太一は大きい反動を受け、妖力がなくなり、体力的にも厳しいと体が判断したのか体が倒れて寝てしまった。

 

「それでは皆さん。私の家に来てもらってもよろしいですか?」

 

「どうしてだぜ?」

 

「今日はお客様が来ますので、後の話はこちらで。」

 

「私たちはこれで。」

 

「ダメだ。後で鬼についてどう思っているのかを答えてもらいたいからね。」

 

「えぇー。そ、そんなー!?」

 

「ところで、太一はどうするんだぜ?」

 

「連れて行くしかないだろ。」

 

「ん?どうしたんだ。」

 

「起きたのか。って妖力回復するのに4日はかかると言ってなかったか?」

 

実は太一は神力を少し使うだけで、霊力、魔力、妖力を回復することができるのだ。

 

一応、太陽神の天照から神力を分けてもらっていた。

 

太一は本当に妖力が回復したのかを確かめた。確かめようがないけど。

 

太一がケガや異常がないかをキョロキョロしながら確認した。

 

「問題はないな。」

 

「では、行きましょうか。」

 

「どこにだ?」

 

「太一君。警戒するのはわかるけど、店内で刀をぶん回すなって。」

 

「それもそうか。」

 

とりあえず、アロンダイトを背中に背負って店を出たとき、太一の足元にスキマが出来て落ちて行った。スキマは太一が落ちてからすぐに閉じてしまい、どこ行ったかはわからなかった。

 

「紫が太一を消すために動いたと推測できるわ。」

 

「生きて帰れるかってところね。」

 

~スキマの中~

 

「ここはどこなんだ?」

 

太一は落ちた瞬間に飛んだ。銀狼だとしても飛ぶ練習をした太一は少しの間でも飛ぶことができるようになっていた。

 

「お前が、幻想郷のパワーバランスを崩している半妖か?」

 

半人半妖妖と言ったほうが正しい気がする。

 

「人違いじゃないの?」

 

「いいや、人里の住人から太一って名前の妖怪の少年を殺してくれと依頼されている。お前らがしてた会話を聞く限りではお前が太一で合っているはずだ。」

 

太一と言い争っているのは、黄色い毛で尻尾が9個ある妖狐だった。

 

「お前らの要件は何だ?」

 

「お前を殺すか封印することだ。」

 

「やれるものならやってみな。」

 

「弾幕ごっこだが、お前はできるのか?。」

 

「銀狼だからな。」

 

「種族は関係ない!行くぞ。」

 

種族は関係ない→確かに。

 

弾幕ごっこが始まったと同時に、藍がショットで弾幕と呼べるほどの弾を密度を狭くして撃ってきた。さすがに避けられるところはあったが。

 

「スペル《神剣 アロンダイト》」

 

背中にアロンダイトが生成されているが、気にせず発動。

 

背中についているアロンダイトを手に持ち、切りかかった。

 

「その程度で九尾である私を倒せると思うな!」

 

藍は、さっきよりも弾幕を密着させ、さらにたくさんの弾幕を出した。

 

太一は避けられる弾幕だけ避け、避けられない弾幕はアロンダイトで切って行った。

 

「グッ……この程度の弾幕なら。」

 

「ならこれならどうだ。」

 

藍が、さらに厳しいくらいの弾幕を放った。

 

太一は掠りながら剣で切って行くが剣の切れ味が悪くなっていた。

 

それに気づいた太一だったが、ここで切るのをやめると自殺行為だとわかったので、切るのをやめなかった。

 

「さっきの威勢はどこに行った?」

 

「……………」

 

もはや太一はしゃべっている余裕なんてなかった。

 

弾幕がきつくなりすぎて、ついには弾幕が自分の体に当たっているのだ。

 

「降参すれば楽にするというのに。」

 

「らんしゃまー。」

 

藍の元に橙が来たとき、弾幕は少し少なくなった。

 

太一はスキをついて吸血鬼になった。

 

その時たくさんあった妖力があふれてきたのだ。

 

「な、なんだあの量の妖力は。」

 

「らんしゃま怖いよー。」

 

「橙は離れてなさい。」

 

「わかった。」

 

橙は藍から離れた時、弾幕を飛ばしながら離れた。

 

太一は吸血鬼の能力を使い、弾幕を破壊した。

 

太一の目は一般的には青色だが、今は、両目とも赤色だった。

 

藍はこの妖怪化するところを見ていたせいか腰を抜かしていた。橙も離れていたとはいえ腰を抜かした。

 

太一は余分な妖力を放って、藍に近づいた。

 

太一の状態は全身に弾幕が被弾したり掠ったりしたときの傷、化膿した皮膚にも傷ができているような痛々しいような傷、服は多少ボロボロ、妖力は満タン。さらには傷から血が出ていた。

 

だが、吸血鬼特有の再生能力は消えていた。

 

太一は多少焦ったが、そのまま近づいた。

 

藍は、太一が射程内に入ると、弾幕を一斉にばら撒いた。

 

逃げ道はあったらしいが、太一は無理やり切り開いた。

 

その影響で、左腕が使い物にならない程度にガタガタだった。

 

修業したときよりも厳しい感じだった。

 

「左腕が使えなくても…戦ってやる。」

 

「愚かな。」

 

太一はアロンダイトを背中に装着させ、右手で、ショットを撃った。

 

「これで!」

 

「弾ひとつで弾幕とでも?」

 

「そうじゃない。」

 

太一がニヤリとした。すると、弾幕が爆発し、藍と太一が爆風によって飛ばされた。

 

一方スキマの外では、みんなが心配していた。

 

さとりとお燐は、お客様の迎えに行っている。

 

「なんで太一が紫のスキマに落ちなきゃいけないんだぜ?」

 

「多分、幻想郷のパワーバランスを崩壊させている原因だからでしょうね。」

 

「確かにだぜ。」

 

皆は不安になっていた。が、パワーバランスを壊すバランスブレイカーはこうなる運命だとみんなはそう思った。

 

突如、地霊殿の方から大きな爆発音が聞こえた。

 

魔理沙たちは地霊殿の方へ向かった。

 

今から5分前、太一は…。

 

スキマの中で起こした爆風で飛ばされていた。

 

「ハァハァ。」

 

太一は疲れていた。体力が限界で、倒れていたのだ。

 

先ほどよりは体力が回復し、左腕も何とか動かせるほどまでは行ったが、このままでは消されるということしか考えていなかった。

 

「そうだ、スキマから出ればいいんじゃね。」

 

「《聖剣 レーヴァテイン》」

 

太一の腰に生成させ、《合成 アロンテイン》を使った。

 

アロンテインを両手で持ったその時、太一の後ろから、ありえないほどの弾幕や、標識が飛んできた。

 

慌てて両手で剣を振り回し、弾幕を切り、標識を切った。

 

「なんなんだよぉ。この弾幕と標識の数は。」

 

「いい加減諦めなさい。」

 

「藍、ちょっと落ち着きなさい。」

 

「ですが。」

 

「いいから落ち着きなさい。」

 

「わかりました。」

 

「で、俺がこの世界でのバランスブレイカーだということはようやく理解した。」

 

「理解したところで何になるの?」

 

「《斬符 スキマ切り》」

 

太一はスキマ切りを使い、外に出ることに成功したが、同時に当たると爆発するホーミング弾が、太一めがけて追ってきたのだ。

 

太一が振り向いたときに体に被弾した。

 

被弾した後に残りのホーミング弾が当たり爆発した。その下には地霊殿があり、四季映姫、小町、さとり、お燐が門の前で話をしていたらしく、爆発音が聞こえると、4人が真上を向いた。

 

「なんで、太一が隙間から出ているの?」

 

「ちょっと待ってください。スキマにって、どういう事ですか。」

 

「実は…(少女説明中)…ってわけです。」

 

「そういうことですか。」

 

「でも、それって…。」

 

「状況が悪い方向へと進んでいなければ良いのですが。」

 

四季映姫の言葉について考えようとするお燐に対して、今の状況を大体理解したさとりがお燐に教えた。

 

「つまり、太一君は何らかの役割があるので、殺したり、封印するのはダメだと言いたいらしいんですよ。」

 

お燐はなんとなくわかったらしく、わかったと同時に、驚いたような顔になった。

 

「え、でもなんで太一君が殺されなきゃいけないの?」

 

「太一君の能力はスカーレット姉妹の妹と同じ能力で、能力をうまく使いこなせるし、外に出ても平気な吸血鬼、さらにはルナティックという階級の史上最悪の少年よ。」

 

「太一君には伝えてないのですが、実は太陽神がほかの神たちとどこかへ行ってしまって、3か月は太一君が代理となっているのです。」

 

映姫はこのことをみんなに話そうとして、最初に仕事で地底にいたので地底の住人から話そうとしていたらこのような結果になっていたらしい。

 

そして、そのことを話していると、弾幕がこっちにも飛んできた。

 

「《恋符 マスタースパーク》」

 

すると、その弾幕を熱を持った太いエネルギー砲で木端微塵にした。

 

そう、魔理沙が来たのだ。

 

いまの状況を説明するならば、太一は何とか飛んでいるような感じで、藍と紫を相手にしているような状態。

 

紫は太一を封印しようとしている。藍は紫のいうことを聞き、封印するための手伝いをしている。

 

四季映姫たち4人はただ見守っていることしかできなかった。

 

魔理沙は霊夢を呼びに行った。

 

魔理沙と一緒に居た旧都組達も地霊殿に集まっている。

 

「映姫じゃないか。」

 

「ところで、太一は何をやっているの?」

 

「それもそうね。何かあったのでしょうか。」

 

「それについては私が説明しましょう。(少女説明中)…。」

 

説明している間に、太一はほぼ瀕死の状態で空中から落ちてきた。

 

それを見て、紫は封印する準備を行った。

 

藍は橙と一緒に、太一を押さえる結界を張っている。

 

魔理沙は霊夢を呼びに行き、今竪穴を降りている。

 

映姫はただ見守っていることしかできなかった。

 

さとりと小町は、ほかのみんなに状況説明。

 

「……まだ、終わ…らね…ぇよ。」

 

「だが、お前はこの結界の中にいるんだよ。どうやって外に出るんだ?」

 

「こう…すれば。」

 

ガッシャァァァァァァァァン

 

突然、紫と藍が驚いた。まだ能力に使う妖力が残っていたからである。

 

「藍。封印は難しいわ。」

 

「作戦Bにするんですね。」

 

「そうよ。」

 

作戦Bとは、単刀直入に言うと、殺すことである。

 

紫曰く、太一みたいな人材は何人でも呼ぶことができるそうです。

 

しかし、太一が太陽神の代理であり、太一が封印、死を迎えたとき、太陽神が帰ってくるまで永遠に太陽が光らなくなるのである。そうなると、夜に暴れまわる妖怪がバランスブレイカーになってしまうので、結局太一を殺す、封印するのは逆効果である。

 

しかし、紫たちにこのことを言わない四季映姫にも責任はあった…のかな?

 

「映……姫、スペル…カー……ドの素をくれな…いか?」

 

「いいですけど。」

 

太一は四季映姫から素をもらうと、翼を広げ飛んで行った。

 

「逃がさないわよ。藍、ついてきなさい。」

 

「わかりました。紫様。」

 

藍と紫は太一を追いかけて行った。

 

映姫は、多少の涙を流してこう言った。

 

「あとで、地上に行きましょうか。小町。」

 

「は、はい。映姫様。」

 

「さとりは、状況がわかった。」

 

太一がもらったスペルカードで太一が何を起こすのかを。

 

もう手遅れだと。

 

太一は、最後の希望が見えたと思い竪穴に行き、上に飛んだ。

 

「《無双残像「トラ◯ザム」》」

 

太一はすぐさま、スペルカードを使い、すごい速度で飛んで行った。

 

藍でさえ、追いつくことはできなかったが、太一も傷のせいで、速度を上げることはできなかった。

 

そして、霊夢&魔理沙とすれ違った。

 

「どうして、太一が上に行っているのよ。」

 

「下から何か来るぜ。」

 

高速で藍が太一を追いかけた。

 

「私たちもついて行くわよ。」

 

「わかったぜ。」

 

霊夢と魔理沙は、藍の後を追っていった。

 

「何がどうなっているんだぜ。」

 

「さあ?」

 

「霊夢つかまれよ。」

 

「え!?ちょっ!?」

 

魔理沙は、箒にミニ八卦炉を付け、マスタースパークをした。

 

「やっぱりこっちの方が速いぜ。」

 

「速けりゃいいって問題じゃないからぁ~。」

 

まったくである。

 

太一は入口である妖怪の山の中にいた。

 

が、文と椛が待機させたカラス天狗と白狼天狗達が一斉に太一に向かって攻撃を仕掛けてきたのだ。

 

「ぐわっ…。」

 

「もっと撃てえぇ。」

 

「こんなところで死にたくないんでね。」

 

太一は最後の力を振り絞り、人里めがけて飛んだ。

 

~人里~

 

「まだ管理者から連絡が来ないぞ。」

 

「やっぱり不安よ。」

 

「阿求様の家にも警備を置いた方が良いのでは。」

 

「いや、嫌がっているからそっとしておこう。」

 

「それにしても、ルナティック指定者にルナティック指定者をぶつけるとは言い判断だったな。」

 

突然、阿求の家の方から何かが崩れるような大きい音が聞こえた。

 

「何かが落ちた音だぞ。」

 

「行ってみよう。」

 

同時刻、阿求宅

 

「何が落ちてきたのよ。」

 

「阿求、紙と筆を借りるぞ。」

 

「太一君?」

 

「ああ。」

 

太一は7分間だけ、自由に動けるという八意印の薬を飲んでいた。

 

ただし、副作用があり、効果が切れると2分間動けなくなる物だった。

 

太一は書くことを書き残して、再び飛んだ。

 

飛んだ時に石や、大根、槍を投げられたが、多少掠っただけで、影響はなかった。

 

太一は、紅魔館近くの湖の隅っこで位置的には、紅魔館の相対に位置する場所に居る。

 

「最後のスぺルカード《封印術「紅」》」

 

太一がスペルカードを使うと、足元に魔法陣が出来て、太一が宙に浮いた。

 

「居たわ。」

 

「紫様。彼の様子が落ち着いています。」

 

「ええ、警戒しなさい。」

 

太一は自身を封印するために使用した封印術によって、落ち着いていた。

 

そして、魔法陣と太陽の光と共に太一は姿を消した。

 

「紫様。太陽の光が。」

 

「なんですって!?」

 

人里の人たち、紫や藍、霊夢に魔理沙、そして他の地上にいる妖精や妖怪たちが驚いているのだ。

 

時間帯で言うなら、まだ午後3時くらいであるため、異変でない限り、そういうことは起きない。

 

紫は状況を中途半端にしか把握できてなかった。

 

さらに人里ではパニックにまでなっていた。

 

月すら出ていない状態だったからだ。

 

紫には手のつけようがなかったのだ。

 

文と椛も1時間後に地上に戻ったが、新聞にするくらいの驚きさだった。

 

さらには太一が太陽の光を持って行ったという何とも言えない仮説が浮かんでいた。

 

果たして幻想郷はどうなってしまうのか。

 

続く

 




次回はいつになるのか。
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