幼馴染の変人ベーシストの料理番になった件について。   作:かんかんさば

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桜が開花したので初投稿です。
3月中に1年生編を完結させようと思います。
今回はかなり短いお話です。




#15 初詣の甘酒

「こちらこそ、あけましておめでとう。リョウ」

 

その一言ともに新しい一年の幕が上がった。

毎年、年が明けると必ず誰かから新年の挨拶のロインが来る。

今年は特にそれが多い気がする。

例えば……

 

『あけましておめでとう!今年は彼女できるよう、お互い頑張ろうぜ!!』

 

蘆名、お互いがんばろう……。まぁ、できる気しないけど。

 

『下村くんあけましておめでとう〜!!』

 

坂戸さん、先日はリョウがすみませんでした……。

 

と、高校生になって人との関わりが増えたからかたくさんの人からロインが来た。

それらに返信していると、虹夏から電話が来た。

 

『あけましておめでと〜。今から初詣行かない?』

 

「わかった。リョウをこたつから引きずりだすからちょっとまってて」

 

『うん、それじゃあ半に駅に来てね〜』

 

「う〜い」

 

虹夏から初詣に誘われた。

まさかこの時間に誘ってくるとは思わなかったが、家にいてもすることはないし、行くことにした。

 

「お〜い、リョウ。虹夏が初詣いこうだって」

 

「行くけど、あと5分こたつでぬくぬくさせて」

 

これ絶対5分じゃ終わらないだろ。

どうせこたつから出るのを待ってたら朝になるんだろうな。

 

「どうせ朝までぬくぬくするんだろ?飲み物奢ってあげるから、行くぞ」

 

「今すぐ支度するから待ってて」

 

やっぱり欲望には忠実だな、こいつは。

というか俺も俺でなぜ飲み物を奢るなんて言ったんだ?

 

虹夏と駅で合流して、電車に乗って20分。

宮の坂にある神社へと向かう。

終夜運転に乗るのも初めてだし、こうして幼馴染3人で初詣に行くのも初めてのことだ。

 

「寒っ!やっぱマフラーしてても寒いな〜」

 

「そりゃ今は真夜中だしな」

 

「寒い…」

 

元日は暦の上では春とはいえ、まだまだ冬。

寒さは厳しい。

俺はトレーナータイプのパーカー、そしてダウンジャケットにネックウォーマーとかなりの厚着をしているが、それでも寒く感じてしまう。

 

「そろそろじゃない?なんか行列が見えてきたし」

 

「うわ〜、結構人並んでる〜」

 

しばらく歩いていると、目的地である神社にたどり着いた。

そこにはかなりの人が行列を作って並んでいて、俺たちはその列に加わる。

どうやらここは世田谷区の中でも結構有名なパワースポットで、毎年お正月にはかなりの人で溢れかえるらしい。

 

「これ結構長いこと並びそうだし飲み物買ってくるよ。何がいい?」

 

「え、じゃああたしは甘酒で」

 

「私も」

 

列を外れ、近くの自販機に飲み物を買いに行く。

自販機に小銭を入れ、甘酒のボタンを押す。

すると甘酒が出てくるとピピピという音を鳴らしながらルーレットが回り始めた。

当たったらもう一本もらえるタイプの自販機なのだろう。俺は新年から当たるわけないかと回り終わるのを待っていると当選音がなった。

7777と綺麗に数字が揃っていることに俺はびっくりしながらももう一本甘酒のボタンを押した。

もう一本の甘酒が出てきた後もルーレットは回っていたがさすがに2回連続で当たることはなかったが、新年から運がいいなと思いながら自分の分の甘酒も買って2人のところに戻った。

2人のところに戻ると列は少し進んでいて、それに甘酒を買いにいく前よりも人が多くなっていた。

 

「はい、甘酒」

 

「お、ありがと〜」

 

「かたじけない」

 

2人に甘酒を渡し、俺も缶の蓋を開けて飲み始める。

ほんのり甘く、暖かい味わいが冷えた体に沁みる。俺は猫舌なのでゆっくり甘酒を飲みながら

、2人と会話を交わす。

正直、今年も2人とこうして話せるのは嬉しく思う。

 

「いやぁ〜、暖まるなぁ〜」

 

「美味しい……」

 

「なんか体の中からがーって暖まるよな。こういう時に飲む温かいのって」

 

「わっかる〜!あ、そろそろ小銭出さなきゃ」

 

話しているうちに列の先頭付近まで進んでいた。

ポケットから財布を取り出し、小銭があるかどうか確認する。財布の中に五円玉が見つかり、俺はそれを財布から取り出した。

そして前に並んだ人が参拝を済ませると、賽銭箱の前に立って、3人一斉に小銭を投げ入れて二礼二拍手一礼。

どうか、今年も1年みんなと笑って過ごせますように。そう神様に願って参拝を済ませた。

 

 

その後、俺はお守りと破魔矢を買い、3人でおみくじを引いて神社を後にした。

 

「大吉か〜、なんか今年はいい一年になりそうだなぁ〜」

 

「私も大吉だった。楓は?」

 

「奇遇だな。俺も大吉」

 

まさか3人全員大吉を引くなんて思いもしなかったが、これはこれで一年の始まりがいいものになったと俺は思い、真冬の夜道を3人で歩くのだった。

 




次回……はアンケートで内容を決めようと思います。


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