幼馴染の変人ベーシストの料理番になった件について。 作:かんかんさば
今回めちゃくちゃ短いです。というかしばらく短めの話が続きそうです。
カチッ、カチッ、カチッ───
シャーッ……、シャーッ──
静まり返った部屋に響くのは時計の秒針が動く音とノートを走るシャーペンの音。
時刻はだいたい午前0時半。
俺は明日が最終日である期末試験に向けて、最後の追い込み勉強をしている。
一日目と二日目の出来は上出来。特に英語と世界史Aは満点をとってもおかしくないぐらいの出来だった。
明日は数学Bと物理基礎。どちらもあまり得意ではないが、いい成績を取るためにも今日はオールで勉強したい……のだが──
ぐ〜っ。
お腹がすいてしまった。空腹は時に勉強の邪魔になる。
「あ、そうだラーメンがあるじゃん」
そこで俺は軽く夜食を作ることにした。
自分の部屋から足音を立てないように階段をそーっと降りる。
リビングに降りるとリョウがいる和室の灯りがついていた。
まだ勉強してるのか、と思って襖をそっと開けると──
「──楓、虹夏……奢って……zzz」
机に突っ伏して寝ていた。
恐らく多少音を立てても問題なさそうだ。
俺は襖をそっと閉じてキッチンへと向かった。棚からインスタント麺の袋を取り出し、麺を半分に割って丼に入れる。やかんに水を入れ、IHコンロの電源を付けてそれを乗せる。
冷蔵庫から卵を取り出す。卵は麺のポケットに黄身が入るように乗せる。
ヒー、カタカタ……
どうやらお湯が湧いたみたいだ。
お湯が湧いたら丼に注いで出来上がるのを待つ。ラーメンが出来上がるまでは約3分。
「3分間待ってやる!!」
と某天空の城に出てくる大佐のようなセリフを小声でふざけて言ってみる。
まぁ、勉強でストレス溜まってんだ。少しぐらいキチゲ解放したっていいじゃないか。
ラーメンが出来上がるまでの間に冷蔵庫からネギを取り出す。半分に切ったあと、音を立てないように静かに刻む。
刻んでから少ししたタイミングで時間になった。
さぁ、ネギを乗せたら夜食ラーメンの完成───
「では、いただきます」
え、なんでリョウが?
俺の、ラーメンを?
「さすが。主人のための夜食を予め作っておくとは関心だ。褒めて遣わす……ん、おいしい……」
「……」
食べるはずだったラーメンは何食わぬ顔をしたリョウにまんまと食べられてしまっていた。
俺のラーメンが……
結局、もう半分残しておいたインスタント麺を使い、改めて自分の分を作ることになった。
そしてその後、俺とリョウはオールで数学Bの勉強に勤しむのだった。
数日後。
期末試験の返却が終わり、今日は素点表が配布された。
「いや〜凄いね楓。学年8位って」
結果はめでたいことに学年8位だった。
本来なら超上出来なので自分で自分を褒めたいところなのだが、そうもいかない。
なぜなら──
「おい、それ学年4位のお前が言うと煽りにしか聞こえないんだけど」
「ふふ〜ん、今回は特に気合い入れたからね〜」
虹夏は俺に15点差を付けての学年4位。しかし、上には上がいるものだ。
「二人ともどんぐりの背比べはやめた方がいい」
「うるせえな。お前徹夜して勉強した範囲がたまたまテストに出たおかげで学年1位なんだろ。このエセ首席め」
「……ふふっ、運も実力のうちとはまさにこのこと」
リョウはほぼ全教科で満点を取り、見事学年1位となった。
こいつが学年1位なの腹立つな。
「あ、そういえば今回の罰ゲーム。楓、よろしくね〜!」
「クソ……」
今回のテストにおいて、俺たち3人はビリの人に対して罰ゲームを設けていた。
その罰ゲームは──
「では楓、カラオケゴチになります」
三人の中で一番下の成績を取った人が1番上の成績を取った人にカラオケを奢るというものだ。
ラーメンを食われた上にカラオケまで奢らされるとは。ここ数日ツイてないな……。
でも、次の学年末試験は絶対にリョウをギャン泣きさせるぐらいボコボコに差をつけてやる……!
そう思い俺は財布の中が砂漠になることを覚悟して二人とカラオケ店へと向かうのであった。
次回、「時間は短し、鍛錬を重ねよ陽キャガール」
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第二回 誰にご飯を作りたい?
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喜多ちゃん
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PAさん
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大槻ヨヨコ
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虹夏ちゃん
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志麻さん
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イライザさん
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園田智代子
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好きな総菜発表ドラゴン
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重音テト
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あり