ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】 作:メラニン
待ってくださっていた皆様には大変ご迷惑をおかけしました。
さて、今回は一誠が色々と...
さあ、ではどうぞ!
―― 一誠side
「ん………、あ? またか…」
え~と、おはようございます。兵藤一誠です。
また、昨日と同じようにして目覚めました。あれ?昨日俺何やってたっけ?
確か、今日と同じように起きて、朝から松田、元浜に襲撃を受けて、授業が終わって午前中で帰って… そうだ、昨日出会ったアーシアを教会に案内してそれで…………
――!? そうだ、あの後また堕天使に襲撃されたんだった。ただ、返り討ちにしてそれで… あれ、この先の記憶がない…
『起きたか相棒。連日で心臓に悪いぞ…』
あぁ、悪いなドライグ。以後気を付けるよ。
それより、あの後また気を失ったのか?だとしたら、一体誰が俺を――
「…ぁん……」
「えっ?」
身を起こそうとして、手を伸ばしたら何か柔らかいものを掴んだ―――
「■¥△%$#=!*○☆ДХ~~~~~~~~」
ガンッ!
ドサドサドサドサ…
俺は、何を言ったのか分からないような叫び声を上げながら、布団を飛び出し勢い余って本棚に激突し、上から落ちてきた本に埋もれた…
い、いや、そうなるでしょ… だって、朝起きたら隣に裸の女の子が寝てんだから―――って俺も裸!?
俺は急いで服を着た。
「ふわぁぁ~…………あら、おはよう。ふふっ、中々激しい起こし方をするのね♪ 朝から私の胸を―――」
「だぁぁぁ、んな事より服を着て下さい!!」
俺は顔を全力で逸らしながら、彼女にそう言った。だって、目のやり場に困って、このままじゃ会話にならんもの!!
「ンん…うるさいです…」
って、もう一人いたぁぁぁぁぁぁぁ!? しかも、この子も裸ぁぁぁ!?
「あら、おはよう小猫。よく眠れたかしら?」
「おはようございます、部長。はい、よく眠れました。…………そ、その久しぶりにその人の……ゴニョゴニョ」
「? 最後の方はよく聞こえなかったけど、まぁいいわ。それで、あなたに話しておきたいことがあるのだけれど――」
ダッダッダッダッダッダ……
こ、この聞き覚えのある足音は…
マ、マズイ!? この状況はマズイ!!!
そう思って、扉に近付き――
バァン!
「イッちゃん、どうしたの!? 今の悲鳴は何!?」
「な、何でもないよ。」
そう言って、俺は母さんの前に、壁のように立ちはだかる。
「ちょっ、イッちゃん。何で私の前に壁のように立つの!? はっ、まさか、私に隠し事!? そうなのね。見せなさい!!」
「ちょっ!?」
そして、母さんに無理やり押しのけられて―――
「「「「……………………」」」」
俺の部屋に沈黙が流れた…
バタン…
母さんは何も言わずに、そのまま俺の部屋を閉めて出て行った。無表情で…
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
どうすんだ!? これ、絶対に家族会議、開催決定ジャン!?
「中々、元気の良い人ね。今のあなたのお姉さんかしら?」
…母さん、あなたは俺のお姉さんと間違われています。
それから、俺は部屋に一階に降りて母さんに何とか弁明した…
父さんが今日も先に出てたのがせめてもの救いだ。
なんて、弁明したかって?……聞かないで下さい、その時の様子は、俺の心を抉るような内容だったから…
「それにしても、驚きよ。あの方が、あなたのお母様だったのね。どうやってあんなに若さを保っているのか、聞きたいところね。」
「はい、それは私も興味あります。」
俺たちは、一緒に登校した。
今日は、日曜なのに学校があるんだよ…
何でも、学校の経営などに関わっているお偉いさん達が視察に来るそうだ。そのお偉方が揃う日程が今日じゃないと合わなかったらしい。まぁ、その分明日休みなんだけどな。
にしても、周りの視線が痛い。まあ、今のこの状況が問題なのは言うまでもないか?
何せ、一緒に登校している彼女たちは、学園内でも有名人だ。
小柄な方は松田や元浜が、学園のマスコットと言っていた塔城小猫ちゃん。それに、鮮やかな真紅の髪を靡かせているのが、リアス・グレモリー先輩だ。
さっき、母さんに弁解する時に自己紹介された。学園でももっぱらの有名人だ。まあ、二人とも可愛い上に、美人だしな。そんな、二人に挟まれて、様々な噂が飛び交っている俺が一緒に登校してるんだから、当然…
「な、何故二大お姉さまと称され、難攻不落と言われているリアス先輩が男と!?」
「小猫ちゃんもいるぞ!」
「ま、まさか、兵藤君が年上の魅力に負けて!?」
「けど、小猫ちゃんも一緒って、兵藤君はロリコン!?」
「いえ、お姉さまも一緒なんだから、きっと雑食よ!」
「そ、そんな兵藤君… 木場君とは…」
などと、勝手なことを言ってくる。つか、ロリコンだとか雑食って言ったの誰だ!? あと、木場とはなんもねーよ!!
――まぁ、それはさておき色々とこの人たちに聞かないとな。
「あの、先輩。何で朝あんな事に為ってたんですか?」
「それについては、ここでは話せない内容もあるから放課後話すということで良いかしら?」
「はい、分かりました。」
「では、放課後教室で待っていて。迎えを寄越すわ。」
そうして、俺たちは各々の教室に向かった。
「「イッセー、貴様!!」」
教室に入るなり飛んできた2つの拳を悠々と受け止めた。
「ったく、朝からごあいさつだな。松田、元浜。」
「う、うるさい! イッセー、何故貴様ばかりが… 今日お前が一緒に登校していたのは、二大お姉さまと呼ばれているリアス先輩だったじゃないか!?」
「そ、それに学園のマスコットである塔城小猫ちゃんまで… イッセー氏ばかりがモテて、何故俺たちはモテないんだ!? 何が違うと言うんだ!?」
「「「「「「「「ルックスと、性格と、紳士さでしょ。」」」」」」」」
クラス中の女子たちの言葉に二人は項垂れた。
「よーし、お前ら席に付けー… そこの馬鹿二人、何やってんだー?」
「「世の中の理不尽さに嘆いております……」」
「「「「「「「「いや、それを言うなら自業自得でしょ。」」」」」」」」
その言葉がトドメだったのか、二人は真っ白になった。
この二人も、煩悩を抑えれば彼女はできるだろうに。松田なんかはスポーツをやれば輝くと思うけどな…
そんな、二人を無視して授業が始まる。
そして、放課後。
にしても、今日来てたお偉いさんの中に、真紅の髪した人が居たのはビックリしたな。多分、部長の親族なんだろうな。あんな色の髪した人なんて中々居ないからな。
そして、今は先輩の言っていた迎えを待っているんだけど…
――遅くね?
もうかれこれ、30分くらい待ってるんだけど…
その間に皆帰ってしまって、教室には今俺がポツンと一人だけいる。
ガラガラ…
「やぁ、お待たせ。イッセー君。」
そして、現れたのは木場だった。
「お前が迎えとはな… って言うか、何でこんなに遅かったんだ?」
「……最近、変な噂が立っててさ…あまり、君と二人きりなのを人に見られるのは得策ではないと思ったんだ……」
「「………………………………………」」
あぁ、察したわ。そう言えば、木場は被害者だな。あのバカ二人の立案したプロジェクトISMの…
「な、なんかゴメン… 俺の悪友の所為で…」
「…ううん、大丈夫だよ。さ、行こうか。これ以上部長を待たせられないからね。」
「部長ってのは、リアス先輩のことか?」
「うん、そうだよ。」
そう言って、木場に付いて行った。そして、行き着いたのは旧校舎の一室だった。この旧校舎は普段は使われないが、ある部活が利用していると聞いたことがある。
「さぁ、イッセー君ここだよ。」
そう言って、ある一室の前に案内された。
扉の上の方に『オカルト研究部』と書かれた札があった。
「部長、連れてきました。」
「えぇ、入って頂戴。」
入ると、そこには今日一緒に登校した塔城子猫ちゃんと、黒髪を後ろに纏めてポニーテールにして、和風な佇まいな少女がいた。
にしても、少し異様な空間だな。ソファーやデスク、テーブルなどは、まあ普通だ。しかし、床や壁、天井に所々、見たこともないような文字がある。いや、似た文字なら見たことがる。オーディーンの爺ちゃんや、母さんが使う魔法陣に使われてるのに似てるか?
そして、中央にやけに大きい円陣が書かれていた。
――う~ん、何と言うか… さすが、オカルト研究部?
「待たせて、ごめんなさい。 昨日イッセーのお宅に泊まって、シャワーを浴びていなかったから、今浴びてたの。」
そう言って、隣の扉から出てくる。なるほど、少し髪が濡れているように見えたのはその為か。
リアス先輩はそのまま、中央に据え置かれたデスクに腰かけ口を開いた。
「ようこそ、オカルト研究部へ兵藤一誠君。イッセーでいいかしら? 私たちはあなたを歓迎するわ。」
バッ!
急に先輩の背から、蝙蝠のような翼が生えた。俺は一度見たことがある。
あれは―――
「あなたを、悪魔としてね。」
「まずは、自己紹介から始めましょうか。私はリアス・グレモリー。オカルト研究部の部長よ。」
「うふふ♪ なら、次は私ですわね。私は姫島朱乃といいます。オカルト研究部の副部長ですわ。 …あなたのその髪色… ふふっ、もしかしたらお久しぶり、の方がよろしいのかしら?」
そう言って、彼女は少し顔を赤く染めながら微笑んだ。
ン? 朱乃? どこかで…
「? 朱乃あなた、イッセーと面識があるの?」
「あらあら、それは秘密ですわ♪ うふふふ♪」
ん~、やっぱりどこかで…
「さて、一応僕も自己紹介しておこうかな。 木場祐斗、オカルト研究部に所属しているよ。」
「…塔城小猫です。小猫でいいです。よろしくお願いします、先輩。」
「え~と、一応俺も… 兵藤一誠といいます。それで、色々と質問したいんですけど――」
「えぇ、困惑するわよね。 では、まず私たちの説明からしましょうか。先ほども言ったように私たちは、悪魔なの。」
「はい、それは先ほどの翼で分かりましたが…」
「あら、そんなに驚かないのね。 大抵の人は驚くのだけれど。」
う~ん、正直にドライグから教わったって言うか? いや、全面的にはまだ信用できないし、明かさないでいるのが得策か…
「…実は、小さい頃に悪魔に会ったことがあるんですよ。」
「あら、そうだったの? それで、そんなに落ち着いている訳ね。なら次はこちらから質問よ。 あなたを連日襲った、カラスのような翼を持ったもの達の存在は知っているかしら?」
「はい、堕天使ですよね? 邪な行いや、願いをして地獄へ堕ちた存在だと聞きました。」
「…普通の人間が、どうやってその知識を知ったのかは気になるけど、あなたは昔悪魔と遭遇していたんですものね。知っていても不思議はないのかしら。
あと、もう一つ質問よ。昨日私たちは、あなたの家の近くへ行って、倒された堕天使を見つけた。 状況から見て、あの堕天使を倒したのはあなたかしら?」
昨日の堕天使… 確かドーナシークと名乗っていたな。
「はい、ドーナシークという堕天使は俺が倒しました。」
「なるほど。なら、あなたが駒を8つ消費したのも頷けるわ。」
顎に手をやって考え込む先輩。
駒というワードに、ここへ来た時の先輩の言葉。もしかして、俺は…
「あ、あの、もしかして俺も…」
「ええ、悪魔よ。 さっき、悪魔として歓迎するって言ったじゃない?」
俺は、自分の中のドラゴンたちに話しかける。
――ドライグ? もしかして、昨日から言ってた、言いにくい事って…
『その… スマン相棒。何度も言おうとはしたのだが、その度に邪魔が入ってな…』
「あら、どうしたのかしら? イッセー?」
………どうやら、俺は悪魔になってしまったようです。
「どうぞ、粗茶ですが。」
「あっ、ありがとうございます。」
困惑している俺に、朱乃さんがお茶を差し出してくれた。うん、美味いな。
「おいしいです。」
「うふふ♪ ありがとうございます。」
そう言って、微笑みながらリアス先輩の隣に座る。
「さてと、じゃあ話を戻すわね。 あなたは、一体あの堕天使をどうやって倒したのかしら。」
「えっ、普通に殴ってですよ?」
周りの人たちが唖然としている。 小猫ちゃんだけお菓子を食べ続けてるけど…
「…まさか、堕天使を素手で倒したというの?」
「はい。一介の高校生である俺が武器とか、そういった物騒なものは所持できませんからね。」
まぁ、いざとなれば神滅具(ロンギヌス)が5つもあるけど…
そう言えばドライグ、神滅具はもう使えるのか?
精神の中に話しかける。
『いや、スマンな相棒。まだ無理だ。 相棒の体は、ほぼ回復しているのだが、悪魔になってしまったことで神滅具を、調整しなければならんのだ。』
『はい、それはドライグの『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』だけでなく、他の者も同様です。』
――そっか、となるとまだ暫くは、魔力と素手の格闘しか無理か。
『まぁ、そう嘆くな。貴様が悪魔となったことで魔力自体は以前とは比べようもないほど増加している。』
『うん、クロノスの言う通りだよ。 元々、魔力量が多い方だったのに増加しているからね。今は他の存在に察知されないように僕が、消しているけどね。』
サンキュー、オリジン。
『…主、そろそろ話を戻した方が………』
っと、そうだったな。
「信じられないわ。悪魔になって日が浅いはずなのに、堕天使を素手で倒すなんて……」
「あぁ、それは昔から鍛えてましたから。」
「…まあ、いいわ。それよりも、お礼が遅れてしまったわね。 一昨日は、小猫を救ってくれて、ありがとう。おかげで私は大事な下僕を、失わずにすんだわ。」
「…私からもお礼を言わせて下さい。 ありがとうございました。先輩」
二人が頭を下げてくる。
「いいですって、こっちもありがとな。君だろ、俺を家まで運んでくれたのは? 助かったよ。」
「い、いえ、当たり前です…」
少し、頬が赤いけど風邪か? お大事に――
「あっ、そうだ。それで、あの時俺は確かに、致命傷を負ったはずなんですが… どうやって、傷を塞いだんですか?」
「これよ。」
徐に俺の前に赤い物体が置かれた。これは、チェスの駒?
「あなた、さっき致命傷を受けたと言ったわね。正確にはあの時あなたは死んだの。」
「っな!? で、でも俺生きてますよっ!」
「そう、あの時あなたは、人間としての生を終えた。 そして、悪魔として転生した。この、『悪魔の駒(イービル・ピース)』でね。」
「な、なるほど…」
「驚くのも無理はないわ。ただ、これは現実よ。」
「…………………分かりました。 で、俺はどうすればいいですか?」
「ふふっ、話の理解が早くて助かるわ。まずはこのオカルト研究部に所属してもらうわ。 そして、悪魔について色々学んで貰いたいから、これからある場所に付き合って頂戴。 あと、私のことは部長と呼んでくれるかしら?」
「はぁ、それは構いませんが…」
「決まりね。 さあ、皆も準備して。 出かけるわよ。」
そうすると、各々が準備を始めた。そして、その目的の場所とやらに行くことにした。
「いいかしら、イッセー? 目的を開始する前に、少し悪魔についてレクチャーするわね。まず、三大勢力というのは知ってるかしら?」
俺は目的の場所に着くなり部長に言われた。というか、ここ廃工場?
「ええ、知ってます。確か、天使、堕天使、悪魔ってのが三大勢力に数えられているんですよね?」
「ええ、その通り。けど、今はどの勢力も数が減ってしまっているの。昔の大戦の所為でね。 これも知ってるかしら?」
「はい。確か、三大勢力が争っている所に、強大な力を持った二匹のドラゴンが来て、暴れまわっているのを三大勢力が協力して止めたんですよね? ただし、その時二匹を止めるために、全ての勢力が被害を受けて、数が減ってしまった。
これで、合ってますか?」
まぁ、その暴れまわってた二匹のドラゴンの片方から直接聞いたからな。
「え、ええ概ね合ってるわ。 まったく、ここまで知っているなんて驚きよ… そう、今イッセーの言った通り各勢力が先の大戦で多くの命を失ったわ。
そこで、悪魔はどうにかして数を増やせないかと、画策したわ。なにせ、悪魔は著しく出生率が低いから…
そこで生み出されたのがこの、『悪魔の駒』よ。
対象を悪魔に転生させることができるシステム。これにより、悪魔は自らの眷属を増やすことができるようになった。これを、利用したゲームがあるのだけど、その話はまた今度にしましょうか。
そして、これにはチェスの特性を活かした細工がされているの。 こちらの方は実戦で学んで貰いましょう。」
そうして、廃工場の中に入っていく。
「不味そうなニオイがするぞ。 美味そうなニオイもする♪」
急に不気味な声が聞こえた。そちらへ目をやると女性が浮いてる?いや、違う!?
「はぐれ悪魔バイザー。主の元を離れた悪魔よ、あなたを消滅させに来たわ。」
ずん、という音と共に、女性の体の全容が見えた。下半身が獣!?しかも、両手に槍を持っている。 大きさは、5メートル弱ある。
「己の欲求のみを満たし害悪のみをもたらす、あなたを消し飛ばしてあげる!」
「ケタケタケタケタケタ…… 小娘にそんな事ができるか! その紅の髪のように、返り討ちにして貴様らを鮮血に染め上げてくれるわぁぁ!」
「雑魚ほど、素敵なセリフを吐くわね。祐斗!」
「はい!」
ヒュン!
おぉ、速いな。
「さて、イッセー。先ほど言っていた、細工についてレクチャーするわね。チェスの駒は、『王』、『女王』、『戦車』、『僧侶』、『騎士』、そして『兵士』よ。『悪魔の駒』は各駒の特性を、所有者に与えるわ。 例えば、『騎士』ならば――」
バイザーの周りで、浅く切り付けながら速さで翻弄している木場の姿があった。
「あのように、スピードを付与してくれるわ。そして、何より祐斗自身は剣の腕もある。 彼は私の眷属の中で最速の『騎士』よ。」
「舐めるなぁぁっ!!」
どずんっ!!
バイザーが足を上げ、踏みつぶそうとする。当然木場は楽々とそれを避ける。
「さて、次は小猫よ。彼女は『戦車』よ。そして、『戦車』の特性は――」
小猫ちゃんは、バイザーに向かって跳躍した。
「吹っ飛べ。 …えいっっ!!」
ドゴンッ!!
バイザーは小猫ちゃんに殴られ、遥か後方に吹っ飛んだ。 …掛け声が可愛らしいけど、威力がえげつないな… あの子は怒らせないようにしよう。
「あら、小猫はいつもより調子がいいみたいね。 今見た通り、『戦車』の特性は、馬鹿げた攻撃力よ。それに、嘘のような耐久力を与えるわ。」
「あらあら、最後は私ですわね♪」
そう言って、朱乃さんがバイザーに近付く。
「小猫ちゃんも張り切っていたようですし、私も張り切らせて頂きますわ♪ 途中でギブアップしないで下さいね、はぐれ悪魔さん♪」
満面の笑みを浮かべながら、朱乃さんは手をバチバチと光らせる。
「最後に朱乃よ。彼女は『女王』よ。『女王』は『王』以外の駒の特性全てを併せ持つ。そして、彼女は――」
「さぁいきますわ、よ!」
ガァァァァァン!!
バイザーに無数の雷が降り注ぐ! っていうか、やり過ぎじゃないですか!?
「ギャァァァァァ!!」
「あら、汚らしい悲鳴ですわね。 そんな子には、もっとお仕置きが必要かしらっ♪」
さらに、追加の雷撃がバイザーを襲う… あ、あれまだ生きてんの!?
「何より、彼女は最強の『女王』であり、究極のSよ。 まぁ、朱乃は味方には優しいから、そんな怯えなくて大丈夫よ。」
「い、いや、究極のSって… 優しいって言っても、警戒しちゃいますよ…」
「あら、そう? ふふっ、じゃあ今の言葉そのまま朱乃に、今度教えてあげようかしら♪」
「!? それだけは勘弁してください!!」
「ふふっ、冗談よ。 朱乃! そこまでよ。」
すると、先ほどまでの雷撃が止んだ。
「あらあら、もう少し苛めたかったのに、残念ですわ~♪」
そして、部長がバイザーの前に立つ。
「何か言い残すことはあるかしら?」
「殺せ」
「そう、さようなら。」
ドンッ!!
破裂音と共にバイザーは消え去った。
そして、くるりと部長が振り返って紅い髪を靡かせながら堂々と言う。
「そして、私が彼らの主である、『王』のリアス・グレモリーよ。家の爵位は公爵。これから、よろしくね。私の新たな『兵士』、兵藤一誠。」
――俺は、悪魔になった。
シャッ―――――!
あの後、一旦部室に戻って最後にチラシ配りをしてそれで終了と言われた。今そのチラシ配りのため、借りた自転車を飛ばして急いで終えようとしている。
理由は簡単だ。ほら、母さんがね……
今日は友達と遊んでから帰るから、と連絡したら物凄い心配された。ホントに子離れして下さい…
さてと、ここで最後か…
そう思って、チラシを入れて帰ろうとしたが、ふと足を止めた。
――これは、血の匂いか?
怪しいと思い、ドアに手を掛けると開いていた。そのまま、室内に侵入する。
「ッ、これは!?」
そこには、男性が逆さづりにされて体のあちこちを壁に、釘で打ちつけられていた。当然もう、息はない…
「こんなの、一体誰が…」
「おんやぁぁ? どうして、こんな所にぃ、我らが宿敵の悪魔君がいるんで、ござんしょ?」
ふざけたセリフに反応して振り返ると、そこには神父服姿で俺と同い年くらいの男が立っていた。
う~ん、今回は詰め込みすぎましたね!
ここまで読んでくださった皆様には感謝です!!
さて、次回は戦闘パートですね。
第1章もようやく、真ん中くらい。
・・・早く、ミラ登場させたいな~
ではでは、また次回~