ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】 作:メラニン
多分序章がそれなりに、長くなると思います。
本編楽しみにしてくださっている方には、大変申し訳ございません。
早く作りますので、首を長くしてお待ちください!
では、序章一話目です!どうぞ!
―― 一誠side
ガッ、ゴッ、バキャ!
「まだ行くぞッ!イッセー!」
「くっ!?でりゃ!」
僕は今、赤い籠手を装着して、桜が少し散って葉が出始めた裏山で父さんと鍛錬をしていた。父さんは黒髪に、赤いコートが特徴だ。
ピピピピピピピピピピピッ
「よし、そこまでっ!」
「はぁ~、疲れたぁぁ~」
『Reset!』
僕はその場に倒れこんでしまった。
「はははッ、少しは持つようになったようだな。だが、まだまだだな。」
僕を見下ろしながら軽快に笑う、父さんがいた。
「はぁ、はぁ…そう言っても、もう10分も耐えたんだよっ!?」
「だが、まだ10分だ。もう少し、その『
「……」
「だが、よく耐えたな。私の打ち合いに耐えられるものは、そうはいない。よくやった」
そう言うと、かなり大きな手で、くしゃくしゃと頭を撫でてくれた。
「えへへ」
『やれやれ、貴様ら親子には呆れる。よくもまぁ、飽きもせず年端のいかない息子に殴りかかろうとする。』
不意に、左手の籠手の宝玉から声がした。
「…親子だからだ。息子に悲しい思いはして欲しくはないからな。この気持ちは、ドラゴン如きには分かるまい、「
そう、僕の左手の籠手には
半年程前に急に、発現して驚いた。能力は10秒ごとに所有者の力を倍加するという能力だ。というか、なぜ父さんが
とにかく神滅具ということで、力をコントロールできなければ危険らしく、その鍛錬を父さんに付けて貰ってたんだけど…
『…ドラゴン如きとは言ってくれるな、
「ほぅ…」
何だろう、二人(?)の間に不穏な空気を感じる。さっきから冷や汗が止まらないんだけど……
「イッちゃ~ん、刃紅~、お昼持ってきたわよ~」
…救世主が登場してくれた!!!
兵藤・コーネリア、僕の母さんだ。
「母さんっ!」
バスケットを抱え鮮やかな白髪を揺らしながら、こちらへ駆け寄ってくる。
「もうイッちゃん、急に飛びついてきたら、危ないでしょ」
頭をなでながら、そう言うと急に手が止まった。
「…イッちゃん、その腕どうしたの?」
ふと右腕の方を見ると、少し切れて出血していた。鍛錬の間に切ったのかな?少しチリチリ痛むくらいで、あまり痛みは無いんだけど。
などと思っていると、後ろの方の父さんが表情を強張らせていた。
「―――刃紅?」
トーンの下がった声に、父さんがビクッとなった。左の籠手にいるドライグも緊張しているのか、僕の精神の方に伝わってくる。
「百歩いえ、千歩譲っても鍛錬に関しては認めましたが、あまり子供の身に余るような鍛錬だけはしないよう、言いましたよね?」
か、母さんの目が笑ってない!ちょっと怖い!
「う、うむ。確かにそうなのだが、如何せん
「言い訳をしないっ!!ユリウスの時は、もう10歳だったから良かったかもしれませんが、イッちゃんはまだ、5歳なんですよ!!ユリウスが留学したいと言って、この前出て行ってしまったから、もう私の心の拠り所はこの子だけなのにっ!
それにドラちゃん!この人が暴走しないようにと言いませんでしたか!?」
『た、確かに言われたが… というより、そのドラちゃんというのをやめてくれ。俺はどこぞの青い猫型ロボットでは無いのだ。俺は二天龍の――』
「文句があるなら、しっかり言ったこと守ってからにして下さい! そんなことでは二天龍の名が泣きますよ!」
『ぐっ!?』
ドライグが核心を突かれたようで、グゥの音も出ないようだ。父さんの方は少し肩を落としている。
「『……………………』」
「とにかく、今日はここまでです。それより刃紅、会社から連絡がありましたよ?なんでも■■■社との交渉で、社長自らが出席して欲しいそうです」
「■■■社だと?確かあそこは―――」
父さんが少し顎に手を当てて、考え込んだ。
「分かった。すぐに向かおうと思う。お前たちは、このまま昼食をとれ」
そう言って、父さんはすぐに裏山を降りて行った。
「あの人も大変ね。じゃあ、イッちゃんお昼にしましょうか?」
「うん!!」
その場でレジャーシートを敷いて、僕らは昼食を食べ始めた。
―――その帰り道
「にゃ~」
「――??」
茂みの方から声がしたような気がしたから、駆け寄って茂みの奥の方へ這って行く。
「ちょっ!?イッちゃん、戻ってきて!」
母さんの静止を振り払って、奥の方へ進むと―――
「フーッ!!!」
黒い毛のネコが物凄く警戒していた。よく見ると、所々怪我をしていた。
それよりも、その奥に足から大量の血を流した白い猫がいた!
――その白い猫を見たとき、ふと脳裏に見たことのない、丸々太った猫の姿がよぎった。
いや、今はそれよりも!
「っ!?これは、ひどい」
見るからにこのまま放っていたら、危険だと分かる。
「大丈夫だよ。助けてあげるから、こっちへ来て」
そう言うと言葉を理解したのか、黒猫の方も倒れてしまった。二匹を抱えて茂みを出ると、母さんに少し怒られたが、腕の中の猫を見て察してくれたようで、すぐに動物病院に連れて行ってくれた。
幸い、見た目ほど傷は深くなかったようで、すぐに家に連れ帰ることができた。
―――その夜
「今帰ったぞ」
ドアの開く音と同時に父さんに飛びついた。
「父さん、おかえりなさい!」
「うむ、ところでイッセーその猫はどうした?」
父さんはソファーの上で寝ている猫を指差した。
「帰り道の途中で、怪我をしていたから拾ったんだ。それで…飼ってもいい?」
父さんは、その猫たちを訝しそうに見つめる。
そんなに変かな?
「ねっ!お願い、面倒は僕が見るから!」
母さんと、父さんは互いに顔を見合わせながら苦笑していたが、父さんが口を開いた。
「まぁ、いいだろう。ただし、しっかり面倒を見てやれ。今日から、お前が飼い主なのだからな。」
「うん、ありがとう!」
そうして、僕は白い猫の方に「白音」、黒猫の方は「黒歌」と名付けた。二匹とも凄い、鳴き声が綺麗だから名付けたんだけど、よほど気に入ったのか、尻尾をゆらゆら揺らしながら、甘えてきた。
――side out
―――刃紅side
「ふむ、あの猫たちはただの猫ではないな」
この家にあの猫たちが来てから3か月が経った。一誠が留学から一時帰国してきたユリウスと鍛錬に出かけている間に、私はコーネリアと話していた。
「ええ、そのようですが、イッちゃんに懐いて悪さもしないようですし、このままでも良いではないですか?イッちゃんもあの二匹を痛く気に入っているようですし。それに黒歌の方は時折イッちゃんを守ろうとする姿勢も見せてますよ?」
「うむ、それはいいのだが少し気になることがあってな」
「気になることですか?」
「先日から、私が交渉している■■■社だ。あそこの経営陣の中に悪魔がいた」
「っ!?この町に、悪魔が入り込んでいると?そんな、じゃあ今すぐユリウスとイッちゃんのもとに―――」
急いで私は、妻に待ったをかける。
「落ち着け、今はユリウスがイッセーと共にいる。あいつは既にあの、2つの力を使いこなしていた。もう一つの方はまだイマイチだが、上級悪魔が来ようと遅れはとらないだろう。それよりも――」
「それより、何です!?今は息子たちが心配です!」
「その点に関しては問題ない。ユリウスが付いているというのもあるが、悪魔たちは、この町で騒ぎを起こす気はないらしい。それよりも、先日ドライグから少し興味深いことを聞いた」
「ドラちゃんから?」
「イッセーは、『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』以外にも神滅具もしくは神器を所有しているという話だ。それも、4つもだ」
「なっ!?よりにもよって何であの子が?」
「なぜかは私にも分からん。ただ、ドライグが言うにはドライグ以外の意識を4つ感じるらしい。今はその意識は眠っているそうだが、もし力が発現してしまえば、各勢力から確実に狙われる」
「そんな……あの子はただでさえ…何であの子ばかりに………」
そう言って、妻は声を少し震わせていた。無理もない。自分の息子にそこまでのものが宿っていると知れば、こうなるだろう。
「そこで、一度北欧の方に身を寄せようと思う」
「…北欧ですか?」
「ああ、あそこには我が社もある。そして何より、神の息のかかった土地ならば、どの勢力も仕掛けては来るまい。何よりお前の故郷である分顔も効く」
「……分かりました、ではいつ?」
「なるべく早い方が良いだろう。といっても、手続きもあるからな、2週間後だ」
「そうですね。では早速準備を始めておきます」
「ああ、頼む」
そう言って、妻はリビングを出て行った。
さて、私も準備に取り掛からねばなるまい。
いかがでしたでしょうか?
お気づきの方もいらっしゃる、と思いますが、一誠=ルドガーです。ユリウスはまんまですね。
父親は、ビズリー・カルシ・バクーから取ってきてます。はい。
刃紅(ばく)と読みます。変な名前ですいません。母親は、原作であまり語られていませんが、ユリウスの母ですね。ルドガーの母親は、本当は違うんですが...
面倒だったんで、同じにしちゃいましたw
さて、次回も乞うご期待!