ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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メラニンで~す。

さて、今回から第3章スタートです!

まぁ、まだ焼き鳥野郎は出てきませんが・・・

では、どうぞ!


第3章 戦闘校舎のフェニックス
第1話 転校生で一騒動です!


―― 一誠side

 

ゴールデンウィークが終わって、学校が始まった。ゴールデンウィーク中の事件や出来事で、何だかドッと疲れた気がする。

どうやら、それはクラスの皆もそのようで若干遅めの5月病みたいな奴が俺以外にもチラホラしてる。

 

 

「イッセー、知ってるか!?また、ウチのクラスに転校生が来るって。しかも二人で、両方とも美人だって話だ!」

 

 

そうして、話しかけてきたのは悪友の一人である松田だ。

 

 

「ん?あぁ、そうなんだ」

 

 

「どうした、イッセー氏?ずいぶん元気がないみたいじゃないか?」

 

 

メガネをクイッと上げながら話しかけて来るのは、もう一人の悪友の元浜。

 

 

「いやぁ、色々あってなぁ」

 

 

そんな間の抜けた返事を返す。そこに、トラブルメーカーの桐生までやって来た。

 

 

「珍しいわね、兵藤がそんな風になってるのは。アーシア、何か知ってる?」

 

 

「あ、あはは、ゴールデンウィーク中は色々ありましたから」

 

 

苦笑しながらアーシアが受け答えする。疲労の原因はゴールデンウィークの事件による所が大きい。

禁手に至ったとはいえ、いきなり規格外の大穴を開けて、さらにクロノスの「時」の力の乱用。これだけでも結構回復に時間が掛かるのに、帰ってきて女性陣の買い物に4日連続で付き合って、その期間中は毎日帰る度に、不機嫌なミラと黒歌の機嫌を取っていた。

 

 

「ふーん。ま、いいわ。で、兵藤?」

 

 

「何だよ?」

 

 

「また、アーシアみたいに転校生が知り合いってことは無いの?」

 

 

「えーと、転校生?何の話だ?」

 

 

「なっ、イッセー、お前さっきの俺の話聞き流してたな!?」

 

「あぁ、そうかも」

 

 

「こ、こいつは重症だぞ、元浜氏!」

 

 

「どうやら、そのようだな松田氏。では、今のうちにプロジェクトISMをーー」

 

 

ガッ!

 

 

俺は両手で松田と元浜の顔を鷲掴みにした。

 

 

「久々に聞いたよ、その計画。ていうか、その計画まだやってたのか?」

 

 

「もちろんだ!しかも、計画をさらに進めようとさえしているぞ!」

 

 

「はぁ?何で、そんな事をするんだ?」

 

 

「何でだと、イッセー氏?それは自分の胸に聞け!」

 

 

 

 

 

自分の胸に?

うん、試しに聞いてみるか。何でだ?

 

 

『知らん』

『存じ上げません』

『……分からん』

『知るわけなかろう』

『分かんないね』

 

 

よし、ドラゴンズも全員知らないと返答が返って来た。だからーー

 

 

「全く分からない」

 

 

「ぐっ、この男の敵め!」

 

 

「敵になった覚えはねーよ」

 

 

「覚えが無いなら、教えてやる!昨日までの4日間連日でイッセーが女の子を取っ替え引っ替えで、デートしてる所を目撃されているんだぞ!?しかも、その相手が二大お姉様のリアス先輩と朱乃先輩にアーシアちゃんと塔城小猫ちゃんって、何でよりにもよって、学園のアイドルたちばっかりなんだよぉぉぉぉぉ!?」

 

 

「へぇ、良かったじゃないアーシア。兵藤とデートしてもらったんだ」

 

 

「は、はわっ、デ、デートだなんて……………は、恥ずかしいですぅ!」

 

 

「おい、桐生!アーシアをからかうな!」

 

 

「いーじゃない。アーシアだって、満更でもないんだし」

 

 

「き、桐生さん!」

 

 

「はいはい、分かったわよ」

 

 

松田と元浜が俺の手に掴まれながら、血の涙を流していた。しょうがないので、俺は二人を解放することにした。

 

 

「あれは、色々あって皆の買い物に付き合っただけだ。で、何だっけ?転校……生?」

 

 

俺はそこでアーシアが転校して来た時の記憶が蘇ってきた。あれ?ボーッとしてて考えつかなかったけど、この時期に転校生、しかも二人って……

そこで予鈴が鳴り、先生が入ってきた。

 

 

「よし、お前ら!今日はアーシア・アルジェントさんに続き、転校生が――」

 

 

「イッセー!遊びに来たにゃーん♪」

 

 

「く、黒歌!?って、おごっ!」

 

 

いきなり、扉を開け放って俺に飛びついて来たのは黒歌だった…

 

「ちょっと、黒歌!イッセーに飛びつかない!」

 

 

そう言って、黒歌を引きはがしたのはミラだった…

 

 

「お、お前ら、な、何で…」

 

 

「何って、転校してきたに決まってるでしょ!文句ある?」

 

 

「い、いや、無いけどさ。事前に一言くらい――おわっ!?」

 

 

少し抗議しようと思ったら、いきなり黒歌が腕にしがみ付いてきた。

 

 

「いいじゃない、そんな細かい事は。ねね、それよりどう?制服似合ってるかにゃん?」

 

 

「あ、ああ。黒歌もミラもよく似合ってるよ。って、そうじゃな――っぐ!?」

 

 

黒歌が今度は顔を赤くしながら首に腕を回す形で飛びついた。さっきから、俺のセリフ最後まで言えてないんだけど!?

あれ、ミラも顔が少し赤い?

 

 

「にゃーん♪イッセーに気に入って貰えて嬉しいにゃん♪」

 

 

「く、黒歌、皆の視線と……あと、し、締まってるから…」

 

 

と、そこで、救いの手が。アーシアが黒歌に待ったをかけてくれた。

 

 

「く、黒歌さんっ!イッセーさんが苦しんでます!放してあげてください!」

 

 

「え~、私のイッセーなのにぃ」

 

 

「違う!」

「違います!」

 

 

「ちぇっ…でも、イッセーに褒めてもらったから今は良しとするにゃん♪」

 

 

黒歌は渋々離れたが、それでも上機嫌そうだった。

 

 

「「イ、イッセー?」」

 

 

後ろから、震えた声で話しかけて来る俺の悪友二名。

 

 

「……あ~、松田、元浜?違うぞ、俺は何も知らなかったんだ」

 

 

「「イッセー、覚悟!!」」

 

 

と、拳を突き出してくる。う~ん、避けるとミラや黒歌、アーシアが危ないよな。となると――

 

 

バシッと、俺は二人の拳を受け止めた。

 

 

「まぁまぁ、落ち着けって」

 

 

「これが、落ち着かずにいられるか!?」

 

 

「そうだぞ、イッセー氏!既に、二大お姉様や、アーシアちゃん、塔城小猫ちゃんと、デートまでしたお前に僕たちの気持ちが分かるか!?」

 

 

「いや、だからあれはデートじゃなくて――」

 

 

「だとしても、その美少女二人とはどういう関係だ!?」

 

 

「こいつらは――」

 

 

ガシッと俺の腕にしがみ付く黒歌。またか?

と、思ったが、黒歌がイタズラっぽい笑みを浮かべているので嫌な予感しかしない…

 

「お、おい、黒歌?」

 

 

「私はイッセーとお付き合いしてる、塔城黒歌というにゃん。よろしくねん♪」

 

 

「違う!」

「違います!」

 

 

と、あろうことか、アーシアまで黒歌とは逆側の腕に!?

 

 

「黒歌さん!嘘はやめてください!」

 

 

「え~、だって将来的にはそのつもりだし、イッセーは今のところ特定の相手いないんでしょ?なら、早目に積極的に立候補しとくにゃん」

 

 

「コラ、煽るな黒歌」

 

 

「にゃっ!?痛っ!い、いきなりチョップは反則にゃん」

 

 

「このくらい当り前だ」

 

 

で、松田や元浜はというと

 

 

「「…………………」」

 

 

真っ白になっていた。

 

 

「えーと、そろそろ、自己紹介してもらってもいいかな?」

 

 

「す、すいません、先生。すぐ自己紹介させますんで。ほら黒歌、離れて自己紹介して来いって」

 

 

「むぅ~……後でまた甘えさせてにゃん、イッセー」

 

 

そう言うと黒歌は教壇の方へ向かって行った。あれ?

 

 

「おい、ミ……ラ…さん?」

 

 

いかにも噴火直前の元精霊の主の姿がそこにはあった…

な、何でこんな怒ってんの!?

 

 

「え、えっと、ミラも自己紹介を…」

 

 

ほら、クラス中の連中が引いてるじゃん!マズイって!

 

ミラはツカツカと歩いて俺の傍で止まった。

 

 

「ミ、ミラ?」

 

 

「ふんっ!!」

 

 

ガンッ!

 

 

「ッ~~~~~~~~~~!?」

 

 

ミラは、すれ違いざまに俺の足を思いっきり踏みつけた。俺は苦悶の表情を浮かべながら、何とか耐えた。

 

 

 

「えーと、じゃあ順番に自己紹介をしてくれるかな?」

 

 

「塔城黒歌というにゃん。これからよろしくねん♪」

 

 

「……ミラ=クルスニク」

 

 

 

黒歌は愛想よく自己紹介をして、ミラはまだ不機嫌なのか、かなり苛立った口調で自己紹介を終えた。

そして、アーシアの時同様にそれぞれへの質問の時間が設けられた。

 

 

 

「黒歌さんって、塔城って事は1年の塔城小猫さんのと関係ある?」

 

 

「私は白音……じゃなくて、小猫の姉にゃん」

 

 

黒歌の周りとミラの周りに人だかりが出来てる。と言っても、女子が取り囲んでいるばかりで、俺たち男勢は遠巻きにされてる感じだ。

松田と元浜なんかは未だに真っ白だし。しかも、他の男子の視線も突き刺さる。はぁ、またか。

 

 

と、絶賛不機嫌なミラにクラスのトラブルメーカーこと、桐生藍華が話し掛ける。勇気あるなあいつ…

 

「ねぇねぇ、ミラさんってさっきの、やり取りを見る限りなんだけど、アーシアと同じだったりするの?」

 

 

「はぁ、同じってどういう事?」

 

 

「つまりぃ、……ゴニョゴニョゴニョ…」

 

 

ミラの耳元で桐生が何かを囁いてる。うーん、気になるけど聞こえない。

と、ミラの顔が今まで見たこと無いくらい真っ赤になった。あいつ、また何を言いやがった!?

 

 

「おい!またか、桐生!」

 

 

「あらぁ?またって何の事かしらぁ?ねぇ、黒歌さん……うーん、黒歌でいい?」

 

 

「うん、いいよー」

 

 

「で?実際の所どうなの?」

 

 

「むふふ、知りたいかにゃん?実はミラちんは、イッセーにプロポーズ紛いの事を言われてーー」

 

 

「黒歌っ!余計な事を言わないで!」

 

 

「え、何?じゃあ、兵藤って婚約でもしちゃったの?」

 

 

「違うわよ!あれは、そ、そんなのじゃなくて………ゴニョゴニョ」

 

 

あ、あのミラが押されてる!?これは、かなり意外な光景だ!

 

 

「ああ、はいはい、ごちそうさま。大体予想出来たわ。良かったわね、アーシア。まだ、全然チャンスあるみたいじゃない?」

 

 

「き、桐生さん!やめてくださいぃぃぃ!」

 

 

と、アーシアが必死に桐生の口を抑える。

うん、ミラも黒歌もクラスに馴染めそうで良かった。

 

 

それからもミラと黒歌への質問は続き、それから授業に入って、あっという間に放課後になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はアーシアにミラ、黒歌を連れて旧校舎に向かった。

 

「ただいま参りました、部長」

 

 

「うふふ、こんにちはイッセー君♪それに、アーシアちゃん達もこんにちは」

 

 

「朱乃さん、こんにちはです」

 

 

「はぁ、挨拶はそれくらいにして何で私や黒歌まで呼ばれたのか説明してくれない?」

 

 

相変わらず不機嫌なミラ。だが、朱乃さんは物ともせず笑みを浮かべている。

 

 

「部長?イッセー君達が参りましたわ」

 

 

「……………………………………………」

 

 

あれ?朱乃さんの声に一切反応してない?

 

 

「部長!ただ今参りましたぁ!」

 

 

「っ!?イ、イッセー!?………あぁ、ごめんなさい。で、何だったかしら?」

 

 

「私や黒歌までここに呼ばれた理由よ。まずはそれを話してくれない?」

 

 

一歩前に踏み出してミラが問いかける。

 

 

「ああ、そうだったわね。ごめんなさい。ミラと黒歌には、この学校に通うにあたってこのオカルト研究部に所属してもらう事になったわ」

 

 

「ええ!?何よ、それ!?」

 

 

「まぁ、驚くのも無理は無いでしょうけど、これは必要な事なのよ。まず、黒歌はいくら、指名手配が解除されたとはいえ、一応の安全措置として監視の意味も込めて、所属しておいてもらうわ。まぁ、心配は無いと思うけど」

 

 

黒歌が俺の腕に自分の腕を絡ませながら、返答する。だから、後が怖いから密着するの止めろっていうのに…

 

 

「当り前よ。だって、もうイッセーや白音の傍を離れるなんて嫌だしねん♪」

 

 

「…姉様、先輩から離れて下さい」

 

 

「ちょ、わ、分かったから!白音、強く握りすぎ!」

 

 

小猫ちゃんに思いっきり引っ張られて、黒歌は引き剥がされた。ふぅ、助かった。

 

 

「はぁ…で、ミラの方は、『神の子を見張る者(グリゴリ)』の対策よ」

 

 

「『神の子を見張る者(グリゴリ)』?何よ、それ?」

 

 

「神器を専門に研究している堕天使の組織よ。あなた自身は、今イッセーの家に居候の身でしょ?つまり、見方としては悪魔陣営に属している事になるの。『神の子を見張る者(グリゴリ)』は、堕天使の組織。つまり、敵対している陣営からの保護の意味も兼ねて、オカルト研究部に所属してもらうわ」

 

 

「はぁ、分かったわよ。私もまだ本調子じゃないしね。取りあえず所属はしておくわ」

 

 

まぁ、そうだよな。ミラの十字の首飾り型の神滅具(ロンギヌス)である、『元素を司る十字架(オリジン・クロス)』のマクスウェルの意識と、『虚ろなる次元刀(ブランク・ブレード)』のミュゼの意識は未だに戻っていないからな。力を発現させる分には問題ないけど、どうにも威力の調整や、思った通りの力が出ない事が多いらしい。

 

俺も細かい調節なんかは、ドライグたちに任せっぱなしだしな。俺もその辺りをもう少し改善しないとな…

 

 

「さて、後はいつも通り悪魔としてのお仕事よ。今日も契約を取って来れるよう頑張って頂戴」

 

 

「「「「「はい、部長!」」」」」

 

 

俺たちは同時に返事をして、その日も悪魔の仕事に励むことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、悪魔の仕事って何するの?」

 

 

魔方陣で呼び出されるまで皆で雑談をしてる時に、ミラが質問をした。

その質問に、アーシアが説明をしてくれた。

 

 

「大雑把に言ってしまえば、依頼主が魔方陣で呼び出すので、それに応じて私たちが召喚されて、そこで依頼を完遂すれば報酬を貰って、契約完了です」

 

 

「へぇ、アーシアも契約は取った事あるの?」

 

 

「は、はい。恥ずかしながら」

 

 

「変な依頼とか、されてないでしょうね?」

 

 

「だ、大丈夫ですよ!呼び出してくれる方々は皆いい人たちばかりなので」

 

 

「そう?変な依頼してくる奴が居たら、呼びなさい。吹き飛ばしてあげるから」

 

 

「ミ、ミラさん!吹き飛ばすなんて、いけません!!」

 

 

と、抗議するアーシア。何でも、ミラの話によるとアーシアは純粋で危なっかしい感じがするから、『仕方なく』気にかけているそうだ。妹分ができた感じなのかな?

素直に心配だって言えば良いのに…

 

 

と、ミラがこっちを睨んでる…

 

 

「な、何だよ?」

 

 

「何か、失礼な事考えてなかった?」

 

 

……何でここの女性陣はカンが揃いも揃って鋭いんだよ?

 

 

「い、いや、考えてないよ!ただ、二人ともブロンドだし、そんな風にしてると姉妹みたいだなぁ、と思って」

 

 

「そ、そんな、恐れ多いですぅ」

 

 

「っな、ば、馬鹿な事言ってんじゃないわよ!」

 

 

「はははっ、まぁまぁいいじゃん。ミラも満更でもないんだろ?」

 

 

「あ、ああんたねぇ!?……こ、殺す!そこに、大人しくなおりなさい!!」

 

 

「え~、やだ」

 

 

そんなやり取りをしつつ、その日は悪魔の仕事をやって、それぞれ家路についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その帰り道。

 

 

「あっ、そうだ!」

 

 

 

「どうしたんですか、イッセーさん?」

 

 

俺はミラ、アーシア、黒歌と家の前まで来て、ある事を思い出した。

 

 

「いや、そう言えば契約先の人に、今度は客として土産を持って遊びに行く、って言ってあったの忘れてた」

 

 

「イッセーは偶に抜けてるにゃん。ま、それはそれで良いんだけどねん♪」

 

 

「なら、北欧で買ったお土産が確か残ってたじゃない。それを持って行けばいいんじゃない?」

 

 

「そうだな。今は…7時か。今日は珍しく早目に悪魔の仕事が終わったし、折角だから、これから行くか」

 

 

「あっ、なら私も連れてって。イッセーの契約相手って気になるにゃん」

 

 

「私も連れて行きなさい。興味あるわ」

 

 

「あ、あのぅ、私もよろしいでしょうか?」

 

 

う~ん、居候組が全員来るのか…

まぁ、客が増えるのは良い事か。

 

 

「うん、そうだな。じゃあ、一回帰ってお土産を取ったら向かおう」

 

 

それから、一旦家に帰ってお土産を取って出かけた。

 

 

家にはもう既に、家族全員が帰って来ていて、これから食事だったみたいだけど約束があるってことで、何とか出かけられた。母さんに凄い止められたけどな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『宿泊処ロランド』?変わった名前ね」

 

 

「ああ、ここの親父さんって海外から商売するために来たんだって。で、開いたのがこの店って事」

 

 

 

「へ~、意外と近い場所にこんな所があったなんて初耳にゃん。少なくとも私がまだ、この町に居た頃には無かったしね~」

 

 

「ま、とにかく入ろうよ。あと、そうだミラ」

 

 

俺はミラを手招きして呼ぶと顔を近づけて来た。

それで、声量を下げて話す。

 

 

「(何よ?私だけ呼ぶって事は、『私たち』に関係すること?)」

 

 

「(ああ、そういう事だ。頼みがあるんだけど、何があっても驚くなよ?)」

 

 

「(? どういう事よ?)」

 

 

「(まぁ、入れば分かる。っと、あまりアーシアや黒歌を待たせちゃ悪いな)」

 

 

そう言って俺たちは店に入っていった。

 

 

カランカラン…

 

 

「おお、いらっしゃい、一誠君!約束通り来てくれるなんて嬉しいよ」

 

 

「はい、ご無沙汰してました、ウォーロックさん。あの、友達も一緒なんですが良いですか?」

 

 

「ああ、いいよ。お客が増えるのは大歓迎だ!……にしても、君以外女の子ばかりとは、ハーレムでも作ったのかい?」

 

 

「ち、違いますよ!ウォーロックさんまで兄さんみたいな事言わないでください!」

 

 

「はははっ、少しからかっただけさ。気にしないでくれ」

 

 

いや、気にするだろ…

 

 

「「ああ!いっちぇー!!」」

 

 

と、奥の方から幼い声が聞こえた。

ダダダと全力でこっちに駆けてくるのは、ウォーロックさんの娘さんである、レイアとアグリアだ。

 

 

「こんばんは、久しぶりだなレイア、アグリア」

 

 

「「うん!こんばんは!」」

 

 

「(か、可愛いです!)」

「(昔の白音みたいに、ちっこいにゃん)」

「(え、レイア?)」

 

 

「今日は…って、あれ?濡れてる?」

 

 

俺はズボンに僅かに湿り気を感じて、ズボンにしがみ付いてるレイアとアグリアを見てみると、二人とも髪が濡れていた。しかも、よく見ると二人ともパジャマ姿だ。

 

 

「えっと、二人とも風呂上り?」

 

 

「「うん!」」

 

 

と、ウォーロックさんが俺から娘二人を引き剥がす。

 

 

「こらぁ、ダメだろ二人とも。一誠兄ちゃんのズボンが濡れちゃってるじゃないか」

 

 

「うぅ、いっちぇー、ごめんなさい…」

「ごめんなさい…」

 

 

「いいよ、放っとけば乾くから」

 

と、そこで怒声が響き渡る。

 

 

「コラァァァァ!!レイア、アグリア、お客さんに迷惑かけないの!!」

 

 

その瞬間ビクッと、全員が体を硬直させた。すると、これまた恐らく風呂上りであろうソニアさんが出てきた。

叱られた少女二人はウォーロックさんの腕の上でやや涙目だ。本気で怯えてるな…

 

 

「あら、一誠君じゃない、いらっしゃい。ごめんなさいね、ズボン濡らしちゃって」

 

 

「あっ、その件は大丈夫なんで、あまり二人を叱らないでやって下さい。放っておけば、すぐ乾きますし、二人とも謝りましたから」

 

 

「そうかい?悪いわねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

トントン、と肩をミラが叩いてきた。

 

 

「(あ、あれ、レイアが小っちゃくなってんじゃない!?っていうか何でこの世界に居るのよ!?)」

 

 

ははは、予想通りの反応だな。

 

 

「(落ち着けって。何でも平行世界?ってやつらしくて、あのレイアとは別人だ)」

 

 

「(…つまり、そっくりサンとかそういう事?)」

 

 

「(ま、そういう事)」

 

 

ミラは釈然としない表情をしていたが、それでも納得してくれたようだ。まぁ、イバルだって居たんだし、分かるんだろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っと、あとコレ、北欧のお土産です」

 

 

「おお、すまないね。有難くいただくよ」

 

 

「「お土産!!」」

 

 

「ああ、約束したからな。ちゃんと持ってきたよ」

 

 

「「ありがと、いっちぇー」」

 

満面の笑みでお礼を言ってくるレイアとアグリアに癒されつつ、俺たちは食事をとった。

 




はい、今回はこんな感じでした。

リアスがいよいよ、心ここに非ずな感じになってますね。

因みに、設定をまたここでいくつか。
ミラの年齢は一誠と同じく17歳です。黒歌は、う~ん、本当は一誠よりちょい年上くらい?
つまり、サバ読んで一誠と同じ学年になってます。


さて、次の次くらいで、焼き鳥の登場です。

ではでは、乞うご期待!
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