ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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どうも、こんばんわ!

さて、今回から修行開始です。
まぁ、修行内容は、あまり書けてないんですがね・・・
ふっ・・・・・・


それでも、楽しんで読んでいただければ幸いです。
では、どうぞ!


第4話 修行開始です!

―― 一誠side

 

 

俺たちは今、10日後に控えたレーティングゲームの対策の為にグレモリー家所有の別荘に向かっている。

 

 

昨日のライザーの襲来から一夜明けて、朝一番で家を出た。父さんや、母さん、兄さんには部の合宿という事にして今は山の麓に魔法陣で転移して来た。学校はしょうがないので、それぞれ適当な理由で休ませてもらう事にした。

 

また母さんには激しく止められたけど、この間のGWの時みたいに買い物に付き合うということで手を打った。俺との約束を取り付けた母さんは物凄く歓喜していた………

また大変な事になりそうな気がするけど、今は気にしないでおこう!

 

 

 

 

さて、今は別荘に向かい絶賛山登り中。まぁ、普段の鍛錬からしたら余裕なんだけど、流石にアーシアは途中で息が上がり始めた。そこで、いつかの時みたいにアーシアの荷物は俺が一緒に背負う事にした。

 

 

 

「はぅ~、すいませんイッセーさん。また荷物を頼んでしまって」

 

 

「いいのよ、アーシア。イッセーにはこのくらいで」

 

 

そう言って、アーシアの隣には少し小さめの荷物を背負ったミラが一緒に歩いて来る。

昨日のライザーとの一件を見て、ミラも何か思う所があったようで、今回の修行に付き合ってくれるらしい。ただ、基本的に『本当にしょうがなく』らしい。ミラとしては、部長の手助けは本来なら、進んでやりたくは無いらしい。

 

 

「ねぇ、ねぇ、白音?相手して?」

 

 

「…………………………」

 

 

前方からは何とか妹の気を引こうと、我が家の飼い猫こと、黒歌とそれを無視する、これまた我が家の飼い猫の白音(小猫ちゃん)がひたすら、やり取りをしている。と言うか、黒歌が一方的に話し掛けてるだけで当の本人は知らんぷりである。

 

 

「ねーえー、しーろーねー」

 

 

「……………………………」

 

 

「しーーろーーねーー!」

 

 

「……………………………」

 

 

さ、流石にこれは居た堪れない。まあ、事情が事情だから黒歌も話すわけにもいかないんだろうけど、にしたって、これは、ねぇ?

 

流石に耐え切れなくなったのか、黒歌が俺の方に走ってきた。おい、まさか………

 

 

「わぁーーん!イッセー!白音が虐めるー!」

 

 

「おごっ!?……く、くろ……んむ!?」

 

 

黒歌は自分の胸に俺の顔を埋めて、思いっきり抱きついて来た。離そうとするが、離れない……

何だ、この力!?

ちょっ、息がしにくい……

 

いや、それよりもまた色々当たってるから!早く離してくれぇぇ!

 

 

「姉様!先輩から離れて!」

 

 

「白音が相手してくれたら、いいよん♪」

 

 

「っ!?………仕方ありません。実力行使です。そ、その、姉様に先輩は渡しません!」

 

 

「望むところにゃん♪」

 

 

2人で戦闘を開始してしまった。戦闘と言っても、お互い本気を全く出していない。飼い主の俺から見れば飼い猫二匹がじゃれてるようにも――

 

 

ヒュッ!バキィ!!

 

 

………俺の顔のすぐ横を、2人の戦闘によって折れた枝が回転しながら飛んで来た。それは後ろの木に当たって砕けた。

 

 

………訂正。猫がじゃれあっている、というレベルでは無い。

 

 

そのさらに前方では部長が手を額に当てて頭を抱えて、朱乃さんは2人の様子を見てニコニコしている。

 

 

「はあ、早くしなさい。こんな所で油を売ってたら日が暮れるわ」

 

 

「了解です、部長」

 

 

俺は小猫ちゃんと黒歌の襟を掴んでヒョイっと持ち上げた。本当に猫が首を掴まれて、プラーんとなった状態だ。

 

 

「二人とも行くぞ。続きは目的地に着いてからだ」

 

 

「ちぇー、いい所だったのになぁ」

 

 

「はぁ、はぁ………分かりました、先輩」

 

 

黒歌はまだ余裕の様子だが、小猫ちゃんは息が上がっていた。モロに実力差が出てるな……

 

 

俺は2人を降ろし、小猫ちゃんの方はタタタと先へ登って行った。

 

 

ズビシィ!

 

 

「にゃっ!?何でいきなりチョップするにゃん、イッセー!?」

 

 

「何で、じゃない!やり過ぎだぞ、黒歌」

 

 

「うぅ、分かったにゃん。後で謝っとくわ。けど、久々に白音とやり合えて楽しかったにゃん♪」

 

 

「はぁ、本当に反省してるんだろうな………?」

 

 

「もちろん♪さぁ、私たちも追っかけないと」

 

 

黒歌はイタズラっぽい笑顔をこっちに向けると、登って行った。

 

 

 

 

 

「黒歌は明るくなったわね」

 

 

「うおわっ!?ミ、ミラ、いつの間に……」

 

 

いつの間にかミラとアーシアがすぐ後ろに立っていた。

 

 

「さっき、小枝が飛んで来た辺りからよ…………私の里にいた頃はあんな明るい表情見せなかったわ。黒歌の友達を名乗っておいて私は黒歌から、この世界の事を教えてもらってばっかで、何も出来なかった。

そう考えると、少し悔しいわね」

 

 

「だけど、断界殻(シェル)の外に居た黒歌を救ってくれたのはミラだろ?ありがとな。俺の家族を守ってくれて」

 

 

「な、…………わ、私は当然の事をしたまでよ。ほ、ほら、行くわよ!」

 

 

ズンズンと、ミラは歩いて行った。

 

 

「ふふ、少し黒歌さんが羨ましいです」

 

 

「何でだ、アーシア?」

 

 

「イッセーさんに家族って言ってもらえて。それが私には少し羨ましく感じます。ああ、ダメですぅ!こんな事を思っては………

主よ、おゆ…………はぅわ!?」

 

 

アーシアがその場に蹲った。俺は苦笑しながら、アーシアに手を差し伸べる。

 

 

「ははは……アーシア、俺たちは一応悪魔なんだから、お祈りしたらダメージを喰らうから気をつけような」

 

 

「あ、あぅ~~………き、気を付けますぅ……」

 

 

アーシアは、まだ頭を抑えたままノロノロと立ち上がった。

俺はアーシアの手を引いて再び、歩き始めた。

 

 

「それとな、アーシア」

 

 

「はい、何ですか、イッセーさん?」

 

 

「アーシアはさっき、黒歌の事を羨ましいって言ったけど、アーシアだってもう『家族』だぞ?」

 

 

「え?」

 

 

キョトンとこっちを見るアーシア。

 

 

「そうだろ?一緒に生活して、同じ家に住んでるんだから。きっと、父さんや、母さんに兄さんだって同じ事を言うと思うぞ」

 

 

アーシアの俺の手を握る手に力が入る。

 

 

「っ!?イ、イッセーさん………わ、私…………私………」

 

 

って、いきなりアーシアの目から大粒の涙が流れ始めた!?

え!?え!?

 

俺また何か言っちゃった!?

 

 

「ア、アーシア!?ごめん、俺また何か……」

 

 

「……ぐす………ち、違うんです、イッセーさん。これは………嬉しくて。私には本当の家族が居ません……だけど、イッセーさんや、お母様やお父様、お兄様が…………家族って言ってくれるのが嬉しくて……」

 

 

涙を流しながら、途切れ途切れに言葉を発するアーシア。そう、この子は実の両親に捨てられ、教会でも孤独に生きてきた少女だ。そして、俺が悪魔の道へ引き摺り込んだ。あのまま人間として、生を全うする事もできたのに……

俺の身勝手な『選択』でこの子は、人間ではなく悪魔になった。だからこそ、俺はこの子を――

 

 

「わぷっ………イ、イッセーさん?」

 

 

俺は、今のアーシアを放っておけず、ギュッと抱き寄せた。そうだ、俺はこの子を――

 

 

「安心しろ、アーシア。俺たちは『家族』だ。何かあっても、俺が必ず護る」

 

 

「っ!?…………はい……」

 

 

そうだ、俺はこの子を護る義務があるんだ。だから、絶対に手離したりしてはいけないんだ!

俺は改めて、自分に課した誓いを再確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スパァァァン!!!

 

 

 

と、俺の後頭部に物凄い衝撃が……

 

 

「痛っ!!何すんだよ、ミラ!?」

 

 

「こっちのセリフよ!!中々登ってこないから、心配して戻って来たら、アーシアに何やってんのよ!!」

 

 

「わわ、ミラさ………わぷっ」

 

 

俺の腕の中に居たアーシアを無理矢理奪って、アーシアは今度はミラに抱き寄せられてる形になる。

 

 

「い、いや、何もやって無いって!無罪だって!」

 

 

「な、……だ、抱き締めといて何言ってんのよ!?」

 

 

「いや、だからそれは誤解で………」

 

 

「問答無用!!!」

 

 

ミラは青と白を基調とした、片刃の片手剣である『虚ろなる次元刀(ブランク・ブレード)』を発現させて、切りかかってくる。

 

 

ヒュンッ!

 

 

って、危な!

 

 

「おい、ミラ!今の本気で殺しに掛かっただろ!?」

 

 

「当たり前よ!どうせ躱すくせに!」

 

 

「躱すなら、本気で切り掛かって良いって、どういう理屈だ!?」

 

 

「うるさい!!」

 

 

「ア、アーシア、Help……って、無理か」

 

 

実力的にもそうだが、今のアーシアは何処か幸せそうな表情をして遠くを見てる感じだ。自分の世界から帰って来てくれ!

 

 

「はぁ、何やってるの、あなた達は……」

 

 

後ろから部長の声が!

 

 

「す、すいません、部長!あと、悪いんですが、ミラを止めるの手伝――」

 

 

そこで、ゴクリと生唾を飲んだ……

だって、何でか部長に朱乃さん、小猫ちゃん、黒歌が殺気を少しづつ放ってたからだ。

あ、あれ?皆さん?

 

 

「で、イッセー?アーシアを抱き締めておいて何をするつもりだったのかしら?」

 

 

「あらあら、うふふ♪私も抱き締められてみたいですけど、今はお仕置きが先かしら?」

 

 

「先輩……………覚悟してください」

 

 

「イッセー?何してたのか、しっかり教えてねぇ?」

 

 

ギギギと俺は最後の頼みに目を移した。

だが、その最後の頼みである木場は、手を合わせて口パクで、ゴメンね、と言う始末。

てか、微妙に笑ってるのは気の所為か?

 

 

「ふ~~、あのですね、皆さん。俺は何もやましい事何て――」

 

 

「「「「「問答無用!!!!!」」」」」

 

 

 

ドォォォォォォォン………………

 

 

 

その日、その山には巨大な爆発音と下級悪魔の悲鳴が響き渡った…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

「あーー、いてて………あそこは助けてくれよ、木場」

 

 

俺はあの大爆発に巻き込まれた後、アーシアの回復を受けて何とか復帰し、女性陣全員の荷物を持たされ、何とか目的地に到着した。

今はちょうど、14:00だ。これなら、まだトレーニングできる、という事で、今はジャージに着替え中だ。

あんだけの事がありながら、トレーニングって………

 

まぁ、ここに着いてから『時の支配者たる時計(タイム・ルーラーズ・ウォッチ)』の力で完全に傷は治ったんだけど……

 

 

「ははは……ゴメンね、イッセー君。だけど、前にも言ったよ?もっと、女性の扱いには気を付けなって。もっと、女心を理解しないと。じゃないと、また今回みたいな事になるよ?」

 

 

「ぐっ!?」

 

 

た、確かに俺は女性の扱いは上手くは無いと思う。大抵はこんな感じに、女性陣から攻撃を受けるからな。

けど、何で俺ばっか攻撃を受けるんだ!?

 

 

『はぁ、…………主様、あのですね………いえ、これは主様ご本人で気付いて頂かなければなりませんね』

 

 

え、何だよ?分かってるなら教えてくれよ、テミス。

 

 

『そうだぞ、テミスよ。相棒の為だ。教えてやれ』

 

 

『…………まさか、ドライグ。あなたまで、なぜ彼女達が怒っていたのか分からないんですか?』

 

 

 

『当たり前だ。あの小娘共、俺の相棒になぜ、ああも攻撃するのか……』

 

 

『『『『………………………………………………………』』』』

 

 

あ、あれ?何か、俺とドライグだけ疎外感が……

 

 

『………主、ドライグ。本当に分からないのか?』

 

 

『人間を嫌う、我でも分かる事だぞ』

 

 

『そうだね、クロノス。流石に、これは、ねぇ?』

 

 

『はぁ、……………主様、ドライグ。木場さんの言う通り、もう少し女心を勉強して下さい』

 

 

 

 

何だか理不尽に傷つけられる、俺とドライグ。けど、分かんないものは、しょうがないじゃん!

 

 

「イッセー君、先に行ってるよ?」

 

 

「ああ、分かった。俺もすぐに行くよ」

 

 

木場はとっくにジャージに着替えて先に出て行った。俺も急がないとな。

っていうか、どんなトレーニングするんだろ?

 

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

俺は着替えて、別荘の外へ出た。そこには既に、俺以外の皆が集まっていた。俺が最後か…

 

 

「さて、皆揃ったわね。早速始めたいのだけど、正直言ってあと10日しかない分、あまり効果は期待できないわ。だから今回のトレーニングは個人の実力向上より、いかにしてゲームに勝つか、に手法を絞ろうと思うのだけれど」

 

 

「いいんじゃない?理には適ってるし。勝負方法が分からないけど……まぁ確かに今のままだと、この眷属で突出した戦力はイッセーだけなんだし、個人で戦うよりチームを組んで戦わないと、数の暴力で勝ち目は薄いわ。

せめて、私か黒歌のどっちかだけでも出れれば勝算は一気に上がるんだけど…」

 

 

…ミラ、微妙に挑発してない?ほら、部長の表情が少し変わっちゃったよ。

 

 

「あら、それは私たちよりあなた達の方が、よっぽど強いって事かしら?」

 

 

「そう言ったつもりだったんだけど、分からなかった?」

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 

 

ふ、二人の間が物凄く険悪に…

 

 

 

「ま、まぁまぁ、二人とも。取りあえず誰が強いとかは置いといて、早く始めないと時間が…」

 

 

 

ミラと部長は互いの威圧感を納めてくれた。本当にあと少しで一触即発だったんじゃないか?

 

 

 

「……そうね。だけど一つ確認させてくれるかしら?作戦を立てる上で、一人一人の戦力を正確に把握しておきたいの。

以前から眷属である、朱乃、祐斗、小猫は実力は分かってるんだけど、最近眷属になったイッセーと、アーシアの実力は知らないのよ」

 

 

「ふふん!そうよね。あなた達は知らないのよね♪」

 

 

ミラがいかにも自慢げに腕組みをしながら、ふんぞり返っている。

 

 

「あらあら、そのご様子ですとイッセー君の実力を知っているのかしら?」

 

 

「まあね♪イッセーの力なら、全部知ってるわ」

 

 

 

 

「それって、『赤竜帝の籠手(ブーステッド・ギア)』以外の、神滅具(ロンギヌス)の力全てを知ってるってこと?」

 

 

「それだけじゃ無いわ。他の戦闘スタイルも知ってるって事よ」

 

 

なぜか勝ち誇るミラと、不機嫌になる女性陣…

 

 

「本当かしら、イッセー?」

 

 

「………ええ、まぁ。普段は格闘や魔力を纏って戦ったり、あとは『賢者の槍(クルスニク・スピア)』を用いた槍術ですが、ミラの言う通り他の戦闘スタイルも持ってます」

 

 

部長達が顔を顰めてる。黒歌や小猫ちゃんも同様だ。まあ、確かに2人の前ですら、前の世界の戦闘法の鍛錬してる所は昔も見せたこと無いからな。

けど、これが原因でエレンピオスやリーゼ・マクシアの事がばれたりは――

 

 

『おそらく、問題無かろう。全て鍛錬の一貫で身に付けた物だと言い張れば良い』

 

 

了解だよ、クロノス。

 

 

「なら、見せてもらった方が速いわね。イッセー、その戦闘スタイルで祐斗と模擬戦をしてくれるかしら?」

 

 

「はい、分かりました」

 

 

「了解です、部長」

 

 

俺と木場は返事をすると、木刀をそれぞれ持った。

そして、木場が先に構えると、口を開いた。

 

 

「もしかして、イッセー君の別の戦闘スタイルって剣術かい?」

 

 

「うーん、三分の一正解かな?それに、木刀はこのままじゃなくて――

ほいっと!」

 

 

ボキッ!

 

 

俺は木刀の中心くらいを二つに割った。そしてそれを逆手持ちにして構えを取った。

 

 

「……ユリウスさんと同じ……」

 

 

「あれ、兄さんのコレ知ってるのか?」

 

 

「うん。ゴールデンウィークの時、一緒に行動していたからね」

 

 

「あぁ、なるほど。じゃあ、行くぞ!」

 

 

「うん!こっちからも行くよ!」

 

 

そう言うと、木場は高速で俺の背後に移動して、切り掛かってくる。

 

 

カッ!

 

 

俺はそれを片方の剣で防ぎ、すかさずもう片方で切りつける。

ヒュンという風を切る音と共に、木場に一撃を入れようとしたが、木刀でガードされた。

 

 

「やるな!」

 

 

「まだだよ!」

 

 

そこから、木場が連撃を叩き込んで来る。常人なら、最初の一撃でノックアウト。さらに高速の連撃。

眷属最速の『騎士(ナイト)』は伊達じゃないってか。なら――

 

 

 

カンッ!

 

 

木場の木刀の一撃を、二本で受け止め弾き飛ばした。

そこに今度は俺が連撃を叩き込む。

 

 

「鳴時雨!」

 

 

連撃後に蹴りを入れて態勢を崩す木場。そこにすかさず、もう一撃。

 

 

「舞斑雪!」

 

 

すり抜ける隙に切りつける。チッと掠っただけだが、木場は驚いた表情を浮かべてる。だけど、まだだぞ!

 

 

「濡羽狩!」

 

 

「そこまでよ!」

 

 

背後から木場に一撃を入れようとしたところで終了の合図が掛けられた。ピタッと、木場の体に木刀の一撃が入る直前で止まった。

 

 

 

「どうだったかしら、祐斗?」

 

 

「はぁ、はぁ………正直驚きです。ユリウスさんと同じ戦闘スタイルっていうのも驚きですけど、特に僕をすり抜けざまに切り付けた、舞斑雪、という技の速度は僕と同等かそれ以上かと」

 

 

「そういう木場も、最初の不意打ちには俺も肝を冷やしたぞ。一瞬見失ったし」

 

 

「……本来なら目で追うのも苦労する速度だったんだけど、あんなにアッサリ止められたら、自信を無くすよ」

 

 

「まぁ、いつの時代も上には上が居るってことだろ。ただ、さっきも言ったけど俺は一瞬お前を目で追えなかった。やっぱりお前は眷属最速だよ」

 

 

「そう言ってもらえると嬉しいかな。ところで、さっきの舞斑雪、っていう技を僕にも教えてくれないかい?」

 

 

「ああ、いいぞ。木場の速度と、舞斑雪は相性が良いと思う。あとついでに、俺が知ってるスピードに秀でた技を幾つか教えておくよ」

 

 

「うん、よろしく頼むよ」

 

 

うん、ライバルってのが居たらこんな感じなのかな?

 

と、そこで部長がコホンと咳払いを一つ。

 

 

「で、いいかしら?」

 

 

「ああっと、すいません部長」

 

 

ヤバイ、ヤバイ。完璧に木場との戦いに剣術や技に関しての殺伐とした、会話に夢中になって居た。

 

 

「あらあらうふふ♪男の子同士の友情はちょっと、羨ましいですわ」

 

 

「私達の入り込めない、領域です」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パンッ!

 

 

ミラが手を叩いて話題を元に戻そうとする。

 

 

「で、戦力は把握できた?」

 

 

「ええ、ありがとう。ただ、さっきイッセーが祐斗に言った『三分の一正解』というのはどういう事かしら?」

 

 

「そのままの意味ですよ。俺の戦闘スタイルはあと二つあるんです。俺は木場みたいな剣士じゃなくて、言うなれば銃剣槌士(じゅうけんついし)ってところですかね」

 

 

「「「「「「銃剣槌士?」」」」」」

 

 

ミラ以外の全員の声がハモった。中々聞かない単語だよね、やっぱり…

 

 

「つまり、剣以外にハンマーと銃を使った戦闘スタイルです。まあ、前者なら何とか日本でも手に入りますけど、後者はさすがに無理なんで、使わなかったんじゃなくて、使えなかったんです」

 

 

「あっ……だから、イッセーさんはシューティングゲームがお上手だったんですね」

 

 

アーシアが納得したような顔をしている。

ん?アーシアにシューティングゲームの腕前を披露した事あったか?

 

 

 

 

…あっ、レイナーレに捕まる直前の、あの時か!

 

 

「そういえば、アーシアとゲーセン行ったときに見せたな。よく覚えてたな、アーシア」

 

 

「は、はいっ、当然です!そ、その、イッセーさんと初めてお出かけした時の事ですから…」

 

 

 

 

 

顔を赤くしながら話すアーシア。そして、女性陣から謎の視線を送られる。

なんだろう?寒気がするんですが…

 

 

「イッセー?黙って、アーシアと出かけたの?」

 

 

と、何かややドス黒いオーラを放つ部長…

何だか、他の女性陣も同じように感じます…

 

 

「あ、あのですね、ほら、堕天使の事件があった時に、偶然アーシアを保護して、それで――」

 

 

「へぇ……事件については聞いてたけど、それは初耳だわ。保護したなら、無闇に出かけずに自宅にでも保護すれば良かったのに。わざわざ出かける必要があったのかしら?」

 

 

ズイっと、身を乗り出して迫るミラ…

怖いくらいの迫力を放ってるんですが!?

 

 

「あ、あの時は必要だったんだよ!た、確かに今考えると、自宅に保護しといた方が良かったかもだけど、あの時は――」

 

 

「あらあら、言い訳なんていけない子ですわぁ♪お仕置きしちゃおうかしら?」

 

 

「先輩………」

 

 

「う~ん、イッセー?私が必死に逃亡生活送ってる中、楽しんでたみたいねぇ?」

 

 

 

 

部長と、ミラからは魔力が漏れ出し、朱乃さんは手にバチバチと電撃を纏って、小猫ちゃんは拳を作り、黒歌は黒々した気の放出を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………うん、死んだな、コレ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォォォォォォォン………………

 

 

 

その日、その山には二度目の、巨大な爆発音と下級悪魔の悲鳴が響き渡った…………

 




修行内容少なっ!

すいません、本当に次回から気を付けます、はい・・・・・・

ま、今回は他の戦闘スタイルへの導入という事で。(いつから使うのかは未定なんですが・・・)


さて、次回は看病編です(!?)

ではではではでは!
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