ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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どうも、メラニンでございます。


台風、大変でしたね・・・


さて、今回は修行の続編です。

ではどうぞ!


第6話 続・修行です!

―― 一誠side

 

 

皆さん、おはようございます(?)

あれ、こんにちはの方が正しいのか…………

 

 

昨夜の一騒動が終わった後、皆寝てしまって今日は昼から修行がスタートです。

 

 

もう、本当に昨夜のアレはキツかった。

ミラが俺と、その……………キスをした事が露呈して、女性陣への説明をしなければならなくなり、その過程で部長があの夜暴走して俺の部屋に、侵入した事など芋ズル式で色んな事が発覚し、尋問された。

まぁ、所々女性陣だけの話し合いなんかも、あったりして聞いてない部分も多いんだけど。

 

とにかく、身体的疲労よりも、精神的疲労の方が顕著だ。

けど、なんやかんや言いながらも、所々で俺の事を看病してくれてたから感謝しないとな。

 

 

 

 

 

その甲斐あってか、今は体の調子が結構良い。

 

これなら、今日の修行にも差し支えないだろ。

 

 

 

で、今日はそれぞれのグループに分かれて、それぞれの強化トレーニング中だ。

グループ分けは、部長、ミラ、黒歌のグループ。木場と小猫ちゃんのグループと、俺とアーシア、朱乃さんのグループに分かれた。

 

部長がミラと対決したいと言い始めて、ミラがそれを快諾。

今は外から爆発音が引っ切り無しに聞こえてくる。無茶しなければいいんだけど…

一応は俺が頼み込んで、二人が暴走しすぎないように、黒歌が見張り役。黒歌自身は小猫ちゃんと一緒が良い、と言っていたが、小猫ちゃんはそれを拒否。そういう訳で、こんなグルーピングになった。

 

 

 

 

で、俺とアーシア、朱乃さんのグループは魔力についての座学と実践だ。俺自身、正直魔力の保有量はかなり多いが、扱いがあまり上手くは無いのが現状だ。まぁ、宝の持ち腐れになってしまわないように、という事で今日は魔力の特訓を行うことになった。

確かに、ゲームにおいて俺が魔力を使えるかどうかで変わってくる戦況もありそうだし。

 

 

それにコントロールできておかないと、今の魔力量に+オリジンに抑えてもらってる魔力が解放されたときに暴走するかもしれないからな。

 

 

 

「では、今日はまず魔力についてですわ。お二人とも魔力量はかなりのモノですので、しっかりコントロールできないと、勿体ないですわ。では魔力を手のひらの、一か所に集めてください」

 

 

 

俺とアーシアは言われるがまま、魔力を集中するが…

 

 

「できました!」

 

 

アーシアは手のひらに、淡い緑色の魔力球を作り出していた。

 

 

「うふふ、やっぱりアーシアちゃんには魔力を扱う才能があるようですわ。イッセー君は…」

 

 

 

「……すいません、何か安定しないです」

 

 

 

俺が手のひらに作り出した魔力球は、炎のようにユラユラと大きくなったり、小さくなったり安定しない形を取っている。しかも、色がアーシアのように一色ではなく、黒、白、銀、灰、赤が混じって、炎のように揺らめいている。

 

 

「どうやら、イッセー君は魔力量が多いために、魔力が安定しないようですわ。色はイッセー君の中に居る、ドラゴンが関係しているのかしら?」

 

 

 

「多分、そうです。この色って俺の中に居るドラゴン達の色と、同じですから。魔力を纏うのならできるんですけど……」

 

 

 

改めて魔力だけのコントロールをすると、なんか暴れ馬乗り回してる感覚に近いんだけど…

 

 

「とにかく、お二人とも魔力を具現化することはできるようですし、次はこれを様々な性質に変化させます。例えば、炎や水、雷といった性質に変化させてみましょう。やりにくければ、実際に水などを魔力で動かした方がやりやすいです」

 

 

 

そう言うと、朱乃さんは水の入ったペットボトルを取り出してきて、中の水をあっという間に氷結させた。

へぇ、魔力であんな事もできるのか。

 

 

「うふふ、私は典型的なウィザードタイプですから、このような魔力を使った事が得意ですわ♪」

 

 

「「ウィザードタイプ??」」

 

 

俺とアーシアは異口同音に口にした。

 

 

「そうですわ。戦いにおいて、魔力や魔術といった物を主として、戦うタイプですわ。眷属の中だと、私と部長がそうでしたが、アーシアちゃんもそうかしら♪」

 

 

「わ、私はウィザードタイプなんですね」

 

 

 

「そうですわ♪ウィザードタイプは魔力や魔術を主体として、戦いを組み上げますから、遠距離やサポートが得意なタイプとイメージしてもらえば、いいかしら」

 

 

 

なるほど。確かにアーシアの神器(セイクリッド・ギア)、『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』は回復能力を有しているから、完璧にサポートタイプだな。

 

 

 

「基本的に悪魔は負傷した場合、すぐに傷を治すことは不可能ですわ。天使たちですと、神の加護があるので、すぐに治せるのですが……

だから、アーシアちゃんの神器(セイクリッド・ギア)は大変貴重ですわ♪」

 

 

「きょ、恐縮ですぅ~」

 

 

 

「………なるほど。なら俺たち、眷属の立ち回り方としては、いかに部長とアーシアを守るかが肝になってくるわけですね」

 

 

 

まぁ、俺も時間巻き戻して回復できるけど。

 

 

 

「あらあらうふふ、先に言われてしまいましたわ♪そうですね。イッセー君の言うとおり、『(キング)』である部長を守るのは当然として、回復要員のアーシアちゃんも大変重要な立ち位置になってきますわ。

先ほども言いましたが、本来なら悪魔は戦闘中に回復は基本的にはできませんから」

 

 

 

「うーん、そうなると本番では部長と、アーシアは離れられないですね」

 

 

「そうですわね。守る対象が一か所にいないと、眷属の数が少ない私たちでは、あっという間に分断されて、撃破されてしまいますわ。

さて、話を戻すと祐斗君はテクニックタイプですわ。昨日戦ったイッセー君なら分かるかしら?」

 

 

 

アーシアは頭にハテナマークが浮いている。まぁ、争いごとに疎いアーシアだから、しょうがないだろうな。

 

 

「だいたいの予想しかできませんが、スピードと剣術などの技術で翻弄するタイプって事ですか?」

 

 

 

「うふふ、正解ですわ♪大変優秀なイッセー君にはご褒美をあげようかしら?」

 

 

すると朱乃さんが俺の首に腕を回してきて、ふわっと接近してきた…

 

 

「あ、朱乃さん!?近いです!!」

 

 

「あ、朱乃さん!やめてくださいっ!!」

 

 

 

アーシアが隣で、真っ赤になって抗議する。すると、朱乃さんはいつも通りの笑顔で離れてくれた。

 

 

「うふふ、冗談ですわ♪」

 

 

「冗談でも、やめてください…

心臓が張り裂けるかと思いましたよ……」

 

 

「あらあら、それはドキドキしたという事かしら?」

 

 

「そ、それは……」

 

 

 

「うふふ♪今はそれだけでも嬉しいですわ♪」

 

 

 

朱乃さんは大層ご機嫌のご様子だ。それとは対照的に、アーシアは頬をぷくっと膨らませてる。ありゃ、ご機嫌斜めですか…

 

 

「コホン……

では、話に戻りますわね。あとは小猫ちゃんですが、小猫ちゃんはパワータイプ。これは言葉通りパワーだけで押し切るタイプですわ。

厳密に言うと、ウィザードタイプにもパワータイプとテクニックタイプに分けられますわ。部長は、パワータイプ寄りですわね。私は中間くらいでしょうか♪」

 

 

なるほど。あれ?けど、そうするとこの眷属って……

 

 

「……凄い、言いにくいんですけど、テクニックタイプ少なくないですか?」

 

 

「確かに、そうですわね。この眷属の中ですと、純粋なテクニックタイプは祐斗君だけですわ」

 

 

 

「ん?俺はどうなんですか?」

 

 

 

すると、朱乃さんは少し困ったような顔をした。

 

 

 

「正直言って、グルーピングは難しいですわね。アーシアちゃんの時の堕天使の一件では、イッセー君の攻撃力はズバ抜けていたので、パワータイプだと思っていましたが、昨日の祐斗君の模擬選を見ると、スピードにも剣術にも対応できていましたから、パワーとテクニック両方の性質を併せ持っているのではないでしょうか?それに、不完全とはいえ魔力もありますし」

 

 

パワーと、テクニック両方か…

 

 

「ですが、やはり魔力の扱いはイマイチなので練習あるのみですわ♪

では、アーシアちゃんも再開ですわね」

 

 

「「はい!!」」

 

 

 

 

それからも、魔力の実践は続いたが、結局俺は魔力の性質は変化させることができなかった。だけど、何となくコツは掴めた気がする。

これなら、前世で使っていた技なんかも、もう少し鍛錬をすれば使えそうだ。

 

 

 

 

 

それから、魔力の特訓が一区切りしてからは座学をすることに。そこで、全員一度帰ってきて着替えてから、行う事になった。

それもそのはず。魔力の特訓を行ってただけの俺や、朱乃さん、アーシアなら、激しい運動などは行っていないので、別段着替える必要はないんだが、ずっと爆発音の発信源だった部長とミラなんかは服がボロボロだ。巻き添えを喰らったのか、黒歌の服も少し傷んでいる。恐らく、模擬戦をしていたであろう木場と小猫ちゃんも汗を大量にかいていた。

 

 

 

「さて、じゃあいいかしら?今回は、悪魔や堕天使についてなどの基礎知識と、レーティングゲームについて学んでもらうわ」

 

 

「で、何で人間である私まで参加させられてるのよ?」

 

 

「はぁ……あのね、前にも言ったけど、あなたも一応は神滅具(ロンギヌス)の所有者なのよ?神器を専門に研究している『神の子を見張る者(グリゴリ)』に狙われる可能性だってある。最低限の知識は身に着けておいて、損は無いと思うのだけれど?」

 

 

 

「……分かったわよ。ならさっさと始めて」

 

 

「……まぁ、いいわ。じゃあ、気を取り直して、イッセー。私たちの仇敵である天使たちの最高位、『熾天使(セラフ)』のメンバーの名前は分かるかしら?」

 

 

 

「えっ、俺ですか!?え~~~~っと、確か……」

 

 

う~ん、確か前に父さんや爺ちゃんからも聞いてたような…

正直言うと、座学は嫌いではないが得意と言う訳でもないので、こういう急な質問には困るんだけど……

 

あっ、思い出した。

 

 

 

「…ミカエル、ラファエル、ガブリエル、ウリエル、でしたっけ?」

 

 

 

「ふふ、正解よ。一応は各勢力のトップの名前は覚えておくに越したことはないわ。なら、次はミラよ。悪魔側のトップは、魔王。現四大魔王の名前は言えるかしら?」

 

 

意地の悪そうな笑みを浮かべながら、聞いている。だから、何で張り合うかな…

 

 

 

「わ、分かるわよ、そのくらい!えっと、確か…サーゼクス・ルシファー、セラフォルー・レヴィアタン、アジュカ・ベルゼブブ、ファ、ファ…………ファ?」

 

 

 

ニヤリと、部長が笑みをこぼす。あらら、今回は部長の勝――

 

 

 

 

 

 

「ファルビウム・アスモデウス!どう?言えたわよ?」

 

 

 

「……まぁ、いいわ。……………ちっ」

 

 

 

「……ちょっと、今舌打ちしたわよね?」

 

 

「あら、何の事かしら?」

 

 

 

……………

 

 

 

 

しばらく沈黙が続いた後お互いに目配せをした、部長とミラは二人して外へ出て行った。

それから、色んな快音が聞こえてきたのは言うまでもないか……

飽きないね、この二人は。

 

 

 

「さて、あのお二人は放っておいて、部長に代わって私が務めさせていただきますわ」

 

 

 

朱乃さんが何時ものスマイルで音頭を取ると、アーシアが恐る恐るといった様子で手を挙げた。

 

 

「あのぅ、部長さんとミラさんは放っておいても、よろしいのでしょうか…?」

 

 

 

「きっと、お二人とも気が済むまでやれば戻ってきますわ……多分」

 

 

 

「……はぁ、黒歌。また無茶しないように、見張り頼める?」

 

 

 

「う~ん、別にいいけど、あの二人手加減なしで周囲まで吹き飛ばすから、見張りだけでも大変なのよねぇ……

あっ、そうだ。なら今度は私のお願いを聞いてにゃん♪」

 

 

 

「えっ……まさか、ゴールデンウィークの時の…?」

 

 

「むふふ、正解にゃん♪」

 

 

 

俺の中では物凄い葛藤が行われていた。ゴールデンウィーク中は本当に休まることが無かった。皆のお願いを聞くというあの約束。しかも、今度は黒歌…

だが、俺が悩んでいる間にも、外では爆発音が。

 

 

 

「……う、う~~~~~~ん…………わ、分かった!分かったから、頼む」

 

 

 

「やった!じゃあ約束にゃん、イッセー♪」

 

 

 

黒歌は了承してくれて、外に飛び出していった。

 

 

 

 

「……では、気を取り直して次は堕天使についてですわ。先ほど部長の話にも出てきた『神の子を見張る者(グリゴリ)』。これは神が創り出したシステムである神器(セイクリッド・ギア)を宿す者を、神の子と定義し、所有者を監視、もしくは研究対象としている組織ですわ。

では、この『神の子を見張る者(グリゴリ)』のトップ陣営は分かるかしら?」

 

 

 

これは、アーシアをあんな目に遭わせた堕天使陣営に少し思うところがあるので、よく覚えてる。ムカつく奴ら程覚えやすいっていうのは皮肉だよな………

 

 

「アザゼルを筆頭に、シェムハザ、バラキエル、コカビエル、サハリエル、タミエル、ベネムネ、アルマロスが主なメンバーですよね?」

 

 

「あら、随分スラスラと言えましたわね」

 

 

「ええ、まぁ。堕天使陣営には正直良い印象を持ってないですから、逆に覚えてしまいました」

 

 

 

「そうですわね…………イッセー君と、アーシアちゃんは特にそのはずですわ………」

 

 

 

ん?なんでか朱乃さんの表情が少し暗くなったような?

 

 

 

「あの、朱乃さん?」

 

 

 

「あ、あらあら、ごめんなさい。少しボーっとしてましたわ。一先ず、勉強会はここまでにしましょう。次のトレーニングも控えていますし」

 

 

 

――○●○――

 

結局朱乃さんの表情は何でだったか分からないまま、次のトレーニングに移行してしまった。

本当に何であんな表情をしたんだろう?

 

 

 

 

とにかく、次は小猫ちゃんとの組手が俺のトレーニングだ。木場はその見学、兼審判ということになり、その間朱乃さんとアーシアは魔力の特訓の続きということに。

何でも、あともう少しでアーシアも各属性に魔力を変質出来そうということらしい。

呑み込み早いなぁ………

 

 

 

 

 

 

で、俺は今は小猫ちゃんと相対していた。

 

 

 

 

「では先輩、お願いします」

 

 

「応!こっちもヨロシク。取り敢えず自由組手って事でいいのか?」

 

 

 

「はい。構いません」

 

 

 

「OK!じゃあ、木場、頼む」

 

 

 

「分かったよ。では、両者構えて……………………始め!」

 

 

 

木場が手を振り下ろしたと同時に、小猫ちゃんが懐に飛び込んでくる。

 

 

チッ、という音と共に拳が俺の頬を掠める。中々的確な打撃だな。

けど、まだ加減してるな。

 

 

「本気でやんないと当たらないぞ?」

 

 

「分かりました。なら、本気で行きますっ!」

 

 

 

ガッ!ヒュッ!

 

 

さっきより、よっぽど速度が上がる。けど、全然まだまだ追える速度だな。

現に全部避けるか躱すか出来てるし。

 

 

 

「今度はコッチから行くぞ!三散華!抱絡蝶!」

 

 

三連撃を繰り出し、最後の蹴りで少し浮かした後に更に突き上げ、空中で連打。最後に急降下しながら、拳を突き出す。最後の一撃が当たる前に寸止めをした。

 

 

 

「そこまで!」

 

 

木場が終了の合図を出す。

それと同時に拳を引く。

 

 

「……先輩、昔より強くなってます」

 

 

「まぁ、そりゃな、色々あったし」

 

 

「しかも、私の攻撃は一回も当たりませんでした」

 

 

 

「ああ、それは避けるか、力を逸らすかしてたからだよ。流石に、『戦車(ルーク)』の小猫ちゃんの拳を生身で真正面から受けたら痛いからな」

 

 

「む……私の攻撃は読まれやすいという事ですか?」

 

 

「え、いや別にそういう事を言ってる訳じゃ――おわっ!?」

 

 

 

言い切る前に、拳が飛んできた。不意打ちですか!?

 

 

 

「あっぶないな!」

 

 

「……不意打ちでも避けられました」

 

 

 

あれ、『戦車(ルーク)』としてのプライド傷つけちゃった?

 

 

「えっと、白音?」

 

 

 

「っ!?二人きりじゃ無いのに、呼ばないで下さい!」

 

 

あ、顔真っ赤になった。そんなに恥ずかしいか?

 

 

 

「あっ、僕は剣術の訓練してくるよ。見たい物も観れたし。じゃ、二人ともごゆっくり」

 

 

「ちょ、木――」

 

 

 

ヒュンという風の音と共に眷属最速の『騎士』が去って行った……

本当に良い笑顔を残して……

 

 

「こんな所で、『騎士(ナイト)』のスピード使ってんじゃねぇぇぇ!あとお前最近絶対兄さんの影響受けてるだろ!?」

 

 

「先輩、余所見禁止ですっ!」

 

 

「うおっ!?し、白音!?不意打ちは――」

 

 

 

さらに、顔が真っ赤になった。

 

 

「先輩はやっぱり名前で呼ぶの禁止です!」

 

 

 

「えぇぇ!?何で!?さっきは悪かったと思ってるよ。不用意に呼んじゃって。けど、そんなに名前俺が付けた名前で呼ばれるのが嫌か、白音!?」

 

 

 

また繰り出された拳を避ける。さっきより速くなってません!?

 

 

 

「っ~~~~~~~!?い、嫌じゃないです!」

 

 

「なら――うおっと!?」

 

 

 

「先輩のバカッ!

もう今日は、先輩に攻撃が当たるまでやります!」

 

 

 

「えぇぇ!?そんな無茶な!」

 

 

 

「行きますっ!」

 

 

 

それから、小猫ちゃんとの耐久組手は2時間にも及んだ。まぁ、結局全部当たらず済んだけど。

 

 

 

――○●○――

 

 

「はぁぁぁぁ、疲れたぁ~……」

 

 

「……すいません先輩。我を忘れてました……」

 

 

「いやいや、いいって。多分、白音があんな事したのにも理由があるんだろ?何でかは分かんないけど」

 

 

「……やっぱり、先輩はバカです…」

 

 

「えぇ!?ひどっ!」

 

 

「はぁ………あの、ところで先輩。そろそろいいんですけど」

 

 

「いいって。遠慮するなよ」

 

 

 

「い、いえ、けどこれは……」

 

 

 

俺の腕の中で再び真っ赤になる白音。流石に全力の組手だったから、体力が限界だったらしく立ち上がれなくなる迄やってしまった。

流石にこれは俺が悪いという事で、お姫様抱っこの形で白音を運ぶ事にしたんだ。

 

 

 

「けど、こうしてると初めて白音を運んだ時を思い出すよ。あの時は母さんも一緒だったな」

 

 

「ま、また名前………はぁ、先輩今度こそ、二人きりの時だけにしか呼んじゃダメです」

 

 

「はいはい、分かったよ。二度目はないよう気を付けるよ」

 

 

 

「分かればいいです。あの、そろそろ本当に――」

 

 

 

「あぁ~~~!!白音がイッセーにお姫様抱っこされてるにゃんっ!」

 

 

 

別荘の入り口付近まで来て、横道から黒歌が飛び出して来た。

 

 

「っ~~~~~~~!」

 

 

 

小猫ちゃんは顔が最大限に赤くなり、顔を手で隠してしまった。姉に今の姿は見られたく無かったか?

すると、ゾロゾロと皆が集まって来た。

 

 

「はぁ、イッセー。今度はどういうことかしら?」

 

 

 

「あ、これは小猫ちゃんと立ち上がれなくなる迄、組手をやってしまいまして……」

 

 

「……まぁ、いいわ。それよりもそろそろ夕食よ。その前に綺麗にして来なさい」

 

 

 

「は、はい」

 

 

それだけ言うと部長は別荘の中に戻って行った。

あれ、もう少し何かあるかとも思ったけど拍子抜け。

 

 

「……私も今日は言及しないでおくわ」

 

 

ミラもそれだけ言うと、部長と同様に戻って行った。あれぇ?

 

 

 

「あの、何かあったんですか?」

 

 

「えと……大した事は無かったんですが……」

 

 

 

「二人とも暴れ過ぎて、疲れ果ててるだけにゃん。仲裁した私の身にもなって欲しいところよねぇ〜。で、イッセー?約束は守ってにゃん♪」

 

 

 

「うっ!わ、分かってるよ!」

 

 

「ふっふっふ、今から楽しみ♪」

 

 

 

カシャッ……

 

 

「木場?何で写メ撮った?」

 

 

 

イキナリのシャッター音に顔を向けると、木場がスマホのレンズに俺と小猫ちゃんの姿を納めていた。

あれ、こいつ前はガラケーだったんじゃ?

 

 

 

「ああ、ゴメンね。ユリウスさんに頼まれててさ」

 

 

 

「おい、一体何頼まれた!?」

 

 

「まぁ、それは君について色々さ。それの引き換えということで、携帯をタダで最新のモデルに新調することが出来たから良かったよ」

 

 

 

「俺は良くねぇぇぇ!今すぐコッチに渡――」

 

 

ヒュンという風の音と共に逃げられた。

 

 

「だから、こんな所で『騎士(ナイト)』のスピード使うんじゃねぇぇ!」

 

 

 

叫び終わって直ぐに、ブーッと俺の携帯が鳴った。タイミングからして嫌な予感しかしない……

一旦小猫ちゃんを降ろして、携帯を見る。メールが一件届いていて、当然差出人は兄さんだった。

一応メールを開いてみる。

 

 

 

『お前ロリコンだったのか?自分の飼い猫に手を出すのも、どうかとも思うが、しっかり責任は取れよ(笑)』

 

 

 

「ちげぇぇぇぇ!しかもムカつく!何が(笑)だ!?(怒)」

 

 

 

「あの、先輩……なんかスミマセンでした」

 

 

「えっ、いや、小猫ちゃんは悪くないだろ。クソ~~……木場の奴、本格的に兄さんと結託してるなぁ……」

 

 

 

「落ち着きましたか、イッセー君?」

 

 

朱乃さんが何時もの笑顔で話しかけてくる。うん、朱乃さんも元通りかな?

暗い表情してたから心配だったけど。

 

 

「はい、すいません。取り乱しました…あの、さっきから気になっていたんですが、その肉は?」

 

 

朱乃さんが手にしている大皿には山盛りとも言える生肉が乗っていた。

 

 

「これは猪の肉ですわ。部長とミラさんが争った末に、巻き添えになったみたいですわね。他にも魚も巻き添えになっていましたから今晩の食材にさせて、いただこうと思って♪」

 

 

 

 

……………憐れ

と、同時に何か申し訳ない気もしてしまう。

 

 

 

 

 

とにかく、その日は山菜や憐れな猪や魚が食材となって、豪勢な夕食になった。

 

 







一誠遊ばれてますね(笑)


さて、木場も一誠にちょっかいを掛け始めましたね。書いてて面白いです。


修行もあと、次の話で終わりです。
そして、次の次から決戦です!(予定)


では、おさらば!
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