ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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お久しぶりです!

前回から結構間が開いてしまいましたね・・・
申し訳ない・・・


さて、いよいよ今回からゲーム開始です!
楽しんでくだされば嬉しく思います!

では、どうぞ!


第8話 初ゲームスタートです!

―― 一誠side

 

 

俺たちは別荘での修行を終え、今日は普通に学校へ行った。休んでた事を皆が心配してきたけど、小旅行に行ってた、という理由で切り抜けた。

(………厳密に言えば、居候組も一緒だった事が話の途中でばれて、微妙に無事切り抜けられた、とは言い難いんだけど、多分大丈夫!………………と信じたい)

 

 

 

さて一回各自帰宅して、今は準備中。まぁ、特に準備なんかする必要ないんだけど。一応自室で、ベッドの上に腰掛けながら、それぞれの神器(セイクリッド・ギア)の確認だけはやっておいた。

 

 

「イッセー、ちょっといい?」

 

 

「ん?なんだよ、ミラ?」

 

 

少し浮かない表情で入って来たのは、ミラだ。

 

 

「どうしたんだよ?何時もと調子が違うけど?」

 

 

「はぁ、この間の事がありながらこの応対って……………………………まぁ、いいわ。今に始まったことじゃないし。必ず勝ちなさいよ。それだけ」

 

 

「えーっと、応援してくれてるのか?」

 

 

ガッ!

 

 

「え?」

 

 

ミラさん!?何でまた側にある本を掴んでいるので!?

 

 

 

「それ以外に、どう聞こえたって言うのよ!!!」

 

 

ガンっと鈍い音がして、本は俺の額にクリーンヒット。凄いデジャブ感……

 

 

「だから、何で本を投げてくるかな?しかも、今回はよりにもよって、辞書って……いってぇ〜、戦う前から余計な傷が……」

 

 

ミラはズカズカ俺の部屋に入って来て、棚から救急箱を持ち出して俺の隣に座りながら救急箱の中をいじり始めた。

 

 

「……悪かったわよ。また、怪我させちゃって……ほら、手当てしてあげるから見せなさい」

 

 

「いや、『時の支配者たる時計(タイム・ルーラーズ・ウォッチ)』で戻し――」

 

 

ギロリとミラの視線が俺へと動く。怖いんですけど……

 

 

「……有難く、治療されます……」

 

 

「そうそう、初めからそうしてればいいのよ。それに、戦いの前なのに力を浪費してどうすんのよ?」

 

 

「うっ、それは……いや、でも今回の原因はミラ――」

 

 

「はぁ?」

 

 

「何でも御座いません……」

 

 

それから、テキパキとミラは俺の額の手当てをする。こういう所だけ見ると、お淑やかというか、完璧なようにも思えるんだけど、性格がなぁ……

 

 

ペシィッ!

 

 

「痛!」

 

 

「ほら、終わったわよ。あと、アンタ色々と顔に出るんだから気を付けなさいよ」

 

 

「……善処するよ」

 

 

肩を落とし気味で俺はそう言った。また、顔に出てたみたいです。

 

 

「本当は私や黒歌も出られれば、一番話は早いんだけど」

 

 

「なら、ミラも部長の眷属になるか?」

 

 

「絶っっっ対に嫌!!」

 

 

そこまで拒否しなくても……

 

 

「そ、それに、仮に本当に………本当にしょうがなく、どうしようもないような事が起きて、本当に仕方なく眷属になるとしたら…………そ、その……ア、アンタの眷属の方がまだいいわ」

 

 

「へっ?」

 

 

「い、今のは忘れなさい!」

 

 

ゴッ!

 

 

「ぐ……」

 

 

ミラの右ストレートが綺麗にクリーンヒット。痛い……

 

それから、暫くお互いに気まずくなってしまって、口を開かなかったが、俺の顔面の治療が終わると同時にミラが話し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……リアスの事は嫌いだけど、さすがに今回の話に関しては私も少しは思う所があるのよ。私だって、あんな男と結婚するぐらいだったら、どんな状況であれ相手を殺して無かった事にするわ」

 

 

猟奇的だな、おい!

 

 

「だから、絶対勝ちなさい。約束したんでしょ?」

 

 

俺はグッと拳を強く握りしめた。

 

 

「ああ、当然……あれ、約束?」

 

 

「別荘での最終日の夜、リアスと二人きりでそんな話してたわよね?」

 

 

俺は何でか背中にジトッと冷や汗をかいていた。

 

 

「え、えーっと、何の事――」

 

 

「誤魔化さない!……別にだから、どうしようなんて考えてない。けど、アンタのあの言葉はリアスにとって何よりも、背中を押してくれた言葉だと思う。……その、私も多分そう……だし…………」

 

 

「へ?ごめん、最後の方何て言った?」

 

 

「き、聞こえてなくて良いのよ!とにかく、約束は守ってあげなさいよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………ぷっ、はははははは!!」

 

 

「な、何で笑うのよ!?」

 

 

「はははは……はぁー…、ごめんごめん。まさかミラが嫌いな相手にまで気を使ってるなんて、思ってなくて。ミラは優し――って、うぉいっ!ごめん!悪かった!ちょっと待って!!!」

 

 

ミラが『虚ろなる次元刀(ブランク・ブレード)』の切っ先を俺に向けてきたので、急いで謝罪!

危ないな!

 

 

「わ、私の事は今はいいでしょ!と、とにかく!約束は守りなさい!いいわね!?」

 

 

 

「……ああ、絶対に約束は守ってみせる」

 

 

俺は改めて、拳を強く握り直した。

 

 

 

――○●○――

 

 

 

 

 

「皆、準備はいいかしら?」

 

 

「「「「「はい、部長(さん)!」」」」」

 

 

俺たちオカルト研究部は、部室でゲーム開始まで待機を言い渡されていた。

 

そして、いよいよゲーム開始直前。

皆が何処と無く緊張しているのが分かる。特にアーシアなんかはガチガチだ。

因みに、今回のゲームの様子はミラや黒歌も特別に、どこかで観ているらしい。余計に情けない姿は晒せないよな。

 

 

 

「皆様、あと10分程でゲーム開始です。準備はよろしいですか?」

 

 

「ええ問題ないわ。グレイフィア」

 

 

いつの間にか、魔法陣でジャンプしてきたであろうグレイフィアさんが部室の扉の前で確認を取る。

 

 

「では、時間になりましたら、こちらの魔法陣から転移されます。戦闘が行われる空間は擬似空間となっておりますので、いくら破壊していただいても構いません。また、今回は両家の皆様に加えて、魔王ルシファー様も拝見されておられます。それをお忘れなきよう」

 

 

現四大魔王の一角、『紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)』の異名を持つ、サーゼクス・ルシファー様。一回も見た事無いけど魔王が直々に観戦とはね。身内である部長のゲームとはいえ、直接来るとは………少し驚いた。

あれ、待てよ。そう言えば、この学園のお偉方が視察に来た時そんな人が居たような……

 

 

「……そう。お兄様も来ているのね。ありがとう、グレイフィア」

 

 

部長が少し暗い表情を浮かべて、視線をわずかに下に逸らした。グレイフィアさんも少し表情が硬くなった。

 

 

「いえ………本来私の立場で言ってはならないのですが………お嬢様、健闘をお祈りしております。それでは」

 

 

そう言い残して、グレイフィアさんは魔法陣で転移して行った。グレイフィアさんも思う所があるって事なのか?

 

 

 

 

「では、皆さん。これを耳に付けて下さい。これで戦闘中でも味方と連絡が取り合えますわ」

 

 

朱乃さんが全員にインカムを配っていく。あれ、これ何処かで見た事が……

 

 

「あの、朱乃さん?これってもしかして……」

 

 

朱乃さんはニッコリ笑って俺の指摘に答えてくれた。

 

 

「はい、イッセー君のお兄様に依頼したら、快く無料で譲ってくれましたわ♪

何でも最新モデルらしくて、それのモニターも兼ねてだそうです。激しい戦闘でも、殆ど傷すら付かないくらい頑丈だそうですわ。しかも、地球上の何処であっても圏外無し、だそうですわ♪」

 

 

地球上の何処であっても圏外無しって、超が3つ付くほど高性能じゃないか!

 

 

 

「さすがは、通信技術が世界一の会社です。先輩が同じ眷属でよかったです」

 

 

「はは……ありがとう。でもこんな高性能なヤツ、いくらモニターだからって、無料で渡すって………兄さん、いずれ会社の経営を壊さないよな?」

 

 

「うふふ、それは大丈夫ですわ♪今回は特別だそうです。将来、義理の妹になるかもしれないから、特別だそうですよ♪」

 

 

「なっ!?」

 

 

朱乃さん!?顔を赤くして何を仰ってるんですか!?義理の妹!?誰が!?誰の!?

 

 

「朱乃?ゲームが終わったら、少し話があるわ」

 

 

「あらあら、分かりましたわ。けど、外堀を埋めるのも立派な戦略ですわ。イッセー君には手を出して無いんですから、大目に見てくださるかしら?」

 

 

 

「少しあなたとは話し合う必要がありそうね」

 

 

部長と朱乃さんが魔法陣にを挟んで、向こう側で何やら言い争いをしている。

 

 

よく聞こえないけども……

ゲーム前だっていうのに余裕ですねぇ。

 

 

まぁ、朱乃さんの『義理の妹』発言は考えないようにしよう。何だか後が怖いから……

 

 

そんな遣り取りをしている内に、魔法陣が輝く。転移の準備が出来たんだろう。俺たちは全員、魔法陣の中に入って行った。

 

 

 

――○●○――

 

 

 

「あれ?皆どこ行った?」

 

 

俺はポツンと一人だけ、グラウンドに転移させられていた。

って、あれ?ここ駒王学園!?

転移先間違えてません!?

 

 

 

『皆様、このたびグレモリー家、フェニックス家の「レーティングゲーム」の審判役(アービター)を務めさせていただく、グレモリー家使用人のグレイフィアでございます』

 

 

急に学園内に放送が流れる。どうやら間違えてはいなかったみたいだな。よく見ると、上空は微妙に結界を張ったように少し歪んで見える。

なるほど、これが疑似空間ね。どうやって作ってるんだろ?

 

 

『早速ですが、ゲームのルールの説明をさせていただきます。今回のフィールドはリアス様の学び舎である、駒王学園です。リアス様の本陣は、旧校舎のオカルト研究部部室。

ライザー様の本陣は新校舎の生徒会室となっております。「兵士(ポーン)」の方は本陣の周囲でプロモーションが可能です』

 

 

 

なるほど。それぞれの本陣の位置は理解したけど、何で本陣に転移されてないんでしょうかね?

何だか、また色んな策略が見え隠れしているような気がしてならないんですが…

 

 

『また、今回は両家の意向として「(キング)」と「女王(クイーン)」以外の眷属の皆様はランダムに転移させていただきました。各眷属の配置は互いの「(キング)」のみが把握できます。リアス様とライザー様はそれぞれ本陣から眷属を指揮していただきます。では、開始してください』

 

 

学校のチャイムが鳴った。恐らくこれが開始の合図なんだろう。

まず俺は確認すべき事を部長に連絡した。

 

 

「部長、アーシアの位置は!?」

 

 

そう。本来なら回復の術がない悪魔にとって、回復系の神器である『聖母の微笑み』を持つアーシアの存在は俺たちの鍵だ。しかし、そのアーシアの戦闘能力はほぼゼロと言ってもいい。

これは、魔力での戦闘法をしっかりと身につけていないというのもあるが、アーシアの心根は優しすぎる。だから、相手を傷つけるような真似は決して出来ない。

本来なら敵であった、俺でさえも回復してしまう程に優しすぎるんだ。

 

 

『私も伝えようと思っていたところよ。アーシアは体育館裏に居るみたい。見つからないように隠れていて、とは言ってあるけど何時まで持つかは分からないわ。ちょうど、祐斗が体育館近辺に飛ばされていたから、回収を急いで貰ってる。イッセーは小猫と体育館内部を制圧してちょうだい。小猫も急いでそっちに向かってるわ。ある程度敵を引きつけたら、離脱して。合図は私が連絡を入れるわ』

 

 

「了解です!体育館に向かいます」

 

 

『じゃあ、皆。これから、作戦の指示を出すわ。移動しながら聞いてちょうだい』

 

 

 

俺は体育館に向かって、今回の作戦について聞きながら移動を開始した。途中何も仕掛けられなかったのが不気味だったが、とにかく体育館に急行した。

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

 

「っと、少し早く着きすぎたか?」

 

 

体育館内部を確認してから中に侵入する。うん、まだ誰もいない。

ここは、旧校舎にも新校舎にも隣接している。ここを取っておくメリットは大きいんだけど敢えて、ある程度敵を引きつけたら離脱ってのが今回の作戦のポイントだ。

 

 

「先輩、早過ぎます……」

 

 

小猫ちゃんも体育館に入って来た。

 

 

「ああ、それが此処から比較的近いグラウンドに転移させられててさ。ただ、妙だったのは新校舎から丸見えだった筈なのに何も仕掛けて来なかったんだよ。よっぽど警戒されてるみたいだな、俺は」

 

 

「先輩はライザーの力を一回無効化してますから」

 

 

「やっぱ、それが原因かな?今回は使用禁止されてるんだけど」

 

 

「それでも先輩が赤龍帝なのは相手にもバレてますから……………先輩、来たみたいです」

 

 

ゆっくり視線を移すとそこには4人の少女が立っていた。一人はこの間俺が気絶させた棍使いの子だ。もう一人は、チャイナドレスを来た少女。

で、ラスト2人は双子か?瓜二つだ。ただ、その手にはかなり物騒なものが握られていた。

エンジンとノコギリを融合させた危険なあの武器(?)です。はい、チェーンソーですねー。って、ジェ◯ソンか!?

棍使いと、双子の『兵士(ポーン)』が3人、チャイナドレスの『戦車(ルーク)』が1人。相手の顔写真付きの資料に載ってたな。

 

 

「先輩は、『兵士(ポーン)』をお願いします。私は『戦車(ルーク)』を」

 

 

「了解。特訓の成果、期待してるよ」

 

 

「はい。見ていて下さい、先輩」

 

 

おお、何か張り切っているな。これは俺もしっかりやんないとな。

 

 

「解体♪解体♪」

「バラバラバラ♪」

 

 

ギィィィィ!

 

 

激しい機械音と共にチェーンソーで斬りかかろうとしてくる双子。ただ、コッチに向かってくる様子だけで分かる。確かに、チェーンソーは怖いけど、この2人は何となく素人な感じがする。身の丈に合わないチェーンソーなんか使ってるから、動きが大味で次の攻撃が簡単に予測出来てしまう。

俺はチェーンソーをヒョイヒョイ避け続ける。

 

 

「む〜当たんなーい」

「バラしたい〜」

 

 

………言う事だけは物騒だなぁ。しょうがない、とっとと終わらせよう。

 

 

俺は2人のチェーンソーのエンジン部分を的確に魔力を纏った拳で殴る。そのすれ違い様に、双子に手刀を入れて、気絶させた。

そのまま、ミナって子の方に歩いて行く。

 

 

「あの時の借りは返す!」

 

 

「そう、上手くいくかな?」

 

 

あの時と、同じように棍を突き出してきた。俺もあの時と同じように魔力を纏った掌で受け止めて、そのまま気絶させようとした。

 

 

ヒュッ!

 

 

って、正面から棍が飛んできた!?俺は眼前の棍を避けて、少し距離を取った。

よく見ると、少女の手には3つに別れた棍が握られていた。なるほどね、三節棍ってやつか。

 

 

「私が学習しないとでも思った?前にあなたにやられた時の私とは違うわよ!」

 

 

「へぇ、確かにね。けど、知ってるか?三節棍って、接合部の強度が結構重要なんだよ。それは大丈夫かな?」

 

 

「何を言ってるの?今更時間稼ぎ?」

 

 

彼女は再び一本の棍に戻してかまえた。

さすがに、素手は痛いかな?しょうがない。

俺は『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を発現させて構えた。

 

 

『Boost!』

 

 

倍加がスタートする。それと同時に相手も突っ込んでくる。棍の先端と籠手がぶつかる。

 

 

バキィッ!

 

 

それと同時に彼女の棍の接合部分が音を立てて崩れて、棍がバラバラに砕けた。驚いた表情をしてるな。けどそんな暇はないぞ!

 

 

ゴッ!

 

 

そのまま、空いた手で殴り飛ばして、壁に激突してズルズルと崩れた。

 

 

小猫ちゃんも相手の『戦車(ルーク)』を圧倒している。よく見ると、所々でフェイントを入れて、より的確な打撃を打ち込んでいる。

あっ、鳩尾に入った。痛そう……

 

 

相手の『戦車(ルーク)』はその場で蹲っている。小猫ちゃんの方は俺の方に駆け寄ってきた。

 

 

「……先輩、見ていてくれましたか?」

 

 

「ああ、途中からだったけど、圧倒してたじゃないか。凄いよ、白音」

 

 

「……ふぇ、あ、ありがとうございます……」

 

 

頭を撫でてあげると、フニャ〜と脱力してしまった。これは、白音の昔からの癖みたいなものだ。

っと、こんな事をしてる場合じゃなかった。

 

 

「部長、制圧完了です。ここにいた、『兵士(ポーン)』3人と、『戦車(ルーク)』1人は戦闘不能です。トドメ刺しますか?」

 

 

『その必要はないわ。そしたら、二人ともそこから離脱してちょうだい』

 

 

「了解です。ほら、白音行くぞ!」

 

 

「あ、は、はい!」

 

 

 

 

 

 

「ま、待て、私はまだ戦えるぞ」

 

 

戦車(ルーク)』の子がフラフラ立ち上がりながら、こっちを睨みつけている。

 

 

「悪いね。『(キング)』からの指示だから、俺たちは次に行くよ。じゃあな」

 

 

 

俺たちは、体育館の正面口から出た後、すぐに体育館を光が襲った。

 

 

 

 

 

 

ドオォォォォォォン!!

 

 

ガードした腕をどけてみると、文字通り体育館が跡形もなくなっていた。

 

 

撃破(テイク)

 

 

上空には朱乃さんが、悪魔の翼を生やして浮かんでいた。

これが、示し合わせていた俺たちの作戦。重要拠点になりそうな場所に敵味方は集まるはず。なら、そこを拠点ごと吹き飛ばしてしまおうという作戦だ。俺たちの人数だと、どうしても拠点防衛に人数を割くことができない。

しかし、敵に拠点を取られてしまっては、圧倒的に不利になる。なら、点在する拠点を消せばいい。

まぁ、疑似空間だからこそできる作戦だな。

 

 

もう一つ、俺がひたすら禁手化して相手を叩いていく、っていう手も上がったけど、部長が

『これは、私の私闘となんら変わらないような戦いよ。私の力で勝ってみせる。こんな戦いに皆を巻き込んでしまったのは申し訳ないのだけどね』

 

 

ということで、却下された。

一番楽だと思うんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士(ポーン)」3名、「戦車(ルーク)」1名、戦闘不能!』

 

グレイフィアさんの放送が鳴り響く。

 

 

ま、ここまでは順調だな。けど、まだ序盤戦だ。気は抜けな――

 

ん?微妙な熱気を――

 

 

「危ない!!」

 

 

「ふぇ、先輩――」

 

 

ドォォォン!!

 

 

俺は小猫ちゃんを慌てて抱きかかえて、後方へ飛んだ。

俺たちの居た場所は爆発が起こって、小規模なクレーターができていた。

危機一髪かな?

 

 

「ちっ、撃破し損ねましたか。折角隙だらけでしたのに。これでは、あの4人を犠牲(サクリファイス)にした意味がないですね」

 

 

上空にはフードを被って、魔導士の恰好をした女性が翼を展開して浮いていた。

 

 

「まぁ、いいわ。撃破されるのが遅くなっただけですし。さあ、とっとと撃破されて下さいな」

 

 

相手の腕がこちらへ向けられる。だが、俺たちが爆撃を喰らう事は無かった。

朱乃さんが間に割って入ったからだ。

 

 

「あらあら、後輩をやらせる訳にはいきませんわ。同じ『女王(クイーン)』同士で、戦いましょう。『爆弾王妃(ボム・クイーン)』のユーベルーナさん」

 

 

そういえば、配られた資料に載っていた。あれが、相手の『女王(クイーン)』である、ユーベルーナか。確か、得意な魔力は対象を爆撃するという、二つ名に違わぬ攻撃方法を取るんだっけか。

 

 

「その二つ名は好きではないわ。センスが無いんですもの。『雷の巫女』の方がよっぽど羨ましいわ」

 

 

「うふふ、お褒めに預かり光栄ですわ」

 

 

「………私もあなたと戦いたかったのよね。お望み通り、『女王』同士で決着を付けてあげるわ」

 

 

 

朱乃さんは相手の『女王(クイーン)』を見据えたままこっちに合図を出した。

 

 

「お行きなさい。イッセー君、小猫ちゃん。二人の次の指示は運動場へ向かって欲しいとの事ですわ。この場は、私に預けてください」

 

 

それだけ言うと、朱乃さんの体を金色のオーラが包み込んだ。

 

確かに、心強いんだけど念のため渡しておくか。

 

 

「朱乃さん!受け取ってください!『赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)』!!」

 

 

俺は球体上にした倍加の力を、朱乃さんに譲渡する。すると、さらに朱乃さんを覆うオーラが倍増した。

 

 

「うふふ、イッセー君(の力)が流れ込んできますわ♪もう、負ける気はしませんわ!!」

 

 

朱乃さんと相手側の『女王(クイーン)』は上空で魔力の打ち合いを始めた。

 

どうでもいいけど朱乃さん、その表現は誤解を招くので止めて欲しいです。取りあえず、思ってはみたものの、この爆音の中じゃ聞こえる訳もないか……

 

しょうがない、次へ行こう。

 

 

「さ、次へ行こう、小猫ちゃん。って、痛!」

 

 

「えい!えい!」

 

 

ゲシ!ゲシ!と俺の足を蹴ってくる小猫ちゃん。

 

 

「ちょ、地味に痛いから!ホント止めて!!」

 

 

「ふん!先輩なんか知りません!」

 

 

小猫ちゃんはソッポを向いて、足早に運動場に駆けて行ってしまった。

 

 

あれぇ?何だか釈然としない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

序盤戦は俺たちに軍配が上がり、ゲームは次のステージに移行していった。

 

 

 

――

 

 

リアスside

 

残り

6名

 

 

ライザーside

 

残り

12名

 




はい、序盤戦はこんな感じでございます。

小猫は撃破されませんw

まぁ、これは何時もの自分の気分ですね。


あとゲーム開始前に一誠を勇気づける役はミラさんに登場していただきました。
まぁ、応援しつつ傷つけてましたがね・・・



さて次回は中盤戦です!(戦闘描写ムズイ・・・)


ではでは、また次回~♪
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