ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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はーい、どもども。


今回こそは使い魔の話ですね。

一誠の使い魔が何になるのか?
また、あのキャラクター達も出てきます。


ではどうぞ!


番外編 使い魔ゲットです!

 

―― 一誠side

 

 

俺の悪魔稼業が終わった後、俺たちは魔法陣で転移して、今は部室に一度集まっていた。

 

 

「さて、じゃあ今回はイッセーとアーシアの使い魔をゲットするのが目的なんだけど、実は今回は他にも同行する人が居るわ」

 

 

「つまり、その人と合同で使い魔を取りに行くんですか?」

 

 

「ええ、厳密に言えば数人が来るはずなのだけど……………そろそろかしらね」

 

 

コンコン……

 

 

扉がノックされた。

 

 

「いいわ。入ってきてちょうだい」

 

 

そうして、入って来たのはショートカットでメガネを掛けた女子生徒と、髪が少し金髪っぽくて、所々ハネてる俺と同い年くらいの男子生徒。そのさらに後ろには長髪でメガネを掛けた女子生徒が立っていた。

 

 

うん?この人達どこかで見た事が?

 

 

「紹介するわね。この学園の生徒会の――」

 

 

「ソーナ・シトリーと申します。普段は支取蒼那、と名乗っていますが。あなたが兵藤一誠くんですね?この前のゲームは見せていただきました。凄まじい、の一言でしたよ」

 

 

 

「あ、ありがとうございます……兵藤一誠です。先日リアス・グレモリー様の『兵士(ポーン)』になりました。以後お見知りおきを。で、コッチが――」

 

 

「あっ、リ、リアス様の『僧侶(ビショップ)』になった、アーシア・アルジェントと申しますっ!よ、よろしくお願いします!」

 

 

「猫又の黒歌というにゃん。よろしくねん♪」

 

 

「ミラ=クルスニクよ。言っとくけど、私と黒歌は眷属じゃないわよ?」

 

 

「ええ、存じていますよ。では、私の眷属も紹介しておきましょう。サジ、椿姫」

 

 

匙と呼ばれた男子生徒が一歩前に出た。

 

 

「匙元士郎だ。ソーナ・シトリー様の『兵士』だ。駒4つ消費の、お前よりよっぽど優秀な『兵士』だ!ま、よろしくな」

 

 

「ああ、よろしく」

 

 

 

「サジ、言葉を控えなさい!」

 

 

「えっ、ですけど会長……」

 

 

「ごめんなさい、兵藤君。気を悪くしないでちょうだいね」

 

 

「いえいえ、全然大丈夫ですよ」

 

 

はぁ、と会長は嘆息すると匙を、少し鋭い視線で睨みつける。匙はビクッとなって萎縮してしまっている。

 

 

「匙、この兵藤一誠君はリアスの『変異の駒(ミューテーション・ピース)』を全て使って、ようやく転生できたんです。それに、つい先日行われたグレモリーとフェニックスのゲームで、ライザー・フェニックスに圧勝したのは彼ですよ。今のあなたでは、彼の足下にも遠く及びませんよ」

 

 

「あ、あのフェニックスを……?ぐ………す、すいませんでした、会長。………………兵藤も悪かったよ………」

 

 

「いいって。お前も駒4つ消費だろ?すごいじゃないか。同じ『兵士』同士なんだし、仲良くしてくれ」

 

 

「あ、ああ」

 

 

俺は匙と握手を交わして和解した。いや、俺は全然気にして無いんだけど、こうしとかないと匙の方がまた会長に怒られそうだからな。

 

 

「さて、話が脱線してしまいましたが……椿姫」

 

 

今度は、長髪の女子生徒が前に出た。

 

 

「会長の『女王(クイーン)』であり、生徒会の副会長の真羅椿姫です。以後お見知りおきを」

 

 

「さて、お互いに自己紹介も終わったことだし、行きましょうか。朱乃」

 

 

「はい、部長」

 

 

朱乃さんが魔法陣に手をかざして、魔法陣が輝いた。

 

 

そして俺たちは揃って転移した。

 

 

 

 

 

 

転移されたのは、鬱蒼とした森だ。

 

 

「さて、じゃあ使い魔について説明するわね。使い魔というのは、契約によって大抵全ての悪魔が所持していて、私たちの雑事や連絡なんかもこなしてくれる、謂わば大切なパートナーみたいなものかしら。大抵はこの冥界の森で見つけるのが普通かしら」

 

 

 

そういえば、別荘で部長が連絡を使い魔から受けてたよな。なるほど、そういった事なんかにも使える訳か。

 

 

 

「ゲットだぜ!」

 

 

「きゃっ……」

 

 

 

急に茂みから、半袖短パン、ツバ付き帽を逆に被ったおっさんが出てきた。

急な出現に驚いてか、アーシアは俺の後ろに隠れてしまった。何だか匙から視線を感じるけど……

 

 

にしてもこの人、年齢と格好が、ちょっと…………………………

 

 

 

「紹介するわね。使い魔ハンターのザトゥージさんよ。今日はこの人に、あなた達に合いそうな使い魔を一緒に探してもらうわ。今日はよろしくお願いします」

 

 

 

「おう!任せとけってんだ!使い魔を得たいのは、そこの金髪と白黒兄ちゃんと、ブロンドロングの女の子でいいのかい?」

 

 

「ねえ、ちょっと聞いてもいい?」

 

 

ミラが前に出てきた。

 

 

「その使い魔ってのは、人間の私でも得ることは出来るの?」

 

 

ザトゥージさんは難しい表情になった。

 

 

「うーん、使い魔ってのは悪魔専用だからなぁ。使い魔は無理でも、ペットみたいな感じなら問題無いと思うぜ」

 

 

 

「え、ミラも使い魔欲しいの?」

 

 

何だか物凄く以外で質問してしまった。

 

 

 

「何よ!?文句ある?」

 

 

「いえ、無いです………」

 

 

 

「さ、いいかしら?じゃあ、行くわよ」

 

 

 

それからザトゥージさんに先導されて森を歩いていたんだけど…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………おかしいぜ。全然、使い魔になりそうな奴らが出てこない」

 

 

ザトゥージさんが先頭でぼやく。それもそのはず。さっきから20分くらい歩いてるのに全く遭遇しないんだ。

 

 

 

ただ俺には何と無く、こうなる事が想像できてた。なんでかと言うと――

 

 

「うーん、やっぱイッセーが原因かにゃん?」

 

「姉様と同意見なのは不本意ですが、私もそう思います」

 

 

「ちょっと、白音!?辛辣すぎるにゃん!」

 

 

全員の視線が黒歌と、小猫ちゃんに集まる。

 

 

「黒歌、どういう事かしら?」

 

 

 

黒歌はコッチを一瞬チラ見して、視線を戻す。

 

 

「えっと、私達が初めてイッセーに拾われた時、私は凄い警戒してたのよ」

 

 

「なんで警戒したのか、その理由を教えてくれるかしら?」

 

 

「怪我してたってのもあるけど、イッセーの中にいるドラゴン達の気配が強過ぎて、ついつい警戒しちゃうのよん。一緒に暮らせば慣れるから問題ないんだけどね〜。でも、初対面にこの力は動物だったら警戒しちゃうにゃん。実際に私達がイッセーと暮らしてた時も、イッセーに動物が近寄って来なかったしね〜」

 

 

 

………そう、黒歌の言った通り俺の中にいるドラゴン達の気配が強過ぎて、通常だと動物はかなり警戒するらしい。

 

 

一回酷かったのは、動物園に行った時なんかに、動物をほぼ一匹も見ないという、何とも言えない出来事があった。

 

 

それからも、俺は動物に避けられ続けている。これが、かな~~~~り傷付くんだよな…………

 

 

 

そこで、ミラがパンっと手を叩いた。

 

 

 

「よし、じゃあイッセーは邪魔だから、別行動ね。それで問題無いでしょ」

 

 

こ、こいつ、サラッと酷い事言ったよ!

 

 

 

「まぁ、確かに今回は使い魔を得るのが目的だし、使い魔除け状態のイッセーを連れて歩くのは得策では無いわね」

 

 

あれ?部長もですか?

 

 

 

「そうですね。これは仕方のない事だと、私も思いますよ」

 

 

あ、あらぁ?ソーナ会長まで………

 

 

 

「決まりね。イッセーには悪いけど、あなただけ別行動で使い魔を探してちょうだい。あなたなら、大抵どんな生き物が出て来ても対応できるでしょうし」

 

 

 

「え?えっ、皆さん本気ですか?」

 

 

「「「「「「「「「「…………………………」」」」」」」」」」

 

 

 

え~~~~…………………

 

 

 

「わ、分かりましたよ。じゃあ、一人で探して来ますよ…………」

 

 

 

俺は肩を落として皆とは違う方向に歩いて行った。

 

 

 

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

 

 

――木場side

 

 

 

 

 

 

「あ、あの、これで良かったんでしょうか?」

 

 

 

「いいのよ、アーシア。イッセーが居ると実際に今回は邪魔なんだし」

 

 

 

「けど、イッセー君のあんな顔を見てしまうと、疼きますわぁ♪」

 

 

「朱乃、あまり彼を苛めたらダメよ」

 

 

「あらあら、うふふ♪そんな事いたしませんわ。むしろ、慰めてあげたいですわね」

 

 

 

イッセー君は、ショゲている姿も女性陣に好評の様だね。

 

 

「なあ、木場」

 

 

「何だい、匙君?」

 

 

「もしかして、そっちの女性陣って……」

 

 

「あははは…………やっぱり気づくよね。そう、彼女達は皆イッセー君に好意を持ってるんだ。当のイッセー君本人は鈍すぎて、気付いてないか、勘違いしてるみたいなんだけどね」

 

 

「クソォォォォォ!!!!!!何で兵藤ばっかりなんだぁぁ!?」

 

 

匙君が血の涙を流しながら、絶叫した。

 

 

「しかも本人は意識してないだと!?この状態で!?本当にスゴイんだか、バカなんだか分からん!

にしても…………クッソ〜〜………やっぱり腹立たしいなぁ。しかも、あんな美少女たちと同居だと!?

俺なんか会長とは何も進展無しだって言うのによぉ。

やっぱり、あのプロジェクトISM参加しとくんだったぜ………」

 

 

ん?今聞き捨てならない事を聞いたような?

 

 

「匙君?まさか、参加しないよね?」

 

 

「ああ、参加はしてないけど、男子連中がうるさくてさ。何かあいつのホモ疑惑ネタの紙の大量印刷を頼まれて―――って、木場?何で剣なんか出してるんだ!?」

 

 

「うん、君の印刷したその紙にはね、イッセー君の相手は僕だ、ってデマが書いてあったらしいんだ」

 

 

 

サーーっと匙君の顔が青くなる。

 

 

「き、木場?俺たち友達だよな?」

 

 

「もちろん♪だけど、それはそれ、これはこれだよね?」

 

 

僕はニッコリと笑みを作りながら、切り掛かった。

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 一誠side

 

 

 

 

ギャァァァ……………

 

バサバサッ………

 

鳥(?)が鳴いて、側の木から飛び立った。何か悲鳴も聞こえたような気もしたんだけど………

 

 

俺は部長たちと離れて、使い魔探しを敢行中。だけど、一向に使い魔の、つ、の字も見つからない。

俺の動物除けスキルは特筆ものみたいです………

 

泣くぞ!?ホントに!!

 

 

『すまんな、相棒。俺たちは居るだけで気配を発してしまう。俺以外も同様だ』

 

 

 

けどさぁ、何とかならないの?例えば、オリジンの力で消しておくとかさ?

 

 

『うーん……君の魔力は君自身の魔力を燃料にして、術式に使用して消してるんだ。僕たちの力を消しておくって事になると、僕ら自身の力を消費するんだよ。で、僕らの力は君自身から補充されているから、結局の所それをやると、君は常に力を浪費してしまう状態になるんだ。だから、やめた方がいいかな?』

 

 

 

う………そうか、無理か………

ていうか、俺の魔力を消してる仕組みって、そうなってたんだ。

 

 

『まあ、そう嘆くな。使い魔など居なくとも、使い魔以上の戦闘能力を持った我らが居るのだからな』

 

 

 

『………主、欲張りは良くないぞ』

 

 

う………うーん、けどさぁ?

 

 

『くどい!』

 

 

わ、分かったよ、クロノス。もう少し探したら切り上げるよ。

 

 

『お母様?…………けど、私は…………主様にはまだ早い気もするし…………でも、主様の子供は見てみたいなとも…………ま、孫!?……………』

 

 

 

「『『『『………………………………』』』』」

 

 

 

テミスはどうやら、先日の部長の『お母様』発言の衝撃から立ち直っていないらしい。

 

 

『テミスなど、まだ良いではないか。俺など顕現出来ない上に、お父様とも呼ばれてすらいないのだぞ……

所詮は父の威厳など……………』

 

 

 

あーーー、もうこのドラゴン達は…………

っていうか、父の威厳じゃなくて、二天龍の威厳を取り戻せよ………

 

 

って、いつの間にかゴミ山みたいな所に出たぞ?

冥界でもゴミの不法投棄って………

 

 

ん?

 

 

俺はゴミ山の中でカラフルで小さいものが、動き回っているのが見えた。

遠目で観察してると、どうやら色々な遊びをしているらしい。

 

 

鬼ごっこやら、おしくらまんじゅうか?

 

 

たまに、その内の一匹(?)が倒れたり、その上に乗ったりと遠くから見ても楽しそうに遊んでいる。

 

 

なぁ、アレは何なんだ?

 

 

『残念ながら相棒、俺もあんな小さな存在は知らん。昔は白いのとばかりと争っていたからな』

 

 

そっか。この世界に昔からいるドライグでも分からないか………

まぁ、それもそのはずか。ドライグはその昔、「白い龍(バニシング・ドラゴン)」と呼ばれたドラゴンと争ってばかりだった、って聞いたからな。

 

 

うーん、試しに近付いてみるか。何だか人っぽい姿形をしてるから言葉が通じるかもしれないし。

 

 

 

俺はそのカラフルな小さな一団に近付いて、話しかけてみた。

 

 

「こんにちは、ちょっといいかな?」

 

 

すると、大きな帽子に各々カラフルな服を着て、身長10センチほどのデフォルメされたかの様な、三頭身くらいの彼らは一斉にコッチに注目した。

 

 

「「「「「「「ぴ……」」」」」」」

 

 

「ぴ?」

 

 

 

「「「「「「「ぴーーーーーーーーーーっ!!!」」」」」」」

 

 

「わっ、ちょ、ちょっと!?」

 

 

一斉に逃げ出してしまった………

 

ああ………

 

 

と、肩を落としていると、小さく球状の物体が2つほど足元に転がっていた。

ツンツンと突くとにわかに揺れる。もしかして、と思いくすぐるように突く。

 

 

「わ、わひゃーーー!」

 

 

球状だったそれは、先程までいた彼らと同じような恰好の状態に戻った。もう一方も同じように。

くすぐり過ぎたのか、ぐでんと脱力した様な状態に。

 

 

 

俺は試しに対話をしてみる事にした。

 

 

「えっと、驚かせてごめん。少し話がしたかっただけなんだ。だからそんなに怯えないでくれないか?」

 

 

「たべるんと、ちゃいます?」「きゅうしにいっしょう、てきな?」

 

 

んー、何だかタドタドしい言葉遣いだな……

 

 

「食べないよ。えっと、君たちは何なんだ?」

 

 

二人(?)は顔を見合わせて、それから俺を見て首を傾げる。

 

 

「「さぁ?」」

 

 

「えっと、自分達が何者か分かんないのか」

 

 

「わからんです」「せっぷくにて、つぐなうしょぞん」

 

 

「わー!ストップストップ!切腹はしなくていいから」

 

 

「いのち、ひろったです?」「もうけもんだ!」

 

 

深いところまで突っ込んではいけないみたいだな。難しい………

 

 

「でももうじき、つちにかえるです」「おなかすきましたゆえ」

 

 

それだけ言うと、再びぐでんとなる。

あ、そう言えば……

 

 

俺は異空間に手を突っ込んでは、レイアとアグリアとで作った大量のラスクを前に出した。

二人はそれに食いつくように注目した。

 

 

「なんです?なんですこれ?」「しあわせな、においするです」

 

 

「これはラスクってお菓子だよ。見た事無いか?」

 

 

「「さぁ?」」

 

 

「まぁ、甘いお菓子だよ。食べる?」

 

 

俺がそう言うと、二人とも大量のラスクに頭から突っ込んだ。みるみる内に減っていき、3分後くらいには跡形も無くなっていた。

 

ん?人数が何だか………

 

えっと、1、2、3、4、5?

 

 

「えっと、増えてないか?」

 

 

「たのしいこと、あればふえますが?」「ぞうしょく、かんたん?」「じんこう、きゅうぞう」

 

 

 

「何か楽しい事なんてあったっけ?」

 

 

「おなか、いっぱいですから」「あまいしあわせの、あじがあれば」「いままでは、はなのみつがしゅしょくです」「むしとはちがうです」

 

 

…………面白いな、こいつら。

よし、決めた!

 

 

 

「なあ、俺の使い魔にならないか?」

 

 

「つかいま?」「なにする、やくしょく?」「ざつよう?」「しゅじゅうかんけい」「すれーぶ、さーばんとでは?」

 

 

いや、スレイブは奴隷………

 

 

「そういう小難しいのじゃ無くてさ。確かに雑用を頼んだりする事もあるかもしれないけど、基本的に自由にして良いし、在り方は任せるよ。どう?」

 

 

「それ、おもしろいです?」「めりっとは、なんぞ?」「ひようたいこうか、にみあうならば」

 

 

なかなかドライだな……

費用対効果に見合うか……

 

 

「毎日は無理かもしれないけど、さっきみたいなお菓子が報酬ってのは?」

 

 

 

「「「「「…………………」」」」」

 

 

あれ?ダメか?

 

 

「わっほーい!」「あまいのいっぱい!」「りそうてきな、ろうどうかんきょう」「かちぐみやんけ」「むしょくではなくなるです」「はろーわーく、いらず」「しゅうしょくさき、きまったです」「せいかつほご、ひつようなし」

 

 

どうやら、OKみたいだな。

っていうか、こいつらにハローワークなんかあるのか?生活保護も。

なんて、質問もさっきみたいな事になりかねないから、止めておこう。

なんかまた増えてるな………

 

 

「じゃあ、契約してくれるか?」

 

 

「「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」

 

 

俺は魔法陣を展開して契約を始める。確か部長に言われてた契約の時の言葉は……

 

 

「兵藤一誠の名において命じる。汝我が契約に応じよ」

 

 

魔法陣が光って、光が消えた。これで契約完了か?

 

 

試しに先程の魔法陣を展開して、来るかどうか確かめる。

 

 

 

魔法陣が光って転移されて来たのは、また違った恰好の奴だ。あれ?

ここにいる9人に、俺の手のひらにもう1人乗って、合計10人になってしまった。あれぇ?

 

 

「これ、どういう事?」

 

 

「さぁ?」「あずかりしらぬです」「とっぱつじしょう?」「ふぐあい?」「きのうふぜんです?」「きにすること、ないのでは?」

 

 

いやいや、気にするって!

うーん、でもここで考えても分かんないしなぁ。

しょうがない、一度合流しよう。

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

 

 

 

「部長、只今戻り――って、うおっ!?どうした、サジ!?」

 

 

そこには、グデェと伸びきったサジがいた。その上には4本足に、首が3つ生えた全長1メートルくらいのドラゴンが鎮座していた。

 

 

それぞれの頭に生えている角がやや丸みを帯びている所を見ると、まだ幼体か?

いや、それより助けないとか。

 

 

俺は3つ首のドラゴンをどかして、『時の支配者たる時計(タイム・ルーラーズ・ウォッチ)』でサジを回復した。

 

 

 

「えっと、何があったんだ?」

 

 

「ぐうぅ………聞いてくれ、兵藤。木場にいきなり、切り掛かられた上に、そのヒュドラを使い魔にした後に襲われたんだ……

毒が回って死ぬかと思ったぜ………」

 

 

当のヒュドラは大層上機嫌そうに舌をチロチロ出して、サジに擦り寄ろうとする。

 

 

「はは!良かったじゃないか。懐かれてるみたいで」

 

 

「あのなぁ!こいつの棘には毒があるんだぞ!?擦り寄られなんかしたらまた、毒が回って死ぬわ!」

 

 

サジは何とか手で全力でヒュドラを遠ざけようとする。

と、後ろから会長がサジに声を掛ける。

 

 

「何を贅沢な事を言ってるんですか、サジ。そこまで強力な使い魔は居ませんよ。使い魔の躾も主の義務ですよ」

 

 

「そんな事言っても会長〜〜……何とかこいつ、クーリングオフ出来ないんすか?」

 

 

「サジ?私の眷属がそこまで情けない言葉を発するのは許しませんよ?」

 

 

会長のメガネがギランと光る。おおぅ、厳しいなぁ。

 

 

 

「そうだぜぃ、兄ちゃん?そのヒュドラは今でこそ幼体だが、成長すれば首も増えるし、体だって50メートルを超える巨体の奴だっている。ま、最終的な大きさは結構個体差があるんだが………

だが、こいつは幼体で既に、1メートルを超えてるんだ。これだけ大きいのを使い魔にしたのは兄ちゃんが初めてだ!相当デッカくなるぜ!」

 

 

「あーー!もう分かりましたよ!こいつにしますよ!」

 

 

サジは若干ヤケ気味になりつつも、諦めたようだ。

 

 

「イッセーさん!私も使い魔を手に入れましたぁ」

 

 

後ろからは、アーシアが嬉しそうな声で話しかけてくる。その腕の中には、美しい蒼い鱗を持った小さなドラゴンがいた。

 

 

「そいつがアーシアの使い魔になったのか?」

 

 

「はい!私の使い魔になってくれた、蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)のラッセーくんです!」

 

 

ギャァと、アーシアの腕の中で嬉しそうに声を上げるラッセー。

 

 

「うんうん。さっきの兄ちゃんの件でも驚きだが、この蒼雷龍(スプライト・ドラゴン)は心の清い者にしか懐かないと言われてるんだぜ。ここまでだって、前代未聞だって言うのに、今回はまだ驚く事が起こったぜ!」

 

 

まだ驚く事が?

 

 

「ふふん♪私の事よ」

 

 

現れたミラの頭の上には青緑色の耳の大きな生物が乗っていた。大きさは30センチくらいか?腹の辺りにリング状のものを装着している。

 

 

「えーと、そいつは?」

 

 

「チーグル族って言うらしいわ。ライガってのに襲われてるのを助けたら、恩返しに私に仕えろって長老に言われて私の、一応使い魔みたいなものになったわ。契約が悪魔のそれと違って、イフリートたち、精霊の力を使った契約だけどね」

 

 

なるほど。それで、一応って訳ね。

 

 

「ミュウですの!よろしくですの!」

 

 

「え、そいつ喋れるの?」

 

 

「ええ、お腹の辺りに付けてるリングがあるでしょ?ソーサラーリングって言うらしくて、それを付けてる間は人語を話せるのよ」

 

 

「はい、ミラさんの言う通りですの!ミュウはミラさんに恩返しをするためにも、ミラさんにお仕えするんですの!」

 

 

ふんす、と胸を張るミュウ。へぇ、じゃあこれで全員使い魔をゲット出来たってことか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、部長が話しかけてきた。

 

 

「で、イッセー?あなたは使い魔を見つけたのかしら?」

 

 

「はい、見つけて契約もしましたよ。えーと、あれ?どこ行ったんだ?」

 

 

「ごとうじょう〜」

 

 

俺の頭の上に契約した内の1人が出てきた。どうやら俺の髪の中に隠れてたみたい。

 

 

 

「「「「「「「「「「「………………………………」」」」」」」」」」」

 

 

あれ?ダメですか?

何か部長が頭に手を当てている。

 

 

「イッセー?何かしら、それは?」

 

 

「「さぁ?」」

 

 

 

おっ、俺の頭の奴とハモった。

 

 

 

「さぁ、ってあなた…………はぁ、せめて名称の分かるものを使い魔にしてちょうだい」

 

 

と、ザトゥージさんだけ口をアングリと開けている。

 

 

「そ、そそそいつは…………お、おい白黒の兄ちゃん!そいつは一体どこで見つけたんだ!?」

 

 

 

 

 

 

「へっ?向こうのゴミ山に居ましたよ?」

 

 

「なるほど………俺は今まで森の中だけを調べてたから見つかんなかった訳だ」

 

 

ザトゥージさんが考え込んでいる。え、何?こいつそんなに珍しいの?

 

 

 

「分かんない、といった顔だな。そいつは妖精さん。噂だと、大抵はすぐ逃げられちまって捕獲は困難な上に、生息地がどこかも謎。いつの間にか消えてたり、増えてたりする謎の存在なんだぜ!

それが、使い魔とは………

長年、使い魔ハンターをやっている俺も初めてだぜ!」

 

 

「へぇ、お前そんなにすごい存在だったのか」

 

 

「しらぬ、ぞんぜぬでしたが?」

 

 

そですかー。

 

 

「とにかく、そいつの特性はよく分かっていない。分かっているのは、集まると面白い事をしでかす………そうだなぁ、所謂超常現象を引き起こすらしいぜ?」

 

 

「へぇ………そう言えば、俺は本来9人とだけ契約した筈なのに、他のとも契約しているみたいなんだけど?」

 

 

再び考え込むザトゥージさん。

 

 

「恐らく、妖精さんは分裂の様にして増えるんだろう。で、分裂の大元は同じだから、少数と契約したが、同時に全ての妖精さんと契約してしまったんじゃないか?」

 

 

!?え、マジで!?なら、俺は一体何人の妖精と契約してる事になるんだ!?

 

 

「まさか、ここまで前代未聞が揃うとは………俺も驚きだぜぃ!!」

 

 

そっか、使い魔を専門にしてる人でも驚くくらいなのか。

 

 

「まぁ、細かい事はいいか。取り敢えず、これからよろしくな。妖精さん」

 

 

「よろしくされるです」

 

 

 

とにかく、俺たちは全員が無事に使い魔を得る事が出来たのだった。

 




はい、という事で一誠の使い魔は、妖精さんです!

訳のわからない、不条理アイテムを作る彼らですね。
一誠は戦闘能力がアレですから、別段強い使い魔はいらないだろうと思いこうしました。ついでに出てきた、一誠の動物除けスキル。因みに自分も、なぜか猫に物凄い警戒されます。傷つきます・・・(結構ガチで)


そして、匙の使い魔はヒュドラですね。クトゥルフ神話なんかに出てくるあいつです。

アーシアは原作通り。そして、ミラはミュウを使い魔にしました。
ミュウファイアなんかも、いずれは使う予定。


どうでもいいですが、プロジェクトISMを拡散した犯人は匙でした。ただし、本人はその事を自覚してませんでしたが。


因みに、一誠は女性陣の気持ちにハッキリとは気付いてないです。もしくは勘違いしていて、恋愛の方に進めないでいます。(今のところ。匙ではないですが・・・爆発しろや・・・)






さて、次回から第3章に突入です!


乞うご期待!!
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