ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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A Happy New Year!!!!


明けましておめでとうございます!
メラニンでございます!


今年は2015年!未年!

新年が始まったって、感覚は薄い自分がいます!
皆さんは、どうお過ごしでしょうか?
自分はこれを執筆中。弟どもは初詣に行きました!自分は昼間に行きます!
だって、寒いですもん!

さてさて、本年も何卒よろしくお願いします!


ではでは、挨拶はこのくらいにして、停止教室スタートです!
どうぞ!


第5章 停止教室のヴァンパイア
第1話 紅髪魔王様との対話です!


―― 一誠side

 

 

先日の下着ドロボーの事件から数日。ゼノヴィアも我が家にホームステイする事になり、一層我が家は賑やかになった。

で、今はすっかり初夏だ。朝はまだ少し肌寒く感じる事がたまにあるけど、昼間は日本特有の湿度と気温で暑い………

制服も衣替えをして夏服に変わり、いよいよ夏本番に突入していく。

因みに、皆夏服は似合っていた。まぁ、素直に皆元から可愛いか美人だから、何着ても似合いそうだけど。

 

 

さて、今日も俺は悪魔稼業に精を出しているんだけど、今回のお相手には少し問題があった。

なぜなら、今俺の前に居るのは――

 

 

「よう、赤龍帝。いや、兵藤一誠。まぁ、自己紹介しとくか。俺はアザゼル。堕天使共の総督をやってる」

 

 

そう言うと、アザゼルは漆黒の翼を6対12枚の翼を広げた。

浴衣を着て、前髪の部分だけが若干金髪掛かっている。

コイツが……

 

 

「そうですか……で、堕天使のトップが一悪魔である俺に何の御用で?」

 

 

「まぁ、そうツンケンすんなよ。………ってのは、流石に無理か?」

 

 

「ええ、まぁ。何しろ、仲間を殺されてますし。その子は悪魔に転生する事で今も生きていますが、許せる事じゃないです。それにこの前は、そちらの幹部が直々にコチラに迷惑を掛けに来ましたから。何でも、戦争が目的で悪魔に喧嘩を売るつもりだった様ですが?」

 

 

「はっは!噂に聞いていたとおりだな。自分も殺されただろうに、それよりも仲間か。

まぁ、それに関しては済まないと思ってる。コカビエルの方は冥界の最奥の一つである、コキュートスで永久冷凍の裁きを受けた」

 

 

「…………」

 

 

「はぁ~~~~………コカビエルの件にに関しては俺からも謝るよ」

 

 

バッと振り返ると、そこにも見知った人物が居た。

 

 

「やぁ、こんばんは、赤龍帝クン。そんなに警戒しなさんな。何もしないよ。君に手を出そうものなら、ヴァーリに次は無い、って釘刺されてるし。もう、あの子怖いのなんのって」

 

 

「本当に、堕天使の組織に居たんだな」

 

 

「まーね。一応所属してるってだけだよ。忠誠心なんかこれっぽっちも無いから安心しなよ」

 

 

「ったく………おい、翔!お前減給すんぞ」

 

 

「はぁ!?何でさ?」

 

 

「当たり前だ!一応部下なら、上司の目の前で忠誠心なんかない、なんて言うんじゃねぇ」

 

 

「まー、こんな感じでさ。アザゼルは研究者としては優れてるんだけど、組織のトップとしてはイマイチなんだよ。部下の抑制が出来ないからね」

 

 

「………ちっ、まぁそこに関しては認めるがな。まぁ、済まなかった、赤龍帝。取り敢えず、お前には謝罪は入れておかないと、後で北欧のクソジジィが出て来るからな」

 

 

「………で、要件はそれだけですか?帰っていい?」

 

 

「いや、まだだ。そこの武器オタク――」

 

 

「誰がオタクだ!研究者だろうが!この神器オタク!」

 

 

「あー、そこの研究者クンにお前を調べて貰ったんだが、少し気になる結果が出てな。お前は『誰』だ?」

 

 

「は?兵藤一誠だ。さっき自分でもそう言ったろ?」

 

 

「……いや、済まない。お前の力は少し異質なんでな。文字通り何か性質が違う。この『世界』において、な」

 

 

「………どういう意味だ?少し毛色が違うだけだろ?まだこの世界に知らない事が有ったって事じゃないか?それこそ、研究者冥利に尽きるんじゃないの?」

 

 

「はいはい、ここまでここまで。これ以上ここに居ると、アザゼルが君の解剖始めちゃうかもよ?」

 

 

「それは、御免被る。じゃあな」

 

 

俺は魔法陣で転移した。

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――福山side

 

 

 

 

俺は福山翔。武器関連が専門の一応研究者の端くれだ。堕天使の組織『神の子を見張る者』に所属してるけど、一応は人間だ。

まぁ、色々あって昔だと考えられないような能力を持ってる。

本当に昔は普通の子供だったのになぁ……(シミジミ……)

で、今は上司と反省会中。

 

 

「はぁ~~~~………なーに、やってんのさ。ただの謝罪だけじゃ無かったの?あのままだったら、ここで衝突してもおかしく無かったよ?」

 

 

「………ああ、そうだな」

 

 

あらら、シンキングタイムに入ってら。ダメだこりゃ。

 

 

「まぁ、確かにあのデータは気になるけどねぇ」

 

 

「ああ、特に『赤い龍』もマズイが、もう一匹ヤバいのをアイツは飼ってやがる。本人は気付いて無いだろうが――」

 

 

「知らず知らずの内に力が相殺されてる、でしょ?なのに、怒った時の一撃はあの威力。

それにしても、あんなのが体の中で衝突を続けてるのによく死なないねぇ。多分アレはドラゴン同士も気付いて無いんじゃない?多分あの魔力が原因で。

ま、死なないのは母の愛ってヤツのお陰なのかな?」

 

 

「………不確定分子のリストにまた上げといてくれ」

 

 

「いいの?」

 

 

「ああ、最悪の場合アイツを殺す必要も出て来るからな」

 

 

「あー、ヤダヤダ。物騒だねぇ。そうなったら、ヴァーリに何されるか・・・

考えないでおこう………そうならない事を祈るよ」

 

 

「俺だってそうだ。あと、データは――」

 

 

「完璧に消去したよ。今度は抜かりは無いよ。当然ここでの事もオフレコにする」

 

 

「ああ。だが必要な事だけはシェムハザに言っといてくれ」

 

 

「はいはい。じゃ、一応要件は済んだから、シェムハザさんに報告だけして俺は帰るよ。あとついでにトビーと刃にも会ってくわ」

 

 

「何だ、それで帰るたぁ、随分早いじゃねえか。何かあるのか?」

 

 

「………いやぁ、家で帰りを待ってくれてる人が居ると良いよね♪」

 

 

あ、光の槍出してきた。

 

 

「………何だよ………揃いも揃って、俺を未婚と罵るかあぁぁぁ!」

 

 

「はははははは、俺には帰りを待ってる人が居るから、やられないよ。じゃ!」

 

 

「逃がすかぁぁぁぁ!!」

 

 

俺とアザゼルの空中鬼ごっこは俺が結局勝った。

ちゃーんと、無事に家に帰りました。

 

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―― 一誠side

 

 

「ふざけてるわ!」

 

 

珍しく部長は声を荒げて、怒りを露わにしていた。

原因は俺が今回かなり早く戻って来たから、不思議に思われて、皆が揃ったところで事情を聞かれたらこうなった。

 

 

「イッセーは、大丈夫だったの?何かされなかった?」

 

 

「まぁ、大丈夫でしたよ。話しただけでした」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、アイツは多分『俺』に若干気付いてる節があったな………

 

 

『そうだね。多分あれ以上詳しくは分からない筈だけど、用心に越した事は無いよ。極力近付かない方がいいね』

 

 

『そうだな、オリジンの言う通りだ。少なくとも今のお前は、「兵藤一誠」なのだからな』

 

 

………分かってるよ。俺だって、向こうの世界に迷惑は掛けらんないしさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう……でも一体何時からこの街に潜伏してたのかしら?」

 

 

「………少なくとも、俺が悪魔になった後くらいか、もしくは、それよりも前だと思います」

 

 

「………アザゼルが居たのを知っていたの?」

 

 

「ええ、まぁ。厳密に言うと、アザゼルかどうかは知りませんでしたが、とにかく大きな力を持ったヤツが居る事には気付いてました」

 

 

「はぁ………今度からそういう事は報告しなさい」

 

 

「はは………すいません。今度からそうします」

 

 

「それにしても一体アザゼルは何を考えて……」

 

 

「アザゼルは昔からああなのだよ、リアス」

 

 

全員が振り返ると、そこには部長と同じ腰くらいまである、紅の髪が印象的なコート姿の男性と、メイド服のグレイフィアさんが立っていた。

あれ、この人って………

 

 

「お、お兄様!?何故ここに!?」

 

 

えっと………

じゃあ、ヤッパリこの人が……

 

 

「ああ、楽にしてくれて構わないよ。私もここにはプライベートで来ているんだ」

 

 

「お兄様……今日は一体どの様なご用ですか?お兄様は冥界を取り仕切る魔王なのですよ?それが一悪魔の元に来るなんて……」

 

 

「ははは、妹の公開授業があるんだ。それを聞いては魔王の仕事を放り出してでも来るさ。なに、魔王の仕事も日を早めて推し進めたから、問題はない」

 

 

「ど、どうして、それを……っ!?グレイフィア、貴女ね。お兄様に教えたのは」

 

 

「お嬢様は迷惑と感じられるでしょうが、サーぜクス様はここの理事も兼任してらっしゃいます。いずれは明るみに出たと思いますが?」

 

 

「く……」

 

 

はは…………

流石はグレイフィアさん……

 

 

チョンチョンと肩が叩かれた。

 

 

「あの、イッセーさん。公開授業とは何ですか?」

 

 

「あー………ここの学校は保護者以外にも、ここを志望する中学生や他の教育関係者とかを対象に授業を公開する日があるんだよ」

 

 

「そ、そうだったのですか」

 

 

「なるほど………それで学外からの評価を得る訳か。確かに一番手っ取り早い方法だな」

 

 

おお、ゼノヴィアが感心している。

 

 

「あー、なるほど。それでアンタとリアスは私達にあんな事言った訳ね?」

 

 

「えっと……まぁ、はい………」

 

 

ミラの質問に俺は首を縦に振った。確かに変に思われただろうからな。あんな事言ったら。

そう、俺と部長はここ最近結託して、ある事に関する協力体制を敷いていたんだ。

バレませんように(切実)

 

 

 

 

 

 

「君が赤龍帝――兵藤一誠君かい?」

 

 

魔王様の視線が俺に移った。

うん、微妙に緊張するな。

 

 

「は、はい。兵藤一誠と言います。至らないながら、リアス・グレモリー様の『兵士』を任されております」

 

 

「ははは!今代の赤龍帝は随分謙虚な様だね。それに人望もあるようだ。君の様な者が妹の眷属で私も安心だ」

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

「そんなに緊張しないでくれたまえ。先ほども言ったが、私は今回プライベートで来ているんだ。いっそのこと無礼講でも構わないよ」

 

 

……思いの外、軽い人みたいだ。

 

 

「……お兄様、魔王がやはり冥界を空けるというのは――」

 

 

「実はこれは仕事でもあるのだよ。今度この学園で3大勢力の和平を結ぶ事になった」

 

 

「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 

 

俺たちは揃って驚いた!まさしく寝耳に水だ!

だって、つい先日コカビエルがこちらに攻めて来たばかりなんだし。

 

 

「この学園には不思議と様々な力が集まるようでね。堕天使の幹部、魔王の血縁者、聖魔剣使い、デュランダルの使い手、未確認の神滅具、白龍皇そして赤龍帝。二天龍の力の使い手の周りには力が集まると聞く。君はどう思うかな、赤龍帝――兵藤一誠君?」

 

 

 

「………………確かに、力は力を呼ぶと言うのは事実だと思います。ですが、結局はそれらの力を振るう人によるのだと思います。力はただ力であるだけです。それを行使する者によって、それが『善』にもなり、『悪』にもなると考えます。どんな物にだって二面性はありますから」

 

 

「なるほど、至極真っ当な意見だ。それに二面性か」

 

 

「はい。聞こえのいい『夢』や『意志』も見方を変えてしまえば、『欲望』や『エゴ』になってしまいますから」

 

 

「ははは!君は中々面白い事を言うね。どうだろうか?もう少し私は君と話をしてみたい。折角だし、妹の下宿先の様子も見てみたいとも思っていた。君のお宅に尋ねるのはご迷惑かな?」

 

 

「いえ、問題無いと思います。そもそも家の改修をおこなってくれたのは、部長のお父様ですから。そのご家族であれば何時お越しいただいても平気だと思います」

 

 

「そうか、それならば是非ともその厚意に預かろう。グレイフィアの言う通り中々君は好青年の様だね」

 

 

こうして、魔王様の我が家への訪問が決定した。部長が最後まで反対してたけど。

さて、こうは言ったものの俺は別の事で頭が一杯だった。それは、如何にしてアレをバレないようにするか。アレが何かって?そりゃ、ねぇ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

「これはサーゼクス殿、お久しい。直接会うのは何年振りでしょうな」

 

 

「ははは、刃紅殿もお変わりないようで。直接会ったのは、あなたから猫の少女を託された時以来ですかな」

 

 

俺たちの目の前では魔王様と父さんが固く握手を交わしていた。

あれ、この2人会った事あるんだ。

 

俺がハテナマークを浮かべていると、小猫ちゃんが補足を入れてくれた。

 

 

「私が先輩の前から姿を消した後、保護してくれたのがサーゼクス様だったんです。その後、部長の眷属になりました」

 

 

「あー、なるほど。じゃあ、黒歌の指名手配の件と小猫ちゃんとの件で、サーゼクス様には結構恩があるんだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「グレイフィアちゃんも久しぶり!今日くらい、メイドはOFFしたら良いのに!」

 

 

「いえ、私は……ですが、そうですね。久しくあなたにはお会いしてませんでしたから、お話くらいは……」

 

 

「うん!一杯話したい事があるのよ!」

 

 

どうやら、母さんとグレイフィアさんも知り合いだったらしい。まぁ、これも不思議はないのか?

 

 

 

 

 

 

それから、大人組はそこに兄さんが帰ってきた事と、ノヴァさん、ヴェルさんも現れた事により、宴会状態になった。

酒の肴に俺や部長の過去話の語り合いが発生して、俺と部長は終始顔が真っ赤だった。

マジで生き地獄ですよ……

そう、それで大分俺は油断していたんだ。グレイフィアさんが、ある発言をした事によって俺のここ数日の努力は水泡に帰した。

 

 

「ところで、刃紅様とコーネリア様?」

 

 

「む?」

 

 

「もー、コーネリアでいいって」

 

 

「いえ、そういう訳には………お二人は、公開授業の件はご存知ですか?」

 

 

ビシッと俺は固まった。

そばに居たミラが小声で話しかけてくる。

 

 

(計画が破断して残念ね、ふふっ)

 

 

と、笑う始末。そう、ここ数日行っていた計画というのは、如何にして公開授業の日取りをバレないようにするかだった。その為に、学校の連絡事項やプリントなどは俺と部長で情報統制を掛けていたんだ。まぁ、皆からプリントを回収したり、口裏を合わせてくれと頼んだりetc...

まぁ、その代償は、また皆のお願いを聞くという事になった。

ただ、部長と俺の努力はサーゼクス様とグレイフィアさんの訪問、及び発言で台無しになってしまった。

 

 

当然、母さんはコレに食い付くわけで…

 

 

「イっちゃん?どういう事かな?私はそんな事聞いてないけど?」

 

 

あぁ………

母さんが怒ってる………

 

 

「そ、その、俺ももう高校生なんだし、正直来られると恥ずかしいと言うか……」

 

 

「それでも、言いなさい!イっちゃんの授業を受けてる姿をシッカリ残して、アルバムを増やすんだから!」

 

 

「だから嫌なんだよおぉぉぉ!」

 

 

「ははは、諦めろ、イッセー。俺も通った道だ。大丈夫だ、俺も母さんが暴走しないように付いて行くから」

 

 

「兄さん……」

 

 

「今からお前を、どういう風にからかうか楽しみだ」

 

 

「よし!アンタは絶対に来るな!!」

 

 

「ふむ。で、その公開授業は何時なのだ?」

 

 

「はい、週明けの月曜日になっております。その間と和平会談までの期間で、私と主人はこの地域の視察をしようと考えております」

 

 

「そうか………では、サーゼクス殿、グレイフィア殿。我が家に滞在するといい。今から、宿泊施設を探すとなると、大変でしょう。今の情報の代わりだと思っていただきたい」

 

 

「おお、それは有難い!」

 

 

「え、ちょ、ちょっと、待ってよ、父さん?え?

父さんももしかして……」

 

 

すると父さんはイキナリ携帯を取り出して誰かに連絡を掛け始めた。

 

 

「私だ。来週の月曜日にあった定例会だが、別件が入った。翌日に持ち越しだ。――ああ、そうだ。それに、その日はクライアントも来ないな?――ふむ、ではそうしてくれ」

 

 

父さんは携帯を仕舞うと、そのまま何事も無かったかのように、グラスを手にし始めた。

 

 

「……父さん?まさか、父さんまで……」

 

 

「……ちょうど、仕事が休みになってな」

 

 

「休みにしたんだろおぉぉぉ!揃いも揃って、何準備万端にしてんだ!?」

 

 

「やったね、ヴェル!来週の月曜日は休みだよ!暇つぶしに、私達も行こう!」

 

 

「そうですね。久しぶりに学校の雰囲気が恋しいですし」

 

 

「ちょ、待てやぁぁぁ!」

 

 

ああ、マズイ!コレはマズイ!何でワザワザ俺を見に来る人こんなに増えてんの!?

 

 

「ははははははは!いっしぇー、お前のかじょくは、愉快らなー!わらしも、楽しいぞ!」

 

 

顔を真っ赤にしたゼノヴィアが腕を首に回すようにして、体を密着させて来る。色々と当たってるんだけど、それよりも!

 

 

「おい、ゼノヴィア………お前、酒呑んだだろ?」

 

 

「らにおう!?わらしは、清い信徒らぞぅ!そんなころは、無い!………ウィック……」

 

 

「酒臭っ!?ちょ、待って!誰だ、ゼノヴィアに酒吞ましたの!?――ぐわっ!?」

 

 

俺は突然仰向けに倒れた!目の前からアーシアが突っ込んできたからだ!ちょ、待って!まさか……

 

 

「ふにゅ~~~~………いっしぇーしゃーん。私もいますぅぅ!私も見れくらさい!」

 

 

「こっちもかあぁぁ!ほ、本当に誰だあぁぁ!」

 

 

ハッと思い、周りを見るとオカ研の女性陣の方々全員顔が真っ赤だ!

え、何で!?よく見ると、兄さんの手元には黒い空間の穴が出来ていて、グラスに何かを注いでる。

手元には、父さんがよく飲むウィスキーの瓶と、大量のジュースが………

 

 

 

 

 

 

 

……………つまり、

→空間の穴を開けて、皆のグラスを集める。

→そのグラスに酒を注ぎ、大量のジュースで割って、バレないようにする。

→元に戻す。

→皆が呑む。

 

 

 

…………正解♪

 

 

 

 

 

 

「また、アンタかあぁぁぁぁ!」

 

 

「いやぁ、いいだろ?こういうのも」

 

 

「良くないわ!コッチは――ぐむっ!?」

 

 

顔の正面に柔い感触が………

 

 

「あぁ……イッセー君の感触ですわぁ」

 

 

「むーっ!?んんん!?」

 

 

俺は朱乃さんの胸に顔を埋められていた………

い、息が………

 

 

「ぶはっ!?――ぶ、部長!?ちょ……」

 

 

今度は部長に引き剥がされて、部長の方へ………

俺の顔の横には、また……

 

 

「ちょっと、朱乃!この子は私のよ!絶対に渡さないわ!」

 

 

「部長!?落ち着いて!目が据わってる!目が据わってますから!」

 

 

「いっしぇーはぁ、元々私達のご主人様にゃぁ。だからぁ、私達のものにゃぁ」

 

 

「……しぇんぱぁい、離しましぇん」

 

 

「お前らもかあぁぁ!ちょ、母さん!?」

 

 

「スヤァ~~~~………」

 

 

………そうだった。母さんは酒が入ると直ぐに寝ちゃうんだった。

どうする!?

兄さんたちはこの状況を楽しんでる様にしか見えないし、サーゼクス様もニコニコ見守ってるだけだ!

いや、あなたの妹さん大変ですよ!?

 

 

 

キュ………

と、俺の服の端を掴んで、顔が真っ赤なミラが………

あ、このパターンはヤバイ………

 

 

 

「……………私じゃらめなの?」

 

 

!?

マズイ!?コレは想定してなかった!

 

 

「ちょ、ミラ。落ち着こう」

 

 

「私のこと嫌い……?」

 

 

「いや、そんな事は――」

 

 

「……ふぇ」

 

 

え?あれ?ミラが涙目に……?

 

 

「……わ……私と……約束だって……した……のにぃ……ぐすっ………」

 

 

「ミ、ミラ、ストップ!ストップ!覚えてるよ、約束だろ?俺はちゃんと約束は守るから!」

 

 

「……ホント?」

 

 

な、なんだか、こんなしおらしいミラは新鮮すぎる!

 

 

「ホント、ホントだって!」

 

 

「……なら……私のこと……す……す……」

 

 

「す?」

 

 

「きゅう………」

 

 

バタン………

 

 

「ミ、ミラァァァ!?」

 

 

ミラが急に目を回して、仰向けに倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それを境に皆意識を失うか、うつらうつらし始めたので、グレイフィアさんが全員の介抱をしてくれた。

本当に頭が下がります。

犯人である、兄さんはノヴァさんとヴェルさんから説教を受けていた。本当に反省してくれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

さて、宴会はお開きになり、俺は5階の来客用の部屋でサーゼクス様と向かい合って話していた。

 

 

「いや、それにしても中々楽しい席だった。普段冥界ではあの様に羽目を外して語らったり食事をするというのは、中々出来ないからね」

 

 

「はは……お楽しみいただけたのなら何よりでした。………その、兄がすいません。何だか悪戯好きな人なので」

 

 

本当に前世からは想像できない姿だよな……

どうして、ああなった……

 

 

「いやいや、構わないよ。私もあんなに楽しそうにしている、リアスを見る事が出来たのだ。それが何よりだったよ。それに、君の兄君の仕事の噂はよく耳にするよ。大変に優秀だと言うじゃないか」

 

 

「へ、ヘェ〜、そうなんですか……」

 

 

今の兄さんが?いや、でも確かに前世だと結構優秀だったし、ありえなくもないのか?

けど、コッチじゃ普段からあんなのなのに………

なんか釈然としない……

 

 

「あ、そうだ。言いたい事があるんでした。白音と黒歌の件では有難うございました」

 

 

「いや、構わないよ。むしろ、それが今回の縁にも繋がったと私は考えているのだからね。それと君はアザゼルに会ったそうだね?」

 

 

「ええ、まぁ。自分も呼び出されてビックリしましたけど」

 

 

「それに関しては、こちらもチェックを甘くしていたようだ。済まなかった。それにしても、堕天使の総督殿はせっかちだな。和平会議まではまだ日数があると言うのに」

 

 

「………多分、この前のコカビエルの事件に現れた、堕天使側に所属している男が関係してるんだと思います。何かの計器で俺を調べてましたから。そのデータを見て、直接俺に会いに来たんだと思います。まぁ、それよりも前から居たみたいですけど」

 

 

「なるほど。報告書にもあった、彼か」

 

 

「知ってるんですか?」

 

 

「詳しい部分までは分からないが、優れた研究者である事は知っている。悪魔にとっては兵器にも等しい高度な聖剣を生み出す者として、悪魔側では確保、もしくは抹殺まで話が上がりかけた男だからね」

 

 

「そ、そこまでだったんですか……何だかそんな風には見えなかったんですけど」

 

 

「まぁ、そこは『神の子を見張る者(グリゴリ)』らしいと言えばらしいのだろうね。ところで、話は大分変わってしまうが、いいかな?」

 

 

「?はい、構いませんが」

 

 

「君は将来独り立ちする気はあるのかな?」

 

 

「まぁ、親元からは離れようと思ってますが……」

 

 

「ああ、すまない。そういう事では無いのだよ。リアスの元からだよ」

 

 

「え?」

 

 

予想外の質問に俺は、面食らってしまった。

独り立ち?部長から?

 

 

「私としては、君のような者が妹の眷属である事は大変に喜ばしいのだが、君はそれで収まる人物では無い様に感じてね」

 

 

…………考えた事が無かった。

俺はひとまず、卒業して大学へ行って、就職する。そんな普通の感覚で居たが、俺は悪魔だ。寿命は皆と違うし、身体能力だって違う。まず、普通の会社に就職は無理だ。

仮に事情を知ってる父さんの会社ならどうか?

それも想像が付かない。そもそも、そっちだって無理だ。普通の人間が大半を占める会社なんだし、何年も生きて、年を取らない同僚なんて気味が悪いだけだろう。

なら、悪魔はどういう風に生活しているのか、考えた事が無かった。

いや、多分無意識に考える事を避けてた。それを考えると、俺の時間と俺の家族や、悪友である松田や元浜、桐生の時間は大きく違う。

そして、ミラとも…………

 

 

俺はサーゼクス様のその質問に答える事が出来なかった。今になって俺は如何に甘かったのかを思い知らされた………

 

 

「いや、すまない。君をそこまで考えさせるつもりは無かったんだが………

それにしても、君は思い詰めた時中々、面白い表情をするね」

 

 

「え?」

 

 

「まるで、何か様々な………そう、本当に様々なものを見、そして何かを背負ってきた者の目だ」

 

 

…………ヤッパリ、各陣営のトップ勢は色々と違うんだな。

 

 

「…………先ほどの質問ですが……」

 

 

「うん?」

 

 

「…………正直俺はそれの答えを持っていません。自分がどうすべきなのか。それどころか、どうしたいのかすら分からないんです。少し前までは高校を卒業して大学へ行って、普通に就職する。そんな風に考えていました。

しかし、もうそれは叶わないでしょう。俺の時間と俺の周りにいる人達の時間は違いすぎる。いずれ必ず別れる事をしなくちゃならない。母さんや父さん、兄さんとも………

出来るだけ、長く一緒に居たいですけど、必ず別れが訪れて、その後長い時間を俺は生きるんでしょう。

俺は怖いんです。家族を失った消失感を背負ったまま、そんなに長い時間を生きれるのかが。

それを、俺は今まで多分無意識に考えないようにしてたんです。自分が遺されるってのは辛いですから………」

 

 

「…………そうだね。君の言う通り我々は長い時間を生きる。その分経験する別れの数も計り知れない。だが、だからこそ悪魔は目的を持って生きなくてはならないんだ」

 

 

「目的、ですか?」

 

 

「そう、目的だ。それ無くして、生きれば悪魔はただ生きているだけになってしまう。それは、生きながらに死んでいるのと同義だよ。長い年月を生きた悪魔ほど、その傾向は強くなる。だからこそ、目的が必要なのだよ」

 

 

「………俺は」

 

 

「何も、今出す必要は無いよ。だけど、これだけは覚えておいて欲しい。君は今、レールの分かれ道の上に立っている。先は見えず、幾重にも枝分かれしたレールの上だ。その分かれ道の数だけ、君の可能性は広がっている」

 

 

「『選択』………ですか?」

 

 

「そうだね……そこから『選択』し、様々な未来を描く。そして、その指標として目的が必要なのだよ。そして、人生において『選択』とは必ずしも『二択』では無いのだよ」

 

 

「……………………」

 

 

「おっと、長く語ってしまった様だね。済まないね、私の暇つぶしに君を付き合わせてしまった」

 

 

「いえ、大変貴重なお話でした。有難うございます」

 

 

俺はお礼を言うとその場を離れようとして立ち上がった。だけど、そこでサーゼクス様が話し掛けてきた。

 

 

「そうだ、君にコレを渡しておこうと思う」

 

 

「ん?これは?」

 

 

赤いチェスの駒?

 

 

「それは『悪魔の駒(イービル・ピース)』の『(キング)』の駒だよ」

 

 

「……なぜこれを俺に?」

 

 

「もしかすると、君はそう遠くない内に独り立ちするかもしれないからね。念の為渡しておいたのだよ。今は『(キング)』の駒のみしか渡せない。申し訳ないが、これは――」

 

 

「ええ、分かってます。本来コレは上級悪魔しか手に出来ない、ですよね?今コレを渡した意味は何となく分かります。なるべく、ご期待に添える様には致します」

 

 

「そうか、それは大変に良い事が聞けたようで、安心したよ。できれば、君には妹と冥界を支える存在になって欲しいのだよ。色好い返事が聞けたようで何よりだ」

 

 

「はい、できる限り頑張ります。では、失礼します」

 

 

バタン……

 

 

俺は部屋を出て、改めて手の中にある赤い駒を握り直した。

俺の目的――

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ユリウスside

 

 

 

「さて、そろそろ出て来ても構いませんよ。イッセー君も行ったようですしね」

 

 

ギギギ………

バタン!

 

 

俺、兵藤ユリウスは来客用の部屋にある隠し扉を介して、隣の部屋からイッセーとサーゼクスさんの話を聞いていた。ついでに、先ほど起きた母さんも同じく様子を伺っていた。そのさらに隣にはグレイフィアさん、俺の部下であり秘書のノヴァ、ヴェルも同様だ。親父だけは『何を話すかは分かる、そして、その結末もな』

そう言って、此処には来なかった。

 

 

取り敢えず、俺たちは互いに座って、グレイフィアさんが先ほどの宴会の残りの酒や、軽食を持ってきたところで、話し始めた。

 

 

「それにしても、やはりバレてましたか。流石は現魔王ですね。感服しました」

 

 

「あなたも完璧な気配の絶ち方でしたよ」

 

 

「その割にバレましたが?」

 

 

「何、私はグレイフィアの気配にだけは敏感でして――いふぁい、いふぁいよ、グレイフィア」

 

 

グレイフィアさんが、これでもかと言うほど、サーゼクスさんの頬を引っ張って伸ばしている。

こうして見ると、魔王の威厳と言うのは微塵も感じないんだけどな。それは、ウチの親父も一緒か……

 

 

「ううぅ……………イっちゃんが、あんな事考えてたなんて………私………嬉しくて………ぐず………」

 

 

「ママさん、大丈夫?まぁ、でも確かにさっきのイッセー君は立派だったよ。私と3つしか変わらないのに、しっかりしてたね」

 

 

「確かに、イッセー様は心身共に大きく成長なされたようですね。私もイッセー様のお気持ちを聞いたら感動してしまいました」

 

 

ほう、ヴェルまでこう言うのは珍しいな。

だが、今はそれよりも………

 

 

「だが、最後のは少しいただけませんな」

 

 

「ははは、私もこれで悪魔なので、有望そうな若者は引き込んでおきたいのですよ。

しかし、あなた方ご家族への配慮が足りなかったのは、事実ですね。申し訳ない」

 

 

「これに関しては、私からも非礼をお詫びします。主人が勝手をはたらき、申し訳ありません」

 

 

「もー、細かい事はいいの!それよりも、折角なんだから呑みましょう!イっちゃんの成長を祝して!」

 

 

と、グラスに入っている酒を、一気に飲み干し始めた!?

 

 

「………母さん?そんなに一気に呑んだら――」

 

 

ガチャンッ!

 

 

「スヤァ~~~~…………」

 

 

「「「「………ぷっ、はははははははは!」」」」

 

 

顔面から、テーブルに勢いよく突っ伏した母さんだが、起きずにそのまま寝ている母さんを全員で笑った。

珍しく、グレイフィアさんの方も微笑んでいた。

 

 

「ははは………先ほどは申し訳ない、サーゼクスさん。あなたを試してしまった」

 

 

「ははは、やはりそうでしたか。いえいえ、こちらもこういう風に語らえる人物が中々冥界には居ないので、新鮮で楽しい」

 

 

それから、互いにグラスを傾けながら、様々な事を語った。

 




と、いう事で新年一発目でした!


原作の方は、第3期が『BorN』に決まりましたねぇ。楽しみです。
キービジュアルが重い感じでしたが・・・

まぁ、けどそこはD×D。いつも通り何とかなるんでしょう。(ドライグの心労カワイソウ)


さて、こちらはサーゼクスやアザゼルが本格的に本編に参入です!(やっとか!)

そして、季節は初夏。ずれてますねぇ・・・


そして、後付けのようになってしまいましたが、一誠はアレで、100%力が出せてません。この設定はもう少し早くに出すべきでしたねぇ。サーセン。
一誠が内に飼う、もう一匹のヤバい奴とは・・・
まぁ、ご想像にお任せします。


途中で入ったセリフは、TOX2からの引用です。どこかで、入れたかったのでここにしました。(無理があったのは百も承知!)
そして、一誠の内面についても少し。これは、今多くの若者が悩んでる課題だと思います。(自分も)
まぁ、ありきたりな事を言えば、全部正解で不正解だと自分は考えます。これも、二面性。(いや、多面性かな?)
ま、楽しんだモン勝ちではないでしょうか?
さてさて、一誠はどんな答えを出すのか?


ついでに、不快に思った方も居たかもしれませんが、宴会の話を少々。これは、自分も忘年会に参加したので、ネタに使わせていただきました。(各キャラクターの酔い方には賛否両論あるかと存じますが、ご容赦を・・・)


まぁ、本来呑むの自体ダメな年齢ですからね。フィクションですから・・・多分大丈夫・・・

お酒は20歳になってから!そして、無茶飲みしない!させない!アルハラ禁止!
酒は呑んでも呑まれるな!
皆さんもお気を付け下さい。(因みに、ウィスキーのアルコール度数は40~60が多いです。もし、飲むときは絶対に気を付けてください!正しい飲み方を知ってから、お酒は楽しく飲みましょう)


ではでは長くなってしまいましたが、これにて。
次回はプールだぜぃ!


では、改めまして、本年もよろしくお願いいたします。
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