ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】 作:メラニン
大丈夫、多分・・・・・・
今回は朱乃が誘惑してきますね。少し原作とは違う迫り方をしますが、まぁそれはそれで・・・
さて、前回ようやく思い出した記憶。
まぁ、小さい頃の記憶なんて残ってる方が珍しいですからね・・・
ってなわけで、どうぞ!!
―― 一誠side
「すいませんでしたっ!!今まであの時の事をすっかり忘れてました!!」
俺は神社の離れの和室の一室にて全力で朱乃さんに謝っていた。
「いいんですわ。思い出してくれさえすれば。それに、あの時はイッセー君も力を使い過ぎて倒れてしまっていましたから。むしろ、あの時のお礼を言わせてください。私と母を救ってくれて、ありがとうございました」
「ああ、いえそれは当たり前というか………あのぅ、何で自分から言い出さなかったんですか?」
「ああ、そうですわね。それは確実にあの時の男の子と言う確信が持てなかった、と言うのが理由の一つですわ。でも、アーシアちゃんを救った教会であの姿を見て確信しましたけど」
「なるほど……って事はまだ理由があるって事ですか?」
朱乃さんは少し表情が暗くなった。
「………それは…私が勇気を持てなかったから」
「勇気……ですか?」
「ええ………イッセー君はあの時、私が何と言われていたか、覚えていますか?」
「ええっと、まぁ……うろ覚えですが…………っ!!そ、そうか……」
そこで、俺は思い出した。あの時朱乃さんと、その母親を襲った連中が何を言っていたのか
『その子を渡してもらおう。忌々しき邪悪な天使の子だ』
そう言って、朱乃さん達に斬り掛かろうとしていた。
「………『邪悪な天使の子』…でしたか?」
こくりと、朱乃さんは力なく頷いた。
あーっ!!だとすると、俺は結構マズイ事を言ってる気がする。
堂々と、朱乃さんの前でも堕天使の事は嫌いだと、公言してしまっていた。
そして、『邪悪な天使の子』という事は、つまり朱乃さんは…
「そうですわ。私は堕天使の幹部である、バラキエルの娘。私の体には確かに忌々しい堕天使の血が流れていますわ。そして、その堕天使の翼が嫌でリアスと出会い悪魔に転生しましたが、結局は――」
朱乃さんは巫女服の上を少し脱いで翼を展開した。しかし、いつも見る姿ではなく、片方は悪魔の翼。そしてもう片方は――
「結局生まれたのは、悪魔と堕天使の翼を同時に生やす気味の悪い生き物が生まれただけでした。自分の身を呪い、悪魔となった者の末路。それが、私……
私は、イッセー君を殺した堕天使と同じ……」
……今まで、ずっと気にしてたんだろう。自分の立ち位置を。自分の姿を。
いつも必死で悩んで、それを心配させないために素顔を笑顔の下に隠していた。
今俺の目の前に居るのは、自分を必死で押し殺してきた、そんな少女なんだ。
事実、朱乃さんは涙を浮かべ今にも消え入りそうな表情をしている……
俺は…っ!!
「え!?イ、イッセー君?」
俺は目の前の今にも崩れ落ちそうな少女を放っておけず、抱きしめた。
「俺は………俺はそんな顔をして欲しかったから、あの時助けたんじゃありません!笑っていて欲しかったから、生きて幸せになって欲しかったから助けたんです!だから、そんな顔をしないで下さい……
確かに俺は堕天使が嫌いです。俺を殺し、アーシアを殺して、この前だってこの町を滅ぼそうとした堕天使が嫌いです!」
「……っ」
「でも!あんな奴らと、朱乃さんが同じわけがない!人間にだって善人や悪人が居ます。堕天使だってそうでしょ?
朱乃さんは朱乃さんですよ。いつも俺たちの事を優しく見守ってくれてる、優しい女の子。それが、朱乃さんでしょ?俺は朱乃さんには、いつもみたいに笑顔でいて欲しい!だから、泣かないで下さい。朱乃さんが泣いてると、こっちも悲しくなります」
そこで、スッと朱乃さんは離れた。
「……イッセー君はこんな穢れた女を受け入れるんですか?」
「穢れてなんかいません。その翼が何よりの証拠ですよ」
「…え?」
「今まで出会ってきた堕天使は確かに真っ黒なカラスみたいな翼でした。けど、朱乃さんのはアイツらのよりも淡い、まるで夜空みたいな澄んだ色ですよ。そんな綺麗な翼を持っている人が穢れてるなんて、おかしいじゃないですか」
「……いつもの笑顔は嘘かもしれませんよ?」
「構いません」
「……今まで優しくしてたのだって、打算的だったのかもしれませよ?」
「構いません」
「私はっ……今まで隠し事をしてきた、こんな女なんですよ?」
「構いませんっ!!それでも、俺はいつもの朱乃さんを信じます!打算的だろうと、隠し事をしていようと、それでもあなたがあなたでいる事には変わりない!俺はそんな朱乃さんを受け入れてきた!今までも、そしてこれからだって、何があってもあなたを受け入れます!」
朱乃さんの目から、ぶわっと涙が溢れ出してきた。
「わ、わわ……す、すいません、朱乃さん。言いすぎま…し……た…?」
そこで、俺はまたフリーズしてしまった。今度は朱乃さんの方から思いっきり俺に抱き着いて来たからだ。
「あ、朱乃さん?」
「……このまま。もう少し、このままでいさせて……」
俺はそれ以上何も言わずに、されるがままになっていた。
――○●○――
「落ち着きましたか?」
「ええ、もう大丈夫ですわ」
俺と朱乃さんは再び向かい合うようにして座っていた。
「……ねえ、イッセー君。あなたは誰が一番大事ですか?」
「え?」
「昨日、ギャスパー君との特訓が終わった後に、『何より大切な俺の仲間や家族を守りたい』と、仰っていたそうですわね」
「あ、あ~……言いましたね」
確かにそんな事言ったけど、今思い出すとすごく恥ずかしくなってきた。いや、まぁ思ってはいる事だったんだけど。
いや、でもそれとこれとは話が別なわけで……
「そこで気になったのですが、イッセー君は誰が一番大切ですか?」
「皆ですよ」
「え?」
「……はぁ…えーっと、ですね。俺は昔二者択一を迫られたことがあります。その時俺は、決められませんでした。今でも後悔してます。でも、後悔もして傷つきもしましたけど、やっぱり誰かを順位づけみたいに一番大切とかは選びたくは無いんです。どれか一つじゃなきゃいけない。そんなルールが嫌なんです。だから、全てを選びます。何も大切なものが一つじゃなきゃいけない、なんてルールは無いわけですし」
「……意地悪な質問でしたわね。けど、イッセー君には少し呆れました」
「はは……すいません。けど、あんな後悔はしたくは無い。だからこそ今度は全てを選べるような、そんな男になりたいんですよ。我儘で欲張りだってのは分かってます。でも、それが俺の今の気持ちです」
朱乃さんはやや、大きめの溜息をついて改めてこっちに向き直った。
あれ、そんなに溜息をつかせる内容でしたか?
「これは、かなり前途多難でしょうけど、これはこれで燃えますわ♪ミラさん、リアス、それにアーシアちゃんと、他にも強敵揃いですが私も負けませんわ」
「強敵?負ける?ん?あの、イマイチ話が見えてこないんですけど…」
「ふふ、今はいいですわ。それに、今日はイッセー君にぎゅっと抱きしめられて、あんな事言われただけども収穫ですから」
「あ、えと…からかわないで下さいよ。俺もついああしてしまって、えーーーーと…」
「うふふ、でも私は嬉しかったですわ♪……イッセー君、もう一度だけさっきみたいに、抱きしめて下さらない?」
「あー、はいはい。お安い御用――――じゃねえぇぇぇ!!!む、無理ですよ!
あれは、俺もついだった訳で、その色々と…」
「あら、問題なんかありませんわ。それとも、やっぱりイッセー君は私の様な女はお嫌いですか?」
若干上目づかいで朱乃さんは俺の顔を覗き込むようにしてくる。そのセリフと仕草はズルい!!
…………ッ~~~~~~!!
「わ、分かりました!!け、けど、一回だけですよ!?」
「うふふ♪構いませんわ。今はそれだけで……」
朱乃さんは俺に寄っかかる様にして体を預けてきた。
……さっきは意識しなかったけど、朱乃さんも出てるとこ出てるから色々マズイ。今は意識してしまっている分やばい!!
い、いや、柔らかくて気持ちいんですが……
って、わあぁぁぁぁぁ!!これじゃ、松田や元浜と同じだあぁぁぁ!!
心を無にしろ!!
心を無に、心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に心を無に
…………………………できるかぁぁぁぁ!!
それから、俺は自分の中で必死に戦い続けて10分くらい経過しただろうか。さすがに、これ以上はマズイと思って両手で朱乃さんを、そっと離す。
「あん……もう終わりですか?もう少しくっ付いていたかったのですが…」
「あ、あ、あのですね、朱乃さん……さすがにこれ以上はマズイです。こんな事言いたくもないですし、言うつもりも無かったんですが……一応俺も男なんでその……」
「……襲いたくなりますか?私はこれ以上してくれても構いませんわよ?いえ、寧ろして下さい。私も準備は出来ていますから…」
朱乃さんは巫女服の裾をはだけさせ始めて、さらに密着してくる。巫女服全体を着崩してる感じになって、露出度が上がる。心なしか息遣いも少し乱れ始めて、顔も紅潮し始めている。さらに、俺の手を掴んで腹部の方に誘導して、俺の手が触れると「あんっ!」って甘い声まで出し始めた!?さらに、巫女服の中に俺の手を入れて、さらに下の方に持っていこうとする。それと同時に朱乃さんの顔がかなり近づいてきて、事あるごとに体がピクンと反応している……
「あ……んっ!ふふ、ここまでイッセー君に触っていただけるのは初めて…で…んん!ドキドキしますわ……はぁ、んっ!……ほら、こんなに…熱くなっていますわ。この猛りを……んっ!………イッセー君が鎮めて下さらない?私はもう……」
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁ!!」
バンッ!!
「あ、イッセー君…」
「今日はお世話になりましたあぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!」
………笑ってください。けど、俺だって色々あるんですよおぉぉぉ!!
俺は急いで神社を後にして、エネルギーを発散させるために、マラソン選手も仰天の速度で絶叫しながら街を駆け抜けた。他人から見たら狂気の沙汰であろう。しかし!俺は…俺はあぁぁぁ!!
その日、夕日の沈む街に一人の悪魔の絶叫が消えていった…
後日、町の広報に『現る長距離の期待の新星!?』という見出しで写真が載り、陸上部から助っ人の話が引っ切り無しに来たのは別の話である。
『でも、イッセーって前世でも、こういう事無かった筈だよね?』
『ええ、私もレディオンもずっと主様の中に居ましたが、そういった事は…』
『………俺の記憶にも無かったな』
『という事は、こやつは』
『あ、相棒……』
『『『『『……前世から足掛け40年近く、童貞――』』』』』
うるせえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!
今回も少し短めで。
まぁ、前世からカウントするとこうなりますが・・・
けど、一誠よく耐えた。偉い!
あと、今回出てきた二者択一とは前世にて、ミラが消えるときの話ですね。あれは、まぁ仕方ないとはいえ、ねぇ?
ッてなわけで、この作品ではこうします!
さて、今回はこんな感じになりました。
次回はいよいよ会談がスタートです!
ではでは、また今度!