ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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はい、今回は前回の続き&ゲートが発生します。それも特大のやつ。


では、どうぞ!


第11話 異常事態発生です!

―― 一誠side

 

 

「で、カミーオ。一体エンテ・イスラで何が起こった?」

 

 

アラス・ラムスとカミーオの鬼ごっこが終わった後、改めて話を聞くためカミーオの周りに皆集まった。

 

 

「ぴぃ……実はサタン様がこちらの世界に飛ばされた後、魔王軍は大きく2つに分かれてしまったっぴぃよ」

 

 

「まぁ、何となく予想できるが、俺が居なくなった後も戦おうとした主戦派と、俺が生存していると信じ、お前に従った穏健派だろ?」

 

 

「その通りですっぴぃ………それにより魔王軍は分裂。魔界は再び混沌が戻りつつあります。申し訳ありませんっぴぃ、サタン様。我輩が至らぬばかりに……」

 

 

「いや、そこはお前の責任じゃねえさ。何とかお前にだけでも連絡を入れておけば良かったんだがな」

 

 

「いえ、それは留守を任されたのにも関わらず、彼奴らを御しきれなかった我輩にこそ非がありますっぴぃ………しかし、数十日前の事でした。首都サタナスアルクに一人の人間が訪れましたっぴぃ」

 

 

「人間がか!?」

 

 

「はい……そして、その者は聖剣は"二振り"存在し、それらの聖剣を有した者こそが天界、魔界、人間界の三界を制すると言いました、ぴぃ」

 

 

「で、その一本が私のだと。………それに扇動された連中がいたっていうのね?まったく、そんな話を信じるなんてね」

 

 

「ぴぃ………情けないがその通りっぴぃ。指導者不在の組織などそんなものだ、聖剣の勇ぴぃょ」

 

 

カミーオの『勇ぴぃょ』に遊佐さんは青筋を立てて怒り気味だが、ため息をついて諦めたようだ。

 

 

「で?その人間ってのは誰なんだよ?」

 

 

「その人間は自らをオルバ・メイヤーと名乗りましたっぴぃ」

 

 

「「「「「「なっ!?」」」」」」

 

 

確か、オルバって聖剣の勇者である遊佐さんを裏切った、元勇者パーティの一員だよな?力を使い切って警察に捕まったんじゃ……

 

 

「……情けは無用でしたね」

 

 

芦屋が悔しそうな表情を浮かべる。

 

 

「まぁ、しょうがない。あいつをこの国で殺しちまってたら、俺たちがこの世界から追われてたさ。それよりも、その扇動されたっていう主戦派を率いてるのはどこのどいつだ?」

 

 

「今は亡き南方元帥マラコーダ殿の副官であった、バーバリッティア殿ですぴぃ」

 

 

「なるほどな、マレブランケの一族か」

 

 

「そのとおりですっぴぃ」

 

 

マレブランケ?悪魔の種族の名前か?俺が疑問符を浮かべていると、カミーオが説明を入れてくれた。感謝するぞ、カミーオ。

 

 

「マレブランケ一族とは体躯自体は人間と同程度であるものの、蝙蝠の翼を持ち、四肢から一本ずつ伸びた長い爪が特徴っぴぃ。屍体を操る『死霊術』や幻を見せる『幻術』を得意とする一族ですぴぃ。バーバリッティア殿はそのマレブランケの現族長ですっぴぃ」

 

 

「説明ありがとう」

 

 

 

「そして、そのオルバと名乗った人間はこちらの世界の日本という国の首都、東京に聖剣があると言いました、ぴぃょ。そこで我輩と我輩の麾下数十名で主戦派がこの国で騒動を起こすより前に解決するべく、東端の洋上からローラー作戦で探索をかけるつもりでした。しかし……」

 

 

「昨日の生きた霧みたいなヤツにお前以外の悪魔共は皆消された、か?」

 

 

「はい……」

 

 

「まぁ、兵藤君が言うには何処か別の場所に飛ばされただけらしいけどな」

 

 

「っぴぃょ!?ほ、本当ですか!?」

 

 

「はい、本当ですよ。あの霧はどうやら空間に作用していたようだ、と俺の中のドラゴンが言ってますし」

 

 

「ぴぃ?兵藤殿の中の?異界の悪魔は体内にドラゴンを寄生させるのですか?」

 

 

あ、その言い方はマズイ……

あー、勝手に籠手が出てきちゃったよ……

 

 

 

 

『寄生ではない!俺と相棒は互いに信頼している!断じて寄生ではない!』

 

 

『そうです!主様と私たちはいわゆる共存している関係です!前言撤回を要求します!!』

 

 

 

 

 

あーもー、このドラゴン共は………

ほら、エンテ・イスラ組とこの世界の住人は驚いてるよ。

 

 

 

「は、話には聞いてたけど、本当に声がするのね……」

 

 

「わ、私ドラゴンと初めて話しました」

 

 

「ふむ、私も千穂殿と同じだな。ドラゴンと話したのは初めてだ。何せエンテ・イスラでは目を合わせれば襲い掛かってくるものばかりだったからな」

 

 

「あー、魔王軍にも喋るドラゴンは居なかったなぁ」

 

 

「おぉー!」

 

 

アラス・ラムスだけが目をキラキラさせて凝視してくる。まぁ、子供からしたら声の出るオモチャ程度の認識だろうな。実際に籠手をペチペチ叩いてるし。アラス・ラムスが飽きるまで出しておこう。

 

 

 

 

「で、話を戻すとだ。お前の部下は死んでない。だからそう気を落とすなよ」

 

 

「……ぴぃよ。ありがとうございます、兵藤殿。大変良い事を聞けました」

 

 

「いえいえ、このくらいお安いご用ですよ」

 

 

 

カミーオがダンボールの中で三つ指を付くようにして頭を下げてきた。逆にここまでされると、何だかこそばゆい感じがするな。

 

 

「そういや、カミーオ。ここに来たビーストデモノイドやサイクロップスは揃って人間にやられた、みたいな事を口にしたんだ。それは本当か?」

 

 

「はい……恥ずかしながら、まさか人間に遅れを取るとは思いませなんだ、ぴぃ」

 

 

「んー………この世界にそんな力を持った人間が居るのか、甚だ疑問だなぁ」

 

 

 

 

 

…………言うべきか?いや、でも憶測だしなぁ。うーん……

 

 

「どうしたんだい、イッセー君?難しい顔をして」

 

 

「うーん………カミーオ、これを見てくれるか?」

 

 

「ぴぃ?…………ぴ、ぴぃよっ!?」

 

 

俺はスマホの画面に今日撮った写メを表示してカミーオに見せた。もっともスマホといっても今はタダの通信機能を廃したカメラと化してるんだけど。この世界だと周波数(?)が違うからか、通信は出来ない。で、見せた写真というのが、ビーチバレーが終わった後に撮った集合写真だ。

 

 

「……やっぱりか」

 

 

「ん?え、おい、どうしたカミーオ?」

 

 

「こ、この女ですっぴぃ……あの生きた霧に我輩たちを襲わせ、鬼神の如き力を振るったのはこの女です…」

 

 

カミーオは翼で画面の中のある人物を指す。それは――

 

 

 

「「「「「「「「「「天祢さん?」」」」」」」」」」

 

 

 

そう、俺たちの店長である天祢さんだ。

 

 

 

「お、おいおい………カミーオ、見間違えじゃないのか?」

 

 

「いいえ、間違いありません、ぴぃ」

 

 

「………ねぇ、ちょっといいかしら?」

 

 

「なんスか、遊佐さん?」

 

 

「あなた、さっき『やっぱり』って言ったわよね?初めから気付いてたの?」

 

 

「……ええ、まぁ。ただ、少し変だなぁ、って初対面で感じた程度だったんで大して気にしないでいたんですけど、何だかこの辺り一帯………いや、訪れるお客さんも所々でオカシイと感じたので、気になっていたんです。存在自体が半透明というか………で、カミーオの反応を見る限りビンゴって訳ですね」

 

 

「イ、イイイイッセー?お客がオカシイって?そ、存在が半透明みたいって……?」

 

 

あれ、ミラ?何その反応?

 

 

「えーと、どういう原理か知らないけど、あのお客さん達ほとんどがy――む…むぐぐ!?」

 

 

「い、言わないでっ!言わないでいいからっ!!」

 

 

あるぇ?ミラってもしかして……?

内心で俺はニヤリとした。木場の方に目配せすると、ヤレヤレという表情をしたが協力してくれるみたいだ。

 

 

「そういえば、お客さんの何人かは足が――」

 

 

「き、木場っ!?その口を閉じなさい!!」

 

 

意思が伝わったのか、部長もニヤリと微笑むと協力を始めてくれた。

 

 

「イッセーや祐斗の言う通りなんだか違和感を感じたわね。存在感が薄いというか、半と――」

 

 

「リ、リアス!!あ、ああああんたねぇっ!!今度こそ決着付けてやるわよ!?」

 

 

「あら、それは望むところだわ」

 

 

「あらあら、うふふ♪私は神社の出ですから尚のことでしたわ♪途中でき――」

 

 

「う……バカーーー!!」

 

 

 

バンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勢いよく扉を開けてミラは出て行った。その瞬間俺へ集まる非難の目………

あ、あれ?木場?お前も加害者だよな?皆の気持ちを代弁するように千穂さんが白い目で俺を見ながら言葉を放った。

 

 

「………兵藤さん、サイテーです」

 

 

「え、あれっ……!?」

 

 

「………イッセー先輩のせいで、ミラ先輩が行ってしまいました」

 

 

「うっ……」

 

 

「そうよねぇ。イッセーの所為で私の友達が怖がっちゃって何処かに行っちゃったにゃん。どうするのかにゃ〜〜?」

 

 

 

「ついでに、今の話のせいでギャスパーが泡を吹いてるぞ?」

 

 

「あ、ゼノヴィアの言う通りだわっ!」

 

 

「きゃあぁぁ!ギャ、ギャスパーさん、戻って来てくださあぁぁい!」

 

 

泡吹いて気絶してるギャスパーにアーシアが急いで『聖母の微笑』で回復を掛けてる。おい、ヴァンパイア!!

 

 

「……で、イッセー君?」

 

 

 

「〜〜〜〜〜ッ!分ぁーったよ!探し出して謝ってきますよ!」

 

 

俺はその場の空気に耐え切れず、ミラを探しに行った。はぁ………

 

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

――木場side

 

 

あーあ、イッセー君がミラさんを怒らせてしまった。まあ、僕らも少し悪ノリが過ぎたかな?

 

 

「あー、行っちまったか。いっつもああなのか?」

 

 

「あはは………はい、日常茶飯事ですね」

 

 

「ふーん………なんかさ、このままだと兵藤君っていずれ夜道で後ろから刺されそうだよな」

 

 

「………彼の場合は刺される程度じゃ済まないと思います。彼自身から北欧に居た頃の話を聞いたので」

 

 

「………まだ居んのか?」

 

 

「ええ、居るみたいです」

 

 

 

「「………………」」

 

 

僕と真奥さんは周りには聞こえないようにヒソヒソと話した。いや、本当に僕の親友は節操なく人助けをするもんだからアッチコッチで関係を築いてきてるみたいだね。多分真奥さんもなんだろうけど。

 

 

「まぁ、でも真奥さんも人のこと言えないんじゃ?」

 

 

「へ?」

 

 

「千穂さんの事ですよ」

 

 

「なっ!?………だ、だだだだだ誰から聞いたっ!?」

 

 

「今日1日見てれば分かりますし、何より話を聞いた限りだと千穂さん本人が何かと遊びに来たり、料理を持って来たりして来てくれてるみたいじゃないですか?」

 

 

「う………」

 

 

「はぁ………何となく真奥さんはウチのイッセー君と近しいところがあるので予想してはいましたけど、普通の女子高生が男所帯の所に甲斐甲斐しく世話を焼きに来るなんて普通じゃ考えられないですよ?」

 

 

「うっ……そ、それに関しては、ほら!俺魔王だし、イロイロと――」

 

 

「大事なものは失わないようにしておいた方が良いですよ?」

 

 

「ぐ……」

 

 

「真奥さん自身の気持ちはどうなんですか?自分の気持ちに蓋をしてるんじゃ無いんですか?」

 

 

「え………あの………」

 

 

「モタモタしてて取り返しが付かなくなる事もありますよ?」

 

 

「う、うぐおぉぉ…………」

 

 

パタリ……

 

 

あ、倒れた。

 

 

「ま、真奥さん!?どうしたんですか!?」

 

 

「え!?あ、ああの、べべべべっべべべ別に!?何でもないし!?」

 

 

「そうですか……………あの、何で顔を背けるんですか?」

 

 

 

よっぽど効いたのか、真奥さんは千穂さんと目を合わせないように横になったままだ。

ミラさんに応援するように頼まれてたからやったけど良かったのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ………あれで魔王ね………まぁいいわ。で、カミーオ、一つ重要な事をまだ聞いてないんだけど?」

 

 

「ぴぃ?」

 

 

「あなた、さっき『主戦派より先に』って言ってたわよね?って事は遠からず主戦派がコッチ側に来るかもしれないって事?」

 

 

「………その通りっぴぃ。そして誠に言い難いのですが、ゲートの規模と事前情報から計算すると今夜半……深夜あたりにでも………ぴぃっ!?」

 

 

遊佐さんがカミーオの首を絞め上げた!だけど、その気持ちは分かります!

 

 

 

「馬鹿!なんでそんな重要な事を先に言わないの!?」

 

 

「ぴ、ぴぎょ………」

 

 

「まま!とりさんいじめちゃ、めっ!なの!」

 

 

「で、でも………はぁ、しょうがない」

 

 

アラス・ラムスの言葉に遊佐さんは冷静さを取り戻して、カミーオを離した。

 

 

「あー……もうーー」

 

 

 

 

バンッ!!

 

 

扉が勢いよく開かれ、外から飛び込んで来たのはイッセー君とミラさんだ。芦屋さんが対応しようと立ち上がる。

 

 

「おや、もう仲直り出来たのですかな、兵藤さん?」

 

 

「あ、はい、お陰さまで――じゃない!洋上の空間が揺らいでて、その先から魔力が漏れ出してるみたいなんですよ!」

 

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

 

 

「ちょっと!?まだ10時よ!?コッチは準備出来てないってのに!」

 

 

「あの………その件で一つ謝らなければならない事が……」

 

 

イッセー君が遠慮がちに片手を挙げる。

 

 

「あのですね、今回洋上に現れた空間の揺らぎの規模が途轍もないんですけど………どうにも原因は俺たちがこの世界に来たかららしくて……」

 

 

「「「はぁっ!?」」」

 

 

「ちょっと、イッセー本当なの!?」

 

 

部長が慌てて確認して、イッセー君は顔を横に逸らした。

 

 

「……妖精さんが作ったあのワープ装置の所為で次元に綻びが生じたとか何とからしくて……」

 

 

「……ねぇねぇ、イッセー?もしかしてアレかにゃん?」

 

 

窓から黒歌さんが外を指差す。そしてその光景に僕らは目を疑った!

 

 

「………おい、マジか……」

 

 

「………冗談じゃないわよ」

 

 

「こ、コレは流石に私も見たことがない……」

 

 

「え、え?」

 

 

エンテ・イスラの魔王、勇者、聖職者が揃って驚愕する中、一人だけ窓の外を見てもあまり分かっていなさそうな佐々木さん。それもその筈。だってアレは慣れてる僕らじゃないと区別できない。

そこで、佐々木さんもようやく異変に気付いたみたいだ。

 

 

「あ……海の方、少しだけ星が……無い?」

 

 

そう、ゲートというこの世界とエンテ・イスラを繋ぐ物は海上の星空の一部を覆うほど巨大だった。

 




馬鹿でかいですねー。けど、こんな感じでゲートは馬鹿でかくしときました。じゃないと、軍勢を連れて来れないだろうし・・・


で、次回は戦闘パート!


乞うご期待!
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