ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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さて、今回は前回の終わりの所から少し時間が遡ってスタート。


あれ、ルドガーの髪って先端染めてたんでしたっけ?う~~ん・・・
まぁ、記憶が曖昧なので、この作品では地毛という事で。

ではどうぞ!


第13話 魔王サタンの復活です!

――真奥side

 

 

「行ったか……」

 

 

「はい、そうですね。私達に何も出来ないのが口惜しいところです」

 

 

兵藤君たちが今回の一件の解決を申し出てくれたが、コレは本来俺たち魔王軍の問題だ。ま、プラスで恵美の奴が共闘しようって言ったのはまさに俺にとっては青天の霹靂だったわけだが。

 

 

「ぴぃ、サタン様、嘆くような事は御座いませぬ。我輩が持参せしあの宝剣、実は一度引き抜けば膨大な魔力を得られし特殊な剣にございます、ぴぃ。かく言う我輩と部下達もこちらで悪魔の形態を維持できたのはアレの恩恵があればこそでして……」

 

 

 

 

「「「「「「「………………………」」」」」」」

 

 

 

「ぴ、ぴぃ?サタン様?どうなさったのですか?」

 

 

「……カミーオそれはないわー」

 

 

「カミーオ殿ともあろうお方が……」

 

 

「ぴ、ぴぃ?ルシフェル、東方元帥殿?」

 

 

アルシエルとルシフェルはため息を吐いている。追い打ちとばかりに他のメンツも呆れはじめた。

 

 

「流石にそれは少なくとも今言うべきじゃ無かったわね……」

 

 

「カ、カミーオさん、大事な事を忘れてます………」

 

 

「リアス殿とアーシア殿に同意だな。悪魔の内政担当と聞いたがこの程度なのか………はぁ」

 

 

「あ、あはは……鈴乃さん、そんなに呆れないであげて下さい」

 

 

 

 

「ぴぃよ?」

 

 

相変わらず箱の中で首だけ傾げるカミーオ。ったく、この黒鶏は!

 

 

「お前……その宝剣は今どこにあると思う?」

 

 

 

 

 

「あ」

 

 

 

 

 

何ともマヌケな返事だ。はぁ……

 

 

「『あ』じゃねえよ!『あ』じゃ!どうすんだよ!?ここからチンタラ走って取りに行けってのかよ!?それならそうと、先に言って持って来させておけよ!!」

 

 

「僕はヤダよぉ?ニートだもん。運動したくない」

 

 

「そういう問題ではない、ルシフェル。事の解決を本来ならばやるべき我々が出来る筈であったのに、出来ていない現状がマズイのだ!魔王様、このアルシエル急いで取りに行ってまいり――」

 

 

「その必要は無いぜぃ、芦屋君」

 

 

聞き覚えのある声に全員が振り返った。そこには相変わらずスッピンで髪を無造作に後ろに一つに結った女性が、装飾の施された立派な宝剣を携えて立っていた。

 

 

 

「天祢さん……?」

 

 

「はぁーい、天祢さんですよー。何みんなして鳩が豆鉄砲喰らったような愉快な顔してるんだい?あ、此の期に及んで『なぜここに?』とかはヤメテヨ?白けるから」

 

 

「その剣は……」

 

 

「あーはいはい、コレね。何か魔力の残滓がすると思って来てみればコレですよ。そりゃする筈ですよ。ここにありますこの宝剣、少し引き抜くとあら不思議……うっぷ………キッツ。鯉口斬っただけでこの魔力。よほど向こうじゃ名のある宝剣だろうさ」

 

 

天祢さんは宝剣をほんの少し引き抜いてすぐに元に戻した。そこでリアスちゃんが前に出る。

 

 

「失礼ですが、あなたは人間ですか?どうやら随分と深いところまで足を突っ込んでいる様ですが?」

 

 

「あー、警戒しないでいいよ、リアスちゃん。いや、異世界の悪魔ちゃん。そんなに驚いた顔をしなさんな。ええ、そうですよ、足を突っ込むどころかドップリ浸かっていますとも。だから君達がつい数日前にこの世界に来たことも知ってましたとも。けどミキティ叔母さんからは手を出すな、って言われてるから出さないよ。実際に手を出そうものなら兵藤君に殺されちゃうでしょ?」

 

 

「……イッセーの実力を知っているの?」

 

 

「いやいや、実力は知らんよ。対戦した事ないもん。けど、あの子って自分の中にトンデモナイもん飼ってるでしょ?アレは私でも下手すりゃ殺されちゃうからね」

 

 

「……天祢殿、済まないがその宝剣をこちらに渡しては頂けないだろうか?」

 

 

「はいはーい、ほれパース」

 

 

「うわっ、ちょちょ……と!」

 

 

うおおぉぉ、ナイスキャッチ俺!

 

 

「さぁ、その宝剣を使って何をするんだい、真奥君?」

 

 

「え……俺は……」

 

 

「俺は……じゃない!この草食系!自分たちの部下の問題を子供達に丸投げするつもり!?シャンとしなさい!あんたは遠い世界の魔王なんだろ!?」

 

 

 

ブオオォォォ……

ブオォォォン………

 

 

天祢さんのバックが燈台の光で照らされる。そして、周囲には霧が立ち込めてきた。

 

 

「他への影響は気にしなさんな。私の霧でなんとかする。あんたは思いっきりやっといで!」

 

 

 

「ーーッ、ありがとうございます、天祢さん!行ってきます!」

 

 

俺は海の方を見て宝剣を引き抜く。すると、膨大な魔力が溢れ出す。それと共に俺の体は変わっていく。いや、俺だけじゃない。アルシエル、ルシフェル、カミーオもだ。

 

 

「あー、久々だ。この姿は」

 

 

「ま、魔王!だから他への影響を考えろと言っているだろう!!千穂殿の事を考えろ!この歩く猛毒め!」

 

 

 

「あ、ゴメン」

 

 

「まったく――」

 

 

「あの、鈴乃さん。私何だか大丈夫みたいですから、平気です」

 

 

「え、な!?」

 

 

あー、確かにちーちゃんは何か普通にケロっとしてるな。魔力に対する耐性でも出来ちまったか?

 

 

「じゃ、行ってくるわ。あと、そうだ天祢さん、頼みごとがあるんでいいですか?」

 

 

「あいあい、分かってるから行っといで。私としてはあそこにある大穴塞いでくれりゃ何でもいいさ。君の部下を返す役割もサービスしてあげるよ」

 

 

「ウス、じゃあお願いします。よし、行くぞ、アルシエル、ルシフェル、カミーオ!」

 

 

「「はっ!」」

「へーい」

 

 

 

 

そして俺と悪魔大元帥2名、大尚書1名は飛び立った。

 

 

 

 

――side out

 

 

 

 

 

―― 一誠side

 

 

 

 

「よう、確かチリアットだったな。魔王サタン様、ここに復活だ」

 

 

クロノスの尻尾の一撃からチリアットを守った魔王サタン。尻尾を退けると、こちらの姿を確認する。それから少し遅れて霧が立ち込め始めた。

 

 

 

「おいおい、何だよこのドラゴン共は。こいつらがもしかして兵藤君の言ってた奴らか?」

 

 

「えっと、はいそうですね」

 

 

「……流石にエミリアが居るとはいえ、2000対10くらいじゃ苦戦するだろうと思って来てみれば、苦戦してるのはまさかコッチとはなぁ」

 

 

真奥――もとい魔王サタンは苦笑いしながらプカーっと海に浮かんでいる部下たちを見ている。あ、大丈夫ですよ?全員気絶してるだけで生きてます。

 

 

「ったく、マレブランケの方が圧倒的に減らされてんなぁ。もう無傷で残ってるのは居ないじゃねえかよ」

 

 

「あ、あはは、すいません。遊佐さんとの決闘の結果、そっちが本気になって襲ってきたもんで、つい……」

 

 

「ああ、そりゃいいんだよ。こいつらには高い授業料って事にしとく。それにコッチも従業員に怪我されたとあっちゃ、チーフとして面目丸潰れだしな」

 

 

「はぁ……」

 

 

こんな時までバイトの話かと内心呆れてしまった。

 

 

 

 

 

「で、チリアット。一体誰の許可を得て魔王軍を動かしたんだ?」

 

 

≪は……その……≫

 

 

「俺が留守の間は魔王軍の統率はカミーオに任せると言ってあった筈だぞ?」

 

 

クイっと顎でカミーオの方を指す魔王。カミーオも昨夜の悪魔形態に戻っていた。

 

 

《はっ…………しかし…その……かはっ!?》

 

 

「さっさと魔王様の問いに答えろ」

 

 

チリアットが急に首元を抑えて苦しんだ。視線を横にやると、手をかざしている別の悪魔の存在が目に入る。節くれ立ち、先端が二股に分かれた尾を持ち、所々が黒い鱗の様な表皮で覆われ冷徹な目をして、マントを羽織っている悪魔だ。

 

 

「離してやれ、アルシエル」

 

 

「はっ」

 

 

《かっは!?……はぁ……はぁ……》

 

 

なるほど、コッチがアルシエル…つまり芦屋か。人間の時と外見が結構変わってるな。ルシフェルの方は昨夜と違い、黒い翼を出しているだけで、外見はあまり変わっていない。

 

 

「マレブランケの頭領チリアット」

 

 

《は、はっ!》

 

 

「カミーオからこちらの世界に進軍する事は許していないと聞いている。なのに何故お前たちはここに居る?」

 

 

《は、はい!恐れながらバーバリッティアを筆頭とした我らマレブランケ一党は、目的があり進軍した所存に御座います!これも全ては魔界と魔界に住む悪魔たちの安寧のため、我らを脅かす様な存在に聖剣が二振りとも渡るのを危惧し、行動を起こしまして御座います!》

 

 

「それで、既に所在の分かっていた勇者の聖剣を狙った、って訳か」

 

 

《はっ、その通りでございます!》

 

 

「浅はかな!」

 

 

《は……?》

 

 

声を上げたのは魔王軍の中でも智将であったという芦屋――もといアルシエルだ。

 

 

「そもそも、おかしいと感じなかったのか!?貴様らに情報をもたらしたのは人間であり、我らの敵であった勇者一行のオルバ・メイヤーというではないか!我らに勝った人間が何故敵である悪魔に情報を漏らした!?恐らくはやつ個人の利益の為だとでも言われたのだろう?しかし、彼奴の『利益』については適当なことを言われたのではないか?他にも情報の整理もせずにたった数十日前に、敵から得た情報で魔王軍を動かすなど言語道断だ!!」

 

 

アルシエルの鬼気迫る糾弾にチリアットは完璧に萎縮してしまっている。

 

 

「まぁ、そう言ってくれるな、アルシエル。こいつらもバーバリッティアもそこまで馬鹿じゃない。コレが利用されてるって事は百も承知だったろうよ。それでも行動を起こさざるを得なかったんだろ?」

 

 

《はっ…………面目次第もございません………》

 

 

 

そこで、遊佐さんが横から会話に割って入った。

 

 

「ところで、あなたがさっき出した紫の光が出たペンダント見せてもらえる?」

 

 

《む、コレか?》

 

 

チリアットは言われた通り先ほどのガラス細工のペンダントを出した。相変わらず紫の光が一筋遊佐さんの聖剣に向かって伸びている。

 

 

「…………なるほどな、念話晶球(リンククリスタル)か」

 

 

「「「「「念話晶球(リンククリスタル)?」」」」」

 

 

首を傾げる俺たち異世界組。そうしているとカミーオが説明を入れてくれた。

 

 

「念話晶球とはこれと対になる物が存在し、向こうの様子が分かるという代物です」

 

 

「へぇ、要はエンテ・イスラの携帯みたいなもんか」

 

 

ざっくりまとめると、そういうことだろう。説明が終わると、再び魔王サタンが質問していた。

 

 

「チリアット、こいつのリンク先は分かるか」

 

 

《いえ、それは分かりません。我らもこの光の先に聖剣がある、としか言われておらず結晶の中を覗いても向こうの様子は見えない様になっておりますゆえ》

 

 

「なるほどな。流石にここから尻尾を掴ませるほど『敵』も馬鹿じゃないか……」

 

 

 

魔王はひとしきり何かを考えると、次はゲートの方を確認した。

 

 

「このゲートはあっちと相互通行可能なのか?」

 

 

《ゲート……はっ?》

 

 

「いや、お前らを向こうに送り返そうと思うんだけど」

 

 

『………無理だな』

 

 

声を上げたのは空間のエキスパートであるレディオンだ。

 

 

「あ?お前は兵藤君の中にいるっていう――」

 

 

『……レディオンという者だ。主からその名を贈られ名乗っている。それよりもこのゲートというものだが、空間が不安定になりすぎている。確実に帰れるという保証はない。下手をすれば次元の狭間で永遠に彷徨うぞ?』

 

 

「あー、やっぱりか……じゃあ、しゃあねえ。頼んでた通りにするか。っと、そうだカミーオ」

 

 

「はっ、ここに!」

 

 

「この主戦派の連中が戻っても糾弾されない様に取り計らってくれ」

 

 

「御意!」

 

 

「そして、チリアット。お前をカミーオの補佐に任ずる。俺が戻るまで魔界をよくまとめ、魔界の民を導け」

 

 

「《ははっ!》」

 

 

「そして――!」

 

 

「え、ちょ、きゃ!?」

 

 

魔王は遊佐さんの肩を引き寄せて側に寄せると、海鳴りの様なよく通る声で悪魔の一団に告げた。

 

 

 

「既に聖剣の一振りは我が手中にある!魔王は異界にて魔界に安寧を取り戻すため力を蓄えていると触れて回れ!それで魔界の民の動揺を鎮め、治めよ!そして俺は必ず魔界に繁栄を取り戻す!」

 

 

 

 

正しくそこに居たのは、王者の風格を纏った悪魔の王、魔王だった。その言葉にマレブランケ達やチリアット、カミーオ、アルシエル、さらにルシフェルまでもが膝をつき敬意を表した。

 

 

 

「さ、じゃあコッチに並んでねー。大丈夫ちょっとスッ飛ぶだけらしいから」

 

 

《は?スッと……?はぶぅ!?》

 

 

霧がチリアットを包み込み光が射した後、チリアットが消えた。あー、なるほど。『頼んでた通り』ってのはこの事か。天祢さんの力かな?

 

 

ルシフェルはバイトで得たノウハウでマレブランケ達を並ばせて次々転送させていく。全て転送し終えるまで30分くらい掛かった。海の上で浮かんでた奴らも無事な奴に抱えさせて送り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一通り送り返したところで巨大なゲートの前に集まり改めて規模の大きさを確認した。

 

 

 

「あー、改めて見ると凄えなコリャ」

 

 

「どうやって塞ぎましょうか?」

 

 

「おいおい、魔王軍一の智将がそう言うなよ」

 

 

「………ゲートを保定している力の源を断ち切るから、その隙にありったけの魔力を打ち込んでコレを塞ぐのよ」

 

 

「出来るのか、そんな事?」

 

 

遊佐さんは聖剣に目をやると、そこから視線を外さず微笑みながら答えた。

 

 

「できるよ、って言ってるわ」

 

 

 

「ははは、末恐ろしいこった」

 

 

 

 

「協力しますよ。それに力の源を切るのも異能を打ち消すオリジンなら手伝えると思います」

 

 

「オリジン?」

 

 

『僕の事だよ。初めまして、異世界の魔王』

 

 

「あー、さっきから光ってるこいつか」

 

 

「ねぇ、もういいかしら?いい加減終わらせたいんだけど?」

 

 

遊佐さんの声を聞いて、全員が準備態勢を取る。遊佐さんは高く飛ぶと、今度は高速で滑空して聖剣から十字の斬撃を飛ばす!オリジンはそれに合わせて、別方向からレーザー状のブレスを放った!それらが命中した瞬間に雷鳴のような轟音が鳴り響いた!

 

 

「よし、今だ!魔力を打ち込め!」

 

 

 

 

 

俺たちは全員で魔力を出し惜しみせず打ち込んだ!

 




はい、これにて取り敢えずの決着です。あとは帰るだけですね。


まぁ、その前に自分のですね、独自の解釈を少し入れます。


アリーヴェデルチ!
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