ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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さて、今回は修行の報告会ですね。これにて修行は一段落。

細かい修行描写はすっ飛ばしておりますが、ご容赦を・・・


ではでは、どうぞ!


第8話 修行の報告と部員集合です!

 

―― 一誠side

 

 

修行を開始して約二週間とちょっと。今日が山籠もり最終日であり、タンニーンとの最後の修業だ。まぁ、最終日って事であまり激しい修業は行わず、修業自体はもう終わってしまったんだけど。

 

 

にしても、今回の修業は本当にキツかった。途中からは、レディオン、クロノス、オリジンも同時に相手にしてたからな。特に厄介だったのはオリジンだ。絶妙なタイミングで俺の能力をことごとく無効化するもんだから、戦いにくいったらありゃしない!クロノスも時折、俺の時間を停めて袋叩きにしようとしてくるし、レディオンはお得意の転移で不意打ちのオンパレード。タンニーンは『俺と同等並みの力を持ったドラゴンと共に戦うなど、先の大戦を思い出す!ははははは、愉快だ!!』って言ってメチャクチャ興奮して、手加減なんか出来る筈もなく……

 

 

実際にここ二週間で臨死体験した回数は計り知れない。(臨死体験の回数=心肺停止の回数)しかも、その度にクロノスが時間を巻き戻して、速攻で再戦してくるし……精神の方が先に潰れるかと思った。ライザーってこんな気持ちだったのかな?

 

 

因みに、テミスは相手側の頭数には入っていない。なぜかと言うと、複数の相手を開始した日に――

 

『主様一人に対して、複数で襲い掛かるなど言語道断です!!レディオン、クロノス、オリジン!そこに直りなさい!私が相手をします!!主様に手を上げようとして、無事で済むと思わないで下さい!!!』

 

ってな感じで、俺の味方を始めてしまったからだ。それでは、俺の修業にはならないという事で、俺の中に引っ込んでもらってサポートに回って貰った。今も俺の中でケンカ中だ。ああ、頭が痛い。

 

 

 

 

「さて、では俺との修行もここまでだな。ここ約二週間という期間、お前はよくやったぞ、兵藤一誠」

 

 

「ありがとう、タンニーン。おかげで禁手の持続時間の延長もできたし、神器無しの戦闘法も一応習得できたよ………(まぁ、何回か本当に死んだけど)」

 

 

「ああ、アレか。まぁ確かに以前の物よりはよっぽど使い物にはなるな。しかし、加減を間違えるなよ?お前自身が傷つくからな」

 

 

「ああ、分かってる。何はともあれ、改めて俺の修業に付き合ってくれて、ありがとうタンニーン」

 

 

「ははっ、いいさ。俺も久々に楽しかった。赤龍帝を教える機会などそうはないからな。では、最後にドラゴンの飛び方を教えてやろう。ドラゴンの翼を出せ」

 

 

「えーと、禁手(バランス・ブレイカ―)になれって事か?」

 

 

「ああ、そうだ。グレモリーの別邸まで競争と行こうではないか」

 

 

「ああ、いいぞ。望むところだ!禁手化(バランス・ブレイク)!」

 

 

これで山ともおさらば……いや、山があった場所ともおさらばだな。当然のことながら、俺たちが暴れまわって修行に使っていたから、辺り一帯の地形は山脈から平野へとクラスチェンジを果たした。これ、後から何か言われないよな?それだけが凄く不安なんだけど……

 

 

それから冥界の紫の空を、俺とタンニーンの翼は高速で空を斬った。因みに勝敗は僅差でタンニーンの勝利。やはり、このドラゴンのおっさん計り知れんな……

けど最後にパーティに行くときは会場まで連れて行ってやるという約束をしてくれた。本当に良いドラゴンに巡り合えたんだと心の底から思った。

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

「ん~~………あぁ、ようやく一息つけた。ってか、俺がもしかして一番乗りか?」

 

 

「そうみたいだね。で、僕が二番目みたいだ」

 

 

「うおっ!?き、木場!?急に後ろに立つなよ!!」

 

 

俺が気持ちよく伸びをしていた所に、急に後ろから声を掛けられて驚くと、これまた会うのが随分久しぶりと感じる人物が立っていた。我らがグレモリー眷属の『騎士(ナイト)』である木場だ。

 

 

「ははは、驚かせてゴメンよ、イッセー君。それにしても………ふーん、君は随分鍛えこんだみたいだね」

 

 

「あ、ああ、まぁな。というか、何だか視線が怖いような?」

 

 

「あ、ゴメンね。ついつい、より鍛え上げられた君の体を見て感心してしまったよ」

 

 

……何となく、身の危険を感じ木場から後ずさる俺。

 

 

「え、何も警戒しなくても……ひどいよ、イッセー君」

 

 

「い、いやいやいやいや、お前が変な事を言うからだろ!」

 

 

「そうだぞ、木場。イッセーの貞操は私の物だ」

 

 

「誰の物でもねえよ!ってか、俺のものだよ!って、誰だ!?」

 

 

新しく現れたのは、包帯を全身に巻いてミイラというか、蚕の繭みたいになっている人物………を抱えたフー先生だった。まぁ、って事は包帯の中身はゼノヴィアなんだろうけど。というか、そんな恰好になってもいつも通りなんだな、コイツ。

 

 

「いやぁ、ゴメンね、一誠君。早速で悪いんだけど、ゼノヴィアさんの傷の手当頼める?昨日修行の仕上げとして、俺と斬り合ったんだけど加減を間違えちゃってさ」

 

 

「………あんた、本当に教師か?」

 

 

「失敬な。少なくともアザゼルみたいに、自分の生徒を実験台にしない分教師らしいだろ」

 

 

「「……………」」

 

 

怪我を負わす教師もどうなんだろうか、という言葉を俺と木場は飲み込んで、俺の方はすぐにゼノヴィアの治療に取り掛かった。

 

 

「ふう、ありがとう、イッセー。それにしても、イッセーも力を高めたみたいだな。私の怪我が以前より少ない時間で治ってるからな。やっとこれで包帯が取れる」

 

 

「ああ、まぁあんだけやって、進歩が無かったら泣くよ。本当に何度死にかけた事か。いや、実際に何回か死んでるけど。って、お前包帯の下はほとんど何も着てないのかよ!?だぁー!これ羽織っとけ!!」

 

 

「わぶっ!?」

 

 

俺はゼノヴィアに制服のワイシャツを急いで被せた。それにしても、本当に臨死体験した時は一瞬だけ川が見えたよ。アレって悪魔でも見えるんだな。ちょっと、新発見。

 

 

「あ、イッセーさん!」

 

 

「おお、アーシア!久しぶり!」

 

 

別邸の扉が開き、扉から出てきたのはアーシアだった。コッチを確認してすぐに駆け寄って来て、俺の胸に飛び込んできた!

 

 

「ああ、イッセーさん!寂しかったです!一度別邸にお戻りになった時は、私も会えると思ったのに、直ぐにまた帰られてしまってお会いできませんでしたから」

 

 

「ああ、ゴメンな、アーシア。あの時は小猫ちゃんと黒歌のケアをしに来ただけだったから。えーっと、ちょっと離れてくれるか?さすがにこのままだと若干気恥ずかしいというか……」

 

 

「あ、ご、ごめんなさい、イッセーさん!ああ、主よ罪深き私をお赦しに――」

 

 

そう言って祈りのポーズを取って祈る様にするアーシア。祈ってもダメージがいかなくなったのは、ミカエルさんのおかげだろう。多少の例外という事で許してくれたらしい。まぁ、許されたのはアーシアとゼノヴィアだけなんだけど。多分、アーシアの方は追放してしまった罪滅ぼしだろう。ゼノヴィアの方は聖剣使いとしての功績の対価らしい。退職金みたいなものって本人は喜んでたっけ。

 

 

「あらあら、うふふ♪アーシアちゃんに先を越されてしまいましたわ。皆さんお帰りなさい。そして、イッセー君。会いたかったですわ」

 

 

「あ、朱乃さん、お久しぶりです」

 

 

「どうしたんですの?何だか、他人行儀ですわよ?」

 

 

「あ、あはははは、何でもありません。その…久々で緊張しちゃって」

 

 

「うふふ、そんなにならなくても、よろしいのに。おかしなイッセーくんですわね」

 

 

言えるわけがない。アザゼル先生にあんな事言われたから若干気まずいとは……

 

 

ドオォォォン!!

 

 

俺たちが再会を果たしていると、急に別邸内から轟音が聞こえてきた。俺たちは顔を見合わせて、溜息を吐くと別邸内に入っていった。はぁ、多分あの二人だよな……

 

 

 

――○●○――

 

 

音の発信源は、別邸で与えられた俺の部屋のキッチンからであり、部屋がその……吹き飛んでおりました。ええ、言葉通り人間界であれば青空教室ができそうなくらい綺麗な大穴が空いておりました。けど、キッチンは無事。器用ですね、二人とも。

 

 

「だから、イッセーが帰ってきたら、絶対にトマトソースとナスのパスタが食べたいって言うに決まってるわ!この前、それが好物って言ってたもの!」

 

 

「それなら、私の方だって本人からトマトとナスのラザニアが好物って聞いたわよ!」

 

 

「ミラは分かってないわね!修行明けに、そんな胃がもたれそうな物をイッセーが欲しがるはずがないわ!」

 

 

「いーえ!リアスの方が分かってないでしょ!むしろお腹空かせて帰ってくるだろうから、しっかりとお腹にたまる物の方が良い筈よ!」

 

 

「ミラの分からず屋!」

 

 

「リアスの頑固者!」

 

 

ぎゃあぎゃあと俺の部屋(の跡地)で言い合いを繰り広げる我らがオカ研の部長と平部員。どうやら、今回の原因は俺の事らしい。あーもう、この二人は……

 

 

「部長、落ち着いて下さい。これ以上やると、折角作った料理も吹き飛びます」

 

 

「まぁまぁ、ミラちん落ち着くにゃん。それに、あまりやり過ぎると、本当にイッセーの部屋が全壊するにゃん。まぁ、今も半壊状態だけど」

 

 

その二人の間を仲裁する人物たちがいた。黒歌と白音だ。

 

 

「それに、先輩の事です。どうせ、両方食べるって言うに決まってます」

 

 

「そうよねぇ。で、どっちが良かったって聞いても、両方って答えるに決まってるにゃん」

 

 

「うぐっ!?」

 

 

「「イッセー!?」」

 

 

黒歌と白音の指摘に呻き声を漏らすと、それに気付いた二人が振り返る。

 

 

「あー、えっとただいま帰りました」

 

 

そう言うと、二人は若干気まずそうにしながらも、皿に盛りつけられた料理を持ってきた。

 

 

「えっと、あなたが帰ってくるって思って作ってみたんだけど、食べてくれるかしら?」

 

 

「………い、一応私も作ってみたから食べてくれる?べ、別に嫌ならいいけど」

 

 

 

「えっと……じゃあ、両方ともいただきます。あ、そうだ。修行中に差し入れのお弁当ありがとうございました、おいしかったです。ミラもありがとな。アレに入ってた卵焼きってお前が作ったんだろ?美味しかったよ」

 

 

「ふ、ふん!当然よ、私が作ったんだから!」

 

 

ミラは顔を赤くしつつ、そっぽ向いた。あれ、何か間違えたかな?

 

 

「……へぇ、イッセーはミラの料理は分かったのね」

 

 

「いえ、全員の料理が分かりましたよ。部長はポテトサラダと唐揚げですよね?朱乃さんが肉じゃがで、アーシアはピーマンの肉詰め、ゼノヴィアはちょっと硬かったけど、カツだよな?ぞれぞれ、味があって美味しかったです」

 

 

「あ、あなた、全部誰が何を作ったか分かったの!?」

 

 

「はい、これでも舌には自信があるので」

 

 

「はぁ、これは………素直に喜んでいいものか微妙ね」

 

 

「うふふ、いいではないですか、部長。私はイッセー君に私の作った料理を言い当てられて、嬉しかったですわ♪」

 

 

「わ、私もです!そ、その、イッセーさんに喜んでいただけて嬉しいです!」

 

 

「ふむ、私はまだまだ精進する必要がありそうだが、褒められて悪い気はしないな。それに……なんだろう?こういう、こそばゆいような気持ちは初めてだ。うん、悪くないと言うよりは、むしろ………」

 

 

「はぁ、ミラと争ってたのがバカバカしく感じるわ。さ、皆で先に食事にしましょう。あ、イッセーはその前に一度シャワーを浴びてらっしゃい。流石にそのままで食事をするのは衛生上あまりよくはないでしょうし」

 

 

「あ、あはは……」

 

 

まぁ、確かに。これでも、山の中であっても、一応毎日水浴びとかはしてたし、服も洗ってたんだけどな。まぁ、それでも服はボロボロなわけだが……

俺は言われたまま、シャワー室へ向かってシャワーを浴びた後、全員で食事になった。

 

 

 

 

 

 

――○●○――

 

 

「「「「「「「ご馳走様でした」」」」」」」

 

 

「おーう、早かったなお前ら。俺とギャスパーが最後か」

 

 

食事を終えた後、一息ついていると遅れてアザゼル先生が入ってきた。真っ白になったギャスパーを抱えて……

 

 

「ギャ、ギャスパー!?先生、あんた一体ギャスパーに何をしたんだ!?」

 

 

「ああ?大したことはしてねえよ。冥界の路上に立たせた後に、無理矢理路上でゲリラライブを刊行し続けただけだ。まぁ、それ以外に神器の訓練として、魔獣の群れに放り込んだりもしたがな」

 

 

「うぅぅ……公衆の面前であんな恰好でライブなんか……僕もうお外に行けないですぅぅぅ………うっ、く、熊が迫って…虎…狼に、ハゲワシ、巨大ムカデ、蟻……クモはいやあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

「「「「「「「…………」」」」」」」

 

 

 

どうやら、ギャスパーの修業は思いの外ハードだったようだ。

 

 

「お、良い匂いがするな!何だよ、お前ら俺を待たずに食事始めやがったのか?」

 

 

「いやいや、もう食後だよ、アザゼル。皆食べ終わったところ。一応、残りは取ってあるから、温めて食べなよ。それより、ほらギャスパーをコッチに貸してよ。治療した方がいいでしょ?」

 

 

「お?そうだな。じゃあ頼んだぜ、翔。さ、メシメシ~♪」

 

 

アザゼル先生はギャスパーをソファに放り出すと、キッチンに入っていった。

 

 

「ギャ、ギャスパーさん!大丈夫ですか!?」

 

 

「ア、アーシア先輩……わぁ、小猫ちゃんやイッセー先輩も居るぅ~~……そうか、僕はまた幻覚を見てるんですねぇ……早く起きないと……」

 

 

「も、元に戻ってください、ギャスパーさぁぁぁん!!」

 

 

アーシアが必死に『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』で回復を掛け続ける。どうやら、今回の修業はギャスパーの心に多大なダメージとトラウマを植え付けたようだ。

 

 

そして、ギャスパーに何とか平静を取り戻させて、アザゼル先生とギャスパーが食事を終えてから、それぞれの修業の報告となった。

 

 

 

「じゃあ、まずは部長の私からね。私は基礎トレーニングとレーティングゲームの過去の戦略や記録、勝ち星、勝ち方、負け方、様々な方面からレーティングゲームを学びなおしたわ。それに、プラスでミラとひたすら模擬戦ね。おかげで魔力も向上したし、以前より器用に扱えるわ。それに、アザゼルがくれたモノも参考にして新技の開発は成功したわよ」

 

 

「はっはっは、初っ端からいい報告が聞けたな。ま、新技はレーティングゲームでのお楽しみにしておくか」

 

 

「では、次は私ですわね。不本意ではありましたが、自分の中の血と向き合う事にしましたわ。結果はあまり芳しくないのが現状なのですけど」

 

 

朱乃さんは少し、シュンとなったように肩を竦めた。それを見たアザゼル先生は朱乃さんに声を掛ける。

 

 

「ま、毛色の異なる力をいきなり使いこなすってこと自体が、土台無理な話だからな。まぁ、朱乃に関しては後である物を授けるから、問題ないだろう。じゃあ、今回はあまり関係ないんだが、ミラはどうだ?」

 

 

「私?リアスと模擬戦したり、精神を落ち着かせたりする事で、神器(セイクリッド・ギア)の出力の安定は何とかなったわ。通常戦闘に問題は無いところまでは持って行けたわ。けど、あまり出力を出し過ぎようとすると、まだ偶に暴発しかねないけど……」

 

 

最後の方はあまり聞きたくなかった報告だな……

俺はGWの焼け野原になった森林を思い出して、背筋が冷たくなった。ミラには高出力の攻撃をしない様にしてもらおう。

 

 

「ま、そこはやっぱ、時間を掛けてってとこだな。さて、次は木場だ」

 

 

「はい。僕は師匠の元で剣術を改めて学びなおしました。禁手(バランス・ブレイカ―)の時間の延長もできましたし、聖魔剣も以前より遥かに、使い勝手が良くなりましたよ。それに、多属性に聖と魔のオーラを付加した聖魔剣の精製も出来るようになりました」

 

 

「なるほどな。これで、お前の剣は多様性が格段に上がったわけか……で、お前んとこの師匠の妖怪どもとは同時に何体まで相手が出来た?」

 

 

「それは、正直10体までが限界でした。一番調子が良くてそれなので、平均すると5、6体が良いところですね」

 

 

「上等だ。ルシファー眷属の百鬼夜行をそこまで相手にできるんなら大した進歩だよ」

 

 

「「「「百鬼夜行?」」」」

 

 

俺とミラ、アーシア、ゼノヴィアがハテナマークを浮かべていると、アザゼル先生が補足してくれた。

 

 

「ああ、そうか。お前らはルシファー眷属について知らなかったな」

 

 

「ルシファー眷属って事は、サーゼクス様の?」

 

 

「ああ、そうだ。あいつの眷属の『騎士(ナイト)』は木場の師匠なんだが、そいつは生前色んな呪術に手を出してたらしくてな。体内に大量の妖怪を飼ってやがるのさ。ってな訳だから、一人で体内の妖怪を使って一人百鬼夜行なんて芸当が出来んのさ」

 

 

「さ、さすがは、魔王眷属ですね……」

 

 

「本当にアイツは厄介だったからなぁ。それに、生前から剣術だけで人外と渡り合えるような化け物剣術身に付けてやがったから、敵対した時には苦労したぜ。あー、くそ。思い出しても腹が立つ。一体一体が強力な妖怪共を抜けたと思ったら、アイツ自身で神速剣術かましてきやがって……」

 

 

よほど苦戦させられたからなのか、アザゼル先生はブツブツと愚痴をこぼし始めた。

 

 

「なぁ、木場。先生にあそこまで言わせるお前の師匠って誰だ?高名な剣士?」

 

 

「ああ、うん、そうだね。師匠はそういう風に言われるのを嫌がるんだけどね。僕の師匠の名は新撰組で一番隊隊長だった沖田総司だよ」

 

 

「え、ええぇぇぇぇぇ!!?」

 

 

これには、ビックリだ!あの、幕末の剣士が悪魔やってんの!!?何で!?

 

 

「うふふ、初めてのイッセー君が驚くのは無理ないでしょうが、実は歴史の裏というところでは、人知れずそういった人外の者達が活躍してきたんですよ?そうですわねぇ、有名なところだと……○○○(ピーー)国が×××××(ピーーーー)した時などは、実は裏で悪魔である△△△△(自主規制)が加担していて、それに敵対して天界陣営も黙っておらず、天使の●●●●(ピーーー)が敵国に加担して▲▲▲▲(見せられないよ)して、内紛を鎮圧後に□□□□(ピーーー)して、■■■■■■(禁則事項)が台頭してきたんですの。その方も裏では◇◇◇◇(個人情報保護)の実質操り人形で、▽▽▽▽(ピーーー)して、▼▼▼▼▼▼(さぁ、皆でかんがえよう)なんかをやって――」

 

 

「あ、朱乃さん!も、もういいです!」

 

 

「あら、そうですか?ここからが面白いんですけれど」

 

 

「ほ、本当にもういいです!これ以上は俺の頭の中の世界史が全部吹っ飛びます!」

 

 

「あら、残念ですわ。うふふふふ♪」

 

 

き、聞きたくなかった。ってか、朱乃さん絶対に楽しんであそこまで言ったな!いじめっ子の顔になってるもの!

 

 

「あー、まぁ木場は取り敢えずいいとしてだ。次はゼノヴィアだ」

 

 

「ああ、私は細かいのは苦手だからな。デュランダルをひたすら使いこなせるようにしたぞ。それに、他の聖剣も何とか扱えるレベルにはなった。まぁ、私とデュランダルがあれば、他の聖剣など使わなくとも良いはずだがな!」

 

 

フンスと、最後の方はドヤ顔できめるゼノヴィア。はぁ、コイツ最近ただの脳筋じゃないかと疑い始めたよ。

 

 

「ま、そう言うな。人生何が役に立つか分かったもんじゃねえぞ?さて、次はアーシアだな」

 

 

「は、はい!私は『聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)』を使いこなせるようにと、後は簡単な防御魔法を習得しました。きょ、強度は少しマチマチなんですけど……」

 

 

「なるほどな。因みに、一番硬い時でどんくらいの強度なんだ?」

 

 

「えと、グレイフィアさんによると、拳銃の銃弾くらいまでは防げるレベルだと……」

 

 

「十分過ぎだ。そんだけの強度がありゃ、レーティングゲームでも簡単にはやられないだろう。さて、ギャスパーの方は俺から報告だな。ギャスパーはさっき俺の言った通りの修業だ。まぁ、結果吸血鬼の力自体高まったし、神器も上々だ。細かいコントロールはまだ今一つだがな。魔獣一体くらいなら、今のコイツでもベストコンディションなら問題なしだ」

 

 

……凄い成長だな。あの引きこもってたギャスパーがねぇ。ま、今はまた段ボールの中に引きこもってるけど。

 

 

「次は私で――」

 

 

「白音の報告は私がするにゃん!白音はようやく、仙術をマスター……までは行かないけど、使いこなせるにゃん。体術も私が仕込みなおしたし!そして!遂に白音が私にデレるようになってくれたにゃん!見よ!この画像――ぐばぁ!!」

 

 

「……鉄拳制裁です」

 

 

黒歌が画像を皆に見せようとした瞬間に、白音の強烈なボディブローが黒歌の脇腹に命中。黒歌は地面で悶絶している。

 

 

 

「し、白音……お、お姉ちゃんと過ごした…あの一夜は……なんだった…の?」

 

 

「あ、あれは、姉様が勝手に私の布団に忍び込んだだけです!変な言い回しをしないで下さい!」

 

 

「白音ぇ……うぅぅ、ちょっと朝チュンごっこしただけなのに……お姉ちゃんに対してこの仕打ち…よよよ…」

 

 

「嘘泣きしてもダメです、姉様。和解はしたつもりですが、それとこれとは話が別です」

 

 

「うわあぁぁあぁん、イッセー!」

 

 

「ぐはっ、痛ってぇ!」

 

 

黒歌は猫モードになって、ドテッ腹に突っ込んできた。俺は咳き込みながらも、やれやれと言いながら黒歌を宥める。

 

 

「……先輩は猫に甘いですよね」

 

 

「うっ!?い、いや、ほら、俺に寄って来てくれる動物って少ないだろ?それに、猫は好きだし……まぁ、近付くと、逃げるか警戒されるかのドッチかだけど……」

 

 

ジト目で見てくる白音から視線を逸らす俺。まぁ、それでも黒歌を撫でるのはやめていない。猫好きなんだからしょうがない!!

 

 

「ま、そこはいいとしてだ。問題はお前だ、イッセー。タンニーンとの修行は結局どうなったんだ?」

 

 

「ええと、そうですね。俺の方は禁手(バランス・ブレイカ―)の時間延長、神器(セイクリッド・ギア)無しでの戦闘法の模索。この両方ともクリアです。まぁ、歴代の怨念は無理でしたけど」

 

 

「まぁ、歴代の赤龍帝はしょうがねえ。ソッチは追々な。それよりも、お前がサバイバルを生き抜いたのに、今は驚きだ」

 

 

「……生き抜いてなんかいませんよ。冗談抜きで、何回死んだか……」

 

 

「「「「「「「「………え?」」」」」」」」

 

 

俺の言葉に一同が一斉に間の抜けた返事をした。

 

 

「いやいや、そりゃそうですよ。先生が言ってたみたいに、複数のドラゴンと戦いましたよ。けど、一体一体が龍王クラスなのに、それが同時に4体も相手にして生きてられる訳がないじゃないですか。心肺停止するたびに、クロノスに強制的に時間を巻き戻されて、即刻再戦させられてまた心肺停止させられて、の繰り返しですよ。レディオンは空間転移して不意打ちのオンパレードだし、防御魔法も魔力弾もオリジンが無効化するし、タンニーンは本当に隕石に匹敵する炎弾をはなってくるし……あ、そうだった。部長、それで、修行に使った場所なんですけど、山という山が消え去ったので、平地に……って、アレ?」

 

 

全員が揃って唖然としていた。

 

 

「……まぁ、確かに冗談半分でそんな事言ったが、本当にやるとはな」

 

 

「はっ!?冗談半分!?俺は冗談半分の修業で何回も臨死体験したのか!!?」

 

 

「いや、悪かったよ。俺もまさかお前が本当に複数のドラゴンと同時に模擬戦やるなんて思わなかったからよ。俺が考えてたのは、複数のドラゴンと順番に相手にするって思ってたからよ」

 

 

………あれ?じゃあ、俺って一体?

 

 

俺はその場で頭を抱えた。

 

 

「え、じゃあ、アレか?俺って死に損?あんな無茶苦茶な事やらされて、え?いや、強くはなったけど……でも…え?」

 

 

「ま、まぁ、気にするな!今生きてるならいいじゃ――痛ってぇ!!?」

 

 

スパァァンという快音と共に、アザゼル先生は部長のどこから取り出したか分からないハリセンで頭に一撃を貰っていた。

 

 

「まったく、自分の生徒を死にかねない内容の修業を課す教師が何処に居るのよ!?というか、イッセーの話だと、本当に何度も死んでるのよね!?通りで、何度も『悪魔の駒』の反応が消えたり現れたりしたはずだわ!!イッセーが本当に死んだらどうするの!?」

 

 

「ま、まぁ、そんときゃ、何とかして復活をだな――ったぁ!?痛ッ!お、おい!や、やめろ、お前――らぁっ!!?……ぐ…さ、最後にテレビ投げやがったのは誰だ!?って、おい!やめろ、お前ら!物を投げるな!翔、お前も何投げて――お、おい?何だそりゃ?聖剣か?そ、そんなの投げないよな?――ぐはぁっ!!」

 

 

 

それから、アザゼル先生には数分間罵倒の言葉や、物を浴びせられた。俺の方は黒歌を撫で続けて、白音とアーシアに介抱されていた。

 

 

そして、この日はそれで解散となり俺は宛がわれた新しい部屋で寝る事になった。因みに、翌朝は起きたら俺の周りにオカ研の女性陣が勢ぞろいで寝ていたのは別のお話。まぁ、かなり癒されたというのが、正直なところでしたが。

 

 

 

 






はい、こんな感じで。実際に歴史の裏で色んな事があれば面白いですよね。まぁ、事実はさておき。(途中でふざけました。ごめんなさい)


一誠は何度か臨死体験させました。そりゃ、相手が相手なだけに。死んだ回数は多分・・・・・・計100回くらい?だと思っていただければ。


さて、次回はパーチーです。


ではでは!
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