ハイスクールD×D ~審判を超えし者~【凍結】   作:メラニン

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タイトルの通り今回はようやっとゲーム開始ですね。想定してたものよりだいぶ長くなりそうなので、どう短縮したもんか悩んでいます。


では、どうぞ!


第12話 公式戦初ゲーム開幕です!

 

―― 一誠side

 

 

さて、今日はいよいよレーティングゲーム本番だ!昨日は皆に心配されたが、タンニーンとミラの激励もあって今は立ち直った。まぁ、本当にそうかと問われると少し自信は無いんだけど……けど、今は目の前のゲームに集中しないとな。

現在俺たちが居るのはレーティングゲームの会場だという巨大な円形のホールだ。多分このホール内にさらにもう一個別のホールが入るんじゃないか?うむむ、やはり計り知れないな、悪魔の技術って。そして、ホールの外側にズラッと観客がひしめき合っている。アザゼル先生が言うには、この円形のホールに巨大な結界を張り、結界内を別空間にしてレーティングゲームの舞台にするらしい。中の様子は直接見る事も可能だし、見えない部分は結界内に設置されたカメラで外に流れるらしい。

 

 

そして、円形のホールの出っ張った一角に俺たちは立っている。そして、向かい側には遠くて分かりずらいが、会長達シトリー眷属が立っている。うーん、目測で500mくらいか?つまり、半径がその半分だからレーティングゲームのフィールド自体の面積は大体75万平方メートルくらいかな?って事は結構広大なフィールドで戦わなきゃならないのか。前回のライザー戦みたいな感じに近いのかな?

 

 

と、そこで俺にとっては聞きたくない声が聞こえた。いや、聞きたくないというか、聞きたくなかったというか………

 

 

「イっちゃあぁぁ!!頑張ってぇぇ!アーシアちゃん達もファイトオォォ!」

 

 

「白音えぇぇぇ!絶対に勝ってぇぇぇ!」

 

 

「一誠いぃぃ!爺ちゃんも応援しとるぞぉぉ!」

 

 

「オーディン様!オーディン様はあくまで中立の立場でいていただかないと!」

 

 

「ぶはっ!!?」

 

 

急な俺に対しての声援に思わず吹き出してしまった。いや、爺ちゃんが来てたのは昨日の時点で知ってたさ。けど、何でここにいらっしゃるんでしょうか、お母様!?しかも、全員がVIP席!?一番目立つ様な席でホント何をやらかしてるんでしょうか、お母様!?やばい、俺今混乱してる!

 

 

「な、何でここに居るんだよおぉぉぉ!!」

 

 

しかも、『イっちゃん、Fight!』なる横断幕までひろげている。よく見ると、側には父さん、兄さん、ノヴァさん、ヴェルさんまで居る!他にはミラと黒歌、爺ちゃんにロス姉まで!?さすがに父さんとヴェルさん、ミラは少し離れているが、ノリノリで応援しているのが5人も居るから目立つ目立つ。しかも内1人は神話の主神だ。その神様を止めようと頑張ってくれてるヴァルキリーが一人という、何ともカオスなVIP席になっている。あぁぁぁ………穴があったら入りたい。俺は恥ずかしさのあまり、その場に蹲った。いや、仕方ないでしょ!?

 

 

そしてチラリと向こうを見ると、向こうは向こうで『ソーたん、Fight!』なる横断幕が張られていた。多分セラフォルー・レヴィアタン様の仕業だろう。様子はよく分からないが、多分向こうでは会長が顔を真っ赤にしてるんだろうな。あれ?そういや、母さんが最近何かの準備があるとかで、家に居なかったのってもしかしてアレを作る為、とか………?

 

 

 

『皆さま、本日はグレモリー家、シトリー家両家の次期当主同士のレーティングゲームにお越しいただきありがとうございます。この度本ゲームの審判役(アービター)を担当致します、ルシファー眷属「女王(クイーン)」のグレイフィア・ルキフグスです』

 

 

混乱している俺を余所に、グレイフィアさんがよく通る声でアナウンスをする。もう、応援している人たちに関しては諦めよう……

 

 

『では早速、両チームにはフィールドに移動していただきます。両チームとも魔法陣の中へ移動して下さい』

 

 

俺たちはそのアナウンスに従い、魔法陣の中に入る。その瞬間、光に包まれ転移させられた。

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

『さて、今回はリアスさまとソーナさまが通う学び舎である駒王学園近隣に存在するショッピングモールを舞台にして頂きます。しかし、現在改築中との事ですので、その完成予定のものを異空間内に作成いたしました。この完成予定の景観は改築を行っているクランスピア社に協力していただき作成いたしました』

 

 

ああ、通りで見た事あるようで見た事ないような景色なのか。今俺たちが転移させられたここは、確か前に一度部長と昼食をとった時の喫茶店か。というか、後で母さん達には事情を説明してもらおう。何で応援席に居たのかとか。そもそも何で冥界に居るのかとか。

 

 

『さて、ではここでルール説明をさせていただきます。現在それぞれ転移された場所が各チームの「本陣」となっております。リアスさまが2階東側。ソーナさまが1階西側です。「兵士」のプロモーションはそれぞれ敵陣近くで可能となっております。また、今回は特別ルールとして、ソーナさまのチームには天界陣営からの協力者が2名参加致します。そして、リアスさまのチームには堕天使陣営からアイテムが寄贈されます。また「フェニックスの涙」は両チーム一つずつのみです』

 

 

あれ?向こうのチームに天界陣営の誰かが協力するのは知ってたけど、俺たちの方には堕天使陣営からのアイテムが送られるのか。うーん、むしろ不安だな。なにせ俺の知っている堕天使陣営の科学者って、あのいい加減教師2人組だからなぁ………

与えられるアイテムを使って不利になるなんて事が無いように願いたい。

 

 

『また、後ほど各チームに追加ルールの詳しい資料が送られますので、それをご確認ください。この後30分のブリーフィングタイムが与えられますが、その間は両チームの接触は禁止されております。では、今より30分後にゲームスタートです』

 

 

 

それでグレイフィアさんのアナウンスは終了となった。そこから早速1つのテーブルに集まって作戦会議となった。

 

 

「さて、今回は少し厄介ね。大まかな構造は同じなんでしょうけど、細かい部分が違うとなると、初めて訪れる場所がフィールドと思って臨んだ方がいいわね。それはソーナの方も同じなんでしょうけど………まずは、祐斗とゼノヴィアは『騎士』の足を活かして自陣内の詳しい地理の確認よ。できればどこに何があるかも詳しく調べてきてちょうだい。10分したら必ず戻って来てくれるかしら?」

 

 

「はい、部長」

 

 

「了解した。では、行ってくる」

 

 

そう言うと木場とゼノヴィアは『騎士』のスピードで駆けていった。

 

 

「さて、祐斗達には後で説明するのだけど、今回の特別ルールは少し厄介よ。『出来るだけフィールド内の物を破壊しつくさない事』。つまり、大質量の攻撃は禁止よ。特にイッセーに関しては今回ばかりは魔力弾の使用を控えてちょうだい。この前みたいな大穴を開けられたら困るから」

 

 

「ってなると、俺は今回格闘戦のみでしか活躍できないですね」

 

 

「ええ、そうね。折角修行してもらったのだけれど、今回は運が悪かったわ。レーティングゲームのルールやフィールドは毎回ランダムに決まるから。それともう一つ。今回もあなたの『無と連環の腕輪(オリジン・チェイン・バングル)』の使用は禁止されたわ」

 

 

「……前回のゲームのみのルール限定では無かったんですね」

 

 

「多分、一度適用した事のあるルールだから引くに引けなかったんでしょうね」

 

 

しかし俺の場合、格闘戦もちょい気を付けないと、色々壊しかねないわけだし。ここ2週間壊す事しかしてこなかったし。山とか森とか。因みに修行場は流石に山は元に戻らなかったけど、森は逞しい冥界の植物のおかげで元に戻りました。

 

 

「それにこの吹き抜けも厄介ですわね。ここから移動するにしても、丸見えですもの」

 

 

そう、円形に吹き抜けになっているから、どうしても移動する際には1回は吹き抜け沿いの廊下に出なければならないので相手に姿を晒す危険が多分にある。まぁ、所々にある階段を使えば、あまり見つからずに移動できそうだけど。

 

 

「朱乃の言う通りね。だから吹き抜け付近の移動は出来るだけ避ける事。なるべく吹き抜けを避けて裏手の階段で階層の移動をする事。じゃあ、簡単にチーム分けと役割分担をするわね。まずはイッセーと小猫で身を隠しつつ西側の方へ先行してちょうだい」

 

 

「「はい、部長」」

 

 

「次に朱乃は基本は本陣近辺に警戒に当たってもらうわ。そして、必要に応じて各チームの援護よ。堕天使陣営からの贈り物はあなたに使ってもらうわ。多分あなたの今回の役回り上、あった方が便利でしょうし」

 

 

「ええ、分かりましたわ」

 

 

「ギャスパーに関しては今回はヴァンパイアの能力を使った『監視』がメインの役割よ。アザゼルからの進言があったらしくてね。あなたの神器(セイクリッド・ギア)の制御はまだ100%完璧という訳ではないから専用の眼鏡を着用し、神器を使用しない事だそうよ」

 

 

「わ、分かりました。うぅ……今回僕あまりお役に立てそうにないですぅぅ……」

 

 

「まぁ、そう気を落とすなよ、ギャスパー。次までに神器のコントロールを身につければいいだろう?」

 

 

「は、はい……」

 

 

ギャスパーはすっかり落ち込んでしまった。ギャスパーにとっては今回が初のゲームだったんだからしょうがないか。

 

 

「そして、アーシアは私と一緒に行動よ。といっても、最初の内は本陣で防御するだけなのだけれど。いいわね?」

 

 

「は、はい!頑張りますっ!」

 

 

「……アーシア、肩の力を少し抜かないと、いざという時動けないぞ?」

 

 

「は、はい!わ、分かりました、イッセーさん!」

 

 

ダメだ、全然分かってない。アーシアの様子に全員がアーシアらしいと苦笑いを溢しつつ、ふと気になった事を思い出す。

 

 

「そういえば、なるべく物を壊さないってルールは分かったんですけど、仮に壊した場合って何かペナルティとかあるんですか?」

 

 

「私も最後にそれを説明しようと思っていたわ。仮に物を壊してもゲーム中に何か罰則を受ける訳では無いのだけれど、そういうルールの中でやっているのだから、ゲームの評価としてはマイナスを受けるわ。あと、最後に一つ注意事項よ。ルールには『壊した場合、壊した本人がマイナスの評価を受ける』とあるわ。例えば吹き飛ばされて何かを破壊した場合、吹き飛ばした方がマイナスになるのでは無く、吹き飛ばされて備品を壊した方がマイナス評価を受ける事になるみたいなの」

 

 

「………使い様によっては、コッチにもアッチにもメリットとデメリットが大きいルールですね」

 

 

 

「ええ、その通りよ。けど、そこは此方が吹き飛ばされず、相手を吹き飛ばせば問題無いわ。さて、私たちにとって公式戦はこれが初めてよ。レーティングゲームでは、力を持っている方が必ず勝つという訳では無いわ。『「兵士」でも「王」を取れる』という言葉があるように、絶対なんてものは無い。それを肝に銘じてちょうだい」

 

 

「「「「「はい、部長!」」」」」

 

 

「じゃあ、ゲーム開始までは自由行動よ。5分前になったら、またここに集まってちょうだい」

 

 

それから俺たちはそれぞれ別行動となった。木場たちは戻ってきたところで、また別の指示を出すらしい。うーん、けど自由行動っていっても何をすればいいのか分からないな。取り敢えず俺はその辺をブラつく事にした。あ、そういえば確かウォーロックさんから勧められた本があったな。それを探してみるか。

 

 

ってなると、本屋がコッチ側にあれば良いんだけど………お、あったあった。

 

 

 

 

 

俺は本屋に入って目的の本を探す事にした。ウォーロックさん曰く中々面白い料理本らしいんだけど……コレか?思いの外目的の本は早く見つかった。早速開いて確認すると、なるほど確かに料理の色々と細かい工夫がぎっしり書かれている。ってか、こんな細かいところまで異空間内に作り出したのか。改めて凄いな、悪魔の技術。

 

 

本を読んでいると、右隣に誰かが密着してきて、振り向くとそこに居たのは朱乃さんだった。俺に寄っ掛かる様にして朱乃さんも本を覗き込む。

 

 

「うふふ、料理本だなんてイッセー君らしいですわ」

 

 

「ははは、まぁ、俺にとってはコレが緊張の解き方といいますか」

 

 

「………イッセー君、この前の神社での事を覚えてますか?」

 

 

「っ!?」

 

 

それを言われて、俺はあの時のことを思い出し、顔が一気に熱くなった!覚えているも何も、あんなの忘れられるわけがない!!なぜに急にその話を!?

 

 

「あらあらうふふ、そんなに顔を赤くして。何を思い出したのかしら?」

 

 

朱乃さんはからかう様に俺の頬を突っつく。コレ完璧にオモチャにされてるな………

 

 

「うふふ、イッセー君って思ったよりのエッチですわね♪」

 

 

「ち、違います!別にそういう訳じゃ………はぁ、えっと俺が神社で朱乃さんに言ったことですか?」

 

 

「ええ、そうですわ。あの時イッセー君は私の姿を見ても受け入れてくださいましたわ」

 

 

俺は真剣な眼差しになった朱乃さんの言葉に耳を傾ける。

 

 

「あの言葉のおかげで今回の鍛錬で自分の中の力を受け入れようと決心が付きましたわ。…………けど、今だけはもう一度勇気をください」

 

 

朱乃さんはキュっと俺の腕にしがみ付いて顔を伏せる。俺はただ何も言わず、朱乃さんの背中に手をまわして、そっと擦るようにする。何でかは知らないが、朱乃さんは父親と不仲らしい。それが原因で堕天使の力と今まで向き合えていなかった。だけど、今は嫌っていた力と向き合い、使おうとしている。こんな時どうすれば良いのかなんて俺にはよく分からない。けど、今はこう言うべきなのかな?

 

 

「こういう時、どういう風に言葉を掛ければいいのか、よく分かっていないですけど……でも、何度だって言いますよ。朱乃さんの堕天使の翼は何も恥じる事のない綺麗な翼です。だから、自分の中にある力を恥じる事は無いと思いますよ」

 

 

「………ありがとうございます、イッセー君。ふふ、やっぱりイッセー君に褒められるのが一番やる気が起きますわね。一応コレも貰っておいて正解でしたわ」

 

 

そう言って朱乃さんが出してきた黒い棒状の機会には見覚えがあった。ま、まさかコレって……

 

 

「………あの、朱乃さん?そのボイスレコーダーって誰にもらいました?」

 

 

「うふふ、私達の顧問からですわ♪あの人もたまには役に立つのですね」

 

 

「………できれば、俺に渡していただけると嬉しいんですけど?」

 

 

「ふふ、じゃあ取ってみてくださる?」

 

 

そう言うと、朱乃さんはボイスレコーダーを胸の谷間の間に挟んだしまった!これ取っても取らなくても俺に何かしらの被害が来るんですけど!?

 

 

ピピピッ!

 

 

と、そこで携帯に設定していたアラームが鳴った。部長に言われていた集合時間を知らせるものだ。

 

 

「あらあら、もう時間ですわね。じゃあイッセー君行きましょう?」

 

 

「………はい」

 

 

はぁ………レーティングゲーム開始前だってのに、早速ダメージを受けてる感じがする。(精神に)

 

 

 

 

――○●○――

 

 

 

 

 

 

 

 

『皆さま大変長らくお待たせいたしました。これよりリアス様とソーナ様のレーティングゲームを開始いたします。両者共に健闘を祈ります。それでは、ゲームスタートです!』

 

 

グレイフィアさんのアナウンスが響き渡りゲームがスタートする!

 

 

「皆、行動の確認はさっきの通りで問題ないわね?さぁ、私のかわいい下僕悪魔たち。油断せずに確実に勝ちにいくわよ!」

 

 

「「「「「「「はい、部長!」」」」」」」

 

 

それを合図に俺たちは別々に散っていく。俺と白音のコンビはショッピングモール内の中央に向かって。木場とゼノヴィアは駐車場から攻める。朱乃さんは単独でサポートと遊撃。ギャスパーは偵察だ。それぞれの得た情報は無線を通して何時でも共有が出来る。

 

 

とにかく、俺と白音は中央の吹き抜け沿いの店舗から店舗へ身を隠しながら進む。と、デパートの入り口に差し掛かったところで白音が声を上げた!

 

 

「先輩、上で――」

 

 

「遅いっ!貰ったあぁぁ!」

 

 

『Boost!』

 

 

俺は目の前に迫る足を『赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)』を盾にして防いだ。しかし、蹴りを繰り出した人物はすかさず、手持ちの地面に二刀を叩きつけて、発生した衝撃波で俺を吹き飛ばす!

 

 

烈震斬(れっしんざん)!!」

 

 

パリィィン!

 

 

俺は吹き飛ばされ入り口のガラスを突き破り店内に吹き飛んだ!だが、攻撃はそれだけで終わりでは無かった!

 

 

「……つつ、何であいつが――っとぉ!?」

 

 

吹き飛んだ先で再び上から奇襲に遭った!いきなり上から蹴りによる攻撃を受けた!

 

 

「ちっ、外したか。会長にはこれで出来ればダメージくらいは与えろって言われてたんだけどな……やっぱ、やるな兵藤」

 

 

「匙、いきなりお前が相手とはな」

 

 

そう、俺の目の前に居るのは匙。おそらく、神器を使って天井に張り付いていたんだろう。そして、今の奇襲の初撃を当てに来た人物が匙の横に並ぶ。

 

 

「おい、小娘!そっちの小っこいのは頼んだぞ!」

 

 

「な……誰が小娘よ!!言っとくけど、あんたの為じゃなくて、匙先輩に頼まれてやってるだけだから!そこんところ、思い上がらないでよ!?」

 

 

「く……先輩、すいません。すぐに応援に行きます!」

 

 

白音の前に立ちはだかったのは、ややブラウン気味の髪をツインテールにした少女だ。確か、匙の後輩で仁村って言ったっけ?いや、それよりも、何でコイツがここに居る!?

 

 

「おい、コレはどういう事だ、イバル?」

 

 

そう、俺の前に立ちはだかったのは、白髪を後ろに一つで結った快活そうな少年。エレンピオスでは、俺にいくつかの武器の使い方を教えてもらい、戦った相手である。そして、こっちの世界ではGWの時にミラの巫子として二・アケリアで出会った人物……

 

 

「ふん、決まっている。ここに立っているという事は、目的は一つだ。貴様と戦う為だっ!」

 

 

そう言うと、イバルは二刀を振りかざし斬り掛かってきた!

 

 

 

――side out

 

 

 

 

 

 

――ミラside

 

 

 

 

私はモニターに映ったその姿を見て、開いた口が塞がらなかった。半分飛びかけていた意識を黒歌に話しかけられることで無理矢理に引き戻す。

 

 

「えっと………ねぇねぇ、ミラちん。何であいつがここに居るのかにゃん?」

 

 

「そ、そんなのコッチが知りたいわよ!!え、だってイバルは巫子の任を解いて、里の皆と一緒に――」

 

 

「あー、その事なんだが……」

 

 

私が困惑していると、さっきまで母親たちとバカ騒ぎをしていたユリウスが気まずそうに話し掛けてきた。

 

 

「えっとだな、和平締結後辺りに実は君の居た里の人たちの問題が一段落付いていたんだ。で、それから暫くしてから彼が単身俺を訪ねてきてな。そのとき、たまたまミカエルさんがその場に居て、スカウトされてたんだ」

 

 

「え、えぇぇぇ!!?き、聞いてないわよ!!」

 

 

「ちょ、ミラちん、声を抑えて」

 

 

黒歌が言ってくる言葉に従って私は声のトーンを下げるけど……けど、え?何で?

 

 

「当然困惑するだろうが、スカウトの話自体が君たちが冥界に出発した直後の事だったんだ。それに、鍛錬中に余計な茶々になるだろうと思って黙っていた」

 

 

「は、はははは………」

 

 

「おーい、ミラちん?あ、ダメね、コレは。あ、そうだ、ユリウス。お金ちょーだい♪何か買ってくるにゃん」

 

 

「おいおい、そんくらい自分で買えよ」

 

 

「だってぇ、白音にお金の管理は任せられない、って言われちゃって所持金ゼロなんだもん」

 

 

「はぁ〜〜……まったく、だからお前は――」

 

 

頭の中がグルグル回っている私を他所に2人は話しているが、私はとにかく困惑してそれどころでは無かった。どうすればいいのよ、コレは………

 

 

 

 

 

 




はい、ってな訳で、天界陣営の協力者はイバルでした~


いや、スポット参戦のみだと勿体ないと思いまして……
それに、ギャグ要員――間違えました。ライバル要員としてもイケる!?と思った次第です、はい。



ではでは、また次回!
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