夢うつつのスパイ   作:駄雀

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投稿遅くなりすいません、R-18も上げているので是非


Case.10 忘我と認知

 

「そういえばダン、この際だからはっきりさせましょう、あなたの恋愛対象は女性でいいのよね?」

 

「ティア先輩、急に何聞いてるんスか??」

 

「の、の〜〜〜」

「エルナ先輩、しっかりしてください」

 

「結構本気で聞いてるのよ、もし彼の性対象が女性の場合、私たちは襲われるかもしれないのよ」

 

「襲わっっ?!」

「落ち着け、リーダーそうなりゃ毒針で気絶させりゃいいだろ」

 

「彼は毒に耐性つけているので、致死量を入れないといけないんですよ」

 

「そうか、なら、殺れ」

 

「そうですね、殺しましょう」

 

リリィはゆっくりと毒針を持ってダンに近づいてくる。それを見た灯メンバーはリリィを止める。

 

「おい待てよリーダー、ヤられそうになったら殺れって言ってるだけで今殺る必要はないんだよ」

 

「そうっスよ、落ちついてくださいリーダー、まだダン先輩は何も言ってないっス」

 

少女たちはダンの方を怯えた目で見る

 

「もし、自分が襲ったらどうする?」

 

「取る」「切るね」「喰いちぎってもらうっス」

「俺様、爆破します」「自害します」「2度とできないようにしてやるわ」「お姉ちゃんたちにお願いするの」

 

「2人ぐらい方向性違うけど、怖いわ」

 

「襲わなければいいだけの話よ」

 

「うん、襲わない、絶対」

 

「話を戻すけど、君は女性が好きってことでいいんだよね、同性愛を隠しているんじゃないよね」

 

「別に、同性愛ならそれはそれでいいと思う主義だから、隠さないよ」

 

「わかった女子集合」

 

モニカの声で、灯のダン以外が広間の端っこで会議をはじめる。

 

「いい、誰かが襲われたら正直にいうこと、クラウスさんも含めてあいつをとっちめるから」

 

「「「「「「「了解」」」」」」」

 

「さて、次の襲撃の作戦を考えましょうか?」

 

ダンの「まぁ、誰かを好きになるとかないんだけど、、、」というぼやきは少女達の会話に消えていった。

 

ーーーーーーー

 

「俺様、兄貴から技術教わりたいです」

 

会議後、アネットの部屋でダンは約束していた武器作成と技術の伝達を行っていた。

 

「その金属と今持ってるの、合金として使用してみな、ある程度の衝撃に耐えられるから爆風の方向制御に使える」

 

「なるほど、爆弾の威力をさらに上げることはできますか?」

 

「できるけど、これ以上あげないでいいじゃろ」

 

「俺様、派手に爆破したいだけです」

 

「自分が使ってる爆弾の火力見せたげる、外いこか」

 

忘れてしまいそうになるが、陽炎パレスは盗聴を受けている、聴かれてはマズイかもしれないという意識が2人にはあったが、屋敷に悪いという考えが浮かんでいないあたり似たもの同士かもしれない。

 

ーーーーー

 

「まずは、自分が使っている武器見せてくねー

 1つ目、コイン型爆弾、これは日光の遮断をトリガーとして起爆する、もう1つ条件があって磁気があると起爆しない。自分の靴には磁石を入れてるから他の人が踏むと破裂する地雷になる。

 2つ目、腕に仕込んである発射装置、燃料はさっきの爆弾2個から5個までで、飛距離が変わる。弾丸を打ち込むなら、拳銃でいいから今はゴム弾と睡眠ガスを打ち込めるようにしてる。

 他は閃光弾とか、ガス弾とかの投げ込めるものも持ってるかなぁ」

 

「なるほど、俺様勉強になります」

 

「つくってもらいたいのは後で伝えるから、どんなのを使ってるのか教えて」

 

「説明はしないので見ていてください」

 

アネットはスカートを揺らし、ムカデに似た爆弾をいくつか落とす。それは木に登りある程度の高さで起爆しはじめる。

 

「うーん、火力が高すぎる。火力を抑えたものを量産して、高火力のものは2、3個にしておいてもいいんじゃないか?」

 

「なんでです? 兄貴」

 

「周りに被害が多すぎる、爆風だけでも怪我を負わせることになる」

 

「俺様、身の安全を優先します」

 

「そんなこと言わんでも、守れる時は守ってやるまぁ、尻拭いもしてやるからやりたいようにやりな」

 

ダンはアネットの危うさをなんとなく察した、彼女は自我が強い。人称はその人の個性を表すともいう。アネットの『俺様』という人称はきっと自己を中心とした見方を常にしているからだろう。その点ダンとは大きく異なる。ダンは人称を『自分』としている。これはダンの無意識下に自信のなさや何者にもなれない無力感が存在しているからだろう。

 

アネットはダンとの意見の食い違いで記憶していないはずの過去を思い出す。

『お前は存在自体がまちがっている』

誰に、いつ言われたかは定かではないが、悪意と痛みを感じた気がする。兄貴はそんなはずないと思いながらも尋ねてしまう。

 

「兄貴は俺様が悪いことをしたら叱りますか?」

 

「まぁそりゃ叱るんじゃない」

 

「兄貴も俺様が正しいことを望みますか?」

 

「さっきも言ったじゃろ、やりたいようにやれ、後処理ぐらいはやってやるから」

 

「俺様、兄貴についていきます」

 

「おぉ、なんか知らんがありがとう。さて、それじゃそろそろ寝るかー」

 

「、、、、」

 

「どしたん?」

 

「俺様やっぱり兄貴嫌いです!」

 

「なんで?!」

 

「牛乳プリン作ってもらってません」

 

「にゃ?忘れてた、今から作るからみんな呼んでおいで」

 

「了解です」

 

「そういえば、なんで牛乳プリン好きなの?」

 

「俺様、身長を伸ばしたいです」

 

「なら、いいもん今度買ってきてやる、妹分への贈り物だ」

 

「さすが兄貴です!では姉貴達を呼んできます」

 

ダンは不可解な少女との会合を終える。少女はダンに懐いたようだが、本心のところはわからない。本心なんてものは誰にもわからない、当人さえもわかっていないかもしれない。なら、表面上の友好でさえ価値があるのではなかろうか。

 




読んでいただきありがとうございます。

少し落とし所迷いました、、、
アネットとの会話は楽しいですが、キャッチボールになりにくい気がします。あくまで気がするだけです。希ガス
そういえば、希ガスって貴ガスっていうらしいですね。漢字が変わったそうです。

閑話休題、これからペース上げていきます。後5話ぐらいで一巻終えるつもりです。

高評価ありがとうございます。感想お待ちしてます
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