夢うつつのスパイ   作:駄雀

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遅れて申し訳ねぇ、一巻の終了です。
鬱ってまして、本当にかけませんでした。すいません。
ハイラルからただいまです。帰ってくるのはディン共和国が良かったな、、、


決戦(後半and本番)

ギードを倒した。少女たちにとってそれだけでも大きな成果だった。しかしここは敵地の真っ只中。とりあえず仲間の拘束を解くことが優先である。

気絶から復活したリリィ、ギードにナイフを刺したエルナ、そして最後に現れたダンが順番に少女たちの手錠を破壊していく。

 

「おい、アタシ達を騙すなんて酷いじゃないか」

 

「ごめんてジビア、でも頑張れたじゃろ?」

 

「そういう問題じゃ、、、」

 

「危険なの!!」

 

エルナの叫び声でダンは倒される。ダンのいた場所をギードの刀が通過していた。エルナのリボンが切り裂かれたところを見ると峰打ちではなく、本気で殺しにきたことが窺える。

 

「しっかり刺したはずなの?!」

 

「あぁ、だが刺された時に骨と筋肉で受け止めた」

「少し気を失ってた。認めてやる。久々だ」

 

「にゃーマジもんの化け物だにゃー」

 

「逃げましょう」

 

リリィの指示はギードがすでに動けるほどの体力が残っていないという予想の上でだった。

しかし、それはハズレである。ギードはリリィに向けて蹴りを放つ。

 

「へい、へーい。手負いなんでしょう?動いたらダメじゃないかにゃー」

 

ダンはリリィとギードの間に割って入り

 

「お前、煽ってるのか?」

 

「うんにゃ、とりあえず相手してよ、ギードさん。養成学校のリベンジさせてよ」

 

「その隙にあいつらを逃す算段だろうが、乗ってやる必要はない」

 

「リリィ、なんか言ってやってくれ」

 

「え、えーとですね。ダンさんを倒して私たちを捕まえる自信がないんですか、プークスクス。先生以下ですね」

 

「よし、言い過ぎ、お前煽る能力は無駄に高いよな」

 

「なんですか、言えって言ったのダンさんですよね?」

 

「あそこまで言えって言ってないしー」

 

ギャーギャーワーワーと言った言い争い、それは実力者の前でやるべきではないのかもしれない。しかし、実力者の前だからこそする必要があった、ただ生きるために

 

「絶対に無事に生きて帰ってきてください。怪我無しですよ」

 

「了解、刺激的だね」

 

「絶対戻ってきてね、ダーリン」

 

「ん、わかってる」

 

リリィとティアに言葉を交わし、ダンはギードへと向き直る。ギードは刀を使用している。それに対してダンは棍を現在使用している。一撃の重さではギードに軍配が上がるだろうがリーチの長さ、攻撃回数の多さはダンの方が勝っている。一般的な戦闘ではダンの方が若干有利だろう。加えてギードは一度エルナに刺されている。ダンの方が圧倒的に有利だろう。

ギードが刀を振り上げる。ギードの選んだ選択肢は回避不能の神速の一撃だった。純粋な武力による制圧、全ての理を凌駕する。

 

「残り8人か、、、とりあえず拘束しておくか。」

 

「勝手に倒した扱いするのやめてもらえるかにゃー」

 

「おぉ、さっきのをどう凌いだ」

 

「なんとなく」

 

ダンはクラウスが返すであろう返答の仕方をした。

 

「バカ弟子と同じことを言うんじゃねぇよ、お前も感覚で理解するタイプか?」

 

「うんにゃ、理解するまで殴られただけっすよ」

 

「そこまで喋ってたのか、、、アイツ」

 

実際、ダンはただクラウスに殴られていただけだった。クラウスに「ギードさんが相手だと思って鍛えて」と伝えた。クラウスは感覚で物事を行う。彼ならば師匠の闘いを意識してくれる。その上で殴られ続ければ、いやでもギードの闘い方も理解できる。例えば、相手を気絶させるために真っ先に肝臓を狙った一撃を放って来るだろう。ならばそれに対応することも可能だ。クラウスの殴られるだけでも得られるものも多くある。それまでに四十回以上は気絶させられ、六十箇所以上のあざができた。ギードの闘い方も体に文字通り叩き込まれている。

 

「お前は結局何がしたい。あいつらを逃すだけならもういいだろう、バカ弟子でもやって来るのか?」

 

「もしそうだとすると?」

 

「アイツが来るまでにお前を捕まえるしかないか、、、」

 

ギードの誤算は少しでもダンが攻撃を受け、立っていたことだった。一撃でダンを仕留め次に少女たちを追いかけるつもりだったが、想定外にしぶとかった。これにより、ギードはクラウスの〈其方にはいかない〉という言葉を信じるならばダンを仕留め、成果としなければならず。クラウスが嘘をついているとしても、クラウスの動揺を誘うためダンを倒さねばならなくなっていた。

ダンとしても始めからクラウスに頼るつもりはない。リリィの毒、アネットの工作、サラの調教によるエミリー、そしてエルナの一撃。全てを利用してギードを倒すつもりだった。相手はエルナに刺されたことによって出血している。激しい戦闘は避けたいはずだった。ならば、

 

「お前、本当に闘い方変えたんだな。前みたいにちょこまか動かないのか。俺を疲れさせるつもりか?甘いな」

 

ギードは速さを活かした突き、力に任せた攻撃を織り交ぜてくる。ダンはそれら全てを受け流していく。最低限の力で惑わされないように防いでいく。ギードの疲労は未だ目に見えるものでは無い。だが、そろそろ効果が出てくるだろう。

 

「っ、おいなにしやがった」

 

ダンはギードの立ちくらみによって一つの策が通じたことを確信する。リリィの毒である。それは空気よりも重く、工場内に漂い続ける。それをダンの位置を中心として発生させ続けたのだ。

 

「動かないのが、得策ってやっとわかったかにゃー、ギードさん」

 

「ずっと黙ってたのもそういうことか、だがお前もきついだろう」

 

「うんにゃ、この毒自分には効かないから」

 

先程まで対峙していた、毒使いのリリィが言っていた言葉だ。ありえないと本能が拒絶する。特殊体質がそう何人も集まるはずがない、もしそうだとしたら昔から使っていたはずだ。否定したいが、万が一を想定するとダンの近くにはあまり近づきたくない。ギードは位置を変えさせることを最優先に動く。ギードとて世界最高峰のスパイである。相手を騙すことは容易い。ダンは致命傷は必ず防ごうとする。だからこその、テコを利用した吹き飛ばし。これだけでいい。ダンはタンクまで吹き飛ばされ、ギードは代わりにダンのいた場所に残る。その時

 

「何だ、、」

 

ダンのもといた場所、すなわち毒を生み出していたものが爆発する。それだけでなく周囲の見えない数箇所で同時に爆発が起こる。ギードはそれに構わずダンの元へと捕獲に向かう。ダンの武器は棍だ、狭い場所、後ろに壁がある状態では万全に扱えない。そこでギードはダンがタンクに押し付けられて動きが制限された瞬間を狙った。

 

「降参にゃー」

 

ギードはつい足を止めてしまう

 

「ふざけているのか?」

 

「うんにゃ、先生来たから選手交代だね、刺激的でしょ」

 

ギードは後ろを振り向くがそこにはクラウスの姿はない。しかし、ダンは語り続ける。

 

「何で毒が溜まったのか考えた?周囲に瓦礫でバリケードを使っといたんよー。ここにくる前にね、そしてギードさんが吹っ飛ばしてくれたから、足元にあった爆弾と連鎖して爆破したんよ。これうちのメンバーが作ったんよ。後、動物使役してくれる子もいてねー、すごいでしょ」

 

「そこまで喋っていいのか?あいつからなにを習ったんだ?」

 

「何にも、ギードさん、ただいい時間稼ぎでしょ?」

 

「極上だ」

 

「刺激的だったでしょ、先生」

 

残りはクラウスに任せる、ダンは痛んだ体を引きずりながら工場を後にした。

 

「僕の教え子たちは最高の仕事をしてくれた。あなたの動きが1秒もおそい」

 

「クラウス」

 

ギードの怒号が響き渡る。

 

「いまのあなたでは、僕の敵にすらなれないよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

ダン帰宅後、陽炎パレスにて

 

「正座です、ダンさん」

 

「えーっと、疲れているんですが、、、」

 

「正座よ」「僕たちを騙したんだし」「仕方ないわな」「皆さんお怒りのようですし」「エルナも怒っているの」「俺様、従った方がいいと思います」「頑張ってくださいっす」

 

玄関でダンは少女達に正座を命じられる。後ろでサラとグレーテが申し訳なさそうに見ているが、従うより他なさそうだった。リリィが代表するようにダンの前に立つ

 

「どうして、怪我したなんて嘘ついてたんですか?」

 

「ええっと、ですね。皆さん誰か怪我したなんて聞いた方が、実力以上の力を発揮できるかなぁと思いまして、ハイ」

 

「裁判長、判決は?」

 

「そうですね、有罪ですね」

 

ティアとリリィにより有罪が決定付けられる。

 

「ええっと、ではなにをすればよろしいのでしょうかにゃー」

 

「とりあえず、何であんな嘘をついたか説明してもらえるかしら?私たちが納得できるように」

 

「ティアさんに手紙渡してもらうようにエミリーに頼んだんですけど、、、」

 

ダンは正座をしながら事情を話していく、するとダンの肩に止まっていたエミリーがサラの下にはばたいていく

 

「先輩方、エミリー氏によると手紙を先に出てきた先生に渡したらそのままもっていかれたそうなので、仕方なく自分に伝えたそうっす」

「すいません、自分エミリー氏が焦っているのは伝わっていたんですけど、それが手紙を渡せなかったからだと思い至らず、ご迷惑をかけたっす」

 

サラがエミリーから事情を聴きだし全体に周知する。皆は改めて意思疎通ができていることに驚いているが、サラ自身はそれどころではないようだ。

ひとつの疑問が解けたが、まだまだ少女たちの質問、もとい尋問は続く

 

「あたし達を騙した理由になってなくねぇか」「僕に面倒ごと押し付けようとしただけなんじゃない?

」「どうして私にだけ伝えようとしたのよ。もしかして、本当に私に惚れちゃって心配かけないようにとか?」「私のキメ台詞なんで妨害したんですか」「俺様、あの爆弾がどんなふうに使われたか気になります」「エルナはどうして遅くなったか気になるの」「それよりも、ボスはご無事なのでしょうか。ギードさんもどうなったか教えて頂きたいです」

 

大きな任務が終了したため少女たちはいつも以上に姦しい。

ダンは正座を許されることなく話をする。

 

「このチームは仲間の結束感に頼ってるので、そこを刺激してあげるとみんな頑張れるかなって思いました。あとモニカの連携は凄かったんだね、ギードさんに想像以上に渡り合えてたみたいだし。ティアに伝えようとしたのは、メンタル崩しそうなひとだったからです。それ以上でもそれ以下でもないです、はい。遅れたのはリリィの毒を使うために通路を塞ぐためっすね。その準備に時間かかってました。それで爆弾は先生にバトンタッチするときに毒ガスを残さないように、用意した瓦礫を壊すために使いました。ギードさんは多分先生が倒したから、そのうち戻ってくるんじゃない」

 

「うーん、釈然としないが、今日はこんなところで許してやらねぇか、コイツも疲れてるだろうしよ」

 

ジビアの一声で少女たちもダンの正座を解除してもいいという方向に向かっていった。そして任務の疲れもあるだろうからと翌日の朝にリビングに集合することにして各自部屋に戻っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、私の質問だけ答えてもらってないですよね、ちょっとダンさーん」

 

「にゃ、みんなの下に向かってたらおもろそうなことしてたから、参加しただけなんよ」




読んでいただきありがとうございます。遅くなり本当にすいません。
できる限り納得感じにしようとしたため遅くなりました。連続投稿って言ってたのにどうしよう、、、て感じでした。まさに一巻の終わりってね。ガハハ

いえほんと、正直なところ、ギードに勝利するかどうかで自分の中で解釈違いが起きてまして、圧勝=>辛勝=>原作通りクラウスに倒してもらう、で落ち着きました。やっぱりギードさんは強いよ。あと、ティアキン楽しすぎます。
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