Devil May Dungeon   作:白菜を身にまとった生命体

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ギルドでの揉め事

「おい!お前なんて言った!」

 

「だから、順番は守ってください!」

 

ギルド内では、巨漢の冒険者がギルドの人たちと口論をしていた。

 

それを冒険者登録のために来て長い説明を受けたベルは気にしていなかったが、ベルと話しているハーフエルフの受付嬢 エイナ・チュールが気にしていた。

 

「また暴れて…」

 

「いつもなのか?」

 

「はい、【ソーマ・ファミリア】の主神は自分の眷属に興味がないから…」

 

「…身勝手な神様だな」

 

ベルはやれやれと思いながら冒険者登録の手続きをしていると、巨漢の冒険者がベルの方に向かって歩き出す。

 

「おい!退きやがれ!」

 

「順番くらい待てよ、なんだ?そんなことも出来ないのか?ガキでも出来るぞ」

 

ベルは背後を見ずにそう言うと巨漢の冒険者はキレたのか拳を振り上げる。が、ベルは背後を見ないまま左手でそれを止める。巨漢の冒険者は更にキレたのかベルを殴りまくるが、ベルは左手で全て止めながら書類を書いていく。それを見ていたエイナは驚愕していると、巨漢の冒険者は背中に持っていた武器に手を掛ける。

 

「この、ヒョロガリがぁぁぁぁぁ!」

 

そう言って振るった武器がベルを切り裂く…ことはなく、武器が破損されると同時に巨漢の冒険者は気絶して地面に倒れた。

 

「…何が…」

 

ギルド内にいた全ての人たちが驚愕する中、あるハイエルフの女冒険者だけが何が起きたかを理解していた。

 

先程入ってきたハイエルフの女冒険者が巨漢の冒険者を止めようと動く前に、ベルはあの瞬間、巨漢の冒険者の武器をジャストタイミングでらガードしたあと、巨漢の冒険者を殴ったのだ。いや、ただ殴ったわけではない。先程の攻撃で溜めたエネルギーを巨漢の冒険者に放ったのだ。

それによって、巨漢の冒険者は地に倒れた。

 

ベルは手続きを終えるとエイナに紙を渡し、気絶している巨漢の冒険者を縛るとそのままギルドから出て行った。

 

「…彼は誰だ?」

 

「リヴェリア様…新しい冒険者になる人です」

 

「新しい冒険者…?あの戦闘力でか?」

 

「…みたいです」

 

「…ありえないな」

 

先程の行動を見ていたリヴェリアは驚愕の表情をしながら入り口を見ていた。

 

(ただ、あの人間から出ていた魔力は…なんだ?)

 

魔導士として秀でているリヴェリアはベルから感じた魔力に違和感を感じていた。リヴェリアが感じた魔力は、悪魔のように荒々しくも何処か優しい、そんな魔力だった。

 

 

「…あれ、誰かに見られてたな」

 

ベルは屋台で買ったじゃが丸君を食べながらそう言う。

 

「とりあえず、五階層までか…しかし、エイナさんだったか…アルフィア義母さんみたいだったな」

 

ベルはそう言いながら、ダンジョンへ向かっていった。




次回 異端児
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