Devil May Dungeon 作:白菜を身にまとった生命体
ヘファイストス・ファミリア
それは世界にその名を轟かせる鍛治師ギルド。ヘファイストスという神の元で磨き上げ、成長している鍛治師が幾人もいる有名なファミリアだ。
そんなファミリアの拠点には、ヘファイストス以外入ることを禁じられている扉がある。扉の先は真っ暗な地下であり、そこを進んでいくと…
丁寧に包まれ、置かれている剣とヘファイストスがいた。
「…ここ最近、胎動が早くなってるわね」
ヘファイストスは呟く。剣からは赤い光が放たれており、それはまるで心臓のように胎動していた。
ヘファイストスがこの剣を持っている理由だが、これはオラリオにて浮浪者として死に絶えようとしていたある女性が持っていたものを、ヘファイストスが貰い受けたのだ。
その女性はこう言った。「いずれ現れる悪魔の力を受け継いだ青年のために」と。
その女性はヘファイストス達によって弔われたが、ヘファイストスはその剣を今なお守っている。
「…その青年が近くにいるってことね…全く、なんてものを貰い受けたのかしら…」
ヘファイストスはそう言うと地下室から出て厳重に数多の鍵を閉めた。
ー
「…」
ベルは先程から感じる気配と視線を感じながら街を歩いていると、ある冒険者と横切る。すると、その冒険者はベルの腕を掴んだ。
「待ってください!」
「…あっ、あなたは…」
そう言って2人は見つめ合うと、ベルは周りを気にする。
「…どっか寄りますか?」
「は、はい…」
そう言ったベルを見たリューは自身の手を見ると顔を赤くする。
それから数分後、オラリオでも人気のある【豊穣の女主人】で…
「…じゃあ、あなたはオラリオに来たばっかりであのモンスターを…」
「冒険者になる前には色々とあったからな…そっちのお仲間さん達はどうだ?」
「はい、みんな無事です…あの時助けてくれなかったら、私たちは…」
「まぁ、俺もあの時は偶然だったからな」
「…あの、そう言えば名前を聞いてませんでしたね」
「あぁ…確かにそうだな。俺はベル・クラネル、【ヘスティアファミリア】の現状唯一の眷属だ」
「私はリュー・リオン、【アストレアファミリア】の冒険者です…ベルさん、一つ聞きたいのですが…」
「…ん?」
「…あの、冷気を放っていた三節棍は一体…」
「…ケルベロスのことか?まぁ、確かに魔具自体はかなり特殊だな…あんまり詳しくはいえないけどまぁ…なんか凄い武器ってことだけは言っておく」
「成る程…」
そんな感じの会話を大体30分すると、お互い【豊穣の女主人】から出て別々の方向に去っていった。
次回 名もなき魔剣に導かれて
追記
ヘファイストスの口調を変更しました。