Devil May Dungeon 作:白菜を身にまとった生命体
「…じゃあ、この教会は義母さんの妹で俺の本当の母親にとって思い入れのある場所なんだな」
「あぁ、ヘスティアがここを拠点にしてベルを眷属にした…偶然にしては出来すぎているな」
「そうだね…仕事先は見つかったの?」
「あぁ、【豊穣の女主人】でザルドと働かせてくれることになった」
「…てことは接客?」
「になるかもな」
そんなこんなで話をして、ベルはダンジョンへ向かう。その道中、
「あの!」
「はい?なんでしょうか?」
ある女性に呼び止められる。銀の髪のウェイトレスから神の気配を感じつつも、無視しながら会話する。
「【豊穣の女主人】に来てましたよね。リューさんと一緒に」
(…居たか?)「えぇ、あなたは【豊穣の女主人】の人ですか?」
「はい!私はシル・フローヴァです」
「ベル、クラネルです。多分、これからそちらのお店に通うことになるかもしれませんね」
「店としてはありがたいですよ」
そんな会話を少ししてまた来店することをシルから約束させられると、ベルはギルドへ向かう。
そして、ベルが中に入るとギルド内は慌ただしい雰囲気を漂わせていた。
「…エイナさん、何かあった?」
「ベル君…うん、ちょっとね。ほら、【ロキ・ファミリア】のアイズ・ヴァレンシュタインって冒険者がいるでしょう」
「はい、聞いたことなら」
「…その冒険者が遠征から行方不明になって、問題はその行方不明で…どうやら、突風が吹いたと思ったらいつの間にか居なくなっていたらしくて」
「…成る程」(モンスターの仕業…ではなさそうだな。
「ベル君は今からダンジョンに?」
「はい、一応聞きますけどそのアイズっていう冒険者はどの階層で消えましたか?」
「37階層…ベル君、もしかして」
「行きませんよ」
ベルはそう言ってギルドから去ると、真剣な表情を浮かべた。
「仮に悪魔の仕業なら、俺の出番だ」
そう言ったベルはゆっくりとダンジョンへ歩いて行った。
ー
37階層
深層に当たるこの階層である化け物が蠢いている。巨大な半人型の化け物であり、身体は鋼で出来ている。そして、上半身は6つの腕と武器を持った女性のような身体をしており、下半身は西洋の龍のような足をしており、背中には片目の龍の頭が大量についており、尚且つ翼が生えていた。ついていた。そしてその怪物は、ただモンスターを殺していた。
そして、数秒だけその化け物の上半身が開く。そこから見えた中には、人形のような美しい顔立ちの少女が囚われていた。
次回 テンペリアル