デート・ア・ストラトス   作:ミステリーフード

10 / 15
第七話

「ひっさしぶり~♪一夏♪」

 

そう言って一夏に抱きついた少女、鈴音は頬擦りをした。

 

「ちょっちょと鈴ちゃん!落ち着いて!」

 

一夏は離れようと抵抗したが、抵抗すればするほど抱きしめる力が強くなっていった。

 

「バタバタする姿も可愛い~♪……でも続きは放課後ね。休憩時間も終わるしね」

 

鈴は一夏を離した。解放された一夏は肩で息をしながら鈴に抗議した。

 

「もぉ~鈴ちゃん、いきなり抱きつくのはやめてって 、いつも言ってるでしょ!」

 

「それは無理ね。だって一夏が可愛い過ぎるから」

 

一夏の抗議は一瞬で否決された。負けずに抗議をしようと思った矢先に

 

「それじゃあ、昼休みにまた会いましょう。じゃあね一夏♪」

 

鈴はさっさと自分のクラスに帰っていった。それと入れ違いで千冬が教室に入ってきた。

 

「これから授業を始める」

 

一夏はその言葉を聞いて、気持ちを切り替えて授業を受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休みになって、一夏は本音とセシリア、途中で会った簪と一緒に食堂に向かった。一夏は基本的にこの3人と一緒に食事を摂ることが多い。食堂に入って直ぐの所に鈴が立っていた。その手にはラーメンを乗せた盆を持っていた。

 

「待ってたわよ一夏。ぱっぱと食べてしまいましょ」

 

「わかったよ~。先に席を確保しておいて」

 

「わかったわ」

 

鈴は空いている席に向かった。少しして、4人は各々の昼食を持って鈴がいる席に座った。一夏はチキンライスと玉子スープ、セシリアはサンドイッチと紅茶、簪はきつねうどん、本音はお茶漬けだった。

 

「それにしても、1年ぶりね一夏。元気だった?」

 

「健康そのものだったよー。……それより、皆自己紹介しない?」

 

「それもそうですわね。イギリス代表候補生、セシリア・オルコットですわ」

 

「日本代表候補生、更識 簪です……」

 

「布仏 本音だよ~♪」

 

「私は中国代表候補生、凰 鈴音よ。発音が難しいから鈴でいいわ」

 

自己紹介が終わって5人は昼食を食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員が食べ終わって時計を見ると、あと30分くらい余っていた。午後の授業が始まるまで話しをした。

 

「そういえば、琴里と士道さんは元気にしてる?」

 

唐突に鈴が話しを切り出した。

 

「うん。元気だよ~。鈴ちゃんが中国に帰っちゃってから、琴里ちゃんが寂しがってたよ?」

 

「そう。今日の放課後に連絡するわ」

 

「あの……」

 

一夏と鈴の会話についていけないセシリアが2人に声をかけた。

 

「あぁ、ごめんねー。琴里ちゃんは私の同い年のお姉ちゃんで……」

 

「士道さんは一夏のお兄さんよ」

 

セシリアの質問に、一夏と鈴が答えた。次に簪が質問した。

 

「じゃあ、今まで聞けなかったけど、クラス代表決定戦の時、ISの姿が変わっていたけど……あれって何?」

 

「あ~あれか。ISには追加のパッケージで様々な状況に合わせた戦闘が出来るのは知ってるよね?」

 

一夏の問いに全員が頷いた。

 

「私のアリスは瞬時にパッケージを換装して状況に対応することが出来るんだよ~♪」

 

一夏の言葉に全員が驚いた。今まで聞いたことが無い、世界初のシステムを搭載した機体なのである。実際はパッケージではなく、一夏が模倣した精霊の絶対の城壁である霊装なのだが、一応パッケージという扱いになっている。

 

「そんな風になってるんだ……。じゃあ、織斑君の動きを止めたのは一体どうやったの?」

 

「あれは……残念ながら企業秘密なんだ。と言っても、見る人が見ると一発で分かるものだけど」

 

「ちなみに、パッケージは何種類くらいあるの?」

 

「アリスを含めると……9個くらいあったかな?」

 

一夏の言葉にまたしても全員が驚いた。話しが一段落したところで、一夏は鈴に話した。

 

「鈴ちゃん~、放課後に簪さんの専用機の最終テストと訓練を手伝ってくれない?」

 

「いいわよ。…………そうだ、3週間後のライブのチケットってまだある?あるんなら買いたいんだけど」

 

一夏はクラス代表戦後すぐにライブが控えている。先方との打ち合わせ等は基本的にマネージャーに任せるか、土日にまとめてもらっている。どうしようもないなら、中学では午前だけ登校したり、早退をしていた。しかし、IS学園は外出する際に外出届を出さなければいけない。そのため、打ち合わせ等がある時は公欠にしてもらうように、入学の際に契約を結んだ。

 

「一応手元に5枚あるけど……再会の記念にプレゼントするよ♪皆も時間があれば来てね♪」

 

一夏は鈴、セシリア、簪、本音にチケットを配った。チケットの座席を見ると、真ん中の前列と、かなり良い席だった。

 

「本当によろしいんですの?」

 

「かな~り良い席だよ」

 

「……チケット取れなかったから助かった」

 

「ありがと~一夏♪お礼は必ずするわ」

 

5人は一夏にお礼を言った。それから鈴と別れて自分のクラスに戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後になり、一夏はアリーナにいた。簪の専用機である『打鉄 弐型』が完成したので最終テストを行う為である。

 

「それでは、テストを始めましょう。……相手は私がします。あくまでテストですが、少々本気を出します。時間は5分です」

 

「分かった」

 

「それじゃあ、……始め!」

 

開始の合図と同時に、簪は超振動薙刀『夢現』を展開して一夏に向かった。一夏はそれを見て冷静に、腰に付いているレーザーブレードを一本抜いて切り結んだ。

 

「スラスター出力、可動部に特に問題は無いようですね」

 

「……っ!」

 

徐々に押され始めた簪は距離をとりながら荷電粒子砲『春雷』を連射して放った。一夏は回避しつつ、ブラスターク・ミニを展開、発射した。簪はなんとか回避出来たが驚愕した。

 

「な……!!」

 

一夏は回避されることを見越して、発射後すぐにブラスターク・ミニを仕舞い、対精霊狙撃銃『C・C・C』を展開して回避予想地点に撃っていた。簪は回避出来ずに直撃した。C・C・Cはリミッターがかかっていてもかなりの威力を誇り、直撃した打鉄 弐型のシールドエネルギーを3分の1も削った。

 

「春雷も問題無しですね」

 

簪はなんとか持ち直し、春雷で牽制しつつ計48発のミサイルをマルチロックオンで発射する『山嵐』を発射した。

 

「これは回避出来ないはず!」

 

48発のミサイルが迫ってくるのに対して、一夏は素早く霊装『イフリート』を纏い、サラマンダーを展開した。

 

「炎舞・炎波!」

 

サラマンダーに炎を纏わせて思いっきり横に薙いだ。すると、炎がまるで壁のように広がり、ミサイルを次々と落としていった。

 

「そんな!…………っ!」

 

爆風の中心部から、巨大な大砲のようなものを向ける一夏が見え、簪は咄嗟に夢現を盾にした。

 

「炎舞・焔砲!」

 

大砲から膨大な炎が簪に向かって放たれた。炎は簪に当たり、シールドエネルギーを0にした。

 

「テスト終了。……これと言って問題は無さそうですね」

 

「負けた……でも、ありがとう」

 

テストが終わると、セシリアと本音、鈴が簪に声をかけた。

 

「無事に完成しましたわね。武装の方はどうですか?」

 

「本体の方も~問題無さそうだね~」

 

「かなり良い機体ね。クラス対抗戦が楽しみだわ」

 

「皆……ありがとう」

 

その後、鈴とセシリアが模擬戦をして引き分けになり二人が仲良くなったり、打鉄 弐型の改善点を上げる等をして、1日が終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、クラス対抗戦当日となった。

 




感想や誤字脱字あればお願いします。

戦闘について、ご指摘あれば感想までお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。