デート・ア・ストラトス   作:ミステリーフード

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明けましておめでとうございます。今年度もよろしくお願いいたします。


第八話

クラス対抗戦数週間前

 

某所 とあるラボ

 

「~♪」

 

一人の少女がゆったりとCDプレイヤーから流れる曲を聞いていた。その少女は、黒の眼球に金の瞳、流れるような美しい銀髪をもった少女だった。

 

「やはり、良い歌ですね。……そういえば近々コンサートがあるとか……チケットはどうにか取れたのですが」

 

「どうしたの~クーちゃん?」

 

銀髪の少女が悩んでいると、一人の女性が声をかけた。女性の格好は簡潔に言うと、不思議の国のアリスのような格好だった。

 

「束様……実は…………」

 

クーちゃんと呼ばれた少女、クロエ クロニクルは束と呼ばれた女性、篠ノ乃 束にライブに行きたいということを話した。クロエが話している女性こそ、世界の軍事バランスを一変させたIS『インフィニット ストラトス』の理論構築から開発まで一人でやってのけた希代の天才である。束は自身しか作れないISのコアを467個目を作ってから姿を消した。姿を消した後、各地を転々としている途中にクロエを拾った。

 

「ん~ライブかぁ~、出来れば連れていってあげたいけど……」

 

束はクロエを溺愛しているので、出来るだけ要望には答えてあげている。

 

「そもそも誰のライブに行きたいの?」

 

「月野 夏織です。……実はデビュー当初からファンで、街に行ったときにCDを買っていたんです」

 

「へぇ~どんな子なの?」

 

「ポスターがあります。ご覧になりますか?」

 

見るよーと言い、束はポスターを見た。

 

「………………え?」

 

ポスターに写っている月野 夏織を見た束は思わずその場で固まってしまった。見た目が多少変わっていたが、紛れもなく小さい頃から仲が良かった織斑 一夏だった。

 

「………いっちゃん?」

 

クロエは束の呟きを聞いて、不思議そうな顔をした。

 

「束様?確かいっちゃんというと確かよくお話に出てくる……」

 

「そう。ちーちゃんの妹で…………あいつの姉だった子だけど…………生きていてくれたんだ………」

 

束は嬉しさのあまり涙を流した。クロエは束を慰めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分ほど泣くと、束はパソコンの前に座って一夏について調べ始めた。

 

「えと……今の名前は五河 一夏で……ミソラプロに所属、歌手名は月野 夏織で……DEMの企業代表をしていてIS学園に在学中………IS学園?!あいつと同じ学校でしかも同じクラス?!」

 

「束様、どうやら織斑 春彰とイギリス代表候補生相手にクラス代表をかけた勝負をしたようです」

 

「結果は?」

 

「イギリス代表候補生には引き分け、織斑 春彰には完勝したようです」

 

完勝という言葉に束は驚いた。

 

「それは凄いね~……そっか、強くなったんだ」

 

束は一夏の成長に感激した。そこで、あることを思い出した。

 

「クーちゃん、ゴーレムってどこまで完成してたっけ?」

 

「ゴーレムですか?AIのアップデートだけですが」

 

それを聞いて、束は少し考えた。

 

「クーちゃん、ゴーレムのAIを攻撃的にしてクラス対抗戦当日にIS学園に送るよ~」

 

「分かりました。装備は如何いたしましょう?」

 

「レーザー兵器を遮断シールドを破れるやつと~緊急用の近接ブレードかなぁ」

 

「分かりました。……しかし、なぜゴーレムを送るのですか?」

 

「あいつの実力を調べるのとIS学園の対応力の調査、それといっちゃんを見捨てたちーちゃんと、陰で虐めていたあいつにちょっと痛い目を見てもらうためかな♪あと………」

 

「分かりました。準備いたします」

 

そう言ってクロエはゴーレムの調整に取りかかった。

 

「いっちゃん、近いうちに会いに行くから♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クラス対抗戦当日のIS学園は熱気に包まれていた。1年1組の生徒以外は、世界初の男性操縦者である織斑 春彰の試合を見ることが出来るからである。しかし、一夏達は春彰のことなど気にも止めず、鈴と簪の応援をする事にした。

 

「鈴ちゃんと簪さん、頑張ってね♪」

 

「勿論。簪、勝たせてもらうわよ!」

 

「こっちも負けない」

 

簪も鈴もやる気十分な様子で準備を進めている。

 

「お二人とも、頑張ってくださいね。応援していますわ」

 

一夏とセシリアは応援席に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏とセシリアが応援席に着くと、対戦相手が表示された。

 

一回戦 2組対3組

 

二回戦 1組対4組

 

三回戦 3組対4組

 

四回戦 1組対2組

 

このような対戦順となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一回戦の鈴対3組の代表の戦いは終始鈴が圧倒的な優勢で進んだ。そして、それを維持したまま勝利した。

 

 

 

 

 

 

二回戦の織斑対簪は観客が注目するカードの一つである。

 

「更識の落ちこぼれか」

 

「どうも自称天才さん」

 

簪の返しに織斑は激怒しそうになったが、一先ず耐えた。

 

『試合、開始』

 

開始のブザーが鳴ると、織斑は簪に向かって突進した。簪は夢現の間合いに入った瞬間、突きを繰り出した。織斑はそれを雪片 弐型で防いだ。しかし、衝撃で距離が離れたところを、簪は春雷を回避予想を割り出して連射し、徹底して近接戦に持ち込ませない。春雷を掻い潜っても、夢現のリーチを生かして迎撃してすぐに間合いを取る。

 

「卑怯者が!」

 

「どこが?作戦だよ……まぁもう決めるけど」

 

簪は山嵐の半分を織斑に、もう半分を織斑の周囲を狙って発射した。

 

「一体どこを狙って……はぁ!」

 

織斑に向かっていたミサイルが突然爆発し、中から小型の弾丸が大量にばらまかれた。簪が発射したミサイルは半分がクラスター爆弾で構成されていた。

 

「ぐわぁぁぁ!!!!」

 

逃げ場を失った織斑はクラスター爆弾が直撃して、シールドエネルギーが0になった。

 

『試合終了。勝者、4組 更識 簪』

 

試合内容は簪がかなり優勢で、シールドエネルギーも簪は2割くらいしか減っておらず、代表候補生としての強さを見せつけた。

 

「なんとか勝った……一夏とセシリアにお礼を言わないと」

 

簪は近接戦を徹底的に回避する作戦は、一夏とセシリアと一緒に考えた。情報収集を時間をかけてして、作戦を綿密に話し合い、模擬戦を何度もした。元々の技量差に加えてここまで作戦をたてたのだから、負ける要素がどこにもなかった。

 

 

 

 

三回戦の試合は、先の試合とはうってかわって、遠近入り交じった試合展開になった。

 

「これで!」

 

夢現の石突き体勢を崩れたところに、春雷を発射した。それが当たって、3組の代表のシールドエネルギーが0になった。

 

 

 

 

 

 

 

そして、最後の試合である1組対2組の試合が始まろうとしていた。




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