今夜も月を見上げる。
霞を洗い終わった後に鹿島も洗った。
だが、終わりではない。
今日洗えたのは意識のある艦娘のみである。
鹿島もあの状態ではあるが意識はあるのだ。
意識の無い艦娘達、地下牢に閉じ込められていた子達だ。
紅「今夜の月は、、、。少し赤いな。こんな夜には、何か起きそうだよな!!」
紅はその場を避ける。
?「あれれ?バレちゃってた?」
紅「バレバレだ。ずっと殺意を隠しきれてなかったぞ。『
まるで忍者のような艦娘、川内。
彼女の手には鉈が握られていた。
紅「鉈で斬りつけてくるのは予想外だったな。」
川内「ん?これ?武器なんてどうでもいいの。お前を殺せればね。」
攻撃を開始する川内。
それを全て躱す紅。
そんな中で紅は違和感を覚えた。
紅(、、、。この子、、、戦闘経験がないのか?)
そう、それは攻撃が全て素人のようだから。
紅「君は一度も前線に出たこと無いんだね。」
川内「、、、。なんで分かるのさ。」
紅「俺には分かるんだよ。本当に戦を経験した奴の戦い方ってのを。でも、君には全て当てはまらないし尚且つ迷いがあるよな?」
川内「、、、。はぁー、なんかしらけた。」
川内はその場に鉈を捨てて臨床寮へ戻ろうとするが、一度立ち止まる。
紅「そう言えば、あんたってなんだか、、、。『
紅「は?」
紅が艦娘達を洗っていた同時刻
ここは山奥のコテージ。
そこに一人の青年、五人の少女がいた。
?「その情報は確かなのか?『カリブ』。」
カリブ「うん、大本営は大慌てみたい。」
?「はっ!いい様じゃねぇか!俺達を傀儡としてこき使おうってしてた連中だろ?この期に乗り込んでやろうぜ!」
?「うふふ、待ちなさいな。『アトラ』。ここは大本営が大慌てする程の人物に会ってみたいと思わない?」
?「『パシ』はその人物が目当てでしょ?特にイチモツ。」
パシ「流石!『メキ』ちゃんは分かってるわねぇ~!ねぇ!興味あるでしょ!」
?「はぁー、パシは欲に走るな。」
パシ「えー、だってー私、『
メディテ「無視するか、、、で、どうするんだ?『イド』。」
イド「、、、。みんなはさぁ、一人足りないの気付いてた?」
メキ「足りないって、、、。確かに、、、。私達は兵器として
アトラ「それがどういう、、、まさか、騒動の発端は俺達のもう一人の兄妹なのか?」
イド「まだ断定は出来ていないけど、、、もしそうだとしたら名は『アーク』、称号は『
メキ「で?どうすんの?直接会いに行くの?6人で?」
イド「いや、まずは僕一人でいく。もし、そこら辺のゴミと同じなら容赦なく、、、焼き付くす。」
紅「はぁ、、、。寝付けねぇ。」
紅は寝れずにいた。川内の残した言葉を考えれば考えるほどに、、、。
紅「響って確か、、、。天龍と初めて会ったとき天龍が逃がした一人だな。確かに髪色も瞳の色も同じだ。だが、どうして?偶然なのか?それとも、、、。」
ザッ,ザッ,
誰かの足音が聞こえる。
天龍でも長門でも川内でもない。
ましてや、この足音は艦娘ではない。
紅「何者だ。」
?「そう警戒しないでほしい。僕には敵意なんて無いよ。」
そこに現れたのは一人の青年。
歳は紅と同じぐらいだろうか。
紅「人間?いや、違う、、、。」
?「うん、確かに僕は、、、。いや、僕らは人間じゃない。貴方だって気付いているのでしょ?兄さん。」
紅「、、、俺には、、、弟なんぞいねぇ!」
紅は大鎌を構える。
?「いるんですよ、ここに。」
紅「、、、。全て吐いてもらうぞ!」
?「えぇ、ですが、、、。まずはお手並み拝見といきましょうか。」
お互い殺る気のようだ。
紅「場所を変えるぞ。」
?「えぇ、ここでは艦娘の子達に被害が及びますからね。」
二人は場を変える。
その様子を物陰から見ている影があった。
長門「川内の言う通りだったな。しかし、よく気付いたな。侵入者がいると。」
川内「そんなの勘だよ!勘!でも、驚いたよねぇー。あの人に弟がいたなんて。」
天龍「でも、紅は知らなそうだったな。だけど、一番気になるのはなんで響と似てるかだな。色々ありすぎてそこについて何も言わなかった。お前はどう感じるんだ?響。」
響「、、、。今は、、、何も、、、言えないかな、、、。」
夜の海、2人の男性が殺し合いをしていた。
紅「『
大鎌を振るう者。
?「
刀を振るう者。
両者が操る氷と炎が激しくぶつかり合う。
透明感があり透き通った白髪の蒼眼で冷たいと連想されるものを扱う男。
対するは紺色の髪に薄紫色の瞳で熱いと連想されるものを扱う男。
互いが相反する力のぶつかり合い。
?「なかなかやりますね、、、。兄さんは何のために戦うのです?」
紅「、、、。俺は俺のために戦ってるだけさ。俺はどうしようもないクズなんでな。欲望を満たすためなら人間を殺すし、艦娘を犯す。最低最悪なクズだよ。俺は。」
?「確かにそこだけを聞くと最底辺です。ですが、それが本心なのですか?違うでしょ?少し見ただけで分かりますよ。」
紅「、、、。いや、これが本心で本性だ。お前が思うほど俺はいい奴じゃねぇ。欲望の赴くままに生きる。そう決めたんだよ。二度と後悔しねぇようになぁ!!」
?「、、、。後悔、、、。ですか、、、。」
刀を納める。
紅「なんだ?もう終わりか?」
?「えぇ、兄さんの人となりが少し分かったと思います。」
紅「そうか、、、。で、お前は何者なんだ?」
?「僕の名はイド。与えられた称号は『
紅「艦娘と人間だと!?じゃあ、俺も、、、。待てよ、七つの海、七つの大罪ってことは七人いるってのか?」
イド「えぇ、僕らは七兄妹。同じ日に産まれた同じクズを父親に持つものですよ。そんな中で兄さんは僕らより2時間早く、僕は妹達より30分ほど早く産まれたそうです。」
紅「なるほど、、、。妹もいるのか、、、。」
イド「妹は五人いますからね。」
紅「ツッコミは放棄するぞ。」
イド「みんないい子だよ、、、一人を除いてはね。」
紅「おいこら目を逸らすなよ。」
イド「まぁ、その話はおいおいね。僕から一つお願いがあるんだ。」
紅「なんだ?」
イド「名前が欲しいんです。僕が名乗っているイドとはコードネームのようなもの。そんなんじゃない普通の名前、、、。それが欲しい。」
紅「名前ねぇー、、、。なら、頼んでみるか。」
イド「頼む?」
紅「この俺の名前。旅野は偽名だ。俺の本名は四季紅。俺を拾って家族として育ててくれた姉さんから頂いた名前だ。お前が俺の弟なら、お前もいや、お前達も四季家の家族だよ。」
イド「家族、、、。ありがとうございます!兄さん!」
イドは帰っていった。
これで寝れると思っているとまた足音が聞こえる。
だが、不自然で不規則な足音。
紅「誰だ?」
紅は大鎌を構える。
気が付けばそこは霧の中。
紅「どうなってやがる。あれ?」
いつの間にか大鎌が消えている。
?「お前には何も救えない。」
?「君には何も救えない。」
?「お前は命を切り取る者。」
?「君は悲しみを背負う者。」
?「お前は幸せになどなってはいけない。」
?「君は周りを幸せにするんだ。」
?「だから、無様に苦しみながら生きていろ。」
?「だから、欲望のままに気高く生きなさい。」
紅「ん?夢?だったのか?」
目を覚ますとそこは鎮守府の広場。
昨日と同じ寝床だ。
だが、違うことがある。
紅「あれ?柔らかい?」
そう、後頭部に柔らかい感触がある。
響「お目覚めかい?」
紅「なぜ膝枕なんてしてんだ?」
響「うなされてたから。すごく苦しそうだったんだよ。そんなにも辛い悪夢でも見たのかい?」
紅「悪夢のような、、、悪夢じゃないような夢を見たな。あと、膝枕ありがと。」
紅は立ち上がり少しストレッチをした後に何処かへ向かう。
響「どこに行くんだい?」
紅「、、、君が来れないところさ。『
その場に地獄門を設置し地獄へ向かうのであった。
その光景を見て響は目を見開いて驚いていた。
紅「『
無数の氷の花を出現させて地獄の鬼、獄卒達を蹴散らし向かうは『
罪人が裁かれる場である。
今も罪人が裁かれている。
入り口の獄卒も蹴散らし中に入ると裁かれていたのはあの提督である。
提督「俺は悪くない!!突然殺されたんだ!!」
聞くに堪えない言い訳。反吐が出る。
提督「これも全てあの
紅「へぇー、、、艦娘が悪いんだぁ~。」
提督「ヒィッ!き、貴様はぁぁぁ!!こんなところまで追ってきおって!いや、ここにいると言うことは貴様も死んだな!軍にでも捕まったか?アハハそりゃ傑作だ!」
大笑いする
紅「言いてぇことはそんだけか?」
映姫「まさか!紅!やめなさい!」
紅「映姫姉さん、、、いや、母さん、、、。そりゃ無理な相談だ。こいつは罪を認めねぇしここを、、、俺の実家を笑ったんだ。それに、艦娘が悪いだ?悪いのはてめぇなんだよ!生ゴミがよぉぉ!」
周りが凍り付く。それもすごい速さで。
紅「『
皆我先に逃げる。
提督も逃げようとするが逃げられない。
提督「嫌だぁ!二度も殺されたくない!!」
紅「懺悔しろ、、、。今この場で。貴様の行った悪行の数々をなぁ!一つ残らずよぉ!!」
提督「知るかぁ!!俺は何も悪いことしておらんわぁ!ふざけたことを抜かすな!このゴミが!!」
紅「、、、。そうか、、、そぉうぅかぁ!!」
さらに温度が下がりさらに凍り付く。
紅「てめぇはもう、輪廻に戻れねぇよ。ここで俺が終わらせる。」
大鎌を構える紅。
紅「『
振るい、一陣の風が吹く。
提督「へぇ?」
拍子抜け。神撃と言うレベル。派手な技だと思われていた。
それは違う。
紅「最後に一つ、、、。その感覚があるまま粉々に砕ける。神域の一撃はそれほど残酷だ。」
紅は提督を軽く蹴る。
すると、簡単には粉々に崩れ落ちる。
だんだんと氷は消えていく。
映姫「紅、、、。」
紅「映姫姉さん、、、。実はお願いがあって戻ってきたんだ。」
映姫「そう、、、。でも、その前に言うことがあるんじゃないでしょうか?」
紅「ん?、、、あっ!ただいま!」
映姫「違います!!勝手に罪人を裁いてしかも輪廻から外したことに対して言うことがあるでしょ!」
紅「うーん、、、ない!」
映姫「、、、はぁー、、、。で、お願いとは?」
紅「それが、、、実は俺に弟一人と妹が五人いたみたいなんだ。」
映姫「え?」
紅「それでそいつらも家族に入れてくれないか?それと、名前を与えてやってくれないか?」
映姫「、、、。物凄く頭がいたくなってきたわ、、、。」
映姫「話は分かりました。」
紅「流石映姫姉さん!姉さんなら分かってくれるって思ってたよ!」
映姫「名前は会ってからどう名付けようかは考えておきます。それよりも、、、。紅。あの日の事を覚えてますか?」
紅「そりゃ、忘れる分けねぇだろ。」
映姫「無限地獄に堕ちた雪風が姿を消しました。」
紅「はぁ!?無限地獄からいなくなった!?そんな馬鹿な!一体どうやって、、、。」
映姫「輪廻から外れた雪風を無理矢理無、限地獄から引っ張り出し輪廻の輪にもう一度はめ込み地獄の外へ出した人物がいます。その者も雪風と共に逃亡し行方不明に、、、。」
紅「誰だよそれ、、、。そんな芸当が出きる奴は、、、。」
映姫「貴方の後釜として紅蓮地獄を管理していた者であり。貴方の唯一の部下。覚えているでしょ?」
紅「なるほど、アイツか、、、。『
~~~~~
10年前
怨呪「紅さん!もう止めてください!貴方は無闇に人を殺める様な人じゃないはずです!」
紅「うるせぇ!俺は人間を滅ぼす!悪辣な人類など滅んで何が悪い!!」
怨呪「、、、。これが最後の警告です。もうじき
紅「いいだろぉ!来いよぉ!怨呪ぅ!!『
狂い吹雪、、、。温度も下がる下がる。視界も悪ければだんだんと意識が無くなっていく。
怨呪「、、、。『
今度は当たり一面が水没する。
怨呪「貴方が吹雪せるならば僕は!それすらも飲み込む大津波を起こすだけだぁ!」
紅「殺れよぉ!さぁ!楽しい楽しい
津波と吹雪がお互い飲み込みあう。
大自然と大自然のぶつかり合い。
互いの刃を何度も打ち合う。だが、そのうち怨呪の姿がなくなる。
紅「チッ!何処に行った!怨呪!!まさか、、、。津波に飲まれた?まさか、自分の技に飲まれた?そんな馬鹿な、、、。怨呪!!」
紅が怨呪の名を呼ぶが反応がない。
怨呪「そうですよね、、、。どんなに怒り狂おうと貴方の本質は変わらない。卑怯、卑劣、なんだって言ってください。そうでもしなきゃ、貴方を止められない僕を責めてください。、、、。『
~~~~~
紅「アイツがか、、、。」
響「帰ってくるなり考え事かい?」
紅「ん?あぁ、そんなところだ。さてと!今日は、、、何しよ?」
名前
詳細 川内型の一番艦。戦闘経験は0であるが人間への恨みは強い。周囲の音や気配に敏感。
名前
詳細 暁型の二番艦。髪色や瞳の色が紅と全く同じであり関係性は捜査中。紅の事は気にかけてるようだ。
名前
能力 海と連想される力を扱う程度の能力
詳細 10年前は紅の唯一の部下であった死神見習いだったが、暴走した紅を捕まえた事により紅蓮地獄の管理を任されていたのだが現在、無限地獄から雪風を解放し行方不明に。