暗黒大陸を目指して 作:知らない人
最近忙しいため、またしばらく投稿できませんが、これからも読んでいただけると嬉しいです。
目を覚ますと、見覚えのない部屋のベッドに寝かされていた。
身体を起こして周りを見れば、椅子に座ったネテロと目があった。
「もう目が覚めたか。思ったより頑丈じゃの」
「クソジジイめ。素人相手に酷い技使わないでくれる?」
「相変わらず口が悪いの」
私の愚痴に対して笑いながら返してくるネテロを見ながら立ち上がる。
「百式観音が見える時点で素人なものか」
「百式観音?」
「最後に見せた儂の発じゃよ」
そういえば、ネテロの発がそんな名前だったわね。
原作知識大分忘れてきてるわね。
まあ、忘れてる方が楽しそうだし、いいか。
「それで、百式観音が見えたからなんだって言うの?」
「普通の者には早すぎて見えないんじゃがの。異常な頑丈さといい、強化系をかなり鍛えとるようじゃの」
「ああ、多分私の発の影響ね」
ネテロの対面の椅子に座りながら返せば、ネテロは興味深そうな顔で問いかけて来る。
「ふむ、お主の発か。聞いても問題ないかの?」
「集中力に応じて強化率が上がるだけよ」
「なるほど、常時高い集中力を維持しとったのは、それでか」
「集中力が戦闘能力に直結するから、集中力を維持する訓練くらいはしてるわよ」
まあ、頑丈なのは超回復の強化も影響してるでしょうけどね。
「それで、その発の名はなんというんじゃ?」
「名前なんて決めてないけど」
「能力をイメージしやすいように、名前は付けといた方がよいぞ」
「名前ねぇ」
名前を付けた方が良いって言われても、簡単には思いつかないわよね。
「思いつかんのなら、明鏡止水なんてどうじゃ。『邪念がなく、澄み切って落ち着いた心』という意味じゃ、お主の発にあっとるじゃろ」
「……まあ、あってるわね」
「不満そうじゃの」
「ついさっき、ボコボコにされたクソジジイが相手じゃなければ、不満も無かったんだけどね」
「なんじゃ、そんなに悔しかったのか?」
「負けて悔しく感じなかったら、それ以上強くなることを諦めてるようなものじゃない」
「そうじゃの。また強くなったら、相手なってやるぞ」
心底楽しそうに笑うネテロから視線を外して発について考える。
名前はネテロの案の『明鏡止水』でいいだろうけど、他の二つはどうしよう。
オーラを斬撃に変化させる能力は、無くても良いか。
超回復の方は、単純に『超成長』にしておこうかな。
「それじゃあ、儂はそろそろ行くぞ」
「私もそろそろ帰る」
「最後に一つ助言じゃ。心が正しく形を成せば想いとなり、想いこそが実を結ぶのだ」
「ん?どういう意味?」
立ち上がったネテロの言葉の意味が分からず、立ち上がりながら問い返す。
「お主ならそのうち分かるじゃろう」
「……あっそ」
まあ、意味はよく分からないけど、念に関する心構え的なことでしょう。
念は精神の影響を強く受けるから、心構えが大切ってことを言いたいんでしょう。
「それで、お主はこれからどうするんじゃ?」
「細かい予定は決めてないけど、面白そうなところに行ってみようかな」
「やりたいことをやりたいようにすればよい」
「最初からそのつもりだからお気になさらず」
ネテロに返事をしながら部屋から出る。
どうやらハンター協会関連のホテルで寝かされてたみたい。
本当にすぐに目が覚めると思ってなかったのね。
ついでにホテルのパソコンで調べる。
調べた情報によると、人が多いところには危険な動物とかはいないみたいね。
自然に近いところだと、たまには怪物や珍獣の被害があるみたいね。
被害にあう地域はハンターに依頼して、追い払ったり、討伐して貰ってると。
危険な動物でも革や肉が高値で取引される動物が絶滅しないように、保護したりするハンターもいるのね。
お金には困ってないし、秘境や魔境を探索して生き物の生態調べたり、地質を調べるのが楽しそうね。
目的を決めた後は、魔境の場所を調べて向かう。
秘境の場所に関する情報は、信憑性の低い噂程度のものがあるくらいで全くあてにならない。
まあ、ネットに情報が載ってるような場所が秘境と呼んでいいのか微妙だし、嘘か本当か分からない噂を頼りに巡るのも一興よね。
取り敢えず、場所が分かってる魔境からよね。
「嬢ちゃん、何しにこんな辺鄙なところに来たんだ?」
「ここの近くにあるっていう魔境に行こうと思ってね」
「魔境って…嬢ちゃん、何しに行くか知らないが、止めといた方がいいぜ」
「危険な場所なの?」
魔境に一番近い町まで車に乗せてくれたおじさんに問いかければ、おじさんは真剣な顔で返してくる。
「実際に行ったことねえから詳しいことは分からねえが、危険な猛獣が大量に居るって話だ。怖いもの見たさで近づいた馬鹿はほとんど帰って来ねえしな」
「その馬鹿っていうのは?」
「町の悪ガキとか、大した実力もないアマチュアのハンターとかだ」
「へー」
悪ガキはともかく、アマチュアのハンターも帰って来れないのね。
まあ、アマチュアは念も知らないだろうし、実力が足りない人もいるのか。
「嬢ちゃんも腕に自信があるんだろけど、あそこは本当にやばいから行かねえ方が良いぞ」
「心配してくれてありがと。けど、私プロハンターだから大丈夫よ」
「……まじか。嬢ちゃんくらいの歳でも、プロハンターになれるものなのか?」
おじさんにライセンスを見せながら返せば、顔を引きつらせて問いかけて来る。
「実力さえあればなれるよ。同い年のプロハンターの知り合いが一人いるし」
「すごい奴は、子供の頃からすげえんだな」
「人によるとは思うけどね」
それからおじさんと世間話をして目的の町まで移動する。
町に着いた後は、食料を買って魔境へ向かう。
町から出て数十分森を走ると、魔境らしき場所にたどり着いた。
「見事なまでの断崖絶壁ね」
森を抜けてすぐ崖になっていて、崖の下は川が流れてる。
前を見れば、巨大な岩の柱が無数に乱立してる。
小さいものでも直径数十メートル、大きいものだと直径一キロ以上ありそうね。
高さも百メートルくらいのものから、雲の上まで伸びている物もある。
「絶景ね」
見る分には神秘的でいい景色だけど、崖の間を怪鳥が飛んでいたり、背後の森から猛獣が様子を伺ってるわね。
景色に見惚れて油断してると、すぐに猛獣の餌になるってわけね。
それに岩の柱を行き来する手段も飛び移るか、崖を下りて登るかよね。
まあ、崖の幅が数十メートルあるから、普通の人は飛び移るなんて選択肢はないか。
念も使えないアマチュアだと、怪鳥を対処しながら数百メートルの崖を登り下りするのは無理よね。
まあ、取り敢えずは生活拠点になりそうな場所を探しますか。
柱を飛び移ったり、登ったりしながら魔境の奥に入っていく。
移動するだけでいろんな猛獣を見かける。
柱の側面に張り付いて、擬態したトカゲのような猛獣。
柱の上を堂々と飛んでいるドラゴンのような見た目の怪鳥。
危険な猛獣から物凄い速さで飛んで逃げる小鳥。
柱を登っていると襲ってくる変な見た目の怪鳥。
環境的な問題なのか、怪鳥が結構な種類いるな。
小さい柱だと水飲み場がないから、下の川や大きい柱に水を飲みに行ける生き物くらいしか生息できないのか。
水呑むのに下まで降りるの面倒だし、大きい柱のどこかを拠点にする方が良さそうね。
魔境の中心に近い大きく高い柱に湖を見つけた。
湖周辺の森には果物が生る木もあったし、怪鳥とかも結構いるし食料の確保も困らないでしょう。
今日はもう日が暮れ始めてるし、火を起こして休む。
町で買って来た食料があるから、食料の確保もしばらくは必要ない。
数日は、ここら辺の生態を観察して食べれる果物や動物を区別しないとね。
ここでの生活に慣れたら、もっと広い範囲を見て回ろう。
後、もっと鍛えて強くならないとね。
百式観音、あれが極められた念能力。
あの拝むような動作が発動条件なんだろうけど、拝むのが早すぎて無駄な動作が隙にならない。
オーラの流れも滑らか過ぎて、オーラの流れから動きも読めない。
念の技術に関しては、心の底から尊敬できるわね。
ただ、次やる時は顔面を思いっきり殴る。
その為にも、私もあの領域に至らないと話にならない。
念だけならあの領域に至れそうなんだけど、武術が厳しいわね。
ネテロが何を思ってあんな領域に至ったか分からないけど、強い信念があの領域に至らせたはず。
なら、私の思う武の極を信じて突き詰め続ければ、あの領域に至れる。
私の思う武の極か………………反射で最適な攻撃、防御、回避を出来るようになることかな。
勘も未来視に匹敵するレベルまで鍛えて五感を超える第六感として機能させたい。
第六感と反射で戦えるようになれば、明鏡止水の強化率と合わせて最強になれる。
問題は……どうやって鍛えたらそんな技術が身に着くんだろ?
まあ、修行方法は明日から色々試していこう。
取り敢えず、夜と朝は修行の時間にして、昼は魔境の探索って感じかな。
明日からの予定もある程度決まったし、今日はさっさと寝よ。
エルには、ワンピースの見聞色の覇気による未来視と、ドラゴンボールの身勝手の極意のようなものを目指して修行させる予定。
修行内容全然決まってない、身勝手の極意とかどう修行すればいいんだろうか?