あれから1週間後。特に予定が無かったベルは街の中をぶらぶらしていた。
「どうしようかな」
そうしていると
「おーい!ベル!!」
豊穣の女主人の店員アーニャが声を掛けて来たのだ。
「どうしたんですか?」
「ちょっと頼みがあって、はいこれ」
アーニャはベルに財布を渡した。
「おミャンはこの財布をおっちょこちょいのシルに渡すのだ!!」
「・・・・どゆこと?」
アーニャの突然な事にベルが戸惑っていると同じく店員のリューがやって来た。
「アーニャ。それでは説明不足です。クラネルさんが困っています」
「リューはアホニャ。店番サボって怪物祭を見に行ったシルに忘れた財布を届けて欲しいニャンて一々言わなくとも分かる事ニャ」
との事である。
「無論シルはサボった訳ではなく休暇を取って祭り見物です。今頃財布が無くて困っているでしょう」
「分かりました。シルさんに届けますよ」
ベルはシルの財布を懐にしまった。
「ところで、最近ここに来たばっかりなんだが、
ベルが尋ねると2人は説明し始めた。
「怪物祭は、ガネーシャ・ファミリアが主催する年に一度のお祭りにゃん!!」
「闘技場を丸一日借りて、ダンジョンから連れて来たモンスターを観客の前で調教する祭りです」
「要は、偉くハードな見せ物って訳だにゃー」
「へーーぇ、成程」
そしてベルは一旦本拠地に戻ってヘスティアを誘って、怪物祭のメインが行われる闘技場に向かった。それから少し時間が経ち、ある喫茶店の2階にロキとアイズとローブを被った女がいた。
「全く、せっかくのアイズたんとのデートの最中にこんな所に呼び出して、今度は何を企んどるんや?また何処ぞのファミリアの子供を気に入ってちょっかい出そうとしてのか、この色ボケ女神」
ロキがそう言った相手は二大ファミリアの一つフレイヤファミリアの主神フレイヤである。フレイヤは静かに笑っていた。
「で、どない奴なんや、お前が気に入った子供ってのは?」
「・・・とても強くて、色々な色が混ざっていた。キラキラしているのにギラギラもしてる。そんな魂の子。私が今まで見た事のない色をしていた。見つけたのは本当に偶然。たまたま目に入っただけそれに・・・」
「それに?」
ロキがそう言うとフレイヤは頬を少し赤らめながら言った。
「目が合ったの・・・それも殺意の籠った目で!!初めてだったわ!!そんな目で見られたのに私の心はその子に惹かれたのよ!!」
「えぇぇ・・・」
フレイヤの表情にロキは少し引いていた。そして外を見ていると何かを見つけてフレイヤは立ち上がった。
「どないしたんや?」
ロキがそう尋ねるとフレイヤは少し不機嫌になっていた。
「ちょっと急用が出来たわ」
「は?」
「また会いましょう」
そう言ってフレイヤは喫茶店の2階から出て行った。フレイヤが何かを企んでいるのと同時に別の悪意が動き始めた。
次回、召喚されるのは
「蒸着!!」
「癒着!!」
To Be Continued