普通に通うのと違うのでしょうか?
まさか、最初の一日は何事もなく終わるかと思いきや最後の最後でとんでもない爆弾が爆発するとは…
授業最初の放課後、特にやることもないので早く帰ろうかと思いきや女子生徒に囲まれて動けない。
生年月日から趣味、好物等々、全てに答えるとこっちのことが丸裸になりそうで助けを求めようにも知り合いなんかいる訳もない。
一夏に至ってはあの織斑先生の弟という事でこっち以上に囲まれている、その中で一人だけ殺気がこもったような目で見ているのは幼馴染だという箒さんだろうか?
そんな事を考えながらこれをどうしようか呆けていても周りの声が否応なしに聞こえて来てそっちに気を取られてしまう。
この状態は何日ぐらい続くのか誰かと賭けでもしたいと思ったときに山田先生がやってきた。
書類を片手にこっちにやってくると
「二人の寮の部屋が決まりましたので向かってください」
と寮の部屋の番号とその部屋の鍵を渡された。
事前の契約で全寮制という事と事前に荷物を送っておいたのでその部屋に置かれているのだろう。
「俺はしばらくは自宅からって聞いたんですけど変わったんですか?」
どうやら急な変更のようで情報が変わったんだろう。
そう思っていたら山田先生がこっそりと話したいのか手招きして
「事情が事情ですので一時的な処置ということで、部屋割りを無理矢理変更したらしいです」
本当に急な仕事だったようだ。
「って事は一緒の部屋になっているんですか?」
もっともな疑問だけどこっちは個人部屋の契約をしていたのは社長から聞いているから違うのだろう。
その事を指摘されると山田先生は申し訳なさそうに
「申し訳ないですが織斑君は女の子と一緒の部屋です。」
「ええと、女の子と?」
呆気に取られているが一応聞いているんだろう。
何かの間違いってのもある。
しかし帰ってきた返事は
「はい。女の子と一緒です」
珍しい男性の操縦者のリスク分散としては問題ないのだがこれはこれで問題になりそうだがいいのか?
こっちの声は聞こえていたのかいつの間にか教室から離れた女子生徒は誰と一緒なのか興味津々だ。
年頃の男女が同室というのは問題が色々とありそうなのだが良いのか?
寮生活だとわかっていても初対面の人と一緒に生活するというのは問題が多く出るだろうし、ましては異性と同室なんてもっと問題になるのは火を見るより明らかだろう。
それよりも
「部屋のことはいいんですけど荷物を準備するのに一度帰っても良いですか?」
荷物が無いと生活すらできないのが人間という生き物である。
そこは考えていたのか
「私が手配しているから問題ない」
織斑先生がいつの間にかやってきた
「生活必需品一式などは用意した」
なんだかんだ弟に対しては優しいなぁと思っていたら。
「余計なことは考えるな」
軽く?小突かれてしまった。
「時間を見て部屋に行って下さいね。夕食は十八時から十九時、寮の食堂でとって下さい。各部屋にはシャワーがありますけど、その他に学年寮ごとに大浴場があります。けど……二人は今のところ使えないです」
風呂には良い思い出が無いので別に問題はないんだが使えないのもそれはそれで不便だと感じるのは何なんだろうか。
寮に入って部屋の配置位置を確認すると出入り口に一番近い部屋が割り当てられていた。
外での鎮圧作業等がある都合上、有り難く感じる。
しかし、教室から寮の部屋まで行く最中にぞろぞろと女子生徒が付いていくというのは最早ストーカーめいていないか?
部屋に入る際にもここがあの人の部屋だとか襲うならとか不穏なワードも聞こえてきたし。
ここまで囲まれた生活になるとは思わなかったが、訓練よりはマシだと思ってしまうのが嫌だ。
こればかりは慣れるしかないのだろう。
一応ノックして部屋に入り誰もいない個室だということを確認して、荷物の荷解きを始める。
L社の社員証、パソコン、通信機器といった重要な物から設置して生活必需品類の設置や私物などを置いているとこっちの方が部屋の質が良いように見えてくる。
もっとも、元々二人分の部屋を一人で使っているので広さもあるが、世界中の人が集まるのと唯一の学校という事で資金は潤沢にあるのだろう。
そう思った矢先、遠くの方から何かが壊れるようなすごい音がしたので向かってみると、そこには…
穴あきチーズのようになってしまった扉があった。
何があったか周りの女の子に聞いてみても
「突然大きな声が聞こえたと思ったら扉が壊れていた」
とのことで、要領も得ないから様子を見ることにした。
それにしても部屋着に着替えている子や下着が少し見えている子などいると目のやり場に困る。
こういった経験がないからだが、凝視してしまえば変態扱いは確定だし目をそらしても余計に見た記憶が残ってしまう。
幸い、壊れた扉が一番目立つのでそっちの方を見ることにしておこう。皆もそっちの方に目線が通っているので問題はないだろう。
数分後、扉があいたと思ったら二人が転がる様に外を出てきた。
あれは一夏と箒さんかと思い周りの子と一緒に部屋の中を覗いてみると…
そこにはトカゲのような肉の塊が火を噴いてきてこっちと目が合うと襲い掛かってきた。