THE 異世界防衛軍 〜この素晴らしい英雄たちに祝福を!〜   作:EDF!!!

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EDF超兵器のオンパレード

Q なんで死なないんだ?

A 相性が悪いから。最も効率の悪い方法で正面から殴ってる感じ・・・それでも瀕死だけどね。


10 EDFの科学力は世界一ィィィィィ!

「お待たせしました。殺し屋グスタフの素材買取と討伐の報酬金合わせまして、350万エリスになります!この度手違いがありましたこと、改めて心よりお詫び申し上げます」

 

翌日の朝、ギルドの受付が深く頭を下げ、金貨がたんまり入った袋を2つ報酬として持ってきた。それを見たアクアは喜びの悲鳴を上げ報酬に飛びついた。

 

「ひゃあああー!!こ、これが全部私の物!?」

 

 

 

昨日のミツルギとの一件の後、俺達がギルドに着くなり受付が大勢で俺達の元へ飛んできて巨大ワニについての説明をした。

どうやら元は近くの山の方に生息していたモンスターだったようで、水の流れに誘われてか湖まで下りてきて身を潜めていたらしい。

受付に連絡が入ったのは俺達が出発してしばらくだったのでそのままクエストを受注させてしまったという事のようだ。

それをまさか倒して帰ってくるとは思っていなかったのだろう。カードの討伐記録を見せると受付は皆、目を丸くして驚いていた。

 

 

 

 

そして皆と話し合った結果、今回は一番頑張ってくれたアクアに報酬を全て譲ろうという事になった。はっきり言って今の所、俺達は金には困ってないしな。

 

「壊れた檻の代金もギルドが持ってくれると言うし減額無しだ!良かったな、アクア」

 

ダクネスが喜ぶアクアの姿を見て、うんうんと頷いた。

・・・それでも命を賭けた報酬が350万と考えると、かなり安く見えるが本人が喜んでいるので良しとするか。

 

「じゃ、じゃあ早速!!ちょっと遊びに行ってくるわー!!」

 

アクアはかなり重いであろう報酬の袋2つを難なく持ち上げた。

 

「使いすぎるんじゃないぞー!」

 

カズマの忠告に耳を貸さず、アクアはギルドの出入口向かって走り出す。

 

「大丈夫でしょうか?」

 

心配そうな目でアクアを見ているめぐみん。

 

「うーむ、まぁ大丈夫だろ」

 

豪遊すると言っても1日で350万使い果たすなんて流石にないだろ。そう考え俺は言った。

すると・・・。

 

「ここにいたのか!探したぞ、佐藤和真!ストーム!!」

 

ギルドの出入口から昨日ぶりのミツルギ少年が取り巻きの少女2人を連れて現れた。

 

「邪魔!!」

 

「ぎゃあっ!?」

 

しかし外に出て豪遊する事しか頭にないアクアの進路を遮ったことによりミツルギは派手に跳ね飛ばされた。

 

「きゃああっ!キョウヤ!?」

 

「大丈夫?しっかりして!!」

 

取り巻きの少女2人が倒れこむミツルギを心配するが、アクアは気にも留めずギルドの外へと出て行った。

ミツルギは少女達の手を借りながら立ち上がると、よろよろとおぼつかない足取りのままこちらへ向かってくる。

案外体は貧弱らしい・・・と思ったがアクアは結構ステータス高かったな。

 

「ぐっ・・・君達の事はある盗賊の少女に教えてもらったよ!妙な武器を使って少女を脅し、粘液まみれにしたりパンツを脱がせたりする・・・鬼畜ストームと変態カズマの2人組だってね!!色々な人に噂されてるそうじゃないか!!」

 

「ちょっと待て!!誰がそれ広めたのか詳しく!!」

 

そういうカズマはともかくだが・・・ 

なぜ俺までそんな噂されてるんだ?

盗賊の少女・・・あ゛っクリスか!!あんにゃろう今度あったらバイナリー弾の真ん中にぶち込んでやろうか・・・。

すると、ダクネスが俺達の前に一歩出てミツルギを睨みつける。

 

「あぁその通りだ。それで?用件はそれだけか?」

 

「いや違うからな?」

 

否定する俺を他所に、ミツルギは平然と言うダクネスに一瞬戸惑った後、悔しそうに下を向いた。

 

「くっ・・・昨日の勝負、6回のチャンスで勝てなかった。負けは負けだ。何でも言うことを聞くといった手前、こんなことを頼むのは虫が良すぎる話なのは理解している。だが頼む!魔剣を返してくれ!!僕にはあの魔剣が必要なんだ!!あの剣は僕が使わないと意味がないし・・・ん?」

 

必死に頭を下げるミツルギの袖をめぐみんが引っ張り、カズマと俺を指さした。

 

「既にこの2人が魔剣を持ってない件について」

 

そう言われ気付いたミツルギは額に汗を浮かべ声を震わせた。

 

「き、君達・・・僕の、僕の魔剣をどこに・・・?」

 

「俺は知らんぞ?カズマじゃないか?」

 

剣を奪ったのはカズマであって、俺はあの剣が今どこにあるのかを知らない。

カズマはどこにやったのだろう?

 

「売った!」b(・ω・)bグッ!

 

「ちくしょおおおおおおおお!!!」

 

それを聞くとミツルギは取り巻きの少女と共に猛スピードでギルドを去っていった。

 

「なぁカズマ。まさか昨夜、俺達に祝杯と言って奢ってくれた肉料理やら飲み物の金って・・・」

 

俺はカズマに尋ねる。

 

「あぁ、そうだ。まだあるけどな。」

 

流石にそれはまずいだろう・・・知ってたら止めたんだがな。

 

「まだお金あるんですか。じゃあ朝ごはん奢ってください。お腹すきました。」

 

「流石カズマだ!今日も鬼畜精神全開のようだな!!ストームも負けじと頑張ってくれ!!」

 

「いやだから違うよダクネス?」

 

腹をさするめぐみんに続き、いつも通りに戻ったダクネスが身体をよじらせる。

その時だった。

 

『緊急!緊急!全冒険者の皆さんは直ちに武装し、戦闘態勢で街の正門に集まってください!!』

 

突然、大声でアナウンスが響き渡った。

 

「最近多いな。今度は何だって言うんだ?」

 

俺はやれやれと肩を回す。

 

『特に、冒険者サトウカズマさんとその一行は直ちにお願いします!!』

 

・・・はい?

俺は少し嫌な予感がした。

 

 

 

 

 

「さて・・・もうすぐだな」

 

俺はフリージャータイプAを要請しダクネスを乗せ正門に向け走らせていた。

道にある噴水や樽何かは邪魔だがタイプAは狭い道も縫うように通れるので問題ない。

本音を言うと、道を壊して弁償とかしたくないからだが。

こうしているというのも、ダクネスが重装備で到着が遅れそうらしいのでビークルを呼ぶがてら皆には先に行ってもらい一緒に向かうことにしたのだ。

 

「ストーム1の魔道具は本当に凄いな!これが何台もあれば馬車何ていらないじゃないか!!」

 

・・・そうだなと言いたいところだが実を言うと、EDFのビークルは一般車両と比べ癖が強いと言われていて一般人が運転すると確実に事故ると言う結構やば目のやつしかないのだ。

これも後で説明しておくか。

 

「お、見えてきたぞ」

 

正門に集まる冒険者達が見えた。

冒険者達もこちらに気付くとぎょっと目を見開いてすぐさま道を開けた。

 

「やはりあいつか・・・」

 

冒険者達の前には予想通り例のデュラハンの姿が見えた。

 

「元騎士の俺から言わせれば、仲間を庇って呪いを受けた勇敢なあの男を見捨てるなど・・・うおおっ!?」

 

何やら喋っていたらしいデュラハンはフリージャーに驚いたのか、抱えていた自らの頭を落としそうになっている。

俺は正門の少し前に停車し降りた。

 

「よしダクネス。到着だ」

 

「うむ、ありがとう。助かったぞ」

 

アイドル状態にして、ダクネスも降ろす。

デュラハンの方を見ると、俺とばっちりと視線が合った。

俺はビシッとデュラハンに向け人差し指を突き出した。

 

「来たかデュラハン!今度は容赦せんぞ!!」ニヤリ

 

「あ、あれぇーーーーーーー!?」

 

デュラハンは素っ頓狂な声を上げた。

何を驚いている・・・あれ、もしかして俺。呪いで死んだと思われてたのか?

すると、後ろにいたカズマが俺の肩を叩いてきた。

 

「なぁ、ストーム。さっきあいつが相変わらず爆撃とか炎とかが飛んでくるどころが、今度は広範囲に毒をばら撒いてきたって言ってるが、あの後もめぐみんと一緒に城に攻撃してたろ?」

 

「・・・あぁ?」

 

「なんでだよ!もう手を出すなって言っただろ!?」

 

カズマは俺の肩を掴みグラグラ揺らす。そういわれてもなぁ。

来るんじゃねぇと声を大にして言われたが、どうしてもあの古城に爆裂魔法が撃ちたいと言うめぐみんと共に、1週間毎日バイナリー弾を全種類城へ全力投球していた。お陰で手榴弾の弾速(?)が1.3倍ぐらい伸びた。やったぜ。

それにこれは場内に居るであろう戦闘員を戦闘不可能な状態に持っていくことにも期待していた。まぁ毒耐性とかあったら意味無くなるんだが。

 

「まぁまぁカズマ。こうして、再び俺の戦い易い平原に奴をおびき出すことに成功したのだ。なぁめぐみん?」

 

めぐみんの方を見ると、ハッと気付き激しく頷いた。

 

「そうです、そうなんですカズマ!これも私とストームによって綿密に組まれた作戦なのです・・・ひたたた!ごめんなさい、もうほっぺ引っ張らないでください!!」

 

カズマはめぐみんの頬を引っ張っている。

 

「そうか、なるほどな。貴様は上級冒険者だったな。どこか別の場所で呪いを解いてきたというわけか!」

 

何かを納得したデュラハンは悔しそうな声を上げた。いや、上級でも何でもないんだが。

 

「別の場所というよりここにいるアクアが・・・。」

 

あれ?アクアがいない?

周囲を見渡してもアクアの姿がない。

 

「カズマ。アクアはどうした?」

 

「え?お前たちと一緒だと思ったんだけど」

 

カズマもめぐみんも知らないようだ。

まさかとは思うが。

レーダーを起動して確認してみると、この正門の後ろ。

街中の離れた場所に1つ、ポツンとパーティメンバーの反応があった。

間違いない。アクアはアナウンスを無視して遊んでいる!

何て奴だ・・・。

カズマにもそれを伝えると、声にこそ出さなかったが怒りのあまりか彼は手をぶるぶると震わせていた。

俺達が呆れているとデュラハンが叫んだ。

 

「何をこそこそ話している!コケにするのもいい加減にしろ!俺がその気になれば、この街の者を皆殺しにするのだってわけないのだぞ!?疲れを知らぬこの不死の身体、ヒヨッ子冒険者では傷一つ」

 

「おら!機関銃を喰らえ!」

 

「ぬわあああああ!?」

 

俺は素早くフリージャーを旋回させると、機関銃をお見舞いした。弾丸はデュラハンに直撃し、鎧をズタズタにした。

それを見た周囲の冒険者の誰かが流石だ、と声を上げる。だが。

 

「話は最後まで聞かんか!卑怯者があああ!!」

 

デュラハンは相当強固なようで鎧はボロボロだが体はピンピンしていた。

おいおい・・・コスモノーツ(INF)の装甲ですら数秒で粉微塵にする威力だぞ?

 

「俺は魔王軍幹部のベルディア!魔王様から授かった特別な加護を受けたこの鎧と俺の力により、並大抵の冒険者の攻撃や魔法ではかすり傷もつかん!!・・・のだが、お前は一体レベルいくつだ!?そして何なのだその鉄の二輪車は!?」

 

デュラハン改めベルディアは必死にフリージャーを指さしている。

 

「答える必要は無いな・・・と言うかいっても理解できんだろう。」

 

説明しても分かってもらえないだろうし、敢えて答えないことにした。

そんな俺に対し、ベルディアは続けた。

 

「ふん・・・まぁ良い、貴様!ストームと言ったか?その強さに免じてお前はこの俺が直々に相手をしてやろう!!だがこの街の奴らは俺が相手をするまでもない!!」

 

するとベルディアは右手を振るう。

同時に地面に黒い魔方陣のような物が浮かび上がり、そこから大量のアンデッドモンスター達が出現した。

さて、仕事仕事(*´∀`)♪

 

 

 

 

カズマ視点

 

「アンデッドナイト!!街の連中を皆殺しにしろ!!」

 

ベルディアの命令と同時にアンデッドナイト達が一斉にこちらを向かってくる。

 

「く、来るぞ!!」

 

「誰か、教会に行って聖水ありったけ貰って来てー!!」

 

冒険者たちも一斉に身構える。

 

「皆、下がるんだ!!」

 

ダクネスが剣を構え、前に出た。

 

「めぐみん、爆裂魔法であいつら何とかならないのか!?」

 

俺はめぐみんに確認するが、めぐみんはフルフルと首を横に振った。

 

「む、無理です。あぁも纏まりが無いと・・・ん?アレってストームさんでは?」

 

よく見ると、ストームがあの時の火炎放射器を持って突撃していた。またか!?

 

「おい、カズマ!」

 

と、絶賛突撃中のストームがこちらに何かを投げてきた。

それは巨大ワニ討伐の時も使った無線機だった。

 

「通信は任せたぞ!」

 

そう言うと、ストーム1は再び視線をアンデット達に向けた。

 

『うおおおぉぉぉ!!!燃えろ燃えろ!!』

 

まるでゾンビには火炎放射だ!と言わんばかりの勢いで火炎放射器を撃ちまくり、アンデッドナイト達を一気に焼いていく。

すると凄まじい勢いでアンデット達が焼かれ消失していく。

 

「あれ?結構いける?」

 

ベルディアに関してはストーム1が相手しくれるから大丈夫だと思っていたけど・・・これならアンデッドナイトも任せて良さそうだ。

するとベルディアは剣で炎を振り払い笑い声をあげた。

 

「クハハハ!その程度の攻撃で我の守りを崩せると思うな・・・ん?」

 

「あれ・・・?あ・・・」

 

その時異常に気付いた。 

そうベルディアに一筋の光が伸びていたのだ。

 

「あっ!!これはまさかあの忌々しい光魔法!?」

 

ベルディアが焦ったような声でその光の発信元を見る。

それもそのはずだ。 

いつの間にかエアレイダーがバルジレーザーの要請機器をベルディアに照射していたのだ。

でも前似たやつと比べると見た目がちょっと違うような?

 

「今回はバルジじゃないよ!バスター!照射!!」

 

「グワァァァァァァァァァ!!!!」

 

すると上空から凄まじい熱を帯びた太いレーザーがベルディアに直撃する。その熱で周りの草木が燃えるほどだ。

 

「おい!ストームは大丈夫なのか!?」

 

『心配するな!ギリギリダメージは受けない距離にいるから問題ない!』

 

なんだそりゃ・・・本当かよ?ここは二人を信じよう。

 

「ちぃっ!この程度防げないとでも思ったか!!ひぃぃっ熱い熱い!!まずい剣g」ジュワァァァァァ

 

流石魔王軍幹部というべきか。ベルディアは持っている大剣できっちりバスターとを防いでいる・・・が、剣はもう限界を突破したらしく剣を貫通し何かが焼けるような音が当たり一体に響く。

 

『オラァ!EDFの最強武器を喰らえ!!』

 

するとストームは懐から見たことのない銃を取り出した。

 

『EXAブレイザー!!』

 

「ぬぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

今度はストームの銃から紫色の光線がベルディアを正確に貫く。これもバスターほどではないが凄まじいエネルギーを持っているようだ。

 

「体が!!体が焼けるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 

ベルディアはすでに限界らしく、悲痛な叫びを上げている。

アンデッドナイトの追加をすることも出来ず、ただひたすら焼かれている。

 

『まだまだ行くよ!!チラン爆雷発射ァァ!!』

 

 

 

『エピメテウス、ファイア。』

『パンドラ、ファイア。』

『セイレーン、ファイア。』

 

 

 

『潜水母艦3隻の同時攻撃を食らえ!』

 

 

 

エアレイダーの通信機から立て続けに通信が入る。と言うか待って?潜水母艦?しかも3隻?EDFってそんなに大きな軍事組織だったの?

暫くすると先端が緑色の大型ミサイルが上空に現れ、それは一直線にデュラハンに向かっている。

無論バスターとブレイザーによって身動きできないデュラハンにチラン爆雷が容赦なく突き刺さった。

 

「ぎょわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

『着弾確認!』

 

ベルディアがまた悲鳴を上げる。もうここまで来ると周りの冒険者からは可哀想と言う声が聞こえてくる。ここまで来ると何も残らないんじゃないのか?

 

『バスター、照射完了!これより再充填に入る。』

 

『発射管を閉じろ。急潜航!』

 

空から降り注いでいたレーザーとミサイルが途切れ、エアレイダーの装置から声が聞こえる。

勝ったな風呂入ってくる。・・・ん?

 

「ク・・・クハハハハハ!!面白い、面白いぞ!!」ボロボロビタビタ…

 

煙が晴れると照射地点から笑い声がした。

 

「何!?」

 

その声にストームとエアレイダーが素早く反応した。まさか無事だと言うのか!?

 

「ストームが気を引く間に、攻撃準備を整え総攻撃か・・・アンデットナイトが全滅し俺も大ダメージを負うことになるとは。見くびっていたようだ・・・ゴハァ!ゲボゲボゲボ!!カラダガ!!カラダガアツイィィィィィ」チガビシャァ

 

・・・前言撤回、かなりダメージを受けたらしく限界らしい。

 

「良いだろう!貴様らmゴハァ!!この俺が相手をしてやる!!」ハァハァ・・・ゴフゥ!!

 

身体から血飛沫を上げながらもベルディアが剣を構え、こちらに向かってきた。これなんてホラー映画?

 

「くそっなんて奴だ!ZEXR-GUN起動!」

 

「うおおおおおお!!」

 

ストームがセントリーガンを取り出すと同時に、後ろにいる1人の冒険者の掛け声と共に数人の冒険者が一斉にベルディアの方へと駆けて行った。

 

「な、何だ!?」

 

「むっ!?」

 

ストームはすぐさまセントリーガンをしまう。

いくらセントリーガンに誤射対策がしてあるとはいえ、当たったらどうなるかわからない。流石に展開できないらしい。

 

「馬鹿!下がれ!!相手はマグマ砲とブレイザーの直撃を耐え、衛星兵器をその身で受けても尚息があるようなやつだぞ!?通常の武器で勝てるわけがない!!」

 

ストームの最もな意見を無視して駆けて行った冒険者達はベルディアを取り囲む。

 

「へへっ、いくら魔王軍幹部と言えどこの数で一斉にかかりゃどうってこたぁねぇだろ!!」

 

「あいつらばっかに良い恰好させてたまるかよ!!」

 

「後ろにゃあ目はねぇ!容赦なくやらせてもらうぜ!!」

 

とてつもなくフラグに聞こえるセリフを吐きつつ、それぞれが武器を構えじりじりと距離を詰めていく。

ベルディアはそれを見て鼻で笑った。

 

「奴は攻めてこないのか・・・ふっ。あの二人と連携ならまだしも、貴様ら雑魚だけではいくら束になって掛かって来ても相手にならん!」ゲホゲホ!!

 

「へっ、時間稼ぎができりゃあ十分さ!緊急放送を聞いて、すぐさまこの街の切り札がやってくるからな!!全員かかれー!!」

 

切り札?・・・そもそもストーム達より強い奴がこの街にいるのか? 

そんな疑問が浮かんだが、冒険者達は一斉にベルディア向けて襲い掛かる。 

するとベルディアは抱えていた自らの首を空高くに放り投げた。

 

「む、何だ!?」

 

ストームも驚いているようだ。

その首が地上を見下ろすのを見た時、俺は何かヤバいと感じ取った。

 

「や、やめろ!!行くな!!」

 

名も知らない冒険者達に声をかけた時にはもう遅かった。

四方から迫る攻撃をベルディアはあっさり躱し、両手で握りなおした大剣の一振りで周囲の冒険者全員を切り伏せた。

男たちは全員音を立てその場に崩れ落ちた。

ベルディアは血を払うように剣を一振りすると、落下してきた自らの頭を片手で受け止めた。

 

「次は誰だ?」…キズグチイタイ

 

その言葉に、居合わせた冒険者が皆怯んだが、1人の女の子が叫ぶ。

 

「あ、あんたなんかストームさんとエアレイダーさんがすぐにやっつけてくれるわ!それに、きっともうすぐミツルギさんも来てくれるんだから!!」

 

ストーム、エアレイダーは分かるけど、ミツルギ!?もしかして街の切り札ってあいつか!?

 

「あぁ!あの魔剣使いの兄ちゃんも来れば絶対勝てる!!それまであの兜の兄ちゃん達を援護するぞ!!」

 

「ベルディアとか言ったな!もう1人いるんだぜ!!この街の切り札って呼ばれる凄い奴がよ!!」

 

あれ・・・俺もしかして結構まずいことした?

 

「ほぅ?ではその切り札が来るまで、楽しませてもらうとしよう。いくぞストーム!!エアレイダー!!」

 

ベルディアが剣を片手で振り上げながらこちらに向かって走り出す。 

あぁ、ミツルギは絶対に来ない。そして今、アンデッドだけには強い駄女神もいない。こうなったら、もう二人に何とかしてもらうしかない。

 

「ストーム、エアレイダー頼む!何とかしてくれー!!」

 

俺はめぐみんを安全な場所において来ようと1歩下がる。

 

「任せろ!次はこれで・・・」

 

「はあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

エアレイダーが何か装備を取り出した時、ダクネスがベルディアに向かっていった。

 

「な・・・!」

 

エアレイダーは驚きで固まった。

ダクネスとベルディアの剣がぶつかる。

 

「何だ貴様、邪魔をするな!!」

 

「よくも・・・よくも皆を!!」

 

ベルディアに対しダクネスは倒れている冒険者達を見て叫んだ。 

恐らく知り合いだったのだろう。それを思うと悔しくなる気持ちもわかるけど・・・。

 

「ダクネス!お前の剣じゃ無理だ!!ここはエアレイダーに・・・」

 

「いや、あの決意に満ちた表情・・・何か策があるのだろう。もしかしたらダクネスならやってくれるかも知れん。少し任せてみよう」ニッコリ

 

突然ストームがそんなことを言い出した。 

え?何言ってんだストーム1? 

・・・あぁ、そうか。ストーム1はまだあいつがまともに戦ってるところを見たことないから妙に期待しちゃってるんだな。 

ヤバくなったら何か策があるみたいだし、任せてみるか。 

俺はとりあえずこの隙にめぐみんと共に後ろの安全な場所に退避することにした。

 

「貴様、聖騎士か・・・是非も無し。だがな!!」

 

ベルディアは素早い剣さばきでダクネスの剣を弾き、がら空きになったダクネスの身体に強烈な一太刀を浴びせた。

 

「ダクネス!!」

 

俺は思わず声を上げる。

ベルディアは不満足そうにため息をつく。

 

「所詮は駆け出し冒険者だな!力の差は歴然!!邪魔者は消えた。ストーム!勝負・・・は?」

 

ベルディアは完全に討ち取ったと思ったのだろうが、その攻撃はダクネスの鎧を少し傷つけただけでダクネスは未だ立っていた。

 

「くっ、切り損ねたか!?このっ、このっ!!」

 

ベルディアは続けて2撃、3撃とダクネスを斬りつけていく。 

が、先程と同じように鎧を少しずつ傷つけていくだけだ。

流石ドMの極みだ。

 

「いいぞ、ダクネス!奴との力量は互角だ!!」イヤッホー

 

ストームは善戦してると勘違いしてるみたいだが、あれでは徐々に体力を削られているだけだ。

 

「はぁ、はぁ・・・くそっ!!何だお前は!?どんだけ防御力あるんだ!?件の爆裂魔法の小娘と言い、この街は本当に駆け出しが集まる街なのか!?」

 

いくら斬りつけても沈まないダクネスに対しベルディアの方が疲れ始めているようにも見えた。 

しかし、流石にダクネスも限界が来たのか。地に膝をつき息を切らしている。

 

「ダクネス!もう良い!あとは二人に任せろ!」

 

「あぁ、ダクネスのおかげで大分敵は消耗してる!後は私が・・・」

 

「カズマ、ストーム、エアレイダー・・・」

 

俺とストームの方を見たダクネスは声を震わせた。

 

「こいつ私をこのまま公衆の面前でゆっくり痛めつけてから気絶させ、拠点に連れ去り、辱めを受けさせるつもりだぞ!!どうしよう!?」

 

どうしよう、じゃねぇよ!!全然平気なのかよ!!状況を考えろ!!

 

「んなことするか!?誤解されるからやめろ!!もう良い、茶番は終わりだ!!」

 

ベルディアはそう言うと再び抱えていた自らの頭を空中に放り投げ、両手で大剣を持った。 

ついに全力で斬りに来たか。 

ダクネスなら耐えられるような気がしないでもないが・・・。

っておい!エアレイダー!そんなに近づいてどうした!

 

「銃器の中で最高の瞬間火力を繰り出すこいつを喰らいなさい!!」

 

エアレイダーはそう言うと、すぐさま持っていた変わった形の銃のような物をベルディアに向け、射撃を開始した。 

すると凄まじい連射速度でベルディアに風穴を開けていく。

 

「あだだだだだだだ!?痛い痛い!」

 

空中に放られているベルディアの頭が驚きで慌てふためいている。

 

「オラァ!!とっとと死に去らせ!!」

 

・・・あれ?なんかキャラ変わってない?

撃ち切ると、「まだまだ行くよー」とベルディアを回し蹴りで吹き飛ばした後リロードを開始する。

本当に大丈夫か?

 

「ダクネス!今から回復を使う!そこを動くなよ!」

 

すると二人に接近したストームがリバースシューターと、手榴弾のようなものを取り出しながらそう言った。

どうやらダクネスに回復を使うするつもりのようだ。

 

「ク、ククク……面白い。面白いぞ!ストーム!!良いだろう、存分にかかってこい(バシュン!)・・・痛て」

 

痛て? 

何だ?痛てって。

 

「な、何だ?痛て!痛て!!痛てててて!?か、体が焼けるように痛い!?おのれ!何をしたストーム!!」

 

「え?リバースシューターとエリアルリバーサーを使っただけだが?」

 

突然ベルディアが地面を転がり痛がり始めた。急にどうしたんだ?

ストームも理解してないようだし。

あれ、今気づいたがストームの周りに緑色の液体が霧状になって舞っている。その中心には先程の手榴弾のような物がある。

霧はダクネスとベルディア、エアレイダーの周りを舞っているがあれは・・・

 

「ストーム!回復だ!!そいつの弱点は回復だ!!」

 

俺はすぐに通信を入れる。

 

『何!?という事は、奴はナノマシンでダメージを受けているというのか!?』

 

「そうだ!!その装備は確か一定範囲内の奴を回復させるんだよな!?奴に当ててそのままダメージを与えてくれ!!」

 

『あぁ。了解した!!』

 

ストームはベルディアに接近していく。

 

「こ、これは回復か!この緑のやつだな!?剣で薙ぎ払ってやる!ぐ・・・ぬあぁぁぁ!痛い!!」

 

ベルディアは苦しみながらも剣を持ち立ち上がるとナノマシンの霧を払おうとストームに向かって駆けた。

 

「させるか!!」

 

しかし、ダクネスがすぐさま前に出てベルディアの接近を許さない。

 

「邪魔だああ、どけええぇ!!痛たたたたたた!??」

 

体にナノマシンが付着しているせいでダメージを受けているベルディアはダクネスを跳ね除けられずにいる。 

良い感じだ、このままいけば! 

 

「あれぇー?カズマさーん?皆で何してんのー?」

 

突然後ろから肩を掴まれ、ものすごいムカつく口調で話しかけられた。

振り返れば酒瓶片手に顔を真っ赤にしているアクアがいた。 

・・・落ち着け、俺。今は怒りを抑えろ。

 

「もしもし?聞いてますかー?やけに騒がしいから来てみたんだけど?」

 

「クソ女神。今はお前に構ってる暇はないんだよ。失せろ」

 

俺は最大限に心を落ち着かせアクアに言った。

アクアはそれを聞くと顔をしかめた。

 

「何ー?その態度は?私は女神よ?女神に対して・・・」

 

言い掛けたアクアは前方で戦うストーム1とダクネス、そしてベルディアの姿を捉えた。

 

「あー!!こないだのデュラハン!!また性懲りもなく来たのね!?いいわよ!私に任せなさい!!」

 

こいつはアンデッドを見ると浄化したくなる病気なのだろうか?

そう言うとアクアは俺が止める間もなく千鳥足のままストーム1達の方へ向かっていった。

 

「待たせたわね!さぁ、覚悟はいい!?」

 

『ようやくか!遅いぞ!!』

 

『暫くは禁酒ね。』

 

「アクア、来てくれたのか!」

 

アクアの登場に気付いたストームとエアレイダー、ダクネスは声を明るくさせた。・・・明るく?

 

「ふっふっふ、主役は遅れてくるものだから・・・って、ストーム!その回復装備は使わないって約束だったでしょ!?」

 

『状況が状況だったから仕方ないだろう!いやそれよりも早くこいつにトドメを刺してくれ!俺たちの装備じゃトドメを刺してもどこかで復活しかねない!』

 

全くぶれないアクアにストームは若干キレながら言った。

ベルディアはダクネス達と距離を置きアクアを見ると表情を曇らせた。

 

「ちっ・・・アークプリーストか。駆け出しとはいえ、状況が最悪だ!痛っ!ここは・・・」

 

ベルディアは素早く方向転換し、逃げようとしている。 

ここで逃がすわけには行かない。

 

「させるか!『クリエイトウォーター』!!」

 

俺はすぐにベルディアの逃げる先に水を降らせる。 

当然ベルディアには当たらない。

 

「ふん!狙いが甘かったな!!一時撤退させてもらう!!」

 

「いや狙い通りさ!『フリーズ』!」

 

ベルディアの足が濡れた地面に着いた時、俺は地面ごと足を凍結させた。

 

「し、しまった!?」

 

『ナイスよカズマ!逃がしはしないよ!喰らいなさい!!』

 

エアレイダーは銃を切り替えると、それを構えベルディアに向かって弾を数発発射した。 

弾はベルディアの剣や鎧にピタリとくっ着く。あれはリムペットガンというやつか?

 

「ちぃ、何だこれは・・・って痛あああああああ!?」

 

いや、違う。更にベルディアが苦しみだした。 

見ればくっ着いた弾から緑の線が出ている。 

あれも回復なのか。

エアレイダーはアクアの方を向き合図する。

 

「よし、後は頼むよ酒飲みアクア!!」

 

「ヒック・・・任されたわ!!」

 

そして身動きが取れず、今までのダメージにより相当弱体化しているであろうベルディアに向けてアクアの右手が向けられた。

 

「ちょ、ま、待て・・・!」

 

「『セイクリッド・ターンアンデッド』!!』

 

「ギィアアアアアアアア!?」

 

酔っぱらいながら撃った魔法にも関わらず効果はあったようで、ベルディアは悲鳴を上げながら白い光に包まれ消えていった。 

こうして、ベルディアとの長い闘いは終わりを告げた。

 

その後、アクアはEDF式訓練10セット+ゲロまずMREを腹がはち切れる程食べさせられ、灰色になったそうな。ご愁傷様。




最初のグレイプの件

素人がグレイプ運転する→ドリフトする→建物の残骸に当たる→ ハヴォック神が降臨する→事故る

と言うわけです。
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