どうやらSCPと言うのになったらしい   作:YY:10-0-1-2

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 ※知っている方も多いと思いますが、この話はアイスバーグ博士やライツ博士…さらに今回出てくるSCPなど、すでに終了している物が出てきますが、パラレルワールドだと思っていただけて良いです。

 すみません!


 ……皆さんはマイクに向かって何を言いますか?


ファイル12 その男、歌う雨音

 

 雨の日は憂鬱だ。だが、それがある意味いい日にもなり得るかもしれない。

 

 

 

 

 今回実験する…というか今回は実験に参加させられたと言うべきか…とりあえずそのSCPの名前を。

 

 SCP-548-JP『歌う雨音』だ。ちなみに、これは日本で見つかったがアメリカに送られてきたため、ここで実験することになっている。

 

 

 「で、雨の日はいつになるって?」

 

 アイリスが言ってくる。ちなみにアイリスも参加するらしい。なお、本人の意思と俺が近くにいることで特別許可が降りたらしい。

 

 俺をなんだと思っているんだろうか。

 

 

 

 「明日か明後日らしい。今は報告書を読んでるよ」

 

 「ふーん…どんなの?」

 

 「えっと……傘のSCPで、雨が当たると音が鳴るらしい。ピアノの音色だとよ」

 

 

 「へぇ〜…楽しみだね」

 

 「何がだよ……久々に陽の光にあたるってか?」

 

 

 実は今回の実験、このSCPの異常性の喪失がないかの実験なのだ。

 しばらくの間雨が降らなかったので、もしかしたら異常性が喪失した可能性があるとして、特別コンサートを開こうとなったのだ。

 

 俺は内心楽しみにしつつ、深い眠りについた。

 

 

 

 

 

 次の日になり、雨が天気予想通り降った。俺は外に出て傘を開き立つ博士を見た。

 

 どうやら何かリクエスト出来るらしい。博士は考え込む。

 

 「じゃあ、ビゼーの『カルメン前奏曲』……行けるかい?」

 

 

 すると、鳴り始めた。

 

 ビゼー前奏曲。ピアノの音色がなり始める。軽快な音楽が辺りに鳴り、アイリスは目を閉じて頭をリズム良く動かす。

 

 俺も曲のリズムに合わせて体を動かす。まるで楽しそうな音色だ。

 

 最後の大サビに来る。そして、軽快な音楽は終わりを告げた。

 

 

 一気に大きな拍手と歓声が起きる。俺もアイリスも拍手する。

 

 「すごいね…!ほんとに楽しんでるみたい!まるで子供見たいに」

 

 「そうだな…!俺でも弾けねぇぞ」

 

 

 そして次にリクエストしたのはリストによる『パガニーニの主題による大練習曲第3番』……ラ・カンパネラだ。

 

 先程のような軽快とは違い、すこし悲壮感が漂ってる音色だ。これも職員たちは聴き惚れている。

 

 

 

 「……」

 「……」

 

 

 俺もアイリスも黙って聞く。そして、唐突な終わりを告げる。さらに大きな歓声と拍手。雨の音に負けないぐらいだった。

 

 

 「あぁ…こんな素敵なSCPが居たなんてね」

 

 「全く同感だ」

 

 

 次の楽曲はモーツァルトによる『ピアノソナタ第11番第3楽曲』よく聞くトルコ行進曲だ。

 

 静かに鳴る。軽快でも、悲壮感でもなく落ち着いたような楽曲だ。だが、それでいて先程の演奏よりも技術が上がっている。

 

 元々凄いが、更に凄くなる。優しいSCPだ。

 

 聞くのも束の間。終わった。俺の体感的には、時間がはやく過ぎ去ったような感じがした。

 

 さらに大歓声と拍手。先程よりも大きい。

 

 

 博士がリクエストを指示したようだ。皆が聞く準備をする。アイリスも俺も耳をすませた。

 

 ……だが、一向に鳴らない。まるで止まったかのように。

 

 みんなが不思議がる中、10分が経過した時だ。ピアノの音色がなった。

 

 

 ショパンの、『練習曲10第3番』…別れの曲だ。急になり始めたため皆が困惑する。

 

 だが、困惑しつつもピアノの音色は聞いた。その曲の最後まで。

 しっかりと、ゆっくりと鳴る音楽にいつの間にか困惑は無くなって、聴き入れていた。

 

 

 そして終わりを告げた。瞬間。

 

 

 ドガッッ!!!

 

 

 「なっ!?」

 「えっ!?」

 

 

 急にピアノでは無い、でかい音が鳴った。傘がいきなり宙に飛んだのだ。

 

 何があったのか。俺は近寄って傘を見る。そこで分かったのは…!

 

 

 「タイヤ痕……それも大型トラック並みの…!」

 「え?」

 

 

 おれはとあることに気がついた。

 

 このSCPの異常性は『雨水に接触するとピアノの音色が鳴る』という異常性。

 

 いまもまだ、雨は降り続けている。当たっているのに鳴らない。まるで……()()()()()()()()()()()()()

 

 

 その後、修復などを行ったが直らず。オブジェクトクラスがsafeから、異常性が無くなった、『Neutrlized』に登録されたという。

 

 さらに、その傘は10歳の女の子の所有物ということだ。つまり、ピアノコンサートに向かおうとした時だ。

 

 事故で亡くなってしまい、その魂(魂と言うべきなのだろうか?)が傘に入ってしまい、SCPになってしまったという。

 

 

 俺はすぐさま部屋に戻るように言われ、静かにベッドへと入った。

 

 俺が使った枕は1部分だけしかも、目に近い場所が濡れていたという。





 SCPの要望はこちらから!

 悲しいですね。俺が泣いたSCPのひとつです。


SCP-548-JP 歌う雨音
link:http://scp-jp.wikidot.com/scp-548-jp

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SCP解説のコーナー!

アイリス「今回は……うぇぇぇん!」

優磨「泣くなよ……俺まで泣くだろ?」

アイリス「そうだね……今回はSCP-548-JP『歌う雨音』だよ…」

優磨「異常性が無くなってしまったが、元々は雨に当たるとピアノがなるSCPだ」

アイリス「safeから、Neutralizedになってしまったんだよね…ぐすっ」

優磨「あぁ。小さな女の子の所有物だったそうで…幸せになって欲しいなぁ………」

アイリス「…あんな大勢から拍手されたもん………絶対に幸せだよ……思い出したら涙が……うぇぇぇぇぇん!」


優磨「発表会に来た女の子が退場します。もし、貴方がその発表会の司会者だったら……このマイクに向かって…どうぞ」

優磨と接触させたい博士

  • ブライト博士
  • クレフ博士
  • コンドラキ博士
  • ライツ博士
  • ジェラルド博士
  • グラス博士
  • キング博士
  • トレビュシェット博士
  • クロウ博士
  • ギアーズ博士
  • アイスバーグ博士
  • ロジュ&ロス博士
  • ザラ博士
  • 日本支部行けや!!
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