「はぁ…今日も暇ね…。」
私_アリス・マーガトロイドはいつも通りの少し暇…いや、暇過ぎる毎日を過ごしていた。
人形の手入れをして、ご飯を食べて、いつも通りの日常を過ごす。
「たまには、薬草でも採りに行こうかしら。」
魔法の森にある自宅を出て、薄暗い森へと歩を進める。
「確かあの辺りに…怪我の治療に使える薬草があったはず…って、あら?あんな所に人が…?」
いつも薬草を採っている所に、誰かがしゃがんでいる。
遠くから見た感じ、年齢は15歳前後の金髪の少女で、何やら独り言を呟いている。
「このキノコも研究に使えそうだ!食えそうだったら食おうっと!」
…キノコ?研究?
「何かの薬でも作っている子なのかしら…。」
私が思わずそう呟くと、その少女はこちらを振り向いた。
少女はぱぁっと嬉しそうな表情を浮かべ、こちらに近付いて来た。
「おぉ!まさかこんなじめじめした森に人がいたなんてな!」
「こんにちは。ここで何をしていたの?」
「キノコ狩りだ!私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ!」
ドヤッと効果音が付きそうな表情でそういう魔理沙。
明るい子。それが第一印象だった。
「そう。私はアリス・マーガトロイド。七色の人形遣いよ。」
「アリスか!よろしくな!お前も魔法使えるのか?」
「えぇ、使えるわよ。魔女だからね。」
「そうなのか!私、最近この森に引っ越してきて、全然ここの事分からなくて…散歩してたら美味そうなキノコがあったから採ってたんだ!」
この森に引っ越してきたのね…。普通の人間には入れないはずなんだけど…。
「そうなのね。私もこの森に住んでいるのよ。だから困った時は言いなさいね。」
「おう!ありがとな!」
二ッと笑顔でそう応える魔理沙。
その裏表もない笑顔に、私も釣られて笑顔になるのだった。
「そういえば、アリスは魔女で、私は魔法使い。違いってなんだろうな?」
「そう言われれば…何でかしら…。考えたことも無かったわ。魔理沙は何で魔法使いになったの?」
「それはー…えーっと…」
聞いちゃいけなかったみたいね…
「話したくなかったら話さなくて構わないわ。ごめんなさい。」
「あぁ、平気だぜ。まぁ、いつか話すから覚悟しとけよ!」
「ふふっ、その言葉、使う所違うわよ?」
「あははっ、やっちまった!」
はぁー、全くこの子は…
「そういえばさ、私の知り合いに博麗の巫女がいるんだ!今度三人で遊ばないか?」
「私は構わないけれど…。出会ってすぐの人と遊んでいいの?」
「アリスはいい奴だからいいんだ!私の目に狂いはないぜ!」
「そう…。じゃあ、また今度遊びましょう。博麗の巫女さんにも挨拶しておきたいからね。」
「よっしゃ!今度霊夢に言っておくぜ!じゃ、私の家こっちだから。またな!」
霊夢…か。新聞で聞いたことはある名前だけど…、あの人、誰にも情を持っていないというか…
元気に道を走っていく魔理沙に小さく手を振りながら、私はそう考えるのだった。