特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話   作:ウィンド

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サマーのステータスに数値ミスがあったので修正しております。


防御特化とボス再戦・弍

翌日、サマーはログインしてきたコウとソラを呼び出して、メイプルが持っている悪食を習得するよう頼んでいた。

 

「えっ『悪食』を?」

 

「メイプルだけじゃ、いざって時に回数増やすのに持っておいて損はないだろうと思ってな。毒耐性を持ってるお前達にも取って欲しいんだ。今後パーティー組むなら手数は多い方が良いしな」

 

「でも僕達、今からダンジョンに行く予定だし・・・」

 

「毒使ってくる相手が出てくれたらなら兎も角・・・」

 

「まあ最悪、来週末の第二回イベントまでに手に入れてくれるなら問題はないよ。無理でも充分カバー出来るだろうから」

 

「分かった。じゃあこの後終わったら行ってくるね」

 

「サマー兄ちゃんもダンジョン周回?」

 

「あぁ、ついさっき十四回目が終わった所だ。お前達がログインして来たから飛んできたんだよ」

 

サマーのAGIあっての成果である。

 

「因みに探究者は何処まで上がった?」

 

「四まで上がったよ。一、三、五、十でレベルが上がる感じだ」

 

「じゃあ僕達は昨日最後に一回行ったから」

 

「次で上がる感じか」

 

「そう言えば、例の別のパラドックスモンスターには会えたのか?」

 

「ううん、会えなかった」

 

「前の奴が出てきた」

 

「じゃあレベルが上がる回数の際に出てくる感じか・・・よし、今回は俺も同行するよ」

 

「良いの?」

 

「他のダンジョンは俺のステータスじゃ入れないからさ。だからどう言う感じか見ときたいしな」

 

「俺は問題ないけど、ソラは?」

 

「サマーお兄ちゃんなら僕も大歓迎だよ」

 

「決まりだな。それじゃあ行くか」

 

「あっ!折角だからあのスキル試してみても良い?」

 

「あのスキル?」

 

ソラは持っていた盾を大きく掲げた。

 

「行くよ〜。『鉄ノ轍』!取り敢えず消費はMP5で!」

 

盾が光るとソラはそれを地面に置き、その上に乗った。

 

「それじゃあ出発・・・っ!わぁ!?」

 

進もうとすると、かなりのスピードで先に向かってしまった。

 

「速っ!?」

 

「俺に比べたら遅い方なんだけど、AGI0に慣れた弊害だな・・・所で何だよあのスキル」

 

「なんかMP消費したらあんな風に走れる様になるんだ。MP1消費すればAGI10くらい」

 

「つまりAGI50か(ん?じゃあそれって・・・)」

 

それからソラを追いかけた二人は、無事にダンジョンに到着していた。

 

「メタルと一緒に走れて楽しかった〜」

 

「ウィル〜」

 

「あぁ、メタルが出てると思ったら並走してたのな」

 

そして魔法陣の前に足を運んだ。

 

「あっ!お兄ちゃん見て!」

 

「っ!文字が変わってる!」

 

 

緋と紫 二つに一つの門を潜し者 求めるは

古の太陽の力 と 未来の雷の力

 

決して口にする可ず 荒ぶる茸

大岩をも掴み離さぬ 鋼鉄なる腕

 

 

「茸に腕、状態以上と単純なSTR特化の敵か・・・茸は兎も角、問題なのは腕の方だ。もしかしたら究極反撃が効かないかもしれない。ダメージを受ける覚悟はしとけな?」

 

「分かった。それじゃあ行くぜ!」

 

そして三人は魔法陣に入った。

 

「暗い。確かこの後に快晴と電撃領域が発動するんだな?」

 

「うん、そうだよ」

 

そうこうしている内に、快晴と電撃領域が発動して、今回待ち受けていたボスは、赤と白の半分に分かれたカラーリングの傘から緑色の菌糸の様な液体が垂れている茸の様なモンスターと、銀色の体に大きな掌が黄色に光っている力士の様なモンスターだった。

 

『ぶるぶるぁぁあ!!!』

 

『ハリッテテハリハ・ヤマー!!!』

 

ボスの雄叫びが響くと同時に。

 

「「コウ(ソラ)!」」

 

前回同様にオーリムとフトゥーが現れた。

 

「「博士!」」

 

(アレが・・・)

 

「良い所に来てくれた、が話は後だ。今すぐソイツを、『アラブルタケ』を討伐してくれ!」

 

「すまないが、もう一体『テツノカイナ』の討伐も頼めるか!」

 

「サマー兄ちゃん、行ける?」

 

「いつでも良いぜ。取り敢えずは一撃入れな」

 

するとボスが攻撃を仕掛けて来た。

 

「やるぞソラ!」

 

「うん!」

 

「「究極反撃!」」

 

ボスにカウンターが決まるが、アラブルタケの方は少し後ろに吹き飛んだが、テツノカイナは少し怯んだ程度だった。

 

「やっぱりアイツ、二人のVITとほぼ同じSTRか・・・『飛翔』!『ゲイルトルネード』!」

 

サマーは杖から風の魔法を竜巻の様に放ち、ボスに命中させ消滅させた。

 

「凄い・・・」

 

「流石サマー兄ちゃんだ・・・」

 

「ゲイルはAGIで威力上がるからな」

 

するとコウとソラに通知が届く。

 

 

称号【土震の探究者・古】のレベルが上がりました。

 

スキル【土震の牙・古】のレベルが上がりました。

スキル【頑強な牙・古】のレベルが上がりました。

スキル【強靭な牙・古】のレベルが上がりました。

スキル【荒ブル茸】を獲得しました。

 

 

称号【土震の探究者・末】のレベルが上がりました。

 

スキル【土震の牙・末】のレベルが上がりました。

スキル【頑強な牙・末】のレベルが上がりました。

スキル【強靭な牙・末】のレベルが上がりました。

スキル【鉄ノ腕】を獲得しました。

 

 

「レベルが上がった!」

 

「新しいスキルもゲットだ!」

 

称号【土震の探究者・古 Ⅰ→Ⅱ】

レベルによってスキル等を得る。

この称号保有者のVIT+10→15。

 

スキル【土震の牙・古 Ⅰ→Ⅱ】

地面での戦闘時のVIT+30→35。

 

スキル【頑強な牙・古 Ⅰ→Ⅱ】

快晴時のVIT+30→35。

 

スキル【強靭な牙・古 Ⅰ→Ⅱ】を獲得しました。

VIT1000につき攻撃スキルの威力を5%→7%アップさせ、VIT+5→10。

 

スキル【荒ブル茸】

古代活性発動で発動可能、毒、麻痺、睡眠、混乱の内からランダムで付与する胞子を飛ばす。

取得条件:【土震の探究者・古】を獲得し、

『アラブルタケ』の討伐記録があること。

 

 

称号【土震の探究者・末 Ⅰ→Ⅱ】

レベルによってスキル等を得る。

この称号保有者のVIT+10→15。

 

スキル【土震の牙・末 Ⅰ→Ⅱ】

地面での戦闘時のVIT+30→35。

 

スキル【頑強な牙・末 Ⅰ→Ⅱ】

電撃領域内でのVIT+30→35。

 

スキル【強靭な牙・末 Ⅰ→Ⅱ】を獲得しました。

VIT1000につき攻撃スキルの威力を5%→7%アップさせ、VIT+5→10。

 

スキル【鉄ノ腕】

クォークチャージ発動で発動可能、大盾に電気のエネルギーを蓄積させ、触れた相手に雷属性のダメージを与える。

取得条件:【土震の探究者・末】を獲得し、

『テツノカイナ』の討伐記録があること。

 

 

「また助けられたなコウ、礼を言うよ」

 

「ソラも感謝する。君達にはいつも助けられてばかりだね」

 

「気にしないでください」

 

「そうです。俺達がやってるだけなんで」

 

「ではこれを受け取ってくれ。せめてもの礼だ」

 

オーリムが指を鳴らすと前回と同じ赤、紫の宝箱だけが出現した。

 

「新しいパラドックスシリーズかな?」

 

「開けてみるか」

 

二人が箱を開けると、前回同様にパラドックスシリーズの装備が入っていた。

 

 

荒茸(あらたけ)ノ刃】

〔VIT+15〕〔快晴〕〔破壊不可〕

 

【荒茸ノ盾】

〔VIT+20〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕

 

 

【鉄ノ腕・刃】

〔VIT+15〕〔電撃領域〕〔破壊不可〕

 

【鉄ノ腕・盾】

〔VIT+20〕〔スキルスロット空間〕〔破壊不可〕

 

 

コウは赤と白のカラーリングの刀身に刃の部分が緑色の鋸、上半分が赤で下半分が白に所々に緑の菌が垂れている様なデザインの大盾、ソラは銀と紺色のカラーリングの短刀にボスの掌の様な大盾、前回の装備同様ボスを連想させるデザインとなってる。

 

「これ、鋸?それに盾も触ったらなんか感染しそう・・・」

 

「まっまあ見た目の問題じゃないかな。性能は良いんだし、だよねサマーお兄ちゃん」

 

「そうだぞコウ、その装備はお前の為に用意された物だ。お前が使ってやらないと可哀想だろ?」

 

「・・・そうだよね。使ってる内に愛着が湧くかもな」

 

「所でコウ。先程から気になっていたのだが・・・」

 

「はい?」

 

オーリムはコウに近付いてサマーに手を伸ばす。

 

彼は誰だい(・・・・・)?」

 

「っ!?(NPCが俺を認識して・・・)」

 

「サマー兄ちゃんです」

 

「サマーか・・・見た所君は、『大空のヌシの迷宮』をクリアしているみたいだね?」

 

「えっあぁ、はい・・・(そうか、同じヌシの迷宮を攻略してたからか)」

 

するとオーリムは腕を組み、右手を顎に持って来た。

 

「・・・まだその領域(・・・・)には至っていないか」

 

「え?」

 

「いや、こちらの話だ」

 

そう言うとオーリムはサマーから離れていく。

 

(領域?何の事だ?)

 

「それじゃあボク達は戻ろう」

 

「「では、ボン・ボヤージュ!」」

 

二人は奥へと歩いて行き、三人も入り口に転移する魔法陣へと入る。そして転移の瞬間、オーリムだけ足を止めた。

 

「空の極みへと至りし時、また会おう」

 

「っ!」

 

サマーはオーリムに何かを問おうとしたが、既に転移が終わっていた。

 

 

 

入り口に転移した三人は、一旦悪食を習得する為にダンジョンを後にした。

 

「そんじゃ、悪食取りに行きますか!」

 

「劇物を一定以上を摂取って、何を食べれば良いのかなサマーお兄ちゃん?」

 

「・・・」

 

「サマー兄ちゃん?」

 

ダンジョンからサマーは一言も喋らないでいた。理由はオーリムが放った言葉の意味を考えていたからだ。

 

「「サマー(お)兄ちゃん!」」

 

「っ!・・・あっあぁ悪い」

 

「どうしたの?何だか浮かない顔だよ?」

 

「いや、大した事じゃないさ。所でなんだ?」

 

「悪食を取るのに劇物を食べろってあるけど、何を食べたら良いのかな?」

 

「そうだな。まあ『食べる=HPドレイン』って裁定みたいだし・・・今欲しいスキルあるか?」

 

「ん〜そうだな。僕達のパラドックスのスキルはそれぞれの盾に装備するとして、もっと装備を活かせるスキルとか?」

 

「今のお前達のスキルどうなってんだ?」

 

コウとソラはステータスを開き、それぞれの盾をサマーに見せた。

 

 

コウ:Lv21

HP 40/40

MP 12/12

 

【STR 0】

【VIT 160〈+130〉】

【AGI 0】

【DEX 0】

【INT 0】

 

装備

頭【土震ハチマキ:土震ノ支配者】

体【土震ノ鎧:古代活性】

右手【偉大ナ刃:快晴】

左手【偉大ナ盾:究極反撃・偉大ナ牙】

足【土震ノ鎧:古代活性】

靴【土震ノ鎧:古代活性】

装飾品 【絆の架け橋】【土震ノ紋章・緋】【空欄】

 

スキル

【絶対防御】【毒耐性 中】【大物喰らい(ジャイアントキリング)】【挑発】

【瞑想】【大盾の心得 Ⅹ】【攻撃逸らし】【体捌き】

【極悪非道】【シールドアタック】【大防御】

【土震の牙・古 Ⅱ】【頑強な牙・古 Ⅱ】

【強靭な牙・古 Ⅱ】

 

称号

【土震ノ探究者・古 Ⅱ】

 

 

ソラ:Lv21

HP 40/40

MP 12/12

 

【STR 0】

【VIT 160〈+130〉】

【AGI 0】

【DEX 0】

【INT 0】

 

装備

頭【土震ハチマキ:土震ノ支配者】

体【土震ノ甲冑:クォークチャージ】

右手【鉄ノ轍・刃:電撃領域】

左手【鉄ノ轍・盾:究極反撃・鉄ノ轍】

足【土震ノ甲冑:クォークチャージ】

靴【土震ノ甲冑:クォークチャージ】

装飾品 【絆の架け橋】【土震ノ紋章・紫】【空欄】

 

スキル

【絶対防御】【毒耐性 中】【大物喰らい(ジャイアントキリング)】【挑発】

【瞑想】【大盾の心得 Ⅹ】【攻撃逸らし】【体捌き】

【極悪非道】【シールドアタック】【大防御】

【土震の牙・末 Ⅱ】【頑強な牙・末 Ⅱ】

【強靭な牙・末 Ⅱ】

 

称号

【土震ノ探究者・末 Ⅱ】

 

 

「んで、残りの盾の方が・・・」

 

【叫尾ノ盾】

〔VIT+20〕〔叫ブ尻尾〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕

 

【荒茸ノ盾】

〔VIT+20〕〔荒ブル茸〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕

 

 

【鉄ノ包・盾】

〔VIT+20〕〔鉄ノ包〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕

 

【鉄ノ腕・盾】

〔VIT+20〕〔鉄ノ腕〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕

 

 

「う〜ん・・・中身のスキルの一部が変わるだけか。だとするとそれぞれに特化させる方が良いか・・・コウは突撃に割合ダメージに状態異常で、ソラは移動に拘束に電撃付与か。ならコウは叫尾ノ盾には体力を上昇か回復系で荒茸ノ盾の方に悪食を付けようか。ソラは包の方に悪食で腕の方は何か範囲系のスキルを付けよう」

 

方針が決まり、三人はスキルを取得すべく森の中に入って行った。

 

 

 

 

 

その頃とあるダンジョン・・・

 

「うぅ、どうしよう・・・」

 

赤錆色に額部分に鉱石の様なマークがついたキャスケット帽、同じく赤錆色に袖に水色の斑点があるコート、そして少し薄め肌色のズボンと赤錆色のブーツを身につけた少年が居た。

 

「ユニークシリーズ、こんなの手に入れちゃったら再設定するの勿体ないよね・・・しかも何気に今の僕のステータスと噛み合っちゃってるし・・・」

 

少年はステータス画面を見ながら落胆した。

 

「おまけに・・・」

 

少年は自身の足元にいる存在に目をやる。

 

「もう諦めてこのまま行くしかないか・・・うん!お姉ちゃんの役に立つ為!めげないよ僕!」

 

そう言って少年は魔法陣に入る。そのまま転移されダンジョンには誰も居なくなった。少年が挑んだこのダンジョンの名は・・・

 

『潜鋼のヌシの迷宮』

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