特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話   作:ウィンド

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第二話投稿です。


速度特化とボス戦

自棄になって最速を目指すと誓ったサマーはあれから引き続きレベリングに励んでいた。

 

「『ウィンドエッジ』!」

 

装備の杖から槍の様な風がモンスターを貫き消滅させた。

 

レベルが上がりました。

 

「ふぅ〜、何とかここまで上げれたな」

 

 

サマー:Lv18

HP 40/40

MP 12/12

 

【STR 0】

【VIT 0】

【AGI 150】

【DEX 0】

【INT 0〈+9〉】

 

装備

頭【空欄】

体【空欄】

右手【初心者の杖】

左手【空欄】

足【空欄】

靴【空欄】

装飾品 【空欄】【空欄】【空欄】

 

スキル

【風魔法Ⅲ】【土魔法Ⅱ】【闇魔法Ⅰ】【韋駄天】

大物喰らい(ジャイアントキリング)】【魔法の心得Ⅲ】【MPカット小】

【MP回復速度強化小】【MP強化小】【知能強化中】

【思考加速】【体術】【跳躍】【ゲイル Ⅲ】

 

 

サマーはモンスターの攻撃を避けては攻撃、MPを回復を繰り返し、素材やアイテムなどを集めながら町に戻り換金して、スキルを習得しつつレベルを上げていた。

 

「取り敢えずここまでやって分かった事は、レベルが偶数になると5ポイントが貰えて、レベル10毎に10ポイント貰えるみたいだな、後は使い続けるか何かしらの条件を満たせばスキルの習得とレベルが上がる、お陰で風魔法のレベルも上がってるしな」

 

戦闘には風魔法を必ず一回以上は使っているのでスキルのレベルも上がっている、代わりに闇魔法はそこまで使う機会が無い為レベルはⅠのままである。

 

「さてと、この辺りのマッピングも大体終わったし、そろそろ次のエリアに・・・ん?」

 

移動しようとしていたサマーの目に洞窟の入り口が目に入る。

 

「アレってまさか、ダンジョンか!」

 

ダンジョンは中が迷宮の様になっていたりする物もあり、モンスターが多く出現する代わりに宝などが入手出来たりする、レアなアイテム等を入手して一攫千金を狙うプレイヤー達がよく挑戦している。

 

「アイテムを購入したりで資金が心許ないし、そろそろ装備用の資金調達もしますか」

 

サマーはあれから持っていたHP回復ポーションや使わないドロップアイテムを全て売り、MP回復ポーションを購入していた、その為インベントリにはMP回復ポーションしか入っていない。

 

 

『大空のヌシの迷宮』

〈※AGI150以上で挑戦可能〉

 

 

入り口に掛けられた看板にそう書いてあった。

 

「いやいやAGI150って、俺みたいに極振りしてる奴じゃないと入れないじゃん・・・つまりは俺専用のダンジョン?」

 

否である、とは一概にも言えない、本来この条件は数人でパーティーを組みその合計値が参照されるもので、まだ発売されて日も経っておらず現在のサマーを除いたプレイヤー達の平均AGIは20〜25程、最低でも六人以上でやっと挑戦出来るダンジョンと言う事、なので現時点で挑戦出来るのはサマーのみ、つまりある意味このダンジョンはサマー専用ダンジョンではあるのだ。

 

「よし、そうと決まれば早速挑戦だ!」

 

サマーはダンジョンへと足を踏み入れた。

 

「・・・全然モンスターが出てこない、何でだ?もうかなり歩いてる(・・・・)のに」

 

現在サマーは洞窟内の通路を歩いており、壁に等間隔で置かれた蝋燭が火を灯しているだけで、かなり歩いたのにと関わらず未だモンスターに遭遇していない。

 

「モンスターが居ないのか?ダンジョンでそれは有り得ないだろ、それともこの洞窟自体に何か特殊な仕掛けがあるとか・・・まさかな〜!」

 

その通りである!

 

実はこの洞窟は、床が進行方向とは逆に動く所謂ランニングマシーンの様な仕組みになっている、本来なら全力で走らなければ前に行けず、移動すら困難なのだが、しかし現在のサマーは普通に歩くだけでも通常の何倍ものスピードな為、サマー相手には無意味な仕掛けなのである。

 

「とか言ってる間にボスの部屋着いちゃったよ、なんか面白味が無かったな〜」

 

この言葉が後に、このダンジョンの制作を担当した者にかなりダメージを与えるのだが、サマーがそんな事を知る由もない。

 

「さて、それじゃあボス戦と行きますか!」

 

サマーが扉を開くとそこはボスの部屋、ではなく外であった。

 

「は?え?何で外?」

 

辺りを見渡すと何やら登山道の様な坂が続いている。

 

「あっそうか!『大空のヌシ』なんだから、フィールドに空がないとだもんな」

 

状況がすぐに理解出来たサマーはボスが居るであろう山頂へと向かった。

 

 

 

暫く歩いて行くと、モンスターに遭遇しだしたので倒しながら山頂を目指す。

 

「鳥系のモンスターが多いな、お陰で素材の羽が一杯だ」

 

サマーのインベントリには既に鷹や鷲、カラスなどの鳥系モンスターの素材が大量に収納されていた。

 

「風魔法もレベルが上がって新しい魔法も使えるようになったし、山頂までもう少しだ」

 

サマーのAGIが高い故に山頂まで後一息と言う所だ、意気込んで足を進めた瞬間、前からサマーよりも大きな岩が坂を転がりながら落ちて来た。

 

「落石!?」

 

サマーのスピードなら難なく避けられるが、避けた先から次々と落石が落ちて来る。

 

「ちょっ!これ洒落にならないぞ!何で急に落石なんて・・・あっ!」

 

サマーは上空に目をやると、巨大な鳥の様な影が岩を落としている姿が映る。

 

「まさかアイツがボスか!だとしたら、負けられるか!」

 

サマーは思考加速と韋駄天のスキルで上がっているAGIを活かして岩を避けながら無事に山頂へと辿り着いた、山頂は平地の様に整えられたスペースがあり、その奥には祠が建てられていた。

 

「どうだ!」

 

すると突然、背後に気配を感じてサマーは直様振り向きながら距離を取る。

 

「来たな、ボス!」

 

そのボスは純白の翼を持ち、体から垂れている部分の端を嘴で咥えるその姿はまるで風呂敷包みを持つ鳥を思わせた。

 

『ストオオオクッ!!!』

 

ボスの雄叫びが響き渡る、並大抵のプレイヤーなら臆するだろうがサマーは違う。

 

「ハハッ・・・面白え、相手になってやるよこの鳥公が!」

 

サマーは強敵を前にした時にスイッチが入り、ゲーマーとしての荒々しい一面が色濃く出る、所謂集中モードだ。

 

「『ウィンドエッジ』!」

 

先手必勝の如く魔法を打ち出す、それは見事ボスに命中するが減ったHPは十分の一以下である。

 

「チッ!火力足んねぇ、ならコイツだ!『ストームアタック』!」

 

杖から竜巻が起こり、ボスに命中し今度は先程よりもダメージを与える事が出来た。

 

「しゃあ!」

 

『ストオオオクッ!!!』

 

ボスが再び雄叫びを上げ飛び上がると、ボスの周りに黄色の光が複数現れてそこから大量の岩が落ちて来た。

 

「さっきの落石はこれか!」

 

避けながら攻撃の機会を伺うが、上空に行かれて攻撃を当てられなかった。

 

「クソッ!何かアイツに近づく方法無いのかよ・・・」

 

サマーはどうにかボスに近づきたいが、残念ながら『跳ぶ』手段はあるが『飛ぶ』手段が無いのだ。

 

「せめて足場が、跳躍を放つのに必要な足場が空中に有れば・・・っ!」

 

サマーは思い出す、先程の落石攻撃を、それと同時に笑みを浮かべる。

 

「これだ!」

 

何かを閃いたのか、そしてその瞬間ボスは先程の落石を放つ。

 

「行くぞ、『跳躍』!」

 

サマーは跳躍を発動させると、跳び上がった先にある岩に足を付けた。

 

「もう一度、『跳躍』!」

 

別の岩に移り、跳躍のクールタイムが終わると同時に跳躍を繰り返し、そのままボスの真上に到達した。

 

「よう!」

 

『ストオオオクッ!!!』

 

「『ストームアタック』!」

 

放った時の風力を活かして長く空中に留まれる様に放つ、そして見事に命中し残りHPは半分を切った。

 

「コレでトドメだ!『ゲイルフォース』!」

 

サマーの周りを風が包むと、そのままボスへと突撃するとそのままボスと共に地上へ突っ込んだ。

 

「この魔法はAGIが高ければ高い程威力が上がる、さっさと堕ちろぉおおおおお!!!」

 

そしてそのまま地面に激突し、大きな衝撃音と砂埃が舞う。

 

「AGI極振りで、助かった・・・」

 

集中モードが切れたのか、その場に倒れ込み、いつもの口調に戻っていた。

 

レベルが上がりました。

 

「やっ、やったぁ〜・・・楽しかった〜」

 

勝利を噛み締めがら空を眺めた、すると祠のある方向から光が放たれていた。

 

「ん?なんだ?」

 

サマーは立ち上がり祠に近付くと、光が祠の前に集まり宝箱へと姿を変えた。

 

「もしかしてクリア報酬!」

 

サマーは直様宝箱を開けた、するとそこに入っていたのは金銀財宝などではなく、これからサマーを最強へと導く品物だった。

 

 

【ユニークシリーズ】

単独でかつボスを初回戦闘で撃破し、ダンジョンを攻略した者に贈られる攻略者だけの為の唯一無二の装備、一ダンジョンに一つきり。

取得した者はこの装備を譲渡出来ない。

 

 

「つまりこれは俺専用の装備・・・」

 

喜びを感じながら、サマーはその装備を身に付ける。

 

【大空ゴーグル】

〔MP+20〕〔鋭利ノ眼〕〔破壊不可〕

 

【大空ノ羽衣】

〔AGI+15〕〔飛翔〕〔破壊不可〕

 

【大空ノ洋袴】

〔AGI+20〕〔大空ノ支配者〕〔破壊不可〕

 

【大空ノ小盾】

〔AGI+15〕〔鳩胸〕〔破壊不可〕

 

【大空ノ杖】

〔INT+20〕〔岩運び〕〔破壊不可〕

 

 

灰色の縁の四角レンズのゴーグル、灰色に近い乳褐色のラインが施され背中に翼のデザインがあるコートとその下に黒のインナー、コートと同じ色彩のズボン、そして銀色の羽の模様の付いた小さめの盾、そして翼の装飾が施された杖、先程のボスを連想させる造りになっていた。

 

「AGI特化装備か、それにこの破壊不可って壊れないって事だよな、流石限定装備!」

 

そしてステータスポイントも振り終わり、サマーのステータスは大きく変動した。

 

 

サマー:Lv21

HP 40/40

MP 32/32

 

【STR 0】

【VIT 0】

【AGI 160〈+50〉】

【DEX 0】

【INT 0〈+20〉】

 

装備

頭【大空ゴーグル:鋭利ノ眼】

体【大空ノ羽衣:飛翔】

右手【大空ノ杖:岩運び】

左手【大空の小盾:鳩胸】

足【大空ノ洋袴:大空ノ支配者】

靴【空欄】

装飾品 【空欄】【空欄】【空欄】

 

スキル

【風魔法Ⅳ】【土魔法Ⅱ】【闇魔法Ⅰ】【韋駄天】

大物喰らい(ジャイアントキリング)】【魔法の心得Ⅳ】【MPカット小】

【MP回復速度強化小】【MP強化小】【知能強化中】

【思考加速】【体術】【跳躍Ⅱ】【ゲイル Ⅲ】

 

 

「靴の装備が無かったのは残念だな・・・あっそうだ、この装備に付いてるスキルを確認しとこ」

 

サマーは靴部分が空欄のままな事に少し落ち込み、装備のスキルを確認した。

 

 

【岩運び】

土属性魔法の岩に属する魔法の威力が1.5倍になる

 

【鋭利ノ眼】

命中率減少の効果を無効化する、又プレイヤーやモンスターの回避率の影響を受けない

 

【飛翔】

背中に翼を出現させて飛ぶ事が可能

 

【鳩胸】

このスキル所持者に対してのプレイヤー、モンスターからのVIT減少効果を無効にする

 

【大空ノ支配者】

滞空時の全てのステータスが2倍になり、MPの消費が半減になる

 

 

「空を飛べるって事!?えっマジで!?」

 

そう、この時をもってサマーはNWOで唯一の飛行スキルを持つプレイヤーとなったのだ。

 

「滞空、空中に居ればステータスが上がるって事は、つまりこれスキルの条件を全て満たしたら俺のAGIって・・・」

 

160(ステータスポイント)50(装備) × (韋駄天) × (大物喰らい) × (大空ノ支配者)1680

 

「ヒエッ・・・」

 

AGIだけならサマーに敵うプレイヤーはもういない、と言うか多分これから先現れる事は無い。

 

「えっ、と、所で今何時だ?」

 

サマーは動揺しながらギアに表示されてる時刻表を見る。

 

【08:12】

 

既にゲームを始めてから日付が変わり陽も昇っている。

 

「理沙との約束もあるし、一旦気持ちを落ち着かせる為にもログアウトするか、うんそうしよう、じゃあ町に戻って・・・ん?」

 

そう言うとサマーはまず帰還用の魔法陣に入ろうとするのだが、未だに祠が淡い光っているのが目に入る。

 

「まだ何かあるのか?」

 

サマーは祠に近づくと祠から指輪がサマーの近くまで浮かんできた。

 

「何だこれ?」

 

【絆の架け橋】

装備している間、一部モンスターとの共闘が可能。

共闘可能モンスターは指輪一つにつき一体。

モンスターは死亡時に指輪内での睡眠状態となり、一日間は呼び出すことが出来ない。

 

「モンスターと共闘?一体誰と「ストォク」っ!?」

 

背後から声がして急いで戦闘態勢に入るが、サマーは声の正体を見て驚いた。

 

「お前!さっき倒したは、ず・・・ちょっと小さい?」

 

そう、そこに居たのは先程サマーと戦っていたボスだ、だが戦っていた時の巨大な姿とはまるで異なり、大きさはサマーと殆ど変わらない。

 

「どうなってるんだ?」

 

するとボス?はサマーに近付いて来て、サマーの体に頬擦りをしてくる、まるで雛鳥が親鳥に甘えるかの様に。

 

「ストォク」

 

(可愛い・・・もしかして)

 

サマーはボス?のステータスを開く。

 

 

ノーネーム

Lv5

 

HP 65/65

MP 55/55

 

【STR 90】

【VIT 60】

【AGI 65】

【DEX 40】

【INT 40】

 

スキル

【覚醒】【休眠】【つつく】【翼打ち】

 

 

「ノーネーム、名前が無いって事か、ん〜大空のヌシだったよな?大空・・・天空・・・天・・・よし!お前の名前は今日から『アマツ』だ」

 

「ストォク!」

 

サマーはアマツのスキルの休眠で指輪に入る事が分かったので、アマツを休眠させ、魔法陣で街まで戻り、そのままログアウトした。




もう感づいてる人もいると思いますが、今回サマーと戦い、相棒となったボスはポケモンSVにて登場したオトシドリと言うポケモンです。

オリキャラを作る際に相棒はどうしようと思った時にヌシポケモンを相棒にすれば?と言う天啓が降りて来た為、今回の仕様に致しました。

装備のスキルは元となっているポケモンの特性で、スキルも元となってるポケモンが覚える技を採用してます、なのでこれからオリジナルスキルは一部はポケモンの技や特性によるものになります。

今回さらっと出てたオリジナルのスキルに関してはまた次回以降の後書きに説明していこうかなと思います。

それでは今回はここまでです、応援と感想と評価もお願いします!

極振りするならどっち?

  • STR(攻撃力)
  • VIT(防御力)
  • AGI(素早さ)
  • DEX(器用さ)
  • INT(知能)
  • HP(体力)
  • MP(魔力)
  • いやちゃんと考えて振るよ
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