特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話   作:ウィンド

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ポケモンがひと段落ついたので執筆再開です!


攻撃特化と山岳エリア

オーシャンとメイプルが海エリアに向かっている同時刻。

 

「にしても、結局兄貴と二人かよ」

 

「なんだよ、俺じゃあ不服か?」

 

「正直言うなら、イズさんと二人っきりが良かったよ・・・」

 

「はぁ・・・お前、本当にイズが好きなんだな」

 

顔を少し赤らめ横に逸らすロキにクロムは頭をわしゃわしゃと撫でる。

 

「ガキが一丁前に色付きやがって!」

 

「おわっちょっ何すんだよ兄貴!」

 

「お前が本気なら俺はもう何も言わない、頑張ってイズに想いを告げて来い・・・まあそれでも上手く行かなかったから、俺が幾らでも愚痴でもなんでも聞いてやるよ」

 

「兄貴・・・ホントなんでこんな良い性格なのにモテないんだろな?」

 

「失礼だなお前は!?それに今職場で良い感じになってる子がいてだな・・・」

 

「弟にそんな見栄張って虚しくならねえの?」

 

「いや見栄じゃねえよ!」

 

そして二人はAGIがそこまで無い事が起因してか、二日目にして山岳エリアに到着した。

 

「漸く着いたな」

 

「メイプルは隠し通路を見つけたって聞いたが、ある場所やない場所もあるんだな」

 

「まあ、サマーでも流石に地面の中は探せないわな」

 

ロキは辺りを見渡した。

 

「にしても高いな、頂上が全く見えないぜ」

 

「地上には無いと仮定するなら、俺とキャンサーで崖伝いでメダル探しをした方が良いか・・・」

 

「ならその間に俺が拠点となりそうな場所を探しておくよ、なんかあれば直ぐメッセージ飛ばすよ」

 

「分かった・・・んじゃ『キャンサー・覚醒』!」

 

「ガニィ!」

 

「キャンサー、『ヌシの絆』岩壁ノ支配者、連刃、岩壁脚を共有!」

 

「ンガァニィ!」

 

ロキはキャンサーに自身のスキルを共有させ、崖を登らせてメダル探しを行った。

 

「にしてもこのスキル、結構使えるな」

 

称号【岩壁の探究者 Ⅶ】

レベルによってスキル等を得る。

この称号保有者のSTR+45。

 

スキル【岩壁の刃 Ⅶ】

壁面移動中のスキルの威力を35%アップさせ、

STR+26。

 

スキル【岩壁の甲羅 Ⅶ】

壁面移動中のVIT+19。

 

スキル【岩壁の脚 Ⅶ】

壁面移動中のAGI+19。

 

どれも『岩壁のヌシの迷宮』をクリアし続けた事で手に入れたスキルである。

 

 

 

そしてその頃・・・

 

「ん〜・・・やっぱり無いわね、これは崖に埋まってたりするパターンね」

 

イズは周りを見渡しながら歩いていた、どうやらこちらもメダル探しには苦戦している様だ。

 

「イズ〜!」

 

するとイズの下に長い金色の髪をしたプレイヤーが近付いて来た、彼女は今回のイベントでイズと共に行動しているプレイヤーだ。

 

「あら『ローナ』、そっちはどう?」

 

「全然・・・でもメダルじゃ無いけど面白いものは見つけたわ」

 

「面白いもの?」

 

「さっき向こうの崖をもの凄い速さで歩いてるモンスターを見つけたの、多分ここのエリアボスじゃないかしら」

 

「徘徊型のボスなのかしら・・・」

 

「分からないわ、けど方向的にこっちに向かって来てたわ・・・あっ噂をすれば」

 

すると二人の目に映ったのは、ロキの指示でメダルを探しているキャンサーの姿だった。

 

「あら?キャンサーちゃんじゃない!残念だけどローナ、あの子は私のフレンドのテイムモンスターなの」

 

「あら残念、メダルゲットのチャンスだと思ったのに・・・」

 

「えぇ、と言う事は近くにロキくんも居るのかしら・・・そうだわ!」

 

何かを思い付いたイズはロキにメッセージを飛ばした。

 

「どうしたのイズ?」

 

「ロキくんにも手伝ってもらおうかと思って、崖に埋まってるならその方が効率が良いもの、だからロキくんもキャンサーちゃんを出してるんだと思うし」

 

「ふぅん・・・もしかしてその子、あの時の後輩君?」

 

「違うわよ、あの子はサマーって名前よ」

 

「と言う事は別の男の子なのね・・・因みにどんな子?」

 

「どんな・・・」

 

『イズさん!何か手伝う事ありますか!』

『頼まれた素材採ってきましたよ!』

『イズさん!次は何しましょうか!』

 

「一言で言うなら・・・犬、かしら?」

 

「犬系男子って事?」

 

「そうね、私のお手伝いとかよくしてくれる子なんだけど、ちょっと可愛らしくて、ついついお願い事しちゃうのよね・・・」

 

(あら〜これはもしかして?)

 

そして少ししてからロキがクロムを連れて二人の下にやってきた。

 

「あら、クロムも居たの?」

 

「俺が居たら悪いのかよ!」

 

「そうは言ってないでしょ?それよりもロキくん、誘いを断っちゃったのにごめんなさいね?」

 

「いえ!イズさんの為なら例え火の中水の中、地球の裏だろうと駆けつけます!(よっしゃあ!イズさんと行動出来る!)」

 

「フフッ、ありがとう(ホントに良い子よね、でもなんで私の為にここまでしてくれるのかしら?)」

 

自分に好意を抱いていると言う考えが思い浮かばない辺り、イズも鈍感(サマーと同類)なのであろう。

 

「所でそっちが言ってたフレンドか?」

 

「ローナ、職業は『拳使い』よ」

 

拳使いとはその名の通り、素手で戦闘を行う職業である。

 

「また珍しい職業使ってるんだな」

 

「家が武術の家系なの、剣も使えない事もないんだけど、私は素手(こっち)の方が性に合ってるの」

 

「随分と逞しいお嬢さんだな・・・あ〜所でロキ、収穫はあったのか?」

 

するとロキは十一枚のメダルを取り出した。

 

「俺が五枚、キャンサーが六枚見つけてくれた・・・兄貴、これ不味いよな?」

 

「不味い?どうして?」

 

訳が分からないと言った顔をするイズとローナに対してロキとクロムは険しい顔をしていた。

 

「・・・サマーに報告だな」

 

何かを思ったクロムは直ぐ様サマーに連絡を繋いだ。

 

『確かにそれは・・・』

 

「サマーならどうする?」

 

『そうだな・・・』

 

「ちょっと待って後輩君・・・いやサマー、貴方達だけ納得されてても困るんですけど」

 

「私達にも分かる様に説明してくれないかしら?」

 

『・・・イベントはもう三日目を迎えている、なのにそのエリアで金一枚分のメダルが既に獲得出来ている(・・・・・・・)と言う事だ』

 

「確かに、地上には無かった、でもロキくんとキャンサーちゃんが見つけたメダルは既に規定の枚数を超えてる」

 

「運が良かったって事なんじゃないの?」

 

「いやそれでも、この量は明らかに異常だ・・・俺達は今朝漸くこのエリアに着いたんだ」

 

『まだ探してない場所もあるんだよな?』

 

「あぁ、イズさんからメッセージ来て真っ先に合流したからな、まだ全体二割も終わってない」

 

『にも関わらず、達成出来る程の量がある、けど崖を登るのは他のプレイヤーには難しい』

 

「?だから何?」

 

「メダルは崖にしかなく、そして他のプレイヤーはそれを手に入れる術がないって事だ」

 

『ローナ、前回のイベントには参加してたか?』

 

「したかったけど、次の日がレポートの提出日だったから参加せずに仕上げてたわ・・・それがどうしたの?」

 

『ならローナは当然知らないな?でもそれ以外の前回のイベントに参加していたプレイヤー達なら知っている筈だ、ランキング上位な上に『崖を移動出来るプレイヤー(・・・・・・・・・・・・)』がいる事を』

 

「それって誰の・・・あっ!」

 

その場の全員の視線がロキに向けられる。

 

『今そのエリアは完全にロキが独壇場だ、そして今ロキは実質金のメダル二枚持ちだ』

 

「メダルはPKでも入手出来る、つまり他のプレイヤーからしたら今の俺は最高のカモって事だな」

 

『ロキ、そこの探索は諦めて一旦砂漠エリアのコウ達と合流してくれ、クロム一人じゃ守りきれないだろ』

 

「おいあまり俺を甘く見るなよ・・・と言いたいが恥ずかしい話、大勢で囲まれたら自信が無い、なんなら俺も金のメダルを持ってるからな」

 

『今メダルを失うのは惜しい、双子達にも協力してもらって防衛に回った方が良い』

 

「・・・サマー、悪いが探索はもう少しだけ続ける」

 

「ちょっ、今の話聞いてた!貴方今狙われてるかもしれないのよ!?」

 

「だからこそだよ、今撤退したってそこを狙われる・・・丁度端数が一枚ある、残り九枚を入手し終わってからでも遅くはない筈だ」

 

サマーは少し考えると、呆れる様に溜息を吐く。

 

『なら好きにしろ・・・ただし絶対負けるな、それだけは約束だ』

 

「ハッ、当然!」

 

そしてロキはサマーとの通信を切った。

 

「っておい!勝手に切るなよ・・・」

 

「あっごめん、つい・・・」

 

「ついじゃねぇよ・・・」

 

そしてクロムはサマーにもう一度通信を繋ぐとロキ達から少し離れる、今後の方針を確認する為だ。

 

「と言う事でイズさん、申し訳ないんですが・・・(折角イズさんと行動出来ると思ったのに・・・)」

 

表情は崩さず心の内だけで落胆するロキ。

 

「そうね・・・じゃあローナ、私達も(・・・)砂漠エリアに移動しましょ」

 

「えっ・・・」

 

「そうね、私は構わないわよ」

 

「と、言う訳で〜・・・道中ご一緒させてもらうわね?」

 

「何で、折角二人の友好を深める為なのに」

 

「だってここに残ってもメダル取れなさそうだもの、それなら別のエリアへ行った方が断然良いわよ・・・それに、私達の分のメダルを少し負担してくれようとしてるでしょ?」

 

「えっいやそれは・・・」

 

図星を突かれて赤面するロキ。

 

「だったら道中の護衛でもしないと不義理じゃない、こう言う時はお姉さんの言う事は聞くものよ?」

 

ロキの頭を撫でるイズ、彼女に好意を抱いているロキにそんな事をすれば・・・

 

「ひゃい・・・」

 

陥落も容易いのである。

 

(イズってば無自覚でこう言う事するのね、この子も大変ね・・・)

 

イズに呆れの溜息を吐くローナ、そしてそこにクロムもやってくる。

 

「ロキ、サマーから指示だ」

 

「何だ?」

 

「DEX極振りのプレイヤーを探して欲しいんだと」

 

「DEXの?またなんで・・・」

 

「お前と同じヌシのダンジョンの攻略者だそうだ」

 

「はあ!?マジかよ!?」

 

「ヌシ?」

 

「ボスの一種よ、さっきのキャンサーちゃんがそうね」

 

「サマーとしてはコンタクトを取りたいそうだ、ほらあの・・・探索者の件とかでよ」

 

「・・・じゃあ急いでメダルの回収をしてから捜索に入るよ」

 

「分かった、もう双子達の方には話を通してるらしいから早めにな?」

 

ロキは頷くとキャンサーを呼び出しメダル探しを再開させた。

 

(六人目のヌシ攻略のプレイヤー、一体どんなやつなんだ・・・)

カントーで好きな御三家は?

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