特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話   作:ウィンド

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ゼロの秘宝が一区切りついたので今年最後の投稿です。

取り敢えずゼロ秘宝が面白すぎる!タロちゃんがホント可愛い!
そして後二週間もせずに番外編だぜ!万歳!


速度特化と新たな変化

「そっちも頑張れよ」

 

イベント二日目の朝、サマーはメイプルとオーシャンからの通信を切った。

 

「メイプル何だったの?」

 

「ステがINT寄りの初心者の剣士と一緒に行動する事になったから、強化の方針を教えてくれってさ」

 

「INT寄りの?また珍しいね」

 

「まあ方針は教えたし、俺達は俺達でやらなきゃならない事をやろうか」

 

「だね!」

 

そして、サマー達は氷山に広がる中腹よりは少し麓側の場所にある集落跡の様な場所に足を踏み入れた。

 

「これは如何にもって感じだね!」

 

「建物の中とかにメダルが隠されてそうだな。それじゃあ・・・俺とミーシャ、サリーとミルフィで分かれて探そうか」

 

「OK!それじゃあ私達はこっちから探すね、行こっかミルフィ」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

「それじゃあ俺達はあっちだな」

 

「頑張ります!」

 

数時間に及ぶ探索が始まった。

 

 

 

「サリーさん」

 

「ん?何ミルフィ」

 

「あの、間違ってたらごめんなさい・・・サリーさんってサマーさんの事好きなんですよね?」

 

「・・・・・・っ!?なっなんの事かな!?私が!?お兄ちゃんを!?アハハやだな〜ミルフィ!?(えっなんで!?なんでバレた!?)」

 

「え?でも前に遊んで頂いた時、お家にお泊まりして・・・」

 

『おにぃひゃんとけっこんすゆの・・・むにゃzZ

 

「って寝言で言ってたので・・・」

 

「イヤァアアアアアア!!!」

 

サリーの叫びが氷山中に響いたと言う。

 

 

 

「っ!サマーさん!今サリーさんの悲鳴が・・・」

 

「あ〜あの感じは『滅茶苦茶恥ずかしい事を知られた!』って感じの悲鳴だから、多分大丈夫だろ」

 

「恥ずかしい?」

 

「アイツの悲鳴は散々聞いてきてから、どう言う感じか分かるんだ」

 

「そっそうなんですね・・・(でもあんな悲鳴が上がるなんて、一体どんな恥ずかしい事を・・・)」

 

 

 

「すっすいません!まさか秘密にされてたなんて・・・」

 

「良いの、私が悪いの、兄妹で恋愛したいとか浅はかな考えをしている私が悪いの・・・」

 

顔を真っ赤にさせながらハイライトが消えたサリーがそこにいた。

 

(どっどうしよう・・・私の所為で理沙お姉ちゃんが、なっ何か話題を・・・)

 

サリーをなんとか元気付けようとするミルフィだが、サリーが復活するまで二時間掛かった。

 

 

 

一方その頃、サマーとミーシャは・・・

 

「サマーさん、あの本棚見てください!」

 

「本棚?」

 

サマーが視線を移した先には本棚があったのだが、廃れた集落の物にしては随分と新しい物だった。

 

「罠の類い、じゃあな・・・」

 

サマーが本棚に近寄ると、本棚が突然光り始めた。

 

「っ!?ミーシャ、俺の後ろに!」

 

「はっはい!」

 

【『大空のヌシの迷宮』のUSを反応を確認】

【『翡翠の地』への扉を開き 対象を招き入れます】

 

音声が発せられるとサマーが本棚と同じ光を放ち始めた。

 

「っ不味い!?ミーシャ!サリーに・・・」

 

サマーが言い切る前に、サマーは本棚に吸い込まれてしまった。

 

「サマーさん!・・・さっサリーさん!ミルフィ!」

 

ミーシャは廃墟を出て、二人の所へと向かった。

 

 

 

 

 

「・・・ここは」

 

サマーは古びた小屋の様な建物の前に立っており、周りは豊かな草原や清らかな川が流れていた。

 

「確か、翡翠の地って言ってたな・・・俺のUSに反応したって事は、まさかここにヌシに関する何かが有るのか?」

 

サマーは警戒しながら中に入ると、扉を開けた先には銀髪に黒い帽子と優雅なドレスを着た女性がテーブルに座り本を読み込んでいた。

 

「・・・NPCか?」

 

「ん?おや、こんな辺鄙な場所に客人とは珍しいのう・・・」

 

「・・・アンタは一体」

 

「おっと、客人に失礼したの・・・妾は『コギト』、其方は?」

 

「俺はサマーです」

 

「サマー、良き名であるな・・・ふむ」

 

コギトはサマーの全身を見る。

 

「その装備・・ほう、大空のヌシ『オトシドリ』を倒し手懐けるとはな」

 

(オトシドリ・・・アマツの事か)

 

「良かろう、ならこれを受け取ると良い」

 

コギトが手を翳すと、そこにサマーのジャケットにも施されている羽の模様が描かれた箱が現れた。

 

「これは・・・」

 

「お前さんの相棒に使ってやると良い・・・それでは達者でな」

 

「え・・・うわっ!」

 

突然に目の前が光り、サマーは思わず眼を塞ぐ。

 

「他のヌシを手懐けた者達と共に、また逢える事を楽しみにしているぞ」

 

「待て!どう言う意m・・・」

 

またも言い終える前に、サマーはその場から姿を消した。

 

 

 

サマーは転移する前の集落跡に戻されていた。

 

「さっきの場所か・・・」

 

「お兄ちゃん!」

 

そこに駆け付けてきたサリーが勢いよく抱きつく。

 

「良かった・・・無事だったんだ」

 

抱きつくサリーの頭をサマーは優しく撫でた。

 

「当たり前だ、俺は最強のお兄ちゃんだぞ?」

 

「うん・・・(お兄ちゃんの撫で撫で・・・)」

 

「ハァ、ハァ・・・やっと、着いた・・・」

 

「サリーさん、速い、です・・・」

 

するとミルフィとミーシャが息を切らしながら入って来た。二人の姿を確認したと同時に机の上にコギトから受け取った箱が目に入る。

 

「(この箱、確か・・・)『アマツ・覚醒』!」

 

「ストォク!」

 

「「もっモンスター!?」」

 

「あぁ大丈夫だよ二人共、この子はアマツって言ってお兄ちゃんの相棒なの」

 

「そっそうなんですね・・・」

 

「びっくりしました・・・」

 

「それより、なんでアマツを出したの?」

 

「ちょっとこれをな」

 

サマーはそう言いながら箱を開けると、中には濃い緑色に光る草が入っていた。

 

【ひでん:にがスパイス】

深い苦味を持つ幻の調味料。

体の免疫を劇的に高めると伝えられているが真意は不明。

ヌシと呼ばれる特別なモンスターに強く関わっている。

 

「何だこれ、スパイス?」

 

するとアマツはスパイスを食べ始めた。

 

「アマツ!?」

 

「ストォォォク!」

 

「「「「っ!?」」」」

 

スパイスを食べ終えたアマツが緑色に輝き、暫くすると光が収まる。

 

個体名【アマツ】のヌシレベルが2に上がりました。

 

「ヌシレベル?」

 

ヌシレベルが上がった事により、以下を解放します。

 

1 個体名【アマツ】のステータス0.5%アップ

2 個体名【アマツ】の一部スキルに熟練度が追加します

3 『ヌシクエスト』が開始されました

 

「ヌシクエスト?」

 

【ヌシクエスト】

個体名【アマツ】がテイマーの指示と自身スキルのみでクリアを目指すクエスト

 

ヌシクエスト【岩壁への挑戦】

クリア条件:『岩壁のヌシの迷宮』をクリア

 

「岩壁、ロキの迷宮か・・・」

 

「でも、なんでロキの迷宮?」

 

「分かんないけど、取り敢えずこのイベントが終わったらロキに話してみるよ」

 

その後サマー達は探索を終え、引き続きある方法(・・・・)で頂上に向かっていた。

 

「「はっ速いです〜!!!」」

 

サマーとサリーに背負われながら、ミルフィとミーシャは眼を回していた。

 

「あっ因みにミーシャ!お兄ちゃんそれで全速(・・・・・)じゃないからね!」

 

「うぇえええ!?」

 

「今は装備殆ど外してるからな」

 

今のサマーは飛翔を発動させるジャケット以外は全てAGIを下げる装備を装着している。更にSTRが5上がるグローブを装着しているのでミーシャを背負う事が出来ている。

 

「何なら今からでも全速にするか?直ぐに頂上に着くぞ」

 

「こっこのままで大丈夫です!」

 

「そうか・・・」

 

少し残念そうにするサマー、彼の前世は鬼か何かなのだろうか?

 

 

 

そして頂上に到達して、二人を降ろしたサマー達は辺りを見渡していた。

 

「頂上なのに何も無いね」

 

「・・・っ、案外そうでもないみたいだぞ」

 

サマーの視線の先には、祠の前に魔法陣があった。

 

「明らかにボス戦っぽいよね・・・」

 

「二人もまだ満身創痍だし、もう少しだけ待つか」

 

「だね」

 

自分の所為なのに仕方ないと言う表情をする鬼畜二人である。

 

「ハァ、ハァ・・・」

 

「漸く着いたぜ・・・」

 

少し離れていると、別のプレイヤー達が来ていた。

 

「おっ!魔法陣だ!」

 

「メダルゲットのチャンスだぜ!」

 

そう言ってプレイヤー達が魔法陣へと入って行くと、魔法陣は輝きを失った。

 

「あっ!?」

 

「そんな、私達の所為で・・・」

 

「仕方ないよ、こう言うのも時の運だしね」

 

「そうそう、仮にメダルがあってもあのプレイヤー達の顔は覚えたから最悪PKで奪えば・・・」

 

すると魔法陣が再び輝き出した。

 

「「「「っ!?」」」」

 

「えっ何で・・・」

 

「さっきあの人達が入ったばかりなのに・・・」

 

「お兄ちゃん、これって・・・」

 

「・・・考えられるのは二つ、『メダルの回収だけ』で速攻でクリアした」

 

「それにしては早すぎる・・・まさか!」

 

何かに気付いたサリーにサマーは頷く。

 

「強力なモンスターと戦って、なす術もなくやられたって事だ」

 

「そっそんな!」

 

「あの人達、かなり強そうでしたよ!」

 

「あの中の一人の装備、アレはレベル30にならないと着れない装備だった・・・つまり、そんな奴が居ながらも瞬殺出来る程のモンスターが居るって事だな」

 

空気が重くなる。圧倒的な強さのモンスターの存在を目の当たりにして、初心者であるミルフィとミーシャは顔を青くさせる。

 

「・・・まあ関係ないけどね、俺には」

 

「「えっ!」」

 

「うん、言うと思った・・・」

 

「折角ここまで来たんだ、そんな強敵がいるなら・・・挑まない訳にはいかないな」

 

「あ〜またスイッチ入っちゃった・・・」

 

兄の戦闘狂な一面に引きながらも苦笑するサリー。

 

「サリーは二人を守ってろ、俺が片す」

 

「あ、はい・・・」

 

「だっ大丈夫なんですか、サマーさん・・・」

 

「あ〜大丈夫だよ、お兄ちゃんこのゲームのトッププレイヤーだから」

 

「えっ!?トップって事は・・・」

 

「一番強いって事ですか!」

 

「そっ、凄いでしょ?私の自慢のお兄ちゃんは」

 

「・・・やっぱ理沙お姉ちゃん、浩将お兄ちゃんの事好きなんじゃ(ヒソヒソ)」

 

「うん、さっき確認したから間違いないよ(ヒソヒソ)」

 

「そっか、応援してあげたいね(ヒソヒ)」

 

「そうだね(ヒソヒ)」

 

「二人共何してんの?置いて行っちゃうよ?」

 

「「あっ待ってくださ〜い!」」

 

そしてサマー達は魔法陣の中に入って行く、そんな彼等を遠目に見ている存在がいた。

 

「入って行ったな、流石トップだな・・・俺もいつか戦ってみたいな」

 

サマー達を見送ると、男は誰かに通話しながら下山していく。

 

「おう俺だ、今『銀翼』の魔法陣に入って行ったよ・・・大丈夫だって、サマーなら飛翔すれば楽勝だよ」

 

男が振り返ると、光を失った魔法陣は消滅した。

 

「思った通りだ、流石この俺が見込んだ男なだけあるな・・・会うのが楽しみだ」

 

男の目はまるで純粋な子供の様に輝いていた。




前書きにもある様に今年最後の投稿です。
来年も頑張って投稿して行きますので、どうかこれからも応援よろしくお願いします!

それでは皆様、良いお年を!

ジョウトで好きな御三家は?

  • チコリータ
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