特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話 作:ウィンド
それぞれのイベントで四日目を迎えたサマー達。
「おかえりサマー!」
サマーはペインとの話を終えて戻ってきた。
『用は済んだのか?』
「随分と早かったね、流石AGIトップクラスなだけあるよ」
「まあ知り合いに話をつけて来ただけだからな」
「もしかしてペインって人?」
サリーの問いにサマーは頷く。
「向こうも特典で目標分手に入るらしいからな、組む所で意味は無いが同盟関係は結んでおいた」
サマーは集う聖剣のメンバーの特徴をメイプル達に教えて無闇に襲わない様に忠告しておく。
「凄いよミルフィ!まるで鯨に乗ってるみたい!」
「うん!そうだねミーシャ!」
AGIが0のメイプル、ミーシャ、ミルフィの三人は大鯰を発動させたオーシャンに乗って移動していた。
「ふふ〜ん!そうでしょ?私の自慢の彼氏なんだから!」
『・・・』
「ん?オーシャンもしか『照れてない』え〜本当かな〜」
「はいはい二人共、イチャつくなら二人っきりの時にしてね?(私もいつかはお兄ちゃんと・・・フヘヘ)」
「二人もあんまはしゃぎ過ぎて川に落ちない様にな?」
「「は〜い!」」
『所でサマー、この川は一体何処まで続いているんだ?』
「湖までだ、だからそこからはお前達も歩きだ」
「ならそこで少し休憩しましょう、動き続けるのは例えゲームとは言え疲労は溜まるでしょうし」
「そうだな、クロム達と連絡取りたいしな」
その頃クロム達は・・・
「お〜い坊主共!」
「クロムさん!」
クロム達は無事にダンジョンから抜け出したコウ達と合流していた。
「遅くなってすまんな」
「僕達もついさっきダンジョンを抜け出せた所なんで大丈夫ですよ!」
「そうか、それでそいつが例のプレイヤーか?」
クロムはユキに視線を移す。
「ユキです、よろしくお願いします」
「おう、聞いてると思うがクロムだ、よろしくな」
「ロキだ、お前と同じヌシの攻略者だ」
クロムはコウ達にボタン達を紹介して、サマーと連絡をとっていた。
『これでそれぞれ合流出来た訳だな』
「あぁ、ここから先はどうする?」
『合流しよう、場所はここだ』
サマーからマップの位置情報が送られる。
「湖か・・・そっちが今居る場所みたいだが?」
『実はそこで洞穴を見つけてさ、かなりの広さで大人数でも問題なく休めそうなんだ』
「確かに休息が取れる場所が良いかもな・・・分かった、今すぐ向かう」
『じゃあ待ってるな』
そう言ってサマーは通信を切った。
「よし、それじゃあこれからサマー達との合流地点に向かうからみんな気を引き締めてな」
「まっ、また歩く・・・」
クロムのその言葉を聞くとボタンは肩を落とした。
「ボタンちゃん!もうすぐだから頑張ろ!」
「疲れてるならファングに乗って行きますか?」
「ぅっ・・・いや、まだ歩けるから」
年下に気を遣われた事が恥ずかしかったのか、ボタンは慌てて歩き出した。
「ユキくんも生産職なのよね?私もそうなのよ、もし何か分からない事があったら道中に何でも聞いてちょうだい」
「良いんですか?じゃあ、まずスキルなんですけど・・・」
「・・・」
「ろっロキ、顔怖いぞ・・・」
「同じジョブなんだから話が盛り上がるのは当然・・・」
最早ボタン達もロキがイズに好意を寄せているのは周知の事実のようだ。
そしてそんなクロム達を遠くから見ている者達が・・・
「痛い痛い痛い!!!これ以上は背骨折れま・・・ああ今ミシッて鳴りましたって!ほんとマジこれ以上はヤバいですってぎゃあ!?HPマジで減ってる!?」
訂正・・・関節技を決められている者と決めている者、そしてそれをオロオロしながら眺めている者がいた。
「元はと言えばアンタが勝手な行動したのが原因でしょうがぁ!」
「せっ先輩!もう良いですからその辺で・・・」
「そうやって甘やかすからつけ上がるのよ!」
「でも、コウ達を見失ってしまいますし・・・」
「・・・それもそうね」
(たっ、助かった・・・)
クロムと通信を終えたサマー達は湖で休憩していた。
「あ〜あ・・・海エリアでも思ったけど、こんな事なら水着作ってれば良かったな・・・」
「そうですね、折角目の前に綺麗な海があったのに勿体無いです」
「イズが来たら頼んでみたらどうだ?素材なら大量にあるしな」
「本当!?」
「これは合流が楽しみですね!」
湖で遊べると分かると、メイプル達はイズが早く来るのを楽しみに待つ事にした。
「サリーも泳ぐでしょ!」
「うえっ!?いっいやぁ私は・・・(お兄ちゃんの前で水着とか恥ずかし過ぎる!)」
サリーの様子にメイプルは目を光らせると、サマーに近寄った。
「良いよねサマー!サマーだってサリーの水着見たいよね?」
「ちょっメイプル!!?」
「え・・・まあ、良いんじゃないか?」
「「っ!?」」
サマーの反応にメイプルとサリーは驚きを隠せなかった。
(え、えっ!?何今の間は!なんか意味深な間だったよ!?)
(やっぱりサマーも男の子なんだよ!きっとサリーの水着が見たいんだよ!)
(そっそうなの、かな〜・・・)
(こうなったら水着で誘惑するしかないよサリー!)
(ちょっ、え〜でっでもな〜・・・)
何やら二人で盛り上がっているようだが、この時のサマーは・・・。
(・・・まあいっか、追加メダルの回収はロキとオーシャンが居れば事足りるだろうし)
と考えていた事を二人は知らないのであった。
「スシィ!」
湖で水浴びしていたトロタツがオーシャンの下にやってくる。
「トロタツ?どうしたんだ?」
「スシスシィ〜」
「湖の底に?分かった、サマーすまないが行ってくる」
「あぁ」
オーシャンは湖の中に潜って行った。
「大鯰使えないのに大丈夫かな?」
「スッシーズやシロップが平然としてるし大丈夫そうだろ」
そして暫くしてオーシャンが戻ってくる。
「オーシャン!大丈夫だった?」
「問題ない、それよりも思わぬ収穫があった」
オーシャンの手には三枚のメダルが握られて居た。
「メダルだ!」
「スッシーズが見つけてくれてたんだ」
「メダルだけ?それなら普通に持ってくれば良かったじゃん」
「こっちはおまけだ、本題はこっちだ」
するとオーシャンは緑色のΔと大きく書かれた玉をインベントリから取り出した。
「湖の底の宝箱に入ってた・・・そしてサマー、これはお前が持つべきだ」
「どう言う意味だ?」
サマーはオーシャンの持っているアイテムの説明文を見る。
【萌葱色の玉】
萌葱色に輝く玉、大昔の天空の伝説と深い関わりがあるとされる。
「確かに俺に当てはまる、じゃあ預かっておくよ」
サマーはインベントリに萌葱色の玉を仕舞う。
「それじゃあクロム達が来るまでのんびりしときますか」
サマー達は洞穴の中へと入って行く。
「見えたか?」
「あぁ間違いない、萌葱色の玉だった」
サマー達を離れた所から望遠鏡を使って見ている二人の男が居た。
「やはりサマーの手に渡ってしまったか・・・」
「不服か?」
「いや、アレを扱えるのはサマーしかいないだろうから適任だろ・・・だが急過ぎる、オーシャンが既に藍色の玉を持っている」
「しかもコウが紅色の玉を持っているんだろ?確かに急過ぎるな・・・お前はどう見る?」
「オーシャンは作り物とは言えカイオーガを倒せた、実力は間違いない」
「サマーは勿論心配無いし、コウも別に問題は無いかな」
「そうか・・・いずれロキ達もここに来る、俺達も早く合流するとしよう」
「おう(色々期待してるぜ、サマー)」
男達はそう言って森の奥へと入って行く。
そしてクロム達と無事に合流したサマー達はお互い初対面の者達を紹介した後、各々残りの時間を休息に当てていた。
「シュウメイはDEXとAGI重視のアタッカー・・・クリティカルを狙った戦法なんだろうけど、何せ確率がネックだからな・・・毒や麻痺なんかのデバフスキルを組み合わせたらどうだ?」
そんな中、初心者組であるボタン、ピーニャ、メロコ、シュウメイ、オルティガ、ビワ、セツナ、ミルフィ、ミーシャはサマーによる強化の方針について教わっていた。
「成る程、状態異常にするもクリティカルで大ダメージを与える、もしくはその両方も良し・・・目から鱗とは正にこの事!」
「次!俺はどうしたら良い!」
「待てオルティガ!次はオレだ!」
「あっ、ウチも・・・」
「はいはい順番な?メロコは・・・ん?STRとVIT重視なのか?短剣使いにしては珍しいな」
「シュウメイも短剣を選ぶのは分かってたから、スタイルは被らない方が良いかなって、それであるゲームで相手の攻撃を短剣で跳ね返すプレイヤーが凄かったのを思い出してさ・・・そいつを真似てみようと思って」
「成る程な、でもそれならHPかAGIにも振っておくべきだ、受ける前提のプレーでは代償が大き過ぎる、だから・・・」
そしてそれを遠くから見ているメイプル達。
「マジであいつ面倒見がいいよな」
「ゲームは楽しくやるものがサマーモットーだもの、みんなにも楽しいって思ってもらえるようにしてるんだと思うわ」
「と言うかセツナ、サマーに方針結構聞いてたのにまだ聞いてるの?」
「サマーの話は勉強になるからって言ってたよ」
「まあ実際サマーのお陰でこの場に居る奴が大半だ、アイツには人を惹きつける魅力・・・カリスマ性ってのがあるんだろうな」
暫くサマーの様子を見ていたメイプル達、するとサマーが急に喋らなくなった。
「ん?どうしたサマー?」
「いや・・・おい、そこのお前!こそこそしてないで出て来たらどうだ?」
サマーは入り口に繋がっている通路に向かって言う。
「っ!まさか敵襲か!」
クロムの言葉を聞き、全員が戦闘体制に入るが・・・
「ハァ、やはりお前には気付かれるか・・・安心してくれ、私は一人だ・・・この人数もそうだが、上位組数人と争う程の度胸も技量も無い」
入り口からカスミが現れた。
「やっぱお前か、相変わらず気配の消し方が上手い事で」
「見抜いた癖に何を言う・・・」
「アンタ、前回六位のカスミさんか?」
「うむ、如何にも」
「お兄ちゃん、知り合いなの?」
「別のゲームでな・・・で?何で隠れてたんだ?」
「いや何、私も金のメダルを持っているからな、隠れる場所を探していたらここを見つけたのだが・・・」
「俺達が既に独占してたから様子を見てたって訳か・・・だったらお前もここに居たらどうだ?」
「良いのか?寝込みを襲ってメダルを総取りするかもしれんぞ?」
「いつからそんな卑怯な手使う奴になったんだよ、それともマジでやる気か?」
「いや、勿論そんな事はしないさ・・・ではお言葉に甘えさせて頂こう」
こうしてカスミも仲間に加わった。
「あ〜でも、カスミが入ってこれたなら他のプレイヤーも入ってきちゃうよね?」
「ん?メイプル?」
「よぉしそれなら・・・『毒竜』!」
メイプルは毒竜を発動させて、通路を毒の沼で満たした。
「うん!これなら誰も入って来れないね!」
「うん、そうだね・・・私達も出られないけど・・・」
「あっ・・・」
「メイプル」
「っ!?」
メイプルは名前を呼ばれた事に驚き、恐る恐ると後を振り向くと正に鬼の様・・・いや、鬼の姿をしたサマーが居た。
「おっオーシャン!」
「確認しなかったお前が悪い・・・」
「うぇええん!!!そんなぁあああ!!?」
そして、その後洞穴近くに通りかかったプレイヤー達は、毒で満たされた通路と中から聞こえるサマーの怒号とメイプルの悲鳴をモンスターと勘違いして一目散に逃げていったそうだ。
感想や評価等、良かったらお願いします!
ジョウトで好きな御三家は?
-
チコリータ
-
ヒノアラシ
-
ワニノコ