特化にしたいので極振りしてみた、と言うゲーマー達の話 作:ウィンド
〜コウside〜
「うわっ!何処だここ?」
コウは赤い魔法陣を通り、ボスの部屋に転移させられていた。
「ソラがいない、じゃあ本当にサマー兄ちゃんが言った通り別々なのか?」
周りを見渡そうとすると、大きく地面が揺れた。
「なっなんだ!?」
その瞬間、薄暗いダンジョンに光が灯り、そして目の前に巨大な象のモンスターが居た。
『ドン!フアアアンド!!』
「でかっ!象でもこんな大きくないだろ!?」
ボスはそのままコウに向かって突進して来た、AGI0のコウでは避けられず受けてしまい、衝撃で壁にぶつかる。
「痛・・・くない?」
VIT極振りとその他防御スキルの効果でダメージは受けずにいられた。
「サマー兄ちゃんのおかげだ、よ〜し、まだまだここからだ!」
『ドン!フアアアンド!!』
「でもどうしよう、攻撃系のスキルってシールドアタックだけだし・・・」
サマーが取得させたスキルはどれも防御に関する物で、攻撃に使える物はシールドアタックのみ、サマー自身も攻撃のスキルを覚えさせたかったのだが、コウ達のステータスではそれは難しく、魔法もINTがない為他の巻物を買う方が優先度が高いと判断したからである。
「だったら地道にシールドアタックで頑張るしかないか!」
ボスが再度突進して来た、コウはタイミングを合わせる様に構えた。
「ここだ、『シールドアタック』!」
衝突と同時に攻撃を仕掛けるだが、ボスのVITが高いのか、ダメージが全く入っていない。
「マジかよ・・・」
ボスの攻撃は効かない、だがこちらもそれは同じ、所謂ジリ貧状態である。
「いや、まだだ!もしかしたら何かこの状況を変えられるスキルが手に入るかもしれない、負けたと思わない限り、負けじゃない!」
『ドン!フアアアンド!!』
コウの覚悟に応えるかの様にボスも威勢の良い叫びを上げる。
「ここからは根比べだ!」
そこから長きに渡る攻防が続き、かなり時間が経過した為か、コウの所持している大盾の心得がⅨまで上がっていた。
「防御が上がっても攻撃がないと、それにさっきので短刀折れちゃったし・・・」
短刀でなら攻撃が通るかもと考えて試してみたが、体が硬くて通らず折れてしまった。
「だけど、諦めるにはまだ早い!」
突進を繰り返すボス、そしてそれをシールドアタックで避ける事にしたコウ、均衡状態が続く中、コウにある変化が起きる。
『大盾の心得 Ⅸ』が『大盾の心得 Ⅹ』になりました。
「また熟練度が上がった、でもこれが上がっても・・・」
そう呟いたコウに新たなスキルを獲得した通知が届く。
「え?なんだこのスキル・・・でもこれで、勝機が見えた!」
『ドン!フアアアンド!!』
再び突進を仕掛けて来るボス、だがコウはシールドアタックを発動させず、ボスの攻撃を受ける体制を取った。
「何処からでも来い!」
そしてコウはそのままボスの一撃を受けた。
「『
ボスに衝撃が与えられ、ボスが後退りする。
スキル【究極反撃】(大盾使い専用スキル)
プレイヤー、モンスターからの攻撃を受けた際、そのSTRの数値が自身のVIT以下の場合、同じ威力のダメージを与える。
取得条件:『絶対防御』と『大盾の心得 Ⅹ』を取得した際に攻撃系のスキルが一つ以下の場合、かつ三時間の間ダメージを受けない事。
「このスキルやば、だけど・・・」
コウはボスのステータスを確認する、するとボスのHPが一割にも満たないが減少していた、長く続いた均衡がたった今崩れたのである。
「これでダメージが通る、行ける!」
勝利を確信したコウ、だがそれも・・・
「そこまでっ!」
その声によって遮られる。
「誰だ!」
コウは声する方向を見ると、そこには白衣を来た女性が立っていた。
「私はオーリム、ただの科学者だよ、まあ一部では博士なんて呼ばれてもいるけれど」
「貴方は一体、プレイヤーなんですか?」
「君は敵う相手じゃないと分かっていながらも、勇敢にあのボス『イダイナキバ』に立ち向かった」
「もしかしてこの人、NPC?」
コウはオーリムが質問に答えず話している姿からそう判断する。
「君は力を持つに値する、連いて来なさい」
「?」
連いて来いと言われ向かっている先は壁である、するとオーリムが手を前に翳すとそこから洞窟の様な入り口が現れ、その奥に祠があった
「さあ、受け取りなさい、これは君の物だ」
祠から宝箱が現れた。
「もしかしてこれが・・・」
コウは宝箱を開けると、中から装備が現れた。
「俺の装備・・・」
【偉大ナ刃】
〔VIT+15〕〔快晴〕〔破壊不可〕
【偉大ナ盾】
〔VIT+20〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕
【土震ノ鎧】
〔VIT+20〕〔古代活性〕〔破壊不可〕
【土震ハチマキ】
〔VIT+15〕〔土震ノ支配者〕〔破壊不可〕
先程のボスの鼻の部分を思わせる盾、そして象牙から施された短刀、ボスの体部分と同じ配色の鎧、そして土を連想させるマークが入った緋色のハチマキ。
「早速装備してみよ!空欄のスロットには、さっきのこのスキル付けよ!」
コウ:Lv14
HP 40/40
MP 12/12
【STR 0】
【VIT 140〈+70〉】
【AGI 0】
【DEX 0】
【INT 0】
装備
頭【土震ハチマキ:土震ノ支配者】
体【土震ノ鎧:古代活性】
右手【偉大ナ刃:快晴】
左手【偉大ナ盾:究極反撃】
足【土震ノ鎧:古代活性】
靴【土震ノ鎧:古代活性】
装飾品 【空欄】【空欄】【空欄】
スキル
【絶対防御】【毒耐性 中】【
【瞑想】【大盾の心得 Ⅹ】【攻撃逸らし】【体捌き】
【極悪非道】【シールドアタック】【大防御】
「それから新しいスキルは・・・」
【快晴】
天候の雨、雪、曇りを打ち消し晴れ状態にする
【古代活性】
天候が晴れの状態なら、最も高いステータスが1.5倍になり、晴れ以外になると元に戻る
【土震ノ支配者】
地面での戦闘時に全てのステータスを2倍、水場や草原では発動しない
「凄い!」
「後これも受け取れ」
そう言ってオーリムは絆の架け橋を渡す。
「モンスターと共闘?」
「どうやら、奴は君に連いて行きたいらしい、余程君が気に入ったんだね」
「え?ってうわっ!?」
コウの横に先程のボスが居た、サマーとロキの時と同様に少し小さくなっている。
ノーネーム
Lv5
HP 100/100
MP 50/50
【STR 115】
【VIT 110】
【AGI 80】
【DEX 60】
【INT 30】
スキル
【覚醒】【休眠】【突進】【ぶちかまし】
「名前か・・・イダイナキバか、牙・・・だったらお前は『ファング』だ!」
「ドンファンド!」
「それじゃあ私は研究に戻ろう、また何時でも来ると良い、
「はい!ありがとうございます!」
そしてコウは出現した魔法陣に入り、町へと戻った。
〜ソラside〜
コウがボス戦に挑む少し前、ソラもボスの部屋に転移していた。
「暗くてよく見えないな、お兄ちゃん大丈夫かな・・・」
少し歩くと、地面が大きく揺れる。
「うわあ!?」
するとその瞬間、足元に電気を帯びた黄色いモヤが広がり、少し明るくなった目の前には鉄を思わせる体をした巨大な象の姿があった。
『ウィ・ルドン・ファー!!!』
「これがボス!」
ボスは体を丸め転がりながら向かって来た。
「うわっ!ダメージ無し、VIT極振りのおかげだ・・・」
コウ同様に壁に叩きつけられるが、やはりこちらもダメージが無い。
「こっちだって負けないよ、『シールドアタック』!」
ソラに攻撃しても未だに回転を止めないボスが再度向かって来るが、ソラはそれをシールドアタックをぶつけるも、やはりダメージが無い。
「きっと何か攻略法がある筈、諦めなければ希望がある!」
そしてソラもまた数時間に及ぶ攻防の末にコウと同様に大盾の心得がⅨまで上がっていた。
「どうしよう、だんだん逃げ場も無くなってきてる・・・」
ボスが回転しながら通った場所は焦げた跡が残っており、うっかり落としてしまったポーションが溶けてしまったのだ。
「多分これダメージ判定あるよね、後二回くらいで完全に逃げ道も無くなる」
そうこうしてる内にボスが向かってくる。
「『シールドアタック』!」
攻撃を弾きながらも耐えたソラ、諦めないソラの思いが一つの希望を齎した。
『大盾の心得 Ⅸ』が『大盾の心得 Ⅹ』になりました。
スキル【究極反撃】を獲得しました。
「これは!」
ボスが向かってくる、ソラは新しく獲得したスキルを発動する。
「『
今まで横に逸れるか押し通って来たボスが後方に飛ばされる、ダメージも雀の涙ではあるが確実に入った。
「行ける!」
希望が見出したソラ、だが・・・
「そこまでっ!」
その声によって遮られる。
「誰だ!」
ソラが声する方向を見ると、そこには白衣を来た男が立っていた。
「ボクはフトゥー、科学者だよ、まあ一部では博士なんて呼ばれてもいるがね」
「貴方は一体、プレイヤーなんですか?」
「君は敵う相手じゃないと分かっていながらも、勇敢にあのボス『テツノワダチ』に立ち向かった」
「この人、NPCなのかな?」
そう、フトゥーはオーリム同様にNPCだ。
「君は力を持つに値する、連いて来なさい」
「?」
連いて来いと言われ向かっている先は壁である、するとフトゥーが手を前に翳すとそこから洞窟の様な入り口が現れ、その奥に祠があった
「さあ、受け取りなさい、これは君の物だ」
祠から宝箱が現れ、ソラが宝箱を開けると、中から装備が現れた。
「僕だけの装備・・・」
【鉄ノ轍・刃】
〔VIT+15〕〔電撃領域〕〔破壊不可〕
【鉄ノ轍・盾】
〔VIT+20〕〔スキルスロット空欄〕〔破壊不可〕
【土震ノ甲冑】
〔VIT+20〕〔クォークチャージ〕〔破壊不可〕
【土震ハチマキ】
〔VIT+15〕〔土震ノ支配者〕〔破壊不可〕
先程のボスの鼻の部分を思わせる盾、そして象牙から施された短刀、ボスの体部分と同じ配色の鎧、そして土を連想させるマークが入った紫色のハチマキ。
「早速装備してみよ!さっきスキルをスロットに付けよ!」
ソラ:Lv14
HP 40/40
MP 12/12
【STR 0】
【VIT 140〈+70〉】
【AGI 0】
【DEX 0】
【INT 0】
装備
頭【土震ハチマキ:土震ノ支配者】
体【土震ノ甲冑:クォークチャージ】
右手【鉄ノ轍・刃:電撃領域】
左手【鉄ノ轍・盾:究極反撃】
足【土震ノ甲冑:クォークチャージ】
靴【土震ノ甲冑:クォークチャージ】
装飾品 【空欄】【空欄】【空欄】
スキル
【絶対防御】【毒耐性 中】【
【瞑想】【大盾の心得 Ⅹ】【攻撃逸らし】【体捌き】
【極悪非道】【シールドアタック】【大防御】
「えっと新しいスキルは・・・」
【電撃領域】
足元に電気を纏った領域を10分間形成する、範囲内にいるプレイヤーとモンスターの雷属性の攻撃が1.5倍になり、領域に留まっている限り状態異常『眠り』にならず、それに準ずるスキルが使用出来なくなる、但し浮かんでいるものは対象外
【クォークチャージ】
電撃領域が展開された時、最も高いステータスが1.5倍になる(AGIが上がる場合は二倍になる)
領域から出たり解除されると元に戻る
「わぁ〜!」
「後これも受け取れ」
そう言ってフトゥーは絆の架け橋を渡す。
「モンスターと共闘?」
「どうやら、奴は君に連いて行きたいらしい、余程君が気に入ったんだね」
「え?うわあ!?」
ソラの横に先程のボスが居た、やはりこちらも少し小さくなっている。
ノーネーム
Lv5
HP 100/100
MP 50/50
【STR 90】
【VIT 120】
【AGI 100】
【DEX 60】
【INT 30】
スキル
【覚醒】【休眠】【突進】【鋼鉄頭突き】
「名前・・・テツノワダチだよね?鉄・・・じゃあ君は『メタル』だ!」
「ウィ・ルドン・ファー!」
「それじゃあボクは研究に戻ろう、また何時でも来ると良い、
「ありがとうございました!」
そしてソラは出現した魔法陣に入り、町へと戻った。
次回は運営側の話にを挟んでから第一回イベント編に突入します。
極振りするならどっち?
-
STR(攻撃力)
-
VIT(防御力)
-
AGI(素早さ)
-
DEX(器用さ)
-
INT(知能)
-
HP(体力)
-
MP(魔力)
-
いやちゃんと考えて振るよ