【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策】様で行われていた宮城県の水性悪魔退治を見て。
「あ、これ傭兵も参加してるしハルカ突っ込めるな」
と思いましたので、一本書いてみました。
ついでに【君はこのソラを飛べる】も本日更新!
でも1日2本書くのはやっぱキツい(
「というわけだ、お前もちょっと行ってこい」
「いきなりどういうわけぇ!?」
久々の短編投稿が初手・師匠の無茶ぶりなのがこの作品の特色である(強弁)
『エンジェルチルドレン事件』からしばらく後、突如として阿部の呼び出しを受けたハルカ。
なんでも宮城県にてオカルト系の傭兵の大量募集が来ていたようで、レベリングと金*1稼ぎもかねて連れてこられたのである。
元々霊山同盟支部*2は出来て間もない上にトップが黒札じゃないということもあり、資金繰りの手段はいくらあっても困らない。
何故か特撮俺達*3や山梨支部*4からがっつり支援物資や支援金が届いているが、それだけに頼るわけにもいかない。
巫女達が作っているハマストーンやムドストーン、それらを弾丸に加工した呪殺弾や破魔弾。
他にもイワナガビメ協力の元、老化を遅らせる『停滞の霊薬』*5や『ガイアシーフードカレー』*6
将来的にはなんと『アガシオン』*7の量産体制を作り出すので、意外とニッチ層を埋める商品は取り扱われているのだ。
……が、それらの生産・販売が軌道に乗るのはもっともっと後、ハルカが中学校に上がってからのお話。
現在の主力商品は『デモニカG3MILD』*8、これを細々と黒札経由で売ってるだけの地味な新興支部なのだ。
なので、整備をそろえたり人材を誘致するため、時々こうしてほかの支部に『傭兵』としてハルカが放り込まれるのだが……。
「場所が!場所がおかしい!?なんでいきなり宮城県の沖合!?」
「いやー、なんでも妖獣クラーケンや妖鬼アズミなんかが群れをつくってるらしくてな?
俺は別件で参加できないから、お前だけ置いたら帰るわ。代役任せた」*9
「海の上での戦闘とか未経験なんですけど!?」
「だからだよ。S県にも港はあるし、今までの水上・水中戦闘は湖と川だけだった。*10
ここらで海での戦闘も経験しとかないと、海から来る悪魔に対応できん」
「ぐ、ぐぬぬ……」
ぐうの音も出ない、とはこのことだ。
とはいえ、前と同じく寝てる間に拉致されて、ロボ部が動かしてる戦艦に放り込まれたのは流石に文句を言っていいかもしれない。
これまた前と同じくベッドごと運ばれたようで、用意された部屋でパジャマから着替えるハメになったのだ。
「……まあ、漁師の皆さんも困ってるどころじゃないみたいですし、討伐に参加はしますよ」
「おお、そう言ってくれると思ってたぞ。そういうわけで後は任せる、詳細は船のヤツに聞いてくれ」
「あ、ちょっ……「トラポート!」……行っちゃったよ」
いつもの事だが、阿部は最低限の説明だけして放り出すのが恒例である。
一応水上・水中戦闘に対応する能力は備わっているが、だとしても未知の悪魔が多数、それも群れている。
あのクソ師匠いつか殺す、と何度目かになる決意を抱きつつ、乗り込んでいるであろうロボ部の面々に状況説明を求めたのであった。
【15分後】
「やっぱクソ難易度じゃないかぁー!!??ええい、変身!!」
水上歩行と水中呼吸、そして水泳速度の強化については式神ボディの改造で対策済み。*11
が、そもそもハルカ/ギルスの最も最適な戦闘スタイルは『前衛に居座っての削り合い』。
当然、得意な分野は『継戦能力』『生存能力』に割り振られている。
すなわち、ハルカ/ギルスにとって『多数が群れて数でゴリ押し』と『スピード重視の引き撃ち』は天敵とも言っていい相手なわけだ。
特に、後者は各種ドレイン系での回復が敵の火力を下回ったり、増援・増殖が殲滅能力を上回ったりすると逃げの一手しかなくなる。
「つーかクソ師匠、遠隔遅延トラポートとかいうクソトラップ仕掛けやがって!!
状況説明と戦闘準備終った瞬間悪魔の群れの中にポイとかふっざけんな!!」
『妖鬼アズミ』*12の群れが寄ってたかって襲ってくるのを、鍛え上げた格闘術で制する。
背後から迫る一匹の顔面を裏拳で打ち抜き、ひるんだところを背負い投げで正面の一匹に叩きつける。
左右から挟み撃ちにしてきた二匹は屈んで攻撃を避けて同士討ちさせ、がら空きの腹部へ素早くヒジで二撃。
足元から水中へ引きずり込もうとしてきた一匹の腕を跳躍して避け、そのまま飛び蹴りで首をへし折る。
自分より随分低レベルな悪魔の群れ*13だからこそ成立している状態だが、それでも鍛え上げた武術は嘘をつかない。
「『赤心少林拳・桜花の型』*14!」
合間合間にバフを挟み、比較的レベルの高い個体を『チャージ』付きの打撃で吹き飛ばす。
目に入る悪魔全てを式神アイでオートアナライズできるからこその戦術だ。
ちなみに、なんで彼がわざわざ海に降りたままで戦っているのかというと……。
『ハルカ君、そろそろデカいのが行くぞー!!』
「! 了解です!」
駆逐艦にいるロボ部からの通信を受け、近くにいたアズミを蹴り飛ばし包囲網を抜ける。
即座に『挑発』*15を使用し、悪魔のヘイトを買いながら駆けだす。
まだまだたっぷりといるアズミの群れの視線がギルスに集中し、ひと塊になって一直線に追って来たところで……。
「『キングブフーラ』!」
「どわぁお!?!」
宮城支部筆頭黒札こと『鵺原リン(通称・幼女ネキ)』*16の放ったキングブフーラが、アズミの群れを6~7割以上凍結させる。
そう、殲滅能力に劣るハルカ/ギルスの役目は、ロボ部の駆逐艦や足となる漁船に悪魔が向かわないようにするための囮(ヘイトタンク)。
そして、こういった大技をブッパする時のために『挑発』を使って群れの進路を誘導するトレイン役だ。
ちなみにハルカ/ギルスは巻き込まれない範囲ではあるが、いきなり強大な冷気が吹き荒れたせいで海面が荒れ、軽く跳ね上げられた。
「ひゃあ、すっご……僕、巻き込まれてたらひとたまりもないな……」
ハルカ/ギルスは最終回まで装備抜きだと『氷結耐性』なので、このレベルの氷結攻撃を叩き込まれると結構痛い。
なんならソロだとそのまま凍結でハメ殺されるので、巻き込まれたらと思うと冷気とは別の意味で背筋が寒くなる。
「……あれ、でもなんか今、水性悪魔と別のモノを巻き込みませんでした?
なんか狐っぽい外見した乳房の豊満な美女が巻き込まれませんでしたちょっと!?」*17
『あー、大丈夫だ、問題ない。退避勧告出てるのに信仰ボーナスに目がくらんで前に出過ぎたのが悪い』*18
「そういう問題!?」
背後でさらなる大魔法が次々とぶっ放され、これこの辺だけ南極みたいになってない!?と叫びながらもとりあえず取って返すハルカ。
氷漬けになっているのが色々と『やらかした』*19日本神というのがロボ部からの通信で聞こえて入る。
が、それはそれとして困っている人も困っている悪魔も、悪党じゃなければ見過ごせないのがハルカなわけで。
ギルスの状態で両腕を胸の前で組み、烈火の気合と共に叫ぶ
「『超変身』ッ!!」
スピード最優先、この時点でのハルカにとっての最強形態『エクシードギルス』を躊躇なく使う。
背中から伸びる触手型武装『ギルスフィーラー』が生き残りのアズミやクラーケンに突き刺さり、本体の通り道を作り出す。*20
といってもハルカ/ギルスの使える回復魔法は『ディア』*21ぐらいなので、一応使いつつ離脱した。
「か、完全に気絶している……とんでもない冷気だなこれ……」
とりあえずひょいっとお姫様抱っこで抱え上げ、そそくさと離脱したハルカ/ギルスなのであった。
なお、ハルカの帰りの足でもある駆逐艦にて行われた祝勝会にて。
「いやあの、僕は雇われとして来ただけなんで……」
「いいから食え食え!子供が遠慮するんじゃない」
「クラ刺し*22もゲソ焼きもあるぞー!」
「田舎ニキのトコロから美味い日本酒も仕入れたからな!!」
「バカ!堂々と子供に酒を勧めるな!そういうのはこっそり飲ませろ!」
「いやこっそりも勧めるなよ、幼女ネキは飲んでるかもしれないけど」*23
「え、ええ、と、はい、いただきます。あ、意外と美味しい」*24
会場の端っこで、漁協ニキ達やデビルシフター達にぐいぐい色々勧められ。
その中で遠慮がちにクラーケンのゲソ焼きを齧るハルカの姿があったとさ。
飲んべえのオッサンにとって宴会会場にいる子供ってかまい倒す対象だからね、ちかたないね!
ちなみに、スサノオの威圧については
「殺意は感じないけど、暴れ始めたら殺されるまでに指の一本ぐらいはもってけるかなぁ」
……と、実に師匠の教育が行き届いた思考回路になっていた模様。
頭仮面ライダーだからね、これもちかたないね。
あの場にハルカがいたかどうかはタマヤ与太郎様にまかせりゅ!
なんならこの短編はIF世界の出来事ってことでガン無視でもいいですんで!
それはそれとして、【カオ転三次】TS^2ようじょの終末対策】。いち読者として追っていきますねー。