霊山同盟支部やスマートブレインで購入できるオカルトアイテムのご紹介。
他にもいっぱいあるけど1回じゃ書ききれないんで1回目。
二回目?未定(
「はい、というわけでー!」
オカルト関係者や覚醒者限定の動画配信サイトにて、某ジャパネットのような番組セットが映し出される。
が、どういう機能なのか、画面右上のボタンで1カメ、2カメ、3カメが切り替え可能であり、それぞれのカメラを切り替えるとスタジオ全体が見えてくる。
そして、スタジオにずらっと並んだオカルトアイテムの山、山、山。
ガイア連合の外にもっていけば一生食うに困らないを通り越し、人生何回遊べるのかも分からないほどのアイテムの山が並んでいた。
「シノさんのシノさんによるシノさんのためのー!
霊山同盟支部及びスマートブレインの、取り扱い商品の紹介チャンネル!
【ガイアネットチャンネル】ー!まあ、前々からカタログは送ってたんだけどね!」
「カタログ送る先がガイア連合の各地支部、及び派出所。
あとは注文を出した黒札だけという時点で宣伝効果最悪でしたからね……。
あ、私はスマートブレイン社技術部門担当【櫛風 梅雨子(しっぷう つゆこ)】です。
普段はほとんど表に出ませんので、皆様初めまして」
ウサミミロングヘアの妙齢美少女と、白衣姿のやぼったい女性が並んでいる。
ハイテンションなウサミミが、皆さんご存じマッドサイエンティスト入ってる黒札技術者『兎山 シノ』。
ローテンションの白衣女性が、この小説の短編『異形の造花』で名前だけ出ていた『櫛風 梅雨子(しっぷう つゆこ)』。
年齢は20代前半、磨けば光るけど磨く気配0、ガイア連合の『金札』であり、霊山同盟支部の下部組織……。
つまりはガイア連合の孫請け組織でもある『スマートブレイン』技術班のトップである。
オカルトアイテムだけでなく、携帯電話やスマートフォン、二輪バイク等を幅広く手掛ける大企業である。
ガイアグループスに初期から合流した企業の1つで、裏では『デモニカG3MILD』*1や『トライチェイサー』*2のパーツ生産も請け負っているオカルト組織である。
G3MILD等の製造工場は、表向きスマートブレインの自動車製造工場に偽装して建設しているのだ。
そんなわけで、ガイア連合内部の人間ならば霊山同盟支部に発注すれば手に入るモノを。
ガイア連合外部の人間でも、スマートブレインに発注すれば手に入るモノを。
それぞれ紹介していこう!という番組なのだ。
「というわけで、まずはスマートブレインへの発注カタログからご紹介!『デモニカG3MILDセット』!」
「いきなりデモニカスーツときましたか……スマートブレイン技術部でも、修理用パーツの生産しかしてない対悪魔用パワードスーツですね」
「そ!ついでに生産性や整備性を重視しつつ、戦闘力も最低限確保したのがG3MILDだね!
デモニカの中ではかなりお安い上に、悪魔の視認が可能なだけの簡易デモニカよりは戦える!
軽量化も相まって、未覚醒者でも装備して動ける範囲の重量に収まってるよ!」
「まあ、それでもある程度鍛えていることが望ましいレベルの重さですけどね」
「寧ろコレ着られない程度の身体能力なら、悪魔と戦う前にまず筋トレしたほうがいいね」
「まあ、覚醒者ならどうとでもなりますが、非覚醒者ならそうでしょうね。
それで、G3MILDと何がセットになっているんですか?」
「はい、まずはこちら!対悪魔銃『GM-01 スコーピオン』*3!
次に、電磁警棒(スタンロッド)『ガードアクセラー』!
更に、スマートブレインでも取り扱っている『呪殺弾』と『破魔弾』をケースでつけます!」
「あれ、意外と無難なラインナップ……どれもスマートブレインのオカルトアイテム購入窓口で発注できる商品ですね」
前述通り、霊山同盟支部の購入窓口で商品を買えるのは、ガイア連合に所属している人間のみ。
すなわち各支部・派出所の人間か、ブラックカード・ゴールドカード持ちの人間に限られるのだ。
その点、スマートブレインは営利企業の側面が強い。
上記の面々だけでなく、シルバーカード以下のガイア連合所属者。
他にもメシア穏健派・地方霊能組織・自衛隊・警察・一般デビルバスター等からも注文を受け付けているのだ。
「最近は派出所も増えて来たからね、現地の霊能組織用とか、家族の護身用とか。
G3MILDの需要はガンッガン高まってる。これはまあ、そのための初心者救済セットだよ!」
「新潟支部の『戦術甲冑 震電』*4はどうなんですか?」
「そもそもあれ、まずは新潟支部とか各地の自衛隊に優先配備でしょ?
外部が購入して配備できるほど量産ラインの増設・安定ができるまでまだまだかかるよ。
G3MILD最大の利点は『既に数がそろっていて、発注があれば量産できる』点だからね。
工業製品としての安定性は間違いなくぶっちぎり!スペックは帯に短しなんとやらだけど!」
「ああ……他の対悪魔用兵器は『ハイスペックな芸術品』ですもんね」
「そ。戦術甲冑 震電だって、ガンダムで言えば陸ジムとか陸ガンだよアレ。
こっちはただのジムで数をそろえるのが最優先、性能よりも数とコストだよ」
新潟支部やその管轄下の霊能組織、及び自衛隊に優先して回されているのなら、アレを購入するツテなど各地の霊能組織には無い。
ならば、あれほど便利でなくても運用ノウハウがある程度揃っており、お財布事情がよほど終ってなければ購入できる『G3MILD』は『商売に使うのなら』最適だ。
そこにこれまた新潟支部やG3ユニットでの運用実績・信頼性がある『スコーピオン』や『ガードアクセラー』をつけ、
スマートブレイン経由で購入できる……つまり『使い勝手が良いと感じれば継続的に買ってくれる客が増える』道具である『呪殺弾』『破魔弾』をお試しでつける。
……何より、スマートブレインでは新型の量産デモニカである『展開型デモニカ・ガイアトルーパー』の量産が開始されつつある。
つまり、G3MILDは『ガイアトルーパーより安い』以外のメリットが今後見出せなくなるのだ。
それを見越して、スマートブレインや霊山同盟支部の生産力をガイアトルーパーその他の量産に割り当てられるよう、長野支部や新潟支部にもリース生産でG3MILDの生産ラインを設置。
G3シリーズの発注が各支部に分散するように仕向けたのである。
今回の目玉というだけあって、中々にあこぎな商売であった。
「はい、というわけでお値段と発注は、動画説明欄にもある霊山同盟支部の連絡先からお願いねー!
次の商品は『ガイアシーフードカレー』!肉不使用、それでいてガイアカレーと効果は同じ!
お値段も量も同じ!宗教上の理由でお肉が食べられないそこの貴方にもおすすめの逸品!」
「こちらもスマートブレインの販売窓口担当です、今回は買いやすい品重視ですから」
「ガイア連合特製回復アイテム『傷薬』!おひとり様一本限り!」
「霊山同盟支部の三等研究室がやってくれたそうですね、ついに」
三等研究室……以前LV5のアガシオンを黒札に手伝ってもらわずに製造してバンザーイ!してた面々である。
あの後も上記の『ガイアシーフードカレー』や『呪殺弾』『破魔弾』の量産効率化。
生産量は少ないが『傷薬』の抽出まで黒札抜きで成功させた、霊山同盟支部の出世頭である。
ツユコもかつてはここの所属であり、スマートブレインの技術班立ち上げの際に移籍してきたという経緯があった。
『黒札が遊び半分に作ったものを、三等研究室が量産化できるように研究し、スマートブレインで生産ラインを作る』
これが、霊山同盟支部とスマートブレインの経営戦略である。
「はいこちら、お馴染みスマートブレインの窓口でも取り扱っております『トライチェイサー』!
対悪魔用二輪車の決定版!なにせ覚醒者が乗ればそこらの悪魔はひき殺せるもんね!
しかも悪魔の攻撃でも中々壊れない程度に頑丈!車両の悪魔化を防ぐための概念防壁も完備!」*5
「なぜか黒札からの発注も来るんですよね……意味が分かりません」*6
「そして今回、霊山同盟支部の販売窓口で、この上位互換機である『ビートチェイサー』を販売開始!
ただしガイア連合基準でLV30以上推奨の超絶モンスターマッスィーン!完全受注生産!!
それ以下の人は素直にトライチェイサー買ってね!普通にバイクショップにも卸してるから!」
「……そんなにすごいマシンなんですか?」
「最高時速420㎞以上!乗ってる人間のレベルに応じてそれ以上の速度も出るよ!
さらに少量とはいえ、とあるツテ*7から手に入れたヒヒイロカネ合金を使用!
形状記憶合金と組み合わせて、多少の破損は勝手に修繕される上にすんごい頑丈!
少なくともシノさんのブフーラ*8叩き込んでも壊れなかったよ」
「モンスターマシン(物理)じゃないですか。売れるんですかコレ」
「少なくとも一人買いそうな黒札知ってるから受注生産にしたんだよネ。*9
当然、グリップ兼起動キー兼アクセルでもある『ガードアクセラー』もついてくる!」
「……ホントに売れるのかなぁ……」
なお、1時間もしない内に初期ロットとして作っておいた10台すべての売却先が決定。
余ったらG3ユニットで運用するつもりだったのだが、余るどころか追加生産が必要になった。
当然だが、トライチェイサーはともかく、ヒヒイロカネの加工が必須であるビートチェイサーは黒札技術部の協力が必須。
結果、シノと桜の仕事がまた増えた模様。