朝。
レミリア・スカーレットは自室の机に向かっていた。
かと言って、なにをするというわけでもない。
机に向かい、秒針の乾いた音に身を任せていたのだ。
そして、ふと思った。
(なぜ私はこんなことをしているのかしら)
その疑問は、レミリアの中で次第に大きくなり、やがて無視できないほどに膨れ上がった。
そして、レミリアは考えることをやめ、立ち上がった。
向かう先は廊下だ。
レミリアは長い廊下を歩き、居間に向かった。
扉を開けると、中から紅茶の良い香りが漂ってきた。
ソファーにはフランドール・スカーレットが座っている。
彼女は吸血鬼であり、紅魔館の主人の妹でもある。
「あら。お姉様。どうかしたの?」
「少し散歩でもしようかなと思ってね」「そう。いってらっしゃい」
「ええ。行ってくるわ」
そして、再び廊下に出たところで、裕也が現れた。
「おはようございましゅ!」
「おはよう。裕也」
挨拶を交わした後、裕也が口を開いた。
「どこかに行くんですか?」
「ええ。ちょっとね」
「僕もついて行ってもいいですか?」
「別に構わないけれど、つまらないと思うわよ」
「それでもいいです!」
「そう。なら一緒に行きましょう」
そうして、2人はレミリアについて行った。
しばらく歩いた後、レミリアは立ち止まった。
「着いたわ」
そこは湖だった。水面が太陽の光を反射して輝いている。
「綺麗ですね!」
「そうでしょう?」
2人で湖のそばまで行く。
「私、この景色が好きなのよ」
「そうなんでしゅか」
「ええ。だから、よくここに来るの」
「へぇ〜」
「そろそろ戻りましょう」
「わかりました」
そう言って、裕也とレミリアは館に戻った。ーーーーーー 館に戻ると、咲夜が話しかけてきた。
「お嬢様。裕也君を連れてどこに行っていたのですか?」
「ちょっと湖にね」
「そうですか。では、朝食の用意ができていますので、食堂の方に来てください」
「わかったわ」
そうして、裕也達は食堂へと向かった。
「今日の料理も美味しかったわ」
「ありがとうございます」
「今日も図書館に行っていいですか?」
「いいけど、あまり遅くならないようにね」
「はいっ!」
こうして、今日も1日が始まった。
裕也はいつも通り、図書室にいた。
本を読んでいると、パチュリーがやって来た。
「こんにちは。今日は何を読むの?」
「う〜ん・・・」
「これなんかどう?」
そう言って、パチュリーは一冊の本を持ってきた。タイトルは『幻想郷縁起』だ。
「面白そう!これにします!」
「そう。それじゃあ、読み終わったら返しに来てちょうだい」
「はい!」
そう言って、裕也は読書を始めた。
数十分後、裕也は本のページをめくる手を止めた。
「あれ?ここなんて書いてあるんだろう」
裕也は、書かれている文字が読めなかった。「お姉ちゃんに聞いてみよう」
そう呟いて、裕也は部屋を出た。ーーーーーー
「お姉ちゃん。この本の文字がわからないんだけど、教えてもらえないかな?」
「どれを見せてくれる?」
「うん」
裕也は持っていた本を渡した。
「これは幻想郷の旧字体ね。難しい字だけど、頑張って覚えなさい。」
「はい」
裕也は元気良く返事をした。
「それと、この字は・・・」
その後も、裕也はレミリアのレクチャーを受け、何とか読むことができるようになった。
「ありがとうございました!」
「いえいえ。どういたしまして」
お姉ちゃんは笑顔で答えてくれた。
「お姉ちゃんはすごいなぁ〜・・・」
僕はそんなことを思ったのでした。
今日は日曜日だ。
裕也は、朝早くから起きていた。
昨日の夜に決めたのだ。
(早く起きるぞ)
そして、今に至る。
時刻はまだ午前5時30分だ。
裕也は顔を洗い、服を着替え、居間に向かった。
すると、そこにはフランドール・スカーレットがいた。
彼女は吸血鬼である。
「おはよう。裕也くん」
「おはようでしゅ。」
フランは眠そうだ。
「こんなに早い時間に何をしているの?」
「おきたら、まずは朝ごはんを食べるんでしゅ。」
「そうなんだ。偉いな〜」
「フランお嬢様だって、まだ子供じゃないですか」
「まあね〜」
ちょうど、レミリアも起きてきたようだ。
「お姉様。おはよ〜」
「ええ。おはよう」
「フランお嬢様。今日も早いんですね」
「まあね〜」
それから少しして、咲夜も起きてきた。
「おはようございます。みなさん」
「おはようございましゅ。」
「咲夜。紅茶を入れてくれる?」
「かしこまりました」
咲夜は台所へと向かっていった。
「ねえ。裕也くん。遊ぼうよ」
「いいですよ」
「やったー」
裕也は、フランと一緒に遊ぶことになった。
「何して遊びますか?」
「う〜ん・・・トランプでもする?」
「いいですね!」
こうして、2人はトランプをすることになった。
数分後。
「あがり!」
「えっ!?もうですか?」
「ふふん♪」
フランの圧勝だった。
「フランお嬢様。そろそろご飯ですよ。裕也もおいで。」
「は〜い」
「わかりました」
咲夜に呼ばれ、裕也達は食堂へと向かった。
朝食を食べた後、裕也はレミリアの部屋に来ていた。
レミリアは机に向かって勉強をしている。
裕也はそれを邪魔しないように静かにしていた。
しばらく時間が経ち、レミリアが口を開いた。
「裕也。あなた、字が読めるようになりたい?」
「はいっ!なりたいです!」
「そう」
「だから、教えてください!」
「わかったわ」
「ありがとうございます!」
「じゃあ、早速始めましょうか」
「よろしくお願いします!」
こうして、裕也の読書タイムが始まった。ーーーーーー 昼食の時間になった。
裕也は、パチュリーに本を返そうと、図書室へ向かっていた。
図書室に入ると、パチュリーが本を読んでいた。
(何を読んでいるんだろう?)
裕也は気になって、パチュリーが読んでいる本のタイトルを見た。『山形県における伝承』だ。
「あの・・・パチュリーお嬢様?」
「あら。裕也君。どうかしたの?」
「これを返しに来ました。」
「そう。じゃあ、これは私が預かるわ」
「はい。ありがとうございました」
「いえいえ」
そう言って、裕也は部屋を出た。