淫魔「やっぱ人間」竜族「そらもう」吸血鬼「人間よ」魔獣族「一番好き」天使「救って差し上げましょう♡」   作:お便器

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コミケお疲れ様でした
現地行きませんでしたが、今年もドチャシコが多くてたまりませんでしたね
お陰で股間は熱くなりましたが懐は寒くなりました

これとは関係ないんですががっつりR-18描写あるやつ書くか悩んでます……多分書いたら書いたでそっとお知らせすると思います
現場からは以上です


どらごんのみんなあつまえー

1:名無しのドラゴン

がおー

 

2:名無しのドラゴン

がおー

 

3:名無しのドラゴン

がおー

 

4:名無しのドラゴン

てーれーかいぎですか?

 

5:名無しのヨルムン

そうです、うろぼろすしゅしょうにやるかきいたらてーれーだからやるだけやってっていってました

ちなみに、うろぼろすさまと、りんどゔるむさまはけっせきだそうです

 

6:名無しのドラゴン

それはなぜですか?

 

7:名無しのヨルムン

にんげんもとい、だいすきなだんなさまとほんきこづくりするからだそうです

じゅーにんぐらいこどもつくったらもどるから、それまでそっちでてきとうにまとめといてっていわれました

ちなみに、ふたりからねぎらいというめーるで、ふうふのはめどりどうがおくられて、わたしはきれました

でもけっこんしたらだいすきなだんなさまとあんなえっちしたいなとおもいました

どうがみながらじぶんをなぐさめるのきもちよかったです、まる

 

8:名無しのドラゴン

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!!!

 

9:名無しのドラゴン

クソァ!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

10:名無しのドラゴン

あだじも゛!!!!!!にんげんどごづぐり゛じだい゛!!!!!!!!!!!

 

11:名無しのドラゴン

う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ!!!!!!!!!!!!

 

12:名無しのドラゴン

何が悲しくて独身同族共と話合わなきゃならんのか

 

13:名無しのドラゴン

それは皆同じこと思ってるよ

 

14:名無しのドラゴン

ヒトどこ……ここ……?

 

15:名無しのドラゴン

ていうか合コンはどうなったんだ合コン

アレあると思って仕事そっちのけでコンディション整えてたんやぞ

 

16:名無しのヨルムン

仕事はやってくださいね?やれ

えーっとですね、竜族のみだけやるのもちょっとアレだからって言う理由で順番制になりました

非モテ代表の種族が順繰りにやるみたいです、今は吸血鬼達がやってるみたいですね

 

17:名無しのドラゴン

クソクソクソクソクソクソクソクソ

 

18:名無しのドラゴン

非モテ代表種族とかいう字面わろた

 

わろた……

 

19:名無しのドラゴン

わりぃやっぱつれぇわ

 

20:名無しのドラゴン

そりゃつれぇでしょうよ……

 

21:名無しのドラゴン

じゃあ何、ワイらは順番また来るまでまたなあかんのか

 

22:名無しのドラゴン

血吸いコウモリ共さっさとツガイ見つけて私らに順番回してくれ

 

23:名無しのヨルムン

いえ、それがですね

 

24:名無しのドラゴン

なんだ?

 

25:名無しのドラゴン

ん?

 

26:名無しのドラゴン

流れ変わった?

 

27:名無しのヨルムン

参加した吸血鬼達が揃いも揃ってフラれてしまってですね……

フラれた侯爵達は全員帰って棺に閉じこもってしまって……再度仕切り直さないといけないということで……順番は変えず吸血鬼族オンリー合コン再セッティング中です

 

28:名無しのドラゴン

ファーーーーーーーーwwwwwwwwwww

 

29:名無しのドラゴン

え、まじで?

 

30:名無しのドラゴン

草なんだ

 

いや草じゃないな……

 

31:名無しのドラゴン

因みになんでなん……?

 

32:名無しのヨルムン

恐れ多くてっていうのが大半ですね……

身分が合わないとか、もっといい人がいると思うので……っていう……

 

33:名無しのドラゴン

うっわぁ……………

 

34:名無しのドラゴン

えっぐいな……

 

35:名無しのドラゴン

心にグサッとくるフラれ方じゃんね

聞いてるだけでションベンちびっちゃった……

 

36:名無しのドラゴン

もしかして副首相とかファフニール侯爵達が全員結婚できたのって奇跡だったりする……?

 

37:名無しのドラゴン

奇跡も奇跡だろ

 

38:名無しのドラゴン

ワイら以上に高圧的な喋り方できっついお方全員、全員やぞ

 

39:名無しのドラゴン

え、次の合コンめちゃくちゃ不安になってきたんやけど……

 

40:名無しのドラゴン

もしかして、もしかしてだけど……態度云々の前に……爵位とか貴族っていう身分が重荷だったりしてるこれ……?

 

41:名無しのドラゴン

…………

 

42:名無しのドラゴン

…………

 

43:名無しのドラゴン

嘘だよな……?

 

44:名無しのドラゴン

ワイもそんな気がしてきた……

 

45:名無しのドラゴン

身分差ある結婚なんて当たり前じゃないの……?

 

46:名無しのドラゴン

寧ろそうじゃないとワイらの祖先が紡いできた歴史全否定になるんやが……?

 

47:名無しのヨルムン

あの、誰か知りませんけど泣き叫び続けるのやめてもらっていいですか?

代理である私のところに騒音クレーム来てます

 

48:名無しのドラゴン

叫ばないとやってられないってこれぇ……

 

49:名無しのドラゴン

クソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソクソ

 

50:名無しのドラゴン

ヨルムンガンド代理ぃ!!!!!!なんとかしてくださいよ!!!!!!!!

 

51:名無しのヨルムン

えぇ〜〜〜…………同人サークルマーケットの締め切りに追われてるんですけど……

 

52:名無しのドラゴン

世界蛇先生!!!!!!

 

53:名無しのヨルムン

作者名で呼ぶのやめろ?

なぁ作者名で呼ぶのやめろ?

 

54:名無しのドラゴン

世界蛇先生の新作なんすか?

 

55:名無しのヨルムン

オスガキに狂わされてなんやかんや結ばれる社会人淫魔の話

大学生ヒトオスがアイドルデビューするけどその裏で枕営業させられててスケベ魔族共の共通便所にされてる話

家庭教師で親戚の独身叔父さんが処女卒業お手伝いしてくれる話

バキバキのマッチョなお兄ちゃんによる甘やかし授チン手マンで性癖ぶっ壊されるロリの話

全部新刊、委託するのでよろしければどうぞ

 

56:名無しのドラゴン

いや緩急差えぐない?というか新作そんなに出すの?

全部買います

 

57:名無しのドラゴン

ストレート攻めからのスローカーブ投げてくるのやめてくれません?

もちろん買います

 

58:名無しのヨルムン

性癖なんで……ありがとうございます

 

59:名無しのドラゴン

処女だからこそなのか……

 

60:名無しのヨルムン

そこはアンタらも同じでしょうがぶっ飛ばしますよ

さっきの話ですけど、一応案はありますよ?

 

61:名無しのドラゴン

マ!?!?!?!?????

 

62:名無しのドラゴン

やったあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

63:名無しのヨルムン

勝利確定してないのに叫ぶのやめてくれ?

クレーム処理するの私なんだから手加減しろ?

 

64:名無しのドラゴン

詳細早くして役目でしょ

 

65:名無しのヨルムン

あーじゃあまず質問します

RPGとかまぁその類のゲームやったことのある人はいますか?

 

66:名無しのドラゴン

ウィザードリィなら……

 

67:名無しのドラゴン

エロゲーRPGなら……

 

68:名無しのドラゴン

ジーコなら……

 

69:名無しのドラゴン

RPGでもジャンル違いすぎるしそもそも殆どエロいやつやん

 

70:名無しのヨルムン

大半やったことある感じですね話が早くて助かります

今棺で不貞寝してる吸血鬼族が合コンする前に有志からの出資を元手に作ったMMOがあるんですよ

 

71:名無しのドラゴン

MMO……?

 

72:名無しのヨルムン

大人数のプレイヤーがいるオンラインRPGゲーとでも思ってください

 

73:名無しのドラゴン

ほえー

 

74:名無しのヨルムン

フルダイブVRで特殊な筐体を使用してプレイする……とだけ聞いてます

まだリリース前なんですけど

 

75:名無しのドラゴン

で、そのゲームがどうしたん?

……まさかエロいことできるの?

 

76:名無しのヨルムン

そのまさかです

具体的にはヒト族と魔族がプレイ出来るR-18ゲーム……ですね

フルダイブVRだからこそ実現した描写があるんですよ

それこそ現実そっくりな交尾が出来る……らしいですよ

 

77:名無しのドラゴン

ガタッッッッッ!!!!!!!!!!!

 

78:名無しのドラゴン

ゲームの中で!?

 

79:名無しのドラゴン

ヒトオスと獣みたいに本能剥き出し汗だくぐちゃぐちゃじゅぷじゅぷぬっぷぬっぷできる!?!?!?

 

80:名無しのドラゴン

ヒトメスと恋人繋ぎねとねとベロチューナメクジのような熱々ねっとりレズセできる!?!?!?!?

 

81:名無しのヨルムン

仮想空間なのであくまでもゲームの中で、ですが出来ますよ

ちゃんとヒト族もいてヒト族と愛し合う事を念頭においたゲームらしいので……

恋人機能や婚姻機能もあるので、世界観の中で結婚生活とかまぁもっとエロい事も……

 

82:名無しのドラゴン

よっしゃあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

83:名無しのヨルムン

ファンタジー世界観で、ゲーム自体もやり込み要素もあって面白いみたいなのでいいですね……

クローズドベータに参加した夫婦達にも好評でお墨付き貰えてますし

 

84:名無しのドラゴン

ワイね、城構えてるところ訪れたヒトオスくんにね、「ふふよく来たな……♡さ、我の近くに寄れ♡どうした……?♡我らの種族はツガイに値する存在を見つけたらこうやって全裸でエロ蹲踞ポーズを取って媚びるしきたりなんだぞ♡……お前に対してこうしているだけで察してほしいものだ、我が伴侶よ♡」ってやりたい……

 

85:名無しのドラゴン

それやると竜族が種族全体で全裸エロ蹲踞をするバカ牝みたいに捉えかねないからやめろ

 

86:名無しのドラゴン

間違ってないだろ(ウロボロス首相指差しながら)

 

87:名無しのドラゴン

そんな尊大で傲慢な態度取ったらヒトが怖がっちゃうだろ!!!!!!!!!牝なら牝らしく全裸土下座でみっともなく無様に「お、お情けいただけませんか?♡え、えへへ……♡」って媚びへつらえ!!!!!!!!!

 

88:名無しのドラゴン

プライドとかないんか?

 

89:名無しのドラゴン

逆に聞くが自尊心と目の前にいるヒト族に情け強請る事、重要さの天秤かけたらどっちが重いよ?

 

90:名無しのドラゴン

目の前にいるヒト族

 

91:名無しのドラゴン

あたまえ

 

92:名無しのドラゴン

そびえ立つクソみたいなプライドはもう数百年前に捨てた

 

93:名無しのドラゴン

わてらのプライドなんてね、カスですよカス

埃や路傍の石以下の価値

 

94:名無しのドラゴン

へ、へへ……ヒトとあったら直ぐにパパになってもらうんだ……

頑張ったね、偉いねって褒めてもらうんだ……

あ、でもママになるのもいいなぁ……甘やかしてあげたいなぁ……へへ、へへへへ

 

95:名無しのドラゴン

どうしよう皆壊れちゃった

 

96:名無しのドラゴン

既に理性ぶっ壊れてるドラッグカーみたいなもん

 

97:名無しのドラゴン

運転者がいないから取り敢えず壁に突っ込むしかないんだよな

ブレーキペダル踏んでくれる人間、早く欲しい……

 

98:名無しのヨルムン

あー因みに色々と想像してるところ水を差すようで申し訳ないんですが、私たちはギルド嬢としての参加を持ちかけられてるのでラスボスみたいに城で待ち構える展開は難しいですよ

そうしたいのであれば止めはしませんが

 

99:名無しのドラゴン

えっ

 

100:名無しのドラゴン

ギルド嬢ってアレ?ヒト族文化のファンタジー世界でありがちな受付担当するみたいなやつ?

 

101:名無しのヨルムン

それです、竜族の指定枠を幾つかもらってるのでそれを何人か割り当てるように運営側から頼まれてるんですよ

ギルド嬢になることのメリットはゲーム初心者であるヒト族の担当になれます、唯一無二ですよ

 

102:名無しのドラゴン

担当……?専属、ってコト!?

 

103:名無しのドラゴン

専属嫁穴にしてもらえるんですか!?

 

104:名無しのヨルムン

あー落ち着きなさい万年発情期トカゲ共

概ねその認識で間違いはありませんが、そこまでの関係性になれるかどうか、そして選ばれるかどうかは運次第ですからね?

 

105:名無しのドラゴン

急に現実的なこと言わんで、泣きそうになる

 

106:名無しのドラゴン

でもあくまでもゲーム世界なんですよね……?

どれだけすごいゲームだとしても結局リアルじゃ独り身じゃないですかぁ!

 

107:名無しのヨルムン

いえ、それだけの関係性になった場合のみ対象に自動的に追跡魔法とマーキングが掛かるように筐体に仕込んであるみたいですよ

スペックシート見せてもらったんですがよくあそこまでやるものだと感心しましたよ……

なので、リアル世界で押し掛けるにしろオフパコするにしろ出会うという目的自体は大分ハードルが下がりますので

結果的に婚姻促進になる、と……

 

108:名無しのドラゴン

ゲームでそういうことしてからリアルで会ってそういうことするのめちゃ興奮しそう、してる。

卵子でる

 

109:名無しのドラゴン

はいはいはいはいはいはいギルド嬢やりたい!!!!!!!!!!

 

110:名無しのドラゴン

性欲処理係ギルド嬢やります!!!!!!!!!

 

111:名無しのヨルムン

発情期真っ盛りなのはいいんですがあんまり過激な事しでかすと品位疑われるだけじゃなく永久アカウント凍結処置もあるので程々にしてくださいね、あと私の仕事も増えるのでやめてください

枠の数決まってますしひとまず抽選しますので定例会議後に参加する旨の連絡寄越してください

 

112:名無しのドラゴン

もう送りました

 

113:名無しのドラゴン

ワイも

 

114:名無しのドラゴン

某も

 

115:名無しのヨルムン

普段もそれぐらい仕事早いと助かるんですけどね……

はいじゃあ解散

議事録は後で送ります

 

 

 

………………

 

 

 

 

 

 ──しくじりましたね。

 はぁ、と凄艶極まる顔から溜息が漏れる。

 ヨルムンガンドはMMOのリリースにあたり、無事に参加して彼女には担当の人間が付いた。勝ち組である。

 しかもキチンとした人間であったためか、依頼を受注する度にキチンとパーティメンバーとして連れていってくれる。

 これだけ聞いたら魔界にいる未婚魔族共は血涙と吐血しながら羨望と嫉妬を呻くだろう。

 慣れ始めた頃。中級者ぐらいが挑み始めるダンジョンで、しかも入り口という序盤も序盤の時点で罠にハマった。

 魔法陣が光出したと思った時には既に遅く、ダンジョンの何処かに飛ばされたのは間違いなかったが。

 手痛いミスで招いた結果であった。

 

「こ、こんなのあるんですね……」

「……運営にいるどっかのアホが作り上げたんでしょうね」

 

 ゴタゴタとした岩肌が目立つ部屋だとか、岩の中とかそういうのではなく。

 寧ろ、人工物として整えられた形跡がある。

 ご丁寧にも壁紙やら絨毯やら──挙句に、竜族が大の字で寝れる特注ベッドまで。

 それだけならまだいい、百歩譲る必要あるが。

 部屋中が桃色で、しかも淡いピンクの照明でこれでもかと如何わしい雰囲気を醸し出しているのはどうなのだろうか。

 

 ──ラブホですよねこれ。

 

 明らかにそう言うことをするためなんだろうなと言う設備。

 試しに感情任せに魔法をぶちかましてみたが保護魔法が施されているだけでなく破壊不能オブジェクトとして認識させられているのか傷ひとつ付かず仕舞いだった。

 ああ、と頭を抱える。

 悪趣味にも程がある。

 しかもトドメにこれだ。

 出口であろう扉にぶら下がる小さな看板。

 『恋人交尾しないと出れない部屋』

 ──ふざけてんのか。

 作者としてその他の類は題材にした事あるシチュエーションである。良くある話だ、推し同士を閉じ込めたらどうなるの、とか。二次創作でも用いられる手法。

 だが自分が巻き込まれるのは些か解釈違いだ。

 何が交尾しないと出られない部屋だ、アホじゃないか。そう毒づきたくなる。

 第一、自分のペースで恋を育むものではなかったのか。

 こんな、ただ交われば恋人でしょと言う明らかに二人の気持ちを度外視するような設備に腑が煮えくり返る気分だった。

 ──今の今までいい感じだって言うのにこんなもの用意されても白けるだけでしょうが。

 ぐぎ、っと歯が見えるほどに悔しさを滲ませた彼女は徐に掌を扉に向けて魔力を練り始めた。

 

「……」

「よ、ヨルンさん落ち着いてっ! 無言で魔法使わないで!」

 

 力任せにぶつけてもしょうがない事を理解しているが、激情は燻りっぱなしである。冷静になろうとしても怒りというのは理性の鎖を引きちぎろうとしてくる。

 しかし、ヒト族の手前。激情に振り回される無様な姿を晒すことは得策ではない。

 ましてや、辺境伯という高い地位に君臨する竜族である。

 運営に対し業腹という気持ちは拭い切れないが、これ以上ヒトオスくんからの評価を下がるわけにはいかない。

 はぁ、と溜息を溢し、昂る気持ちを抑えるために大きいベッドに腰掛けた。

 

「……すみません、私の不注意です」

「い、いえ……それを言うなら俺も慣れて油断してたって言うのもあると思うんで、ヨルンさんのせいじゃないですよ決して」

 

 並ぶように腰掛けたヒトオス。

 彼も混乱しているのか、或いは落ち着かせるためなのか。

 ヨルムンガンドの手の甲に、重ねるように手を置いた。

 とくん、と心音が跳ね上がる。

 驚いたように一瞥した彼女は頬を鬼灯色に染めながら初めて触れるヒトの温もりを噛み締めていた。

 ──温かい。小さい。可愛い。

 ──それでいて愛おしい。

 いかに高貴あれど、ノブリスオブリージュを自負していようともそれらが一瞬で消え去るような感覚。

 本能に根付いた欲求というのは紡いだ理性よりも上回る感情の濁流である、といったのは何処の吸血鬼族が言った言葉だったか。

 内心自嘲する。掲示板にいる連中となんら変わらない。

 確かにこれは堪らなく興奮する。ヒトというのはそこにいるだけで、そこにあるだけで狂わせてしまうような魅惑の花。

 側で、それこそ手を重ねてくれている。ときめかないはずもない。

 ああ、でも。それ以上の関係まで至っていない。

 まだ早い、まだ熟していない。

 腹部が熱病に喘いでいるが、今の関係性だけでも十分なのだ。

 優しいヒトオスに自らの中で渦巻く巨大な感情に蓋をすることが、今最も最善で最高の選択。

 だから彼女は口にする。

 所詮はゲーム、閉じ込められているのはゲームの世界でしかない。ログアウトすれば事は済む。

 

「──というわけですから、ログアウトしてもいいんですよ。貴方まで付き合う必要はありませんから」

「……ヨルンさんはどうするんですか?」

「運営の方に問い合わせとクレームで対応してもらいます。それまではそうですね、ここで待つ事になるでしょうけど……大丈夫です、貴方がログインするまでには必ず戻ります」

 

 それまでは休息します、とだけ言うとヒトオスは唐突にガチャガチャと防具やら武器を外し始めた。

 一瞬呆気に取られたヨルムンガンドは焦りを隠せなかった。

 誰がどう見ても彼が急に脱衣を始めたという行為であり──ヘタレ喪女創作ドラゴンは思わず彼の腕を引き留めた。

 

「ちょ、ちょちょっ……え、なんで脱ぎ始めてるんですか……?」

「……え、いやえっと……武器ぐらいは外しておいた方が良くないですか? 流石に自分もヨルンさんだけ待たすのは気が引けますし……俺も待ちますよ」

「は、はぁ……武器を外しただけなんですね……」

 

 びっくりしてしまった。

 驚き損だ。それならそうと言って欲しいと強く思う彼女だった。

 しかし、聞き逃せない言葉が耳に残っていた。

 アレは明らかにログアウトするつもりのない言葉であるし──何より、楽な格好で過ごそうという魂胆であるのは明白で。

 問わずにはいられなかった。

 

「……待つんですか? 貴方も」

「ええ、元はと言えば俺の責任ですし」

「や、私がちゃんとしてないのが……」

「いえ、俺が……」

「や、や……私が……」

 

 変に責任感があるというか、他人のせいというよりかは自分の責任だと思う二人が押し問答を暫く続けあって。

 やや時間が経って……

 

「へぇー! ヨルンさんって絵師さんなんですね」

「はい……ただ成人向けといいますか……ちょっとあんまり人目に見せられないようなものですので……内容については伏せさせて下さい」

「いや、大丈夫ですよ。俺そういうの好きですし……やっぱりコミケとか、そういうのに参加したこととかあるんですか?」

「魔界にあるサークルマーケットなら参加したことはありますね。有名なコミケには行ってみたいとは思うんですが……」

「なら今度行ってみましょうよ、俺案内しますし」

「……え、っと……行きたいのは山々なんですが、これでも辺境伯の爵位を賜ってるので……」

「あ……そ、そうですよねやっぱ仕事優先ですし……」

「……とはいえ、最近休暇なんて碌に頂いてませんから……人間界に来る時、観光案内とか諸々宜しければお願いしたい……ですね……」

「……! は、はい是非っ!」

 

 二人っきりでプライベートの事や、趣味について話し合って。

 オタク趣味と自負する世界蛇は意外にも気が合うヒトオスと親密なひとときを過ごし。

 そうしていくうちに二人の距離はどうしようもないぐらいに近くなるのは必然であって。

 皮切りとなったのは、湯水のように沸いて出た話が止まった時──二人の唇が繋がりあった時だった。

 拙いながらもお互い初の口付けで止まらなくなったように、堰をきったように掻き抱いてベッドに倒れ込んでしまった。

 

「よ、ヨルンさん……」

「……きて、ください……♡」

 

 文字通り、男女の仲になってしまうのは仕方のない事。

 桃色空間に相応しいような行為が行われた。内心ふざけんなと思っていたヨルムンガンドも結局楽しんでしまった。創作活動に勤しみ夫なんて出来るはずもないと自嘲していた未婚竜族喪女が初めてヒトオスを全身で感じてしまったのだから仕方のない事だろう。

 しかし交尾しないと出られない部屋は一回中に出せば済むものであり。一回戦済んだところで扉は開いていたのだが。

 火がついてしまった二人は数時間たっぷりと楽しんだのは言うまでもなく……そして、僅かに開いた扉から聞こえる粘ついた水音と獣じみた声も二人が出てくるまで響いていたのは当然だった。

 

 

 

 

 




吸血鬼族
血を吸う一族。種族柄、偉い貴族しかいない。魔界が平和じゃない頃の名残、というか呪いのせいで偉そうな喋り方しか出来ない。可哀想。結婚や恋仲になれば多少マシになる。
竜族よりかはましだけどどっこいの婚姻率。
奉仕族の元となった種族だけあって態度とは裏腹に献身的で尽くしたがり。



ヨルムンガンド
敬語系竜族。ほんとならこいつが首相になる話だったが私生活大事ウーマンで面倒な仕事増やしたくないがためにウロボロスに押し付けた。押し付けたこと自体はマジで申し訳ないと思い、ウロボロスの性癖詰め込んだこの世で一冊のエロ本を描いてプレゼントした。お陰でウロボロスの性癖は終わった。
ブチギレたらやべーやつ。仕事は嫌だがきっちりとこなすタイプ。ペンネーム世界蛇。長いこと独り身のせいで未婚魔族よろしく性癖はべこべこに変形してる。領地経営の傍らリビドーを創作にぶつけている。
純愛から凌辱NTR、パパみ、おにロリ、おじロリ、異形化、だるま、ディルド化、チンボックス、壁尻なんでもござれ。
250cm 149-90-134。竜族は揃って鋭い目つきが特徴で例に漏れず切長で本気で睨むと萎縮するほどに威圧感がある。眼鏡かけてる。深海のような黒い青の髪にインナーカラーに赤。作業の邪魔にならないようポニーテールにしている。
趣味がこれでもかと合う夫を無事に見つけて創作活動に一層の熱が入った。
夫を招いた城で日数忘れるほどに交わって彼女も無事に10人子供産むまで会議不参加する運びになったのは言うまでもない。
未婚竜族は憤死した。


竜族
MMOでは屈指の高ステータスを誇る。全種族の中で唯一無二で使い勝手の良いブレス系や魔獣族が使うクライ系を覚える。飛行も可能。全武器に対して適正がある。魔法抵抗値も高いため初級程度じゃダメージを負わず、鱗の影響で斬撃に対する抵抗値も高いお陰で擬似タンクのようなスペックを持つ。多数相手でも難なく熟し、ブレスや最高火力のAoEで全てを蹂躙し尽くす姿はまさしく竜。
代わりに火力と引き換えに燃費効率が最低でレベル毎の必要経験値が多く、育てきるまでが大変。また武器に対する適正はあるものの、防具は鱗の影響で軽装備の防具しか着用できない。
加えて、特化しているわけではないため、魔法職の淫魔族や前衛適性の高い魔獣族にドワーフ族、斥候職に強いエルフ族と役割比較すると見劣りする部分があるのは否めない。
とはいえ、クライ系のウォークライのバフデバフ付与や、バインドクライの範囲スタンばら撒きながらタンクじみた耐久力を持っている上にDPSが全種族3位、ブレスのAoEといったバケモンじみた能力は竜族の特権である。レイドパーティには必須。

隠しステータスである発情値の上限は種族最低でちょっとした引き金で催し始める。また、快感に対する抵抗値も弱いため恋人と共に入ることが絶対条件のエロトラップダンジョン攻略には不向き。
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