クラス転移した俺のスキルが【マスター◯ーション】だった件   作:スイーツ阿修羅

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※下ネタ注意※※


二発目「はじめてのダンジョンでオ〇ズ探し!」

4.

 

 ヴァルファルキア大洞窟、深層第七界にて、

 対峙するのは、体長3メートル程のミルワーム。

 つまりバカでかい幼虫である。

 その頭上には、紫色に光るHPバーと、モンスター名[Giant melworm]の表記が見える。

 

 洞窟の細道の向こう側。

 ここなら誰にも邪魔されず、思う存分戦える。

 俺は、支給された剣を、強く握った。

 

「おりゃぁぁぁ!!」

 

 俺はアニメの主人公のように、雄叫びをあげ。

 ミルワームの足元へ切りかかる。

 

 ズバァン!

 

 紫色の血飛沫が舞う。

 ミルワームは紫血を噴きながら、豆腐のように切り刻まれた。

 虫が苦手な人には発狂ものの光景だ。

 

 ズバァズバッ!! ズバァ!!

 

 斬撃を畳み掛ける!

 

(急げ、急げ!!

 またヤツが来てしまう前に!!)

 

 ズバッ!ズバァ!!ズバッ!!

 

 HPバーが小刻みに削れていく。

 ミルワームの動きが、鈍くなっていく。

 あと少し、あと数発で、殺せる!

 

「どけぇええええ!!」

 

 背中から、恐れていた怒号が飛んできた。

 俺が驚いて剣を落とした刹那。

 視界一面真っ白になり、続いて爆音が鳴り響いた。

 

 ドゴォォォォ!!!

 

(くそぉ、 あと少しだったのに!)

 

「よっしゃ! 20体目!!」

 

 意気揚々と叫びながら、俺が削った瀕死のミルワームにトドメを刺して、走り抜けていったのは、

 野球部の岡野大吾(おかのだいご)だった。

 

(クソッ! 俺の獲物だったのに!!

 あと一発だったのに!!)

 

 俺は岡野(おかの)を、キッと睨めつけた。

 

「おっしゃぁ!! 21体目!!」

 

 岡野大吾(おかのだいご)は、俺の存在に目をくれる事なく、走っていく。

 空を駆けまわり、黄金に輝く剣を振り回し、周囲のモンスターをもの凄い勢いで刈り尽くしていく。

 全て一撃必殺であった。

 俺の戦いは一体、なんだったのだろう……

 

 

 岡野大吾(おかのだいご)は、5つの「特殊スキル」を持っているらしい。

 

 【怪力(パワー)

 【空中浮遊(エアフロー)

 【聖騎士(ホーリーナイツ)

 【予見眼(フューチャアイ)

 【野生感(ワイルドセンス)

 

 いや、なんだよ、5つって!

 おかしいだろ!

 

 岡野大吾(おかのだいご)の身体能力は、ずば抜けて高い。

 体力テストは学年一位。

 そこそこ強豪のウチの野球部で、入学後二ヶ月にして、既に主戦力らしい。

 なるほど。

 特技(とくぎ)が多い人は、【特殊スキル】の数も多いということだ。

 

 それに引き換え俺なんて、【自慰(マスター○ーション)】の一つのみ。

 使いものにならないから、実質スキル無しである。

 

 なんて惨めなんだ俺。

 

 

ーー

 

 

「待てって大吾(だいご)! 俺たちのぶん残しとけよ!!」

「くそぉ、また先越された」

 

 洞窟の奥から、また声がしてきた。

 クラスの陽キャ男子グループが、6人ほどやってきたのだ。

 

「ファイヤーブロー!!」

「アクアノーツ!!」

「ドラゴンフレイム!!」

 

 とか何とか、カッケェ技名を叫んでら各々の特殊スキルを使って、辺りの敵をワンパンで粉砕していく。

 

 

 俺はまだ、一体も倒せていないのに。

 世の中は不公平だ……

 

 くそっ、また場所を変えなくちゃいけない。

 【特殊スキル】を使えない俺は、チート級の強さのコイツらから離れなければ、また獲物を横取りされてしまう。

 今度こそ、誰も来ないような奥の奥へ。

 

 人気(ひとけ)のない場所へ。

 落ち着いてモンスターを倒せる場所を求め、洞窟内を歩き回った。

 

 あった。

 直径2メートル程の狭い洞窟の穴を見つけた。 

 人の気配はない。

 きっと、こんな狭い場所に、わざわざ入る奴は、俺以外にいないだろう。

 支給品のランプを片手に、暗くて狭い穴の中へ、足を進めた。

 

 ついに洞窟の中で、小さなモンスターを発見した。

 

 HPバーには、[hidden hedgehog]という英語表記のモンスター名。

 『隠れた何か(・・)

 右の単語が読めない……

 見た目的には、大きめのハムスターと言ったところか。

 

 可愛くて少し心が痛むが、俺は容赦なく剣を振った。

 

 ガキン!!

 

 金属音が鳴る。

 ハムスターのHPバーが1割ほど削れた。

 

(こいつ!硬い)

 

 ハムスターは血を散らしながら飛び上がり、

 全身に針を生やして、俺に飛びついてきた。

 

(うわっ、危ねぇっ!)

 

 針に刺される寸前で、ハムスターを切り飛ばす。

 

(ハムスターじゃなくて、ハリネズミじゃないか!)

 

 全身が針で覆われ、すばしっこい。

 なかなかスリルがあるじゃないか。

 これこそ異世界ダンジョンの醍醐味だ。

 

「やるじゃねぇか、こん畜生!

 だが相手は俺だぜ、勝てると思っているのかよ。

 いくぜ! 最強必殺【魔導新剣・極】!!」

 

 高揚が押されられない俺は、中二病チックな技名を叫んだ。

 まあいいじゃないか、誰も聞いていないのだから。

 ぼっちの時ぐらい、主人公気分でいさせてくれよ。

 

 大熱戦の末、10回剣を命中させて、

 俺はついち、ハリネズミをぶっ倒した。

 

「ハァ、ハァ、ハァ……

 やった、やったぞ……ふふっ……」

 

 初めてのモンスターを倒した喜びを、噛みしめる。

 

 ふぅ…

 さてと、ほかのモンスターも狩りたいな。

 なんて考えていたとき。

 

 俺はあることを思い付いた。

 

 ここでなら、俺の特殊スキルを、試せるのではないか?

 と。

 この狭い洞窟の中には、俺しかいない。

 ならばオ○ニーできるじゃないか!?

 【自慰(マスター〇ーション)】スキルを、誰にもバレずに、試すことができる!!

 

 

 ――――――――――

 特殊スキル【自慰(マスター〇ーション)

 自慰行為のフィニッシュ後、10分間のあいだ。

 ステータス上昇し、賢者となる。

 ――――――――――

 

 

 オ〇ニー後の10分間だけ強化される、【特殊スキル】

 このスキルは他の皆のスキルと比べて

 発動条件が厳しすぎる上に、発動時間も短すぎる。

 

 これだけ大きなデメリットがあるなら、なにか大きなメリットがあって良いんじゃないか?

 たとえば賢者タイムの10分間だけは、誰よりも最強無敵になれるとか!?

 もしかしたら、念願の異世界無双が叶うかもしれない。

 俺の心のなかに、希望の光が広がっていく。

 獲物を横取りした岡野大吾(おかのだいご)を、見返せるかもしれない!

 

 

 はやる気持ちを抑えながら、

 俺は洞窟の隅で、ズボンの中に手を入れた。

 

 

──────────

 

5.

 

 しかし屋外で致すのは、オ○ニー好きの俺でも初めてであった。

「万が一、人が来るかもしれない」

 という緊張感もあって、俺はしばらく動けずにいた。

 

 まあいい。

 まずはオ○ズ探しだ。

 俺はポケットに手を突っ込んで、スマホを探して………

 

 ない! スマホがない!!

 たくさんのオ○ズが詰まった、(いのち)の次に大切な俺のスマホがないのである!

 

 そうだ、ここは異世界だ。

 俺のスマホはポケットの中に無い。

 こちらの世界に召喚される時に、ついて来てはくれなかったようだ。

 

 困ったなぁ。

 俺の妄想力は皆無である。

 俺は脳内妄想だけでは、卑猥な想像なんて出来ない男なのである。

 

 毎日大量のポ〇ノを浴び続ける日々に慣れてしまった。

 エ〇動画や音声、画像、ゲーム、

 もう俺は、オ○ズがなしでは抜けない身体なのだ。

 

 試しに今、俺の推しVtuber【白菊ともか】を、想像してみたのだが。

 うまくイメージできない。

 毎日見ているはずなのに、どうしても脳内イメージが、ボンヤリしてしまう。

 俺の最推し、白菊ともかちゃんでもダメなのだ。

 他の誰かで試しても駄目だ。

 悔しいけど、諦めるしかない。

 

 そんな時だった。

 俺の脳内に、一人の女の子の姿が。

 ハッキリと浮かび上がってきたのである。

 

 その女性は、二次元ではなく、

 三次元の女の子だった。

 

 新崎直穂(にいざきなおほ)

 このクラスの学級委員長で、俺が中学校の時失恋した相手でもある。

 

 細身で控えめ身体だが、凛とした表情のお陰だろうか、大人の色気も感じる人だ。

 真面目で頭が良くてしっかりもので、誰よりも大人。

 表情の変化は少なく、ペラペラと話すタイプではなかった。

 俺も中学一年生の頃は、彼女を恋愛対象とは見ていなかった。

 中学二年生の時。

 俺は新崎(にいざき)さんと、二年連続同じクラスになった。

 俺は去年のように、学級委員に立候補したのだが、

 女子の立候補者が新崎(にいざき)さんだったのだ。

 大人しいタイプの女子だと思っていたので、意外だった。

 

 そして俺は、新崎(にいざき)さんと二人で学級委員になったのだが、

 新崎(にいざき)さんはしっかり者で頼れる存在だった。

 あまり感情を表情に出さないけれど、彼女がときおり見せる笑顔や、優しい表情が、天使みたいに可愛くて、

 もっと見たいもっと見たいと。

 彼女の笑顔を、好きになっていき……

 

 気づいたら、どうしようもなく好きになってた。

 生まれて初めて、付き合いたい人。

 将来は結婚したいと思った。

 

 でも……

 新崎(にいざき)さんは、クラスの男子と付き合った。

 俺ではないクラスメイトの馬の骨と。

 俺と一緒のときより、ずっとずっと楽しそうで、可愛い笑顔を彼に見せていた。

 

 俺はどうしても、気持ちの整理がつかなくて、

 俺は彼女を呼び出して、玉砕覚悟で想いをぶちまけた。

 

「彼氏がいる事は知ってるけど、俺は君が、新崎直穂(にいざきなおほ)が大好きです」

 

 と真剣に告白した。

 

 すると彼女は、泣きだしそうに顔を歪めて、

 優しく残酷に、俺の想いを拒絶した。

 

「嬉しい。凄く嬉しいよ。万波行宗(まんなみゆきむね)くん。

 あなたは私の大切な友達です。

 あなたの想いには応えられないけれど、これからもずっと、私と仲良しでいて欲しいです。」

 

 と、優しい声で応えてくれた。

 

 俺は次の日から、新崎(にいざき)さんとトモダチの関係になった。

 俺は頑張って、彼女の友達になろうとした。

 でもやっぱり辛くて、

 彼女との関係には、ぎこちなさが生まれていった……

 そして三年生に上がり、クラスが別になった時を境に、

 俺たちの関係は途切れた。

 

 入れ替わるように俺は、アニメやVtuberなど、二次元の世界にハマっていった。

 二次元はいいモノだ。

 そもそも結ばれることがないから、フラれるフラれないとかの心配がない。

 それに二次元は裏切らない。

 スマホを開けば、俺の嫁がそこにいる」

 

 ちなみに、余談だが。

 俺のNTR好きの性癖は、この失恋の影響が大きい。

 

 

 彼女に未練が残っていた期間は、

 疎遠になっても毎日のように、彼女を脳内で好き勝手オ○ズにして、

 毎晩グチャグチャに穢してたのだが……

 

 そのお陰だろうか?

 まだ俺の頭の中には、妄想としての新崎直穂(にいざきなおほ)のイメージが、残っていたのである。

 

 

 思い返せば、クラスメイトで抜〇なんてやめておくべきだった。

 なぜなら、学校で本物に会った時、

 気まずくて言葉に詰まるからだ。

 

 オ○ズにしている後ろめたさから、俺は新崎(にいざき)さんと、話せなくなっていった……

 そして、他の女の子とも話せなくなり、男子との話し方も忘れて……

 陰キャぼっち街道へと一直線に転落していった。

 

 だが今は状況が違う。

 俺はすでに陰キャぼっちだ。失うものなど何もない。

 今考えるべきこと、【自慰(マスター◯ーション)】スキルで無双して、クラスの人気者へと成り上がるのだ。

 

 

 だから、新崎(にいざき)さん、ごめんなさい、

 使わせていただきます。

 

 心から誠心誠意の謝罪をしつつ、

 俺は、脳内新崎(にいざき)さんを、五感を駆使して感じ取った。

 脳内彼女を覆う布の一枚一枚を、はらりはらりと剥がしていく。

 

 ふーーーっ…

 

 …………

 

 ………

 

 

 …

 

 

ーーーーー

 

 

 一歩一歩踏み締めながら、

 長い道のりを、頂上に向かって歩んでいく。

 

 一歩、一歩、動かすごとに、

 確かに頂上は近づいてくる。

 

 吹き抜ける風が気持ちいい。

 もっと風を感じたくて、俺は歩く速度を上げていく。

 

 頂上が見えてきた。

 背中でじんわり汗が滲み、

 心地のよい風が音をたて吹き抜ける。

 

 きっとあの頂点には、想像もつかないような景色が待っている。

 気持ちいい。

 

 早く、早く早く。

 

 俺は、走りだした。

 

 見つけた。

 

 山のてっぺんに、微笑む新崎(にいざき)さんが立っている。

 

 全て包み込む優しい瞳で、俺に向かって手を振ってくれている。

 甘い声を、響かせて。

 

 早く、早く! 頂上へ!!

 

 俺は、最高速度で走りだす。

 

 タッタッタッタッ…

 

 新崎(にいざき)さんの、足音も早まる。

 俺と二人、感動の再会。

 

 俺は、もう耐えられなくなって、幻想彼女に思いをぶつけた。

 

新崎(にいざき)さん…! 新崎(にいざき)さんっ!! もぅ、限界みたいだっ……! 好きっ、愛してるよっ! 直穂(なおほ)っ!!」

 

 ……………

 …………

 

 ………

 

 

「我こそは月の王なり!! 我が月の光よ、かの物に裁きを与えよ!!『ライトニング・ルナブレイド』!!!」

 

 バッシャァァァン!!!

 

(!!?!)

 

 新崎(にいざき)さんの声がした。

 妄想というには、あまりに鮮明すぎる声だった。

 聞いた事のないようなテンションの叫び声。

 隣で、大きな衝突音が鳴り響いた。

 

 俺は慌てて目を開けて、音がした方向を見た。

 

行宗(ゆきむね)くん……!?」

 

 そこには、俺を凝視する新崎さんが。

 震え声で俺を見る、本物の新崎直穂(にいざきなおほ)さんの姿があった。

 そう、本物だ。現実なんだ。

 

 魔法帽子に、焦茶のマント。

 魔法使いコーデまで着こなす新崎(にいざき)さん、すごく可愛くてギャップ萌えだなぁ……ハハ。

 消えたい…・

 

 

 とにかく、半分脱げていたパンツを、上に持ちあげて誤魔化した。

 もう完全に手遅れだが…

 

「何、してんの…?」

 

 新崎(にいざき)さんは、震え声で言葉を繋ぐ。

 

 

 俺は、膨れたイチモツ隠すように、しゃがみ込んだ。

 あぁ、もう、泣きそうだよ。

 

 誰だよ。

 こんな場所には俺しか来ないとか言ってたバカは…

 

 思いっきり、居るじゃないか。

 見られた。

 一番見られちゃいけない行為を…

 一番見らちゃいけない人に…

 

「ごめんなさい…」

 

 俺は、消えてしまいそうな声で、謝罪した。

 

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